川内有緒のレビュー一覧
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本書は、福島県浜通り周辺の住人に「何を食べ、どう生きているのか」のエッセイを公募し、話を聴きまとめたもの(「群像」連載の書籍化)です。原発事故その後を「食」を通して伝える秀作でした。
福島県沿岸部を縦断する国道6号(ロッコク)。原発事故から11年を経て全線通行可能になるも、ロッコク沿いの町では、現在も浪江町、双葉町、大熊町に帰還困難区域が残っています。
川内さんは、何度もロッコクに通いながら、あの時のままの廃墟や全く別物に変わってしまった景観の移り変わりを見て、ふと思います。「みんな、何を食べ、どう生きてるんだろ?」‥‥本書の始まりです。
単に震災前の暮らしや食を懐かしむ姿勢で -
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「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」の著者の有緒さん。目の見えない〜が好きだったのでこちらも読んでみようと手に取りましたが、なんと!素晴らしい本です。
福島での原子力発電所の事故の後、なおもその近くで今現在も生活されている方々の様子、そして「ロッコク・キッチン」のタイトルからも分かる通り、そこでの食事が綴られています。
福島は行ったことがなくて(函館新幹線で通過だけ)原発っていうものもどこか遠い世界、言ったら申し訳ないけれど関係ないことのようだった。けれど、この本を読んで少し考えが変わりました。福島(大熊町、浪江町)で起きたこと(原発の事故の跡)は自分の目で見てみたいと思いました。あと、 -
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白鳥建二さん。2004年、東京の府中の森であった本田健さんの講演会の帰り道、杖をついた男性が前を歩いていて「大丈夫ですか?」と声をかけたのですが、その方が、この本に登場する白鳥建二さんでした。
何か手助けをしたくて声をかけた私ですが、逆に帰り道が分からなくなった私を駅まで連れて行ってくださり、乗るべき電車まで案内してくれました。その後、私の職場まではるばる来てくださり、目の見えないことや点字のことを教えてくださいました。
東京で助けてくれた白鳥さんが、映画の主人公になっていて、元同僚の方が「映画に出ていたのは、あの白鳥さんじゃない?」と教えてくれたのがきっかけで、この本と出合いました。
アート -
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仕事になるかならないかまだわからないような段階だったけど、福島の復興に関する仕事をすることになるかもしれなかったので、実際に浜通りに行ってみた。
この本は、その浜通りエリアをタテに走る国道6号線こと、ロッコクを舞台に、今浜通りに住む人が何を食べているのかを取材した本だ。
読み終わって、明るいとも暗いともちがう、強いて何か言葉を当てはめるなら切ない、というような気持ちになっている。
実際にみた光景もいくつか描かれていて、そこの空気感もなんとなく想像できて、余計に胸に迫る。色々な想いを抱えた人が当たり前に存在していて、何かを一つに決めきれないことの難しさを、そして決め切らないでいいと、それをゆった -
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目が見える・見えないとか、そういう身体的特徴をとっぱらって、ただ一緒にアートを感じるだけで良いのだと思う。
川内有緒さんの押し付けがない筆力が、友情とはシンプルにそういうものよねってことをリマインドさせてくれます。
障害とか健常とか線引きなんて、はじめっからないんだよ。
日々感じているもやもやを切り替えてくれるスイッチのようなエッセイでした。
【本文より】
・その日、そのときにしか出せない言葉というものがある。
(中略)飲み込んでしまった数々の言葉を、胸の奥にある引き出しにしまい込みながら生きるしかない。でもこうして旧友に話したことでほんの数グラムだけ引き出しが軽くなった気がした。
・い -
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エネルギッシュな人に憧れがあります。
チャレンジ精神が旺盛で、良い意味で我が道を行ける人。
「新しい海に無計画にダイブする癖がある」という著者の川内有緒さん。
仕事も日常の生活も、自分ならではの生き様を追い求めている。
そんな姿勢が伺えて、最高に魅力的でした。
彼女の緩さとストイックさのバランス、すっごくいいなぁ。
第一章の「コスタリカのバスのなかで」から、私の好奇心は煽られっぱなし。
私の全然知らない国、全然知らない人たちの「マジーー?!」と思うような日常のひとコマひとコマが読んでて楽しかった。
印象に残った話はいくつかあるけど、今の私にちょっと響いて、好きだと感じたのが「真夜中の演奏会