川内有緒のレビュー一覧

  • 空をゆく巨人

    Posted by ブクログ

    "国境を越えた友情というありふれたテーマ…"とはじめにあり、私も、こういう人と違ったことしてる人いるよな〜くらいに思いながら二人のお話を読み始めた
    二人が何をしたいのかわからず、それぞれ自由な人なだけ、と思っていたが、だんだんわかってくる、二人の魅力、深い考えと筋の通った自由な思い
    義務じゃなくて愛情の問題だ、と志賀さんが言い、それを素直に受け止めすぐに行動に移せる蔡さん
    桜を植える志賀さんを応援するように桜を描いた蔡さん
    二人の友情の美しさ
    また、二人の周りにいる方々の温かさ
    ぐっと胸を掴まれた

    0
    2019年02月07日
  • 空をゆく巨人

    Posted by ブクログ

    現代アートのスーパースター蔡國強と福島県いわき市の"おっちゃん"志賀忠重の30年近い交流を軸に、北極海単独徒歩横断に挑む冒険家大場満郎の話も織り合わさって、深みのある作品となっている。そして何より東日本大震災と万本桜という途方もないプロジェクトのこと。実に豊かな一冊。第16回開高健ノンフィクション賞受賞作。

    0
    2019年01月25日
  • バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録

    Posted by ブクログ

    バウルの歌を探すという旅。バウルとは何なのか。こういう精神性に触れた話が好き。バウルは見つかるのか、答えがわかるのかもワクワクしながら読めた。

    0
    2018年12月29日
  • 晴れたら空に骨まいて

    Posted by ブクログ

    ノンフィクション。
    愛する人の死+世界各国での客死や散骨 というテーマ。 決して暗くなく旅行記ような雰囲気で読める、愛する人の死を受け入れていく人たちのお話。旅に出たくなった。

    0
    2018年02月20日
  • バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録

    Posted by ブクログ

    元国連職員でパリの国際機関に勤めていた川内有緒氏の著書。自分が今まで読んだいわゆる「面白い本」には一つの法則があって、それはプロローグからすでに面白いという事なのだが、この作品も例外にもれず面白い作品となった。

    著者の川内氏は国連職員時代の出張先バングラデシュで、「バウルの歌」の噂を聞くことになる。バウルとはバングラデシュや、インドの西ベンガル地方に住む吟遊詩人の事なのだが、地元の人でも詳しいことはよくわからないらしい。この訪問から数カ月後に国連を退職した川内氏は、知り合いのカメラマンと現地ガイドの3人で、バウルを探す約2週間の旅に出るのである。

    実はこのレビューに、バウルについてもう少し

    0
    2017年02月15日
  • 晴れたら空に骨まいて

    Posted by ブクログ

    題名と表紙に惹かれて読んだ。

    5人の方の生と死。
    その家族や友人の故人を見送るエピソード。
    涙したり「ふふふ」と笑ったりしながら一気に読めた。

    以前に読んだ何かの小説で、夫が「墓はいらない。葬式も年忌もやらなくていい」というのに対して妻が「お墓は故人の為でなく、残された者のため。お墓がなくてはあなたに会いに行けないし、年忌がなければばらばらな土地に嫁いだ娘たちが全員揃う機会がない」と答える会話があったことを思い出した。
    弔うというのは、故人のためではなく故人の周りの人間たちのためなのかなぁ、と。
    この本に登場する故人たちは、旅が大好きだったり、世界の山に登ったりといった自由に生きていた方々

    0
    2017年01月26日
  • バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録

    Posted by ブクログ

    6月目前の東京、梅雨の気配を孕んだ風を頬に受けながら、思考は熱気と土埃と人いきれのバングラデシュに飛んでいく。

    ほんとうに素晴らしい本に出会った。

    「自分を探す旅」と言うと酷く陳腐だけど、著者は意図せずして自分を見つけに行ったのだ。
    バウルの歌に引き寄せられて旅をしながら、思考は過去(国連での仕事、学生時代の経験、そして父親のこと…)と現実の間を行き来する。
    まるで鳥籠の中と外を気紛れに飛び交う「見知らぬ鳥」のように。

    バウルに出会うには2週間では短すぎると言われた旅で、信じられないくらい多くの邂逅があった。
    彼女が引き寄せたのか、バウルが引き寄せたのか、いずれにせよ出会うべくして出会っ

    0
    2016年06月03日
  • ロッコク・キッチン

    Posted by ブクログ

    著者である川内有緒さんの視線は、いつもながら優しく儚いものに注がれる。目を凝らさないと見えないものに。次の作品も楽しみ。

    0
    2025年12月07日
  • ロッコク・キッチン

    Posted by ブクログ

    川内有緒さんのお書きになったものが大好きだ。ただこの作品はなかなかちょっと違和感というか、何かザラッとした気持ちのまま読み進んだ。簡単に言うと、わたしの大好きな川内さんの、元気さ、明るさ、前向きな感じがちょっと逆に嫌だったのだと思う。
    ところが15章くらいから、ちょっと気持ちが収まってきた。
    なんだかなと思っていた自分自身のこともイヤだったので、読み終わりが悪くなくて良かった。

    0
    2025年12月07日
  • パリの国連で夢を食う。

    Posted by ブクログ

    ぬるま湯に浸かっている気がしている。やりたかった仕事のはずなのに。
    この描写がまさしく私も同じことを今思っているところだった。彼女のように立派な仕事をしているわけではないが、やはりこのような悩みを持つタイミングってあるんだなと思えた。
    履歴書の入社希望理由が、想像以上に自由で情で訴えてくるとかありなんだとか。気軽に転職をしようとしている人が世界にいるんだなとも思えた。
    彼女は、努力家だねと言われるがそうじゃない、その場を生きるために必要スキルをその場その場で付けてきたのだ。をみて、そもそも動くと言うことが重要でそのために前もって頑張るよりも一旦動いて受かっちゃったらその場で頑張ろうと私も思えた

    0
    2025年11月14日
  • エレベーターのボタンを全部押さないでください

    Posted by ブクログ

     タイトルの文章だけでなく、何とも愉快な経験をする人だなと感じた。
     それをのびのびとした文体で読ませてくれる。
     本線であるノンフィクションをまだ読んでいないのだけれど。

    0
    2025年11月10日
  • 目の見えない白鳥さんとアートを見にいく

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読み終えてとても色んなことを感じた本でした。
    美術鑑賞することとか、障害者と社会のこととか、表現することとか。
    白鳥さんはとても淡々としてて、自分に与えられたもので幸せになる術を知っていて、楽しみたいっていう欲があって、その気持ちで人生を楽しめる人なんだなーと思った。すごく面白くて魅力的な人だと思った。その人柄に夢中になった一冊でした。
    絶対に手に入らない欲は手放して(それは生まれつきの容姿とか、才能とか、そういうことにもいえる)周りの人たちとの愛おしい時間を大事にしたいと思いました。

    目が見える方がいいっていうのは、目が見える人側のエゴなんだね。

    余談ですが私も星野源さんのファンなので、

    0
    2025年11月01日
  • パリでメシを食う。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    川内さんの本がとても好きだなあ。
    軽い文調なのにそっと本質をついていて、そしてじんわりあたたかい気持ちになる。

    フランスで生きる日本人の人たち、皆行動力が凄まじい。普通なら考えられないくらい飛び抜けてるなあ。こういう人たちにもっと出会いたい。

    パリ行きたいなあ。

    0
    2025年10月30日
  • エレベーターのボタンを全部押さないでください

    Posted by ブクログ

    すごく密度の高そうな人生。類は友を呼ぶ、とはこういうことなのだろうか。あふれる好奇心と行動力があって、人の人生に興味を持っている人の周りには、さまざまな個性や才能が集まるのかも。

    0
    2025年10月26日
  • パリでメシを食う。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    動いている人の方に人の目は向く、というけれど、

    パリで生計を立てる日本人というのは、ほんとうに書きがいがあるテーマだなーと、

    その他のさまざまな国にも、都市にも、

    いろんな人生を送られている方々がいるかと思うけれど、

    パリ、は特に日本人にとっても世界的にも世界の舞台に立つ、というイメージの象徴だからこそ、

    そのノリを正に体現するような人たちのお話には関心をそそられますね。

    0
    2025年10月21日
  • パリでメシを食う。

    Posted by ブクログ

    パリで過ごす日本人にインタビュー
    それぞれの人生ドラマがあってとても面白い

    川内さんの本は初めて読みましたが、インタビューしたことが丁寧に書かれていて、川内さん自身がインタビューした人にとても興味を持ち、そして好感を持っていたことがわかります

    パリには旅行でしか、しかも一回しか行ったことがないけれど、あのパリの街並みや空気感を思い出して懐かしさを覚えました

    日本で生きにくくても、パリなら生きやすさを感じる人もいる
    不思議で素敵な街が、パリという場所なんだなと思います

    0
    2025年10月21日
  • わたしの名店

    Posted by ブクログ

    食べることは生きること。
    思い出の味やお店から今は亡き人を偲んだり、
    ただただ好きな食べ物への愛があったり。
    様々な作家による名店にちなんだエッセイ集。
    隙間時間にピッタリ、お腹が空くこと間違いなし!

    0
    2025年10月20日
  • 目の見えない白鳥さんとアートを見にいく

    Posted by ブクログ

    全盲の白鳥さんと美術館をめぐるお話。
    読む中で、自分の中にある障がいを持つ人に対する差別を感じてしまった。
    障がいのことを知って、分かった気になる怖さというものも感じた。手前の知識ではなくて、その先にある共に居られる、笑いあえる世界を想像していきたいと思ったり。


    本の中で紹介されていた、風間サチコさんの作品(木版画?)がとても印象的で、近くで展示会があれば行ってみたい。



    以下メモ
    ・当たり前だけどさぁ、全盲の人でも感覚が鋭い人もいるし、そうじゃない人もいるんだよ。運動神経が良い人もいれば、音楽の才能がある人もいる。


    ・「見えない人」が隣にいるとき、普段使っている脳の取捨選択センサ

    0
    2025年10月08日
  • 晴れたら空に骨まいて

    Posted by ブクログ

    散骨した人の話が5つ。どれもかなり個性的。自分が散骨してほしいかと考えると、あんまり望んでない理由は考えてみてもいいかもしれない。墓という場所があるのはずいぶん救いだったからだけではなさそう。

    0
    2025年10月07日
  • エレベーターのボタンを全部押さないでください

    Posted by ブクログ

    川内さんは自分とは全然違う(当たり前だけど)人生を送っていて、ただただすごいなあと感心する。ひとつひとつの話が本当におもしろく、楽しい読書だった。

    0
    2025年10月05日