【感想・ネタバレ】空をゆく巨人のレビュー

あらすじ

福島県いわき市の実業家・志賀忠重と、中国福建省出身の世界的現代美術家、蔡國強。二人は、1980年代にいわきで出会い、数々の驚くべき「作品」を生み出してきた。そんな二人の最大の作品が、東日本大震災後に制作した「いわき回廊美術館」。その周辺の山々では、志賀が、99,000本の桜を250年かけて植樹する「いわき万本桜プロジェクト」を進めている。原発という「負の遺産」を残したことを激しく悔いて、未来のいわきを世界に誇れる場所にするために。型破りな二人の巨人の足跡を辿りながら、美術、ひいては「文化」の底力を問う。スタジオジブリ・鈴木敏夫氏絶賛! 第16回開高健ノンフィクション賞受賞作。

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Posted by ブクログ

蔡国強展でいわきの人々との強い縁を知り、この本にたどりついた。横浜美術館で展示された≪夜桜≫見たかったなあ。

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2023年09月07日

Posted by ブクログ

国立新美術館で開催中の蔡國強展を見たら、この本が読みたくなって。そしたら、また国立新美術館に行きたくなった。

以前と以後では見方も見え方も全然違うはず!しかし、本当に読み応え満点のドキュメンタリー!

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2023年08月01日

Posted by ブクログ

アートというベースはあるものの、川内さんの描く対象は様々。必ず「私は信じたい」という想いが流れている。次の本が楽しみ。

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2023年07月14日

Posted by ブクログ

 この作品で取り上げらているのは、中国人の現代美術家蔡國強(とはいっても知らなかったけど)と福島県いわき市在住の実業家志賀忠重…この一見してつながりが見えない2人、でも強固な絆が2人にはありました。蔡國強が無名の時から支援をしていた志賀忠重、どこまでもつづく2人の関係性にはちょっと羨ましいものを感じたりしました。

 だって、蔡國強が舟を使って作品を作りたいから海外まで持ってきてほしい…持っていくまでだって大変、その後組み立てるのだって…それを仲間を連れて海外に行っちゃうんですよ、この志賀忠重って人!!そして、東日本大震災後に、何かに役立ててほしいと蔡國強が寄付したお金を子どもたちからの絵画作品を募集して絵画展を開催してその賞金やら、回廊美術館を作るとか…もう色々が、大物すぎて凄すぎるんですよ!そして、いわきに99000本の桜を植える活動も現在進行形で行っておられる…。もう、スケールが大きすぎて!!

 いつか、いわて回廊美術館も訪れてみたいし、桜の植樹にも参加してみたいな…。あと蔡國強の作品(火薬を使った作品)も見てみたいです。川内有緒さんの作品は、やっぱ読みやすいですね!東日本大震災からまもまく14年…このタイミングでこの作品を読めて、よかったと思っています。

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2025年03月09日

Posted by ブクログ

ちょっと読み終わってから感想を書くまで時間が空いてしまった為、いいレビューが書けなくてすみません…。ちゃんと読み終わった時に書かないと忘れてしまいますね…。

中国の現代アートの巨匠、蔡國強さんといわき市の方々との絆を核に語られるダブル主人公のノンフィクション。
是非蔡さんの作品を見に行く前に、いわき市に行く前に読んでみてください。

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2025年01月24日

Posted by ブクログ

世界的、現代美術家の蔡國強さんと、蔡さんが売れない時代から支え続けた志賀さんの友情物語、って言えばいいのかな

本屋さんでたまたま平積みされてて気になったので読んでみました

2人は、生まれた国から違いますが、出会うべくして出会った、出会わないといけなかった、という感じで、いわゆる男の友情物語、ではなくて、

蔡さんは火薬画家として、志賀さんは実業家として、失敗を恐れずに突っ走り続けて、お互いそういう生き方に共感し合い、そのうち、蔡さんの作品作りにも携わるようになって、自然発生的にチームもできていって、世界中に「いわきからの贈り物」という作品を展示して回って、東日本大震災、原発事故を通じて、その後の福島県、いわき市を桜でいっぱいにする、というプロジェクトも立ち上げて、、、

人間、やる気になれば、失敗を恐れなければ、デカいことでもなんとかなるんかな、でも、自分には到底真似できないけど、そう感じながら読み進めました

途中、志賀さんが北極徒歩横断にチャレンジした方を、これもまたやれることを迷いなくやり続けて支え続けて成功に導く話もあり、お金の援助に止まらず、自ら飛行機に乗って、定期的に物資を届けたりする場面とか、言葉が見つかりませんでした

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2024年09月10日

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やりたいと思ったこと、やったほうがいいと思ったことを、周りの目を気にすることなく、気持ちのいいくらい行動に移し実現させていく。考え方やそのスケールの大きさなど、自分の人生では巡り合うことのない人たちに出会うことができた。

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2023年02月11日

Posted by ブクログ

夢を忘れない二人の男の物語。
特に滋賀忠重という人の行動力に圧倒される。
夢を見続けるには一歩踏み出す勇気が必要。
でもまず自分を突き動かす夢の見かたを見つけるにはどうすればいいのか?
小心者の私は戸惑う。

蔡國強という偉大なアーティストを通して
理解しがたかった現代アートの見方を教えてもらえる本でもある。

二人の男性の話だけれど
川内有緒さんも夢を忘れないもう一人の主人公。

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2022年12月25日

Posted by ブクログ

この本を開いたとき、強烈な違和感があった。
今まで川内有緒さんの書く文章は、川内有緒さん自身が体験したこと(とりわけ旅に関すること)しか読んだことがなかったからだ。
その意味では、この本は初体験なのである。何しろ、そういう文章は「文庫版あとがき」にしか存在しない。

その違和感故に、一度本を閉じてしまい、再び開くのに時間がかかってしまった。
しかし、開いてみると、“なぜ閉じてしまったのだろう?”と思うほど、興味深く面白い内容だった。

私自身は、アートにあまり興味はない。
とりわけ現代美術となると“訳のわからないもの”という感がある。だから、蔡國強の名すら知らなかった。
中国人の蔡國強と、いわきの実業家志賀忠重。本当なら何の接点もなかったはずの2人が出会ったことで、起こっていく様々なこと。
アーティストである蔡國強が型破りなのは想像がつくが、この志賀忠重という人もなかなか型破りな人なのだ。いや、そうじゃない。自分に正直に生きていると言う方が正しいかもしれない。

しかし、エピローグに出てくる「いわきの庭」は、以前、川内有緒さんが『熱風』に寄せた文章で読んだような気がする。確証はないので、記憶違いかもしれないが……。

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2022年07月15日

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