司馬遼太郎のレビュー一覧
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幕末長岡藩の河井継之助という士分の人の話。
本書(上巻)の9割くらいは、陽明学を元にした継之助の考え方、行動、そして人となりを、旅や日常を通して淡々と描いているので、著者自身が本書の中で述べているように、ストーリーとしてあまり起伏がなく、少し面白みに欠ける。
ただ、このあとの継之助の活躍を理解するために、大事な導入部分であるということも理解できる。
本書の残り1割くらいから少し動きがでて面白くなってくる。歴史モノは色々と読んできたが継之助のこと知らなかった。このあとどのように活躍するのか楽しみ。
歴史モノは色々と読んできたが、この人は寡聞にして知らなかったので、このあとどのように活躍するのか楽 -
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ネタバレ戊辰戦争といえば八重の桜や白虎隊で有名な会津藩がメジャーだったが、北越戦争が最も苛烈と言われていたのは恥ずかしながら知らなかった。
最後まで武士道を貫いたということなのだろうが、後半は古い考え方に固執してしまった感を得ない。一方、著者が書いている通り現代に生きる我々は当時の人物からすれば神のような視座で見ているので、このような指摘は適切ではないのは理解している。それにしても、このような人材が…というのは悔やまれてならない。
明治維新と言えば新政府側がヒューチャーされがちだが、別の側面からものを見る視点は歴史のみならず何事においても大切だと痛感 -
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久方振りの司馬遼太郎作品。時代もので、これが直木賞受賞作品ということであるが、司馬遼太郎の作品としては、代表作とはあまり言えないのではなかろうか。
それは逆に、この作品以降も自身を超える作品を創作していっていたことの、何よりの証跡であろう。
さてこの作品は、あまり今日主役となりにくい忍者を取り扱ったもので、集団として滅びた伊賀忍者の葛籠重蔵が、豊臣秀吉暗殺を実行していくことを中心に物語は進んでいく。伊賀忍者として全てを捧げてきた矜持を持ちながらも、何処かに重蔵自身気づいていくのであるが、次第に綻びが見え隠れしているところに、まさに忍者という職業の必要性が戦国期から変化していることを表れて -
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ようやく6巻までやってきた!
この巻は盛りだくさんの内容で、
盛りだくさんな上にめちゃくちゃ細かいエピソードが並んでいて…、
正直ちょっと疲れた。
寒くて辛くてめちゃくちゃ厳しい黒溝台の戦いから始まり、
ロシア革命へと暗躍する明石元次郎の活躍、これ、特に血の日曜日事件の詳細は興味深かった。
旅順を攻略した乃木軍が奉天会戦に向けて北進する様子。
ここは、前巻からも悪評高かった伊地知参謀長に代わり着任した小泉少将の墜落事故から、さらに病床の松永少将へと参謀長が代わる乃木希典の不運が印象に残る。
はたまた海軍サイドへと舞台は移り、来たるべく日本海海戦への序章に期待が高まったり、その前に奉天会戦へ -
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以下抜粋~
・ともかくも、関東・東北ともに、馬文化の国である。
それでこそ、十二世紀末、源氏の奮闘によって、鎌倉幕府ができたといえる。
・・・・
その点、平家は冴えなかった。
かれらは牛地帯を本拠としていたから、しかるべき武士でも、馬を一頭かにどうしかもっておらず、長途にわたる騎馬集団の移動作戦はできなかった。そういうあたり、源頼朝を擁した関東武士団は、あたかも騎馬民族であるかのように、ふんだんに乗り替馬をもっていたのである。
・ついでながら江戸時代となると、地方の時代だった。
日本の学問水準は地方課、地方出身者たちがささえ、首都のひとである江戸人はむしろ学問を野暮とする風さえあった。
そ -
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坂の上の雲、5巻。
いよいよ二〇三高地の決戦。
旅順攻略がこんなにも困難を極めた原因は、司馬遼太郎の筆から見るに、どうしても第三軍司令部の、とくに参謀長の無能さによるところが大きいと思えてしまう。それに見合う資料をもとに書いているのでしょうが、ここまでけちょんけちょんだとちょっと気の毒になるくらいだ。
それに対して、児玉源太郎に対する書き方のカッコ良いこと。
黒溝台の章で少しだけ秋山好古がでてきたが、5巻のヒーローは児玉源太郎だった印象が強い。
それからバルチック艦隊の航行。
想像以上に大変だったんだな。
そして想像以上に日英同盟が効いてたんだな。
全編わりと細かすぎるぐらいの描写や、