司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 竜馬がゆく(八)

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    久しぶりに大長編を読み終えたという満足感もさることながら、この2~3ヶ月、坂本竜馬という人とずっと一緒にいたような感覚になりながら小説を読み進めていたからこそ「近江屋」の3文字が出てきた時には「ああ…いかないでくれ…」という気持ちになったり、読み終えた時はお別れの寂しさにむせび泣いてしまった。
    読み物として面白くする上で脚色があることは承知の上で、坂本竜馬という人の魅力は海のように広い鷹揚さと、かと思えば小さいことで意地を張ったり、背中の体毛を見られるのが恥ずかしかったりといった人間らしいところが同居しているところなんだろうな、と思いました。人として生きるならかくありたい、と思わせてもらえたこ

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    2026年08月02日
  • 世に棲む日日(一)

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    萩旅行にたまたま行くことになり、そこで吉田松陰ゆかりの地ということを知った。松陰神社や記念館を回ったものの、幕末の人というイメージしかなく、詳しいところがわかりかねたため、勉強したく購入。
    結果大満足。司馬遼太郎の作品は燃えよ剣以来で苦手意識があったが、こちらの方が読みやすく吉田松陰の為人がわかった。

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    2026年07月29日
  • 坂の上の雲(六)

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    ロシアは何故負けるのか、専制政治による独裁者の妄想にブレーキを掛けられない仕組みと、軍人が背後に気を遣い勝利よりも政敵の失敗に努力する事が理由とのこと。またロシアは皇帝と貴族が土地と人民を私物にし、ヨーロッパの概念である国民が存在しなかった。先制国家は滅びると世界的常識になっていたそう。日露戦争当時、ポーランド、フィンランドの様にロシア総督を迎えたくなかった日本。ポーランドの農民はどんどん徴兵され、危険な場所にやられ、真っ先に死ぬことを強要された。ロシアは属国に内乱が起こると、他民族を使って征伐させるので、半目しあう。革命の機運が高まっていた中、革命の毒気を抜くためにちょっとした戦争として日露

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    2026年07月25日
  • 坂の上の雲(一)

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    今更、感想を書くことさえ憚れる超名作。
    何回めの読書になるのか覚えてないが、一巻から読み始めたのは久し振りである。なんと言っても読み応えのあるのは8巻である。日本海海戦は泣きそうになりながらいつも読んでいた。1巻は全ての始まり。秋山兄弟と正岡子規の少年時代から始まる。コレがまた面白い。
    ホントにこんなエピソードが有るの?と思うような痛快な話が続く。2巻を読むのが楽しみで仕方ない。

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    2026年07月24日
  • 関ヶ原(上)

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    これは歴史小説。史実には基づいているであろうが、フィクションも含まれる、ということを前提にして読む。

    家康は古狸、本多正信の権謀術数、石田三成は嫌われ者、島左近の忠義、といったイメージ。「従来は~~というイメージで語られることの多かった○○は、最新の研究では…」という"従来のイメージ"を見事に作っちゃっているすごさ。

    脳内では、大河ドラマ『真田丸』の山本耕史三成や近藤正臣正信のイメージで再生されてしまう。(この小説では家康はだいぶ肥満度が高いので、内野聖陽家康のイメージではない。)

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    2026年07月22日
  • 城塞(下)

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    ◾️天地人全てが豊臣家滅亡に向かう
    ◾️淀殿の言動が滅亡の主因と感得
    ◾️豊臣秀頼の成長と器量ぶりが心地良い
    ◾️大野修理の長所短所が細かく描写
    ◾️大坂城にいる浪人武将それぞれの生き様の描写
    ◾️その各浪人武将の散りざま
    ◾️下巻が圧倒的に面白い、上巻中巻はそのための助走
    ◾️豊臣家は滅亡するのだが、しかし、秀吉が生前に作ったネットワークというか、人間関係はかなり根を張ったものでもあったと感じた。家康が天下は取ったが、秀吉も天下人だったのだなあと、その大きな存在感を、本には記載がないのだが、感じることが多々あった。

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    2026年07月19日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

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    「他人の不幸で泣くのは、自分が安全な場所にいる安堵感があるからで男は泣いてはいけない」という明石屋万吉の考えは今の時代と噛み合わないが私も同感だ。明石家さんまも人前で泣かない。共通する部分がとても多いなと感じた。人は何かのタイミングでいつか死ぬ。それまでどーせ生きるなら思いのままに楽しく生きてみようと考えられる本でした。

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    2026年07月16日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    おもしろかった。一気読みとはいかなかったが、まとまった時間が取れていればそうなっていたように思う。
    「前近代」、列島に生きる人々は活発に移動し、生活を営んでいたのではないか、というぼんやりとしたイメージを、いろいろな本を読むなかで作ってきていたが、その「妄想」は大筋において間違っていなかったと思わせてくれる長編小説だった。

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    2026年07月17日
  • 坂の上の雲(八)

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    読み終えてすごく達成感があります。素晴らしい作品でした。
    司馬遼太郎さんが何を願い、如何に苦労してこの作品と向き合ったか。ずっしりと伝わり、深い感動を覚えました。

    (文庫版だと筆者の「あとがき」が最後の8巻に全てまとまっていますが、単行本は最初6冊で刊行されてその巻ごとにあとがきがあったようです。なので、文庫版で1巻から読み始める方、途中で8巻のあとがきを読みにいくのも良いと思います!)
    最後まで読んで、あぁ、この描写の意図はこういう事だったんだ、と納得する場面も多々ありました。
    私が途中で読むのが辛い(戦争で劣勢にあり被害が酷い場面)などと感想を書いたりしていましたが、それこそに大事な意味

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    2026年07月10日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    新選組 副長、土方歳三の生き様を描いた「燃えよ剣」に対し、こちらは隊士個々にスポットを当てた短編集です。
    歴史の影に隠れた平隊士まで、登場するキャラが本当に魅力的。

    試衛館時代から続く近藤・土方・沖田の3人の強い絆に胸熱くなる。
    しかし、「沖田総司の恋」は、彼自身の病の切なさだけでなく、彼を無垢な弟として見守る近藤・土方の存在があるからこそ、家族としての優しさと時代の残酷さが際立って切ない。

    「燃えよ剣」とセットで読むことで物語の魅力増しました。

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    2026年07月07日
  • 「明治」という国家[新装版]

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    国家ではなかった江戸から、国民をつくろうとする明治までの話。鎖国を解き、西洋化した新しい時代だと、おしゃれな雰囲気があったけど、日本の歴史の中で激動の時代だったんだろうということが伝わってきた。プロイセン憲法を真似て作った憲法など明治の歪み?みたいなものが昭和の時代へつながっていく感じ。勉強にはなったがこの歴史から何を学べばいいのか?もう少し勝海舟と坂本龍馬のことを知りたくなった。

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    2026年07月06日
  • 坂の上の雲(七)

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    第7巻。うわぁ〜やっぱりクライマックスにかけての疾走感が凄い。早く最終巻を読みたいので感想は少しだけ。

    最初の頃は戦争の描写が酷で読むのが辛いと書いていましたが、この巻ぐらいからは敢えてそういう叙述は避けてくれてるのかな…とにかく世界地図を俯瞰してそれぞれの国の思惑を読み取るような描写に引き込まれたり、当時の日本と日本人へ向けられた各国からの侮蔑の目に驚愕したり、宮古島での一庶民の逸話に想いを馳せたり、こんなにも自分の知らない歴史の裏側を知れた事に、この本に出逢えた事に感謝しています。いよいよ、ラストは、バルチック艦隊、出現!

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    2026年07月05日
  • 竜馬がゆく(一)

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    最初に読んだのは高校生だったので、今から45年前。2回目は20歳のころ。3回目は結婚して子供が生まれたころ、だから今から30年前。
    で、今回還暦を迎えるにあたり、この長い小説の4回目に挑戦します。
    今回は初、文庫版での読み。
    1巻目は竜馬(龍馬ではない、司馬遼太郎は意識して”竜”馬としたらしい。)が江戸へ剣術修行に旅立つところから始まる。高校生のころひたすら坂本竜馬がカッコよくて、ただあこがれだけで読み進めたが、歳を重ねるとちょっとづつ感じ方が変わってきたので、還暦の今、竜馬とどう向き合い、感じ方がかわるのか、楽しみ。

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    2026年07月03日
  • 燃えよ剣(下)

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    土方歳三の信念を貫く生き方が印象に残った。一方で自分は色々と流されてしまっている気がする。また土方と沖田のやり取りも印象的であった。ふたりが交わす会話もこの物語の魅力の一つだと感じた。

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    2026年07月01日
  • 坂の上の雲(六)

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    ネタバレ

    「大諜報」の章、夢中で読みました。
    これまで正面からの戦術や戦略に関してで頭がいっぱいになっていたので、内側から国を滅ぼそうなんてアイデアがあったなんて思ってもみなかった。ロシアという国についての理解もより深まります。もっともっと知りたい。
    明石元二郎、こんな人がいたなんて。ほんと、頁をめくる手が止まらない。ラスト2巻、続きが気になって仕方ない。

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    2026年06月29日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

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    日本版ミッションインポッシブルのような内容でハラハラしながら読み進めることができました。
    主人公の明石屋万吉も人間的魅力のある人物で下巻も楽しめそうです。

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    2026年06月29日
  • 竜馬がゆく(一)

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    司馬遼太郎の作品の中でも最高傑作。龍馬だけでなく、幕末に生きたキャラの濃い人々の熱い思いが伝わってくる。あくまでも小説なのだが、作者の実際の文献に基づいた深い分析から想像力をはたらかせることができる。

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    2026年06月28日
  • 竜馬がゆく(三)

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    遂に「おりょう」さんが出てきた、
    「おりょう」と言えば思い浮かべる女優は浅丘ルリ子である。
    一体いつのドラマの記憶が定かでは無いがズバリハマり役だったと記憶している。寅さんのリリィがおりょうを演じているような感じと言えば分かるだろうか。チャキチャキしてはっきりモノを言う美人がおりょうさんそのモノだった。
    今、Googleで調べたら昭和43年の大河ドラマ「竜馬がゆく」で浅丘ルリ子がおりょうを演じていた。
    ホントかよ、そんなに古いドラマを私は見ていた?

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    2026年06月24日
  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    1976/01上巻を手にして以来••••
    下巻はつい最近になって思い出した様に求めて
    漸く読み終えましたが、熟読とはならず、上滑りの通読となってしまいましたが、空海の壮大な生涯を密教の伝来等々、よくも調査できたものだと著者の情熱•執念に驚き尊敬します。
    子供の頃、お大師さん(オダイッサン)として耳にして来た弘法大師•空海の姿が自分の中に現れて来ました。昨年高野山•比叡山•東寺と興福寺を駆け足ながら訪問して来た風景を思い浮かべながら読み終えました。

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    2026年06月20日
  • 梟の城

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    再読完了です。
    何度読んでも面白いですね。忍者活劇最高です。
    解説によると、この本は昭和30年後半に書かれたとか。戦後ということで、その時代の本もその力は全然すり減っていません。

    忍者で有名な伊賀は、その得体の知れなさを敵視した織田に滅ぼされてしまいます。その生き残りの忍者が、自分の生き様を織田の後継者豊臣にぶつけようとしますが。
    秀吉を暗殺する依頼をめぐり、敵味方様々な忍者が入り乱れて、乱舞します。その忍者も色々な個性で描かれていて、それぞれの矜持がぶつかり合う展開に引き込まれます。
    女性も忍びとして登場しますが、いわゆる「くの一」のイメージが自分のものとは違い、格好いいものではありません

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    2026年06月15日