司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新史 太閤記(下)

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    身長150㎝、猿顔で薄毛、卑賤から生まれた秀吉。内部にある恐ろしいゼロの思想、陽気さ(失うものなどない)に励まされた。
    以下に、文中の抜粋を記載します。

    ・官兵衛、世の中のことは全て陽気にやるのよ。
    ・人間一生のうち、飛躍を遂げようと思えば生涯に一度だけ、渾身の知恵を絞って悪事をせねばならぬ。悪事を思い切って陽気にやらねばならぬ。
    ・小早川隆景『この場合、弾丸を送るよりも恩を送る方がはるかに当家百年のためになる。』
    ・毛利本軍は無傷のまま本国に帰られよ。因幡の国侍どもに対しても一指も触れぬ。それぞれ郷村へ帰り安堵すべし。
    ・この男は稀代の人好きであった。悪人は悪人として、臆病者は臆病者として

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    2025年08月28日
  • 梟の城

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    司馬遼太郎の直木賞受賞作品。
    秀吉が天下を統一した時代の架空の忍者の話。
    忍者の道に進みながら忍者らしくない重蔵と忍者を嫌うも忍者らしく冷酷な五平の対比が面白かった。
    最後の結末も史実への繋げ方が非常に印象に残った。

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    2025年08月27日
  • 世に棲む日日(二)

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    伊藤博文が高杉晋作を
    「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」
    上海から帰国して過激な直接攘夷活動を行うようになるまで。
    鎖国を辞め外国した方が良いが、
    今の体制では儲けるのは徳川幕府のみ。
    攘夷で外国を怒らせ戦争になれば徳川幕府と言ってる場合じゃ無くなり、天皇中心に開国するようになる

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    2025年08月25日
  • 国盗り物語(四)

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    終わりに近づくにつれ、読むのがとても怖かった。それは、本能寺の変が起きる事実を知っているから。

    斎藤道三から有望視された、織田信長と明智光秀。信長が主で、光秀が従の関係。互いにリスペクトする部分がありながらも、牽制し合っている、何しろ相性がよろしくない2人。

    明智光秀について、私はあまりにも知らなすぎでした。

    本書の信長像と光秀像は、強烈に印象に残りました。両者のマイナス面、プラス面ともに描かれ、心情の浮き沈みまで伝わるものだったからです。
    光秀が戦国時代の人でなければ、どんなに生きやすかったか。

    辛い板挟み(将軍家の家来でもあり、織田家の家来でもある)の中で精神状態を保ち、限界までが

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    2025年08月23日
  • 国盗り物語(三)

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    斎藤道三と義竜(義理の子)の戦いまでにいたる人間模様、壮絶でした。

    勝負師としての道三は、確かにスゴイ。しかし、自分の野望のために踏み台にした人々、特に妾の深芳野が不憫でなりません。

    道三VS義竜では、怨念がこもった深芳野の魂も、参戦していたのではないかと思います。血の涙を流し耐えていた女性たち、悲しすぎます。

    道三の死後は、主要登場人物が明智光秀と織田信長にバトンタッチ。両人とも道三、お墨付きの人物。智力に長けている光秀、破天荒ではあるけれど、地盤のある信長。二人の人物像を比較できたので、理解が深まりました。続く4巻で、どのように2人が絡んでいくか楽しみです。

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    2025年08月20日
  • 世に棲む日日(四)

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    この作品を読むことで学びがたくさんありました。
    吉田松陰と高杉晋作について、あまりよく知らなかったのですが、歴史に名を残す人というのは、こういう人たちなのだと理解できた気がします。すごい人たちが日本にいたのですね。

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    2025年08月20日
  • 国盗り物語(二)

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    おもしろすぎる『国盗り物語2』です。

    “まむし”と呼ばれるようになった、庄九郎(斎藤道三)。フットワーク良く動きます。「神技のような行動性」と記されていました。女性を手のうちに入れるのも神技級。美濃のトップに立つ野望達成のために手段を選びません。ついに上司である頼芸を追放することに。庄九郎の頭はキレッキレで恐るべしです。そのような一面は、すごいなぁと感心しきりですが、そのかげで泣いている女性もいる。その女性の悲しみを思うと辛いです。

    司馬遼太郎さんお得意の余談、炸裂でした。今回の余談の中に、素の司馬遼太郎さんの気持ちが出ていて興味深かったです。

    ※「しかし四十を越えると、妙なことがある。

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    2025年08月21日
  • 項羽と劉邦(下)

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    紀元前の話がこれだけの逸話と共に残っていて言葉や教訓としても現在まで伝わっていることに感銘を受けた。あとがきにあった、この後のアジア地域の停滞の背景が気になる。

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    2025年08月18日
  • 坂の上の雲(一)

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    司馬さんにとって近代日本の頂点は日露戦争の勝利であった。そこからはあの敗戦まで坂を転がり落ちる。日本が一番良かった頃の「のぼりさか」を登る時代を牽引した若者たちを描いた小説である。松山出身の3人に焦点をあてるがその選択が心憎い。貧しい地方都市出身の若者3人が世界を動かしたという痛快なものがたりでもある。

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    2025年08月18日
  • 竜馬がゆく(一)

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    司馬さんの描く竜馬は多くの男のあこがれであろう。革命のために立ち上がり、渦を巻き起こし、革命のなかで死ぬというのは、とくに若者にとっては夢のような一生である。ましてや竜馬のように後世まで語れる英雄として死ねればなおさらである。司馬さんは竜馬に日本男児の1つの美しい典型を映したかったのだろう。

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    2025年08月18日
  • 国盗り物語(一)

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    主人公は松波庄九郎、後の斎藤道三。この方について、私は知りません。

    庄九郎、名前が変わります。
    法蓮坊→松波庄九郎→奈良屋庄九郎→山崎屋庄九郎→(再び松波庄九郎)→西村勘九郎→長井新九郎

    僧侶から油商人ついには武士へと、名前が変わるごとにキャリアアップしています。庄九郎の恐ろしいほどの執念が、野望の青写真をどんどん現実化。この執念、女性に対しても同様です。目をつけた女性は、必ず自分のものにする。これまで読んだ司馬遼太郎作品とは違い、色恋描写が多かったのでちょっとびっくり。肉食系男子の最たるものでした。当時の女性の立ち位置を考えると、悲しいものがあります。

    庄九郎、怖いぐらいに弁が立ちます

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    2025年08月18日
  • 竜馬がゆく(一)

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    多くの人が面白い、という理由が理解できた。

    はじめは独特な土佐言葉が脳内再生できず、読みづらいと感じるけどすぐに慣れる。
    話が面白いのでどんどん読み進められる。
    真面目に言葉一つ一つをとらえると大変だけど、話の流れを理解できればいいや、くらいの気持ちで読み進めるのが良さそう。

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    2025年08月15日
  • 世に棲む日日(一)

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    前半は吉田松陰、後半は高杉晋作。どちらも魅力的な人物です。二人とも命がけで、凡人にはとても見倣えるものではありません。読んでいてゾクゾクします。

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    2025年08月10日
  • 項羽と劉邦(下)

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    物語の終わりが項羽の最期、壮絶だったけれど、締めくくりには良かった。覇王別姫のシーンも読むことが出来ました.人間味のある魅力的な人物が多く描かれていて引き込まれる。印象に残るシーンが多いです。
    劉邦に仕える韓信の強さが際立っていて、独立心があれば「項羽と劉邦と韓信」もあったのでは、と想像してしまう。

    人間の魅力とはなにか、この長編を読みながら終始考えさせられました。

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    2025年08月07日
  • 花神(中)

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    村田蔵六という人物像を際立たせるかのように、周辺の人物の動きが描かれていました。幕末のことをよく分かっていないので、勉強になります。

    朴訥で地味だけれど、自分の信念を曲げず突き進んでいく蔵六。いいなあと思いました。

    でも、イネと蔵六の再会の場面では、女心に気づかない蔵六の態度がもどかしかった。
    本当は気づいていても、態度で示さないと分からないよー( ̄^ ̄)
    蔵六の立場や性格を考えればしょうがなかったのかな、それにしても・・・
    イネが病理学の講義を蔵六にした5日間は、2人にとって、生涯忘れえぬキラキラした時間であったと想像します。

    桂小五郎の人を見抜く目があったことにより、蔵六は表舞台にた

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    2025年08月06日
  • 花神(上)

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    主人公の村田蔵六(のちの大村益次郎)について、この小説を読むまで全く知りませんでした。

    緒方洪庵の門生であった村田蔵六。はじめは医者となり、蘭学を教えるは、軍艦をつくることにも携わるは、目まぐるしく変わる人生と、高い能力に驚きました。

    上巻で1番心に残ったのは、シーボルトの落とし子イネとの数奇な出逢いと、その後の関係性でした。蔵六はイネに蘭学を教授します。

    イネと蔵六の、男女の情愛や師弟愛を超えたもっと深いものを描こうとする司馬遼太郎さんの筆致は秀逸で、胸に迫るものがありました。イネさんの気持ちを思うと、辛すぎました。

    蔵六は、吉田松陰の埋葬日に桂小五郎に見出されます。その現場で蔵六は

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    2025年08月05日
  • 世に棲む日日(四)

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    疾風怒濤のごとく戦乱を駆け抜け、自分を信じ続けることができた類いまれな精神。師である吉田松陰への尊敬だけにとどまらず、具現化することができた高杉晋作。

    そんな晋作とは真逆な一面(妾の“おうの”とのやりとりや、実母や妻に頭が上がらない)も、4巻では見られました。晋作の、丸ごとの人間性が感じとれました。

    本作品を読み始めたときは、名前しか知らなかった吉田松陰や高杉晋作、幕末のドタバタ劇(?)が少しずつ分かってきてとても楽しかったです。歴史に残る事件が小説になっていると、こんなにも面白いのかと思いました。

    しかし、晋作が、27年と8ヶ月の生涯を終える最終章を読んでいるときは、感動以外の何もあり

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    2025年08月03日
  • 世に棲む日日(三)

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    過激な戦略論を持ち、即実行に移す高杉晋作。吉田松陰の遺志を受け継ぎながらも、師を大きく乗り越えていく、すごみがあります。

    長州藩の内部状況が、めまぐるしく変化する記述を読んでいると、自分もその中に身を置いているような切迫した気分になりました。

    蛤御門の変、四カ国連合艦隊の来襲時、晋作は獄中にいたという事実。長州、薩摩、会津藩の関係性等、小説を読むことで少しずつ理解出来てきたこと嬉しかったです。

    晋作は、ちょっとやそっとでへこたれない人であり恐ろしいほどタフ。時勢の波にひょいひょい乗って駆け抜けています。実は時勢の波が、晋作を迎えにいっているのかも知れない。

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    2025年08月02日
  • 世に棲む日日(二)

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    松下村塾の存続期間が3年だけとういうこと、そのうち高杉晋作がいた期間はたった1年であること、驚きでした。

    獄中の松陰と晋作の書簡でのやりとりに、師弟の強い結びつきを感じました。

    松陰が死罪になった後の描写が圧巻でした。
    「この日、江戸はみごとな晴天で、富士がよくみえた」
    どんな苦難も明るく乗り越えていく強靭な強さを持った、松陰の生前の姿を彷彿とさせる一文であると思いました。

    主人公は、松陰から晋作へバトンタッチです。

    晋作が、自分の生き方に悩んでいるときの胸の内を記したフレーズ
    「真の強者の道は自分の天命を知り、みずからの運命に満足することであるかもしれない」
    心に響きました。

    熱血

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    2025年08月01日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    ・時代が必要とした人物
    ・受動的 革命家
    ・聖(ひじり)
    が早雲に対する印象である。
    出自が不明であり、司馬遼太郎の空想も含まれるが、神格的印象が強い。
    社会制度が形骸化した時代だからこそ、早雲のような人材を歴史が求めたと言える。
    武家貴族が衰退し、足利家を含め上級武家が私闘に明け暮れる中、生産能力の向上により力を持った農民階級が現場を熟知した衆導者を求めた理想像に早雲があると感じた。
    滅私の傾向が非常に顕著な人物。
    時代が100年早ければ、おそらく馬の鞍作りとして生涯を終えていたと思われる。

    ・(敵に対して)村を焼き払うな。こちらも焼かぬ。
    ・(関東管領 扇谷上杉に対して)早雲は憤りもせず

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    2025年08月01日