司馬遼太郎のレビュー一覧
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豊臣秀吉と石田三成の出会いの場面が、この物語のはじめに記されています。
秀吉の死後、徳川家康VS石田三成の対決は大変面白い。両者の人物描写は、真に迫るものがありました。お互いに考えていることの優劣つけがたしですが、なんといっても家康の策略は恐るべし。司馬遼太郎さんの描く家康像、かなり嫌なヤツです。石田三成のこともまだまだ良く分かっていないのですが、(彼自身の性格的な問題もあるようですが)何だかかわいそうになってしまいます。
家康には本多正信が、三成には島左近がついており、この二人もまたまたすごい。本多正信、島左近について今まで知りませんでした。
後半、前田利家亡き後の奥さんについて記されている場面、肝がすわっている様子が伝わり、あっぱれだなあと思いました。中・下巻で、家康と三成の戦いがどのように展開していくのか楽しみです。
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「竜馬がゆく」「燃えよ剣」「峠」と、幕末小説を読み終わり、いざ明治へ。
時代はこうも変わるものだろうか。
幕末は、薩摩・長州・土佐や幕府など、あくまで「国内」が舞台だった。けれども時代変わり、舞台は一気に「世界」へと変わっていく。
身分も「士農工商」だけでなく、学者や政治家、軍部など、バラエティに富みはじめる。
この第一巻が、大体、明治20年前後までのお話。だからたった20年で、国民も、国も、世界も、こんなにも変わってしまうのである。
その時代の変化の、いかに激しいことか。ずっと幕末小説を読んでいたから、その変化のスピードと量に、驚いてしまった。
これから先、明治時代はどのように動きを見せていくのか。知識があまりないだけに、展開が楽しみである。 -
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ネタバレ江戸時代の鎖国政策により、欧米に比べれば稀にみる平和が300年続いた日本。
列強の植民地政策に依り、いよいよ日本も安穏としては居られなくなり、明治という時代が幕を開いた。
遅ればせながら西洋の物まねで、急速に近代化のピッチを上げた明治時代の日本。
巻頭は、このような背景から、いかに日清戦争が起こったかを解り安く解説している。
西洋の列強は後進国のアジアの国々を帝国主義という名のもとに支配下に置くことに、その食指を伸ばしていた。
列強はシナをその支配下に置くことを熱望していた。しかし、「眠れる獅子」と言われる清国を刺激するのは躊躇われた。
しかし、日清戦争により、その弱さを露呈した清国に列強は群がった。
特に、イギリスとロシアはその食指を清国に動かした。
「清国の次に犯されるのは日本だ」と明治政府は危機感を抱いた。特にロシアは日本の侵略を計っていた。
江戸時代末期に、ロシアは幕府をないがしろにして、対馬藩に交渉し、その領地を租借するという名目のもと、軍艦を対馬に停泊し停泊地付近で略奪暴行を行った。
しかし、駐日英国公使がその艦隊勢力を背景にロシア側へ抗議し、ロシアの軍艦は去った。
あやうく対馬はロシアの領地になることを免れた。
明治になり、遅ればせながら列強の仲間入りをした日本。つい先日までチョンまげを結い、そのスネで歩いていた日本人を「猿」と西欧列強は馬鹿にしていた。
大いなる危機感を抱いた明治政府はその貧弱な財政にも関わらず、最新の軍艦二隻をイギリスに発注した。
明治時代の日本には軍艦の製造能力が無かった。「猿まね」と列強から揶揄された。しかし、帝国主義の領土侵略の恐怖から逃れるために、明治の日本は躍起に成っていた。
満州を占領した帝政ロシアは、いよいよその食指を日本へ動かし始めた。
この時代の帝国主義の侵略の嵐は何でもありだったのだろう。
現代においても、他国への侵略戦争は絶えない。
何百年経っても、人間の本質は変わらない。
次巻は、日清戦争が終わって、十年の月日が経ち、日露戦争へ突入する。 -
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上巻は秀吉の幼い頃からはじまり、「猿、猿」と呼ばれながら、どんどん頭角をあらわしていく様子が描かれています。
信長と秀吉のやりとりの面白さ(お互いの腹の探り合い)が際立っていました。秀吉が信長に仕え始めたころなんて、かなり激しいコントのよう!自分の出自や容姿へのコンプレックスも、生きる強さに変えてしまう秀吉に圧倒されてしまいます。親ガチャという言葉がありますが、秀吉が知ったら一喝されそうです。苦労人ゆえの人間味ある人物像が、これでもかというほど描かれていました。
秀吉は、出会う人々の良さを見抜き、しかも良いものを盗みとることの才能が卓越していると思いました。信長は、やはり怖いなあという感じです。司馬遼太郎さんの『秀吉愛』を感じました。 -
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日清戦争が起こり、当時の日本が戦争に挑むときの様子、緊迫感がビシビシ伝わってきた。
この2巻では、正岡子規が俳句の世界に大きな影響を与えていくところが描かれている。
病に侵されながら、血を吐きながら、研究に没頭する姿を感じて、自分の仕事に対する姿勢はどうかと振り返って読んでいた。
また秋山真之の言葉も印象的だった。
秋山真之が言う
「経験は必要だが、それによって智恵と同じだけ固定概念が染み付いてしまう。素人は新鮮な発想を取り入れて、時に玄人を負かしてしまう」
というような考え方が、今も通ずることだと感じる。
今、自分は会社内で新事業を始めようとしている。
素人は武器かもしれない。
日本の文明化がここから始まっていくんだ、という気配に満ちた2巻。
この先が楽しみ。 -
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「男子は生涯一事をなせば足る」という言葉が印象的でした。
作中の人物の多くは立身出世を目指していて、時代もあってか勢いを感じる。
翻って、今はどうだろう?と考えていました。
「出世したい」「もっと給料がほしい」
そんな風に語る人は減っているように思いますし、かく言う私もそれらにはさほど欲がありません。
どちらが正しいということはないでしょうが、今となっては、本書で描かれるような「俺が世の中を動かすんだ」くらいの気概を持つことは大切なのかもしれないな、と考えた次第でした。
私にとっての「生涯をかけて成す一事」は何だろう?
常に考えて過ごしていきたいと思います。 -
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『坂の上の雲』の5巻。
この巻では、前巻から続く日露戦争の戦況が進み、騎兵に注目されている。
今回だけに言えることではないが、この作品を読んで痛感することがあります。
「慢心してはいけない」
ということです。
本書におけるロシア軍は、様々な場面で日本軍を侮り、国内の権力争いに明け暮れ、それが悪い結果に繋がります。
仕事においても同じことが当てはまりそうです。
自分たちを過信していては、正しい判断はできません。
正しく状況を把握しなければなりません。
また本来はお客様を見て仕事をするべきところを、社内の上司を喜ばせるために気を配ってしまっている。
そんなことはないでしょうか?
私自身は社内の権力争いに興味がなく、そのために不遇な目に遭うこともありますが、あまり気にしていません。
やはり、社会に出て仕事をするからには、誰かを喜ばせるためにするべきと、私は考えています。
会社のお金は自分のお金ではなく、それを使わせてもらうからには、社内で機嫌を取るために使うのではなく、社会のために使うべきものです。
この『坂の上の雲』に出てくる人物のように、熱い気持ちを持って、仕事に向き合いたいものです。
坂の上の雲で描かれるリーダー像に、『リーダーが先頭に立ち戦う姿勢を示して士気を上げる』というものがあります。
今の社会では、リーダーというとスマートにマネージメントをするイメージを持つ人が増えたように思います。
しかし、本当に現場から尊敬され、信望を集めるのは、一緒に汗をかいて、戦ってくれる人だと私は思います。
そして、私自身もそうありたいと常々思っています。