司馬遼太郎のレビュー一覧
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上巻は秀吉の幼い頃からはじまり、「猿、猿」と呼ばれながら、どんどん頭角をあらわしていく様子が描かれています。
信長と秀吉のやりとりの面白さ(お互いの腹の探り合い)が際立っていました。秀吉が信長に仕え始めたころなんて、かなり激しいコントのよう!自分の出自や容姿へのコンプレックスも、生きる強さに変えてしまう秀吉に圧倒されてしまいます。親ガチャという言葉がありますが、秀吉が知ったら一喝されそうです。苦労人ゆえの人間味ある人物像が、これでもかというほど描かれていました。
秀吉は、出会う人々の良さを見抜き、しかも良いものを盗みとることの才能が卓越していると思いました。信長は、やはり怖いなあという感じです。司馬遼太郎さんの『秀吉愛』を感じました。 -
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日清戦争が起こり、当時の日本が戦争に挑むときの様子、緊迫感がビシビシ伝わってきた。
この2巻では、正岡子規が俳句の世界に大きな影響を与えていくところが描かれている。
病に侵されながら、血を吐きながら、研究に没頭する姿を感じて、自分の仕事に対する姿勢はどうかと振り返って読んでいた。
また秋山真之の言葉も印象的だった。
秋山真之が言う
「経験は必要だが、それによって智恵と同じだけ固定概念が染み付いてしまう。素人は新鮮な発想を取り入れて、時に玄人を負かしてしまう」
というような考え方が、今も通ずることだと感じる。
今、自分は会社内で新事業を始めようとしている。
素人は武器かもしれない。
日本の文明化がここから始まっていくんだ、という気配に満ちた2巻。
この先が楽しみ。 -
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「男子は生涯一事をなせば足る」という言葉が印象的でした。
作中の人物の多くは立身出世を目指していて、時代もあってか勢いを感じる。
翻って、今はどうだろう?と考えていました。
「出世したい」「もっと給料がほしい」
そんな風に語る人は減っているように思いますし、かく言う私もそれらにはさほど欲がありません。
どちらが正しいということはないでしょうが、今となっては、本書で描かれるような「俺が世の中を動かすんだ」くらいの気概を持つことは大切なのかもしれないな、と考えた次第でした。
私にとっての「生涯をかけて成す一事」は何だろう?
常に考えて過ごしていきたいと思います。 -
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『坂の上の雲』の5巻。
この巻では、前巻から続く日露戦争の戦況が進み、騎兵に注目されている。
今回だけに言えることではないが、この作品を読んで痛感することがあります。
「慢心してはいけない」
ということです。
本書におけるロシア軍は、様々な場面で日本軍を侮り、国内の権力争いに明け暮れ、それが悪い結果に繋がります。
仕事においても同じことが当てはまりそうです。
自分たちを過信していては、正しい判断はできません。
正しく状況を把握しなければなりません。
また本来はお客様を見て仕事をするべきところを、社内の上司を喜ばせるために気を配ってしまっている。
そんなことはないでしょうか?
私自身は社内の権力争いに興味がなく、そのために不遇な目に遭うこともありますが、あまり気にしていません。
やはり、社会に出て仕事をするからには、誰かを喜ばせるためにするべきと、私は考えています。
会社のお金は自分のお金ではなく、それを使わせてもらうからには、社内で機嫌を取るために使うのではなく、社会のために使うべきものです。
この『坂の上の雲』に出てくる人物のように、熱い気持ちを持って、仕事に向き合いたいものです。
坂の上の雲で描かれるリーダー像に、『リーダーが先頭に立ち戦う姿勢を示して士気を上げる』というものがあります。
今の社会では、リーダーというとスマートにマネージメントをするイメージを持つ人が増えたように思います。
しかし、本当に現場から尊敬され、信望を集めるのは、一緒に汗をかいて、戦ってくれる人だと私は思います。
そして、私自身もそうありたいと常々思っています。 -
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評価5以上の感動でした。大政奉還実現が分かったときの竜馬の涙。将軍徳川慶喜の心中を思い、「この公のために一命を捨てる」との言葉。無私の精神。大政奉還後も新政府樹立に走り回っているの姿。脱帽です。
竜馬、中岡の暗殺される場面の描写は真に迫るものがありました。頭脳明晰、かつ人物を見抜く目をもち、相手の立場に立った物の考え方もできる、尊敬すべき存在の竜馬が、最後は愛すべき存在になっていました。あの場面で死んでほしくなかったなあ。日本の未来を見据え、考え抜き実行に移した竜馬に感謝です。竜馬と共に、肝っ玉の座った乙女姉さんも大好きです。
【全巻を読んで】「坂の上の雲」もそうでしたが、けっこうな割合で、筆者の余談が入ります。読んでいて、司馬遼太郎さんも登場人物の一人に組み込まれているような感じがします。司馬遼太郎ワールドにようこそ!みたいでした。竜馬の恋バナも楽しかったです。
歴史事項を再確認できたばかりでなく、映像化された作品は見ていないのですが、人物像や情景が目の前に浮かぶようでした。小説を読む効果はすごいです。竜馬をめぐる周辺人物のその後などが記されているあとがきも、読む価値ありました。
思春期や、20代の社会人になりたての頃に読むといいのかなと、はじめは思いましたが、竜馬の交渉力、調整力の卓越したところから学べることは多く、世代を問わないのかなと感じました。その人の持つ人間力が、道を切り開いていくのだと思います。 -
Posted by ブクログ
話の展開に引き込まれる、読みどころ満載の巻でした。歴史の波に乗っている感じでした。薩長連合にこぎつけられたのは、竜馬の発想力、思考の柔軟性、最終的には人間力にほかならず、それを受け止め、人間として大きな器をもつ西郷の力だと思いました。そして、船宿、寺田屋のおかみであるお登勢、おりょうの存在は大きいものでした。
現代社会でも仕事をしていく上で、人間関係の比重は高く、直球勝負だけでは上手くいかないことの方が多いです。竜馬の時運、人物を見抜く目、何よりも交渉力、調整力は、さすがです。
竜馬とおりょうさんがめでたく夫婦となり、新婚旅行の場面は、ほのぼのしました。