司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 梟の城

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    重蔵と小萩の恋の行方が気になって、一気読みした。50〜100ページほどは時代背景と人間関係の整理で多少時間はかかったが、誰と誰が対立関係にあるかが分かれば、スラスラと読み進めることができる。

    初めての司馬遼太郎。おすすめされて読んだ。自分が司馬遼太郎を読んだことがないと言うと、この『梟の城』を教えてくれたのだ。

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    2024年04月14日
  • 菜の花の沖(六)

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    ▼疾風怒濤、涙、涙、の最終巻。

    ▼高田屋嘉兵衛は、ひょんなことからロシア軍艦に「拉致」されます。なんてひどいこと。ところが、ロシア軍人の側も、別段「悪の権化」なわけではありません。彼らなりの事情と道理があって、拉致った。(そのあたりの事情のために、第5巻めいいっぱい全部使ってますから)

    ▼嘉兵衛は、全く言葉が通じないのに、なんとなくロシア下士官と、「信頼と友情」を作り上げてしまう。ここンところが理不尽にすごい。

    ▼ただ、それでもストレスと不信感で大変に疲弊する。やがて、日本に戻れる日が来る。人質の交換が狙いなんだけど(ゴローニン事件)、ここでまた嘉兵衛が大活躍して、

    「人質じゃなくて、

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    2024年04月11日
  • 竜馬がゆく(五)

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    ▼四巻から引き続いて、「竜馬はあんまり活躍しないけど、時代は大激動」という「司馬講談版、幕末激動列伝物語」ですね。竜馬はあんまりこの巻では「ゆく」って感じじゃないです。うろうろしています。

    ▼「燃えよ剣」を書いた人ですから。新選組にも愛着はあるので、池田屋の変を被害者の側から書くにせよ、その語り口は実に融通無碍自由自在です。

    ▼それにしても、まあ歴史上の風雲児とか言われる人はみんなそうですが、本当に表舞台で活躍したのって、2年とか、そういう場合が多いんですよね。そう考えるとビートルズですら長命。

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    2024年04月11日
  • 竜馬がゆく(四)

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    ▼司馬さんの「語り口」が全て。それが良く分かる巻かも知れません。

    ▼どうしてかっていうと、「主人公は、ほとんどなにもしないから」ですね。長州の京都での没落とか、土佐藩の武市一派の没落などが、実にドラマチックに描かれますが、竜馬さんは、ぜーんぜん関わってない。

    ▼そして竜馬さんは脱藩してうろうろしていますが、まあ簡単に言うとなんにもできてない。勝海舟の使いっ走りをしているだけです。

    ▼だからまあ、列伝というか。もちろんそういう竜馬以外の状況を分かってないと、竜馬さんが幕末史の表舞台、七三花道スポットライトに躍り出たときに、訳が分からないから。それにしても語り口が上手い。ダイジェスト講談版幕

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    2024年04月11日
  • 竜馬がゆく(三)

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    ▼第三巻で勝海舟と会う。もともと殺すために会いに行ったのに、弟子入りしてしまうというオモシロイ展開。

    ▼・・・・その後読み進めると、しみじみ思うんですが、竜馬さんって、

    ・勝海舟に気に入られ?から人間関係の財産をまるっと貰った。

    ・西郷に気に入られ?薩摩の財力と権力の保護下で海援隊の活動を全部スポンサーになってもらった。

    という2点が無かったら、まあただたんに剣道が強かったホームレス、に過ぎないんですよね・・・・どれだけ高説をのたまわろうが。

    ▼ひっくり返すと、そのふたりにそこまで愛されちゃったってことがもう、決定的なんでしょうねえ。

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    2024年04月11日
  • 竜馬がゆく(二)

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    ▼司馬さんの「節回し」が聴かせどころの作品だなあ、と第1巻の感想に書きましたが、節回し絶好調です。

    ▼幕末物の難しさは、「で、結局なにをしたの?なにがあったの?」というのが難しいんですね(笑)。合戦やって勝ち抜きました、という戦国とは違うんで。「政治」ですから。

    ▼その上、第2巻の竜馬なんて、要するに「剣道ま無茶苦茶強くて地元のヤンキーの代表っぽくなってあちこちうろうろしてただけ」ですから(笑)。すっごい簡単に言うと、「あちこちで色んな話を聞いて勉強してました」というだけです。

    ▼それがこんなに面白くなる。省略の妙、18歳くらいで始まったお話がいつのまにか成人して脱藩して歩き出す。

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    2024年04月11日
  • 竜馬がゆく(一)

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    ▼大変に久々に、十ウン年ぶりの再読です。多分通算三度目くらいです。

    ▼久しぶりに読むと、この時期の司馬節?は、「ああ、これはつまり浪花節みたいなもんだなあ」と思いました。つまり、大変に娯楽的で、こてこてに英雄譚としてエンタメ旋律満載です。

    ▼つまりある意味、「できすぎ」「あまあま」「わざとらしい」「持ち上げすぎ」「過剰演出」とも言えます。まあでもそれは、

    ”広沢虎造の次郎長伝を聴きながら、「リアリティに欠けて、良く出来すぎてるよ」なーんて感想言うんなら、そりゃ野暮でしょう”

    というようなもので。その「節回し」が美味しいところ、と言えます。

    ▼筆者が主人公に「惚れてる」度合いが、やっぱ

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    2024年04月11日
  • 新史 太閤記(上)

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    泣かぬなら泣かせてみせようというのは本当によく言えているなと思う。秀吉の性格や人間性、商人気質や企画力がありありと描かれている。これほど卑賤から身を興していたとは知らなかった。

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    2024年04月10日
  • 坂の上の雲(八)

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    クライマックスが一番スピード感あって面白かったから7巻は数ヶ月かかったのに最終巻は2週間半で読み終えました!とはいえ本編だけなので残すところ50ページ近くあるあとがき集を読み切ろうと思います。あとがきは筆者の考えなど当時の事情に寄り添っていたので考察の参考になりそう。

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    2024年04月08日
  • 竜馬がゆく(五)

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    愛されてるなぁ、竜馬。勝さん、残念だったね。船没収だし…、幕府に呼び出されるし…。もー。おりょうさん、やったね。抱かれたね。夢が叶ったね。(書くとき気まずくなってきた。)

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    2024年04月06日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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     日本史上の劇的な革命であった明治維新を題材とした小説は多いがほとんどが維新側から見た歴史ばかりで、維新側の視線で当初劣勢であった薩長側が、どのように情勢をひっくり返し維新を成立させたかに焦点が当てられていて、いかに幕府側が腰砕けの政権であったかが強調されている。
     本小説は、多勢の幕府側がなぜ劣勢の薩長に破れていったのか、そして世界史の中ではほとんど見られない流血を伴わない革命がなぜ成立したのかが、敗軍の将である慶喜側の目線で理路整然と書かれている。慶喜は頭脳明晰という評価がありながら、長州征伐や鳥羽伏見の敗戦、その後の敗戦処理など政治的評価が低くその矛盾を不思議に感じていたが、慶喜がなぜそ

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    2024年04月06日
  • 竜馬がゆく(八)

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    司馬遼太郎さんの本は、何故か風神の門から入り、関ヶ原、花神、峠、戦雲の夢と読みましたが、どれも傑作ではありますが、改めて竜馬がゆくが内容、展開、そして今読み終えての読後感がなんとも言えず最高です。
    幕末の日本人になった気分を味わえた数ヶ月、とても幸せでした。

    創作の部分多数あれど、残した言葉の数々は心に残りました。
    また読む機会あったら読み返してみたくなりました。
    (てか実は10代、30代、40代と読み返し、更に50代で読んでるので五回目なんですけどね)
    何回よんでも面白い、司馬遼太郎さんの作品は私のマイベストです。

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    2024年04月03日
  • 馬上少年過ぐ

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    教科書の中の歴史は、ただの文字の並びとして滑り、過不足なく組み合わされた人工的な記録のよう。
    対してこの本の中で語られる歴史は、人間がもがきながら、必死で各々の越し方行く末を案じ、選び取り、駆け抜けてきた、生温かい記憶である。

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    2024年03月30日
  • 菜の花の沖(五)

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    ▼こ、これはすごい・・・。江戸後期の船乗り/商人である、高田屋嘉兵衛さんの生涯とその時代を描く司馬ワールドなんですが、この五巻はすごかった・・・。

    ▼高田屋嘉兵衛さんは、その生涯の後半というか終盤のあるポイントで、「ロシア軍艦に身柄を拉致される。そして軟禁生活を送るが、最終的にロシア人と信頼関係を築き、身柄の解放を勝ち取る。そして日本に軟禁されているロシア軍人の解放に尽力して実現する」という、言ってみれば日本史の舞台に躍り出る訳です。それはまあ、ある程度こちらも織り込み済みで読んでいます。その事件がなかったら、高田屋嘉兵衛さんはさほど歴史にゴシック大文字で残るような存在では、恐らく無かった。

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    2024年03月24日
  • 坂の上の雲(八)

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    ロジェストウェンスキーはなかなか考えさせられた。指揮することをまともに考えていない指揮官は戦いにおいている意味のない人に成り下がっている。けれど、皇帝の専制で戦争が行われているという意味ではこの指揮官も気の毒な被害者だとも言える。それらをひっくるめて?戦いあった同士?として敵国軍人に敬意を払う日本の軍人の姿は(いいことなのかそうでないのかわからないけど)なかなかかっこいいと思ってしまった。
    またその一方で、勝って嬉しいわけではまったくなく多くの殺戮に苦悩し始めた真之の様子も印象深い。
    戦争がもたらす苦悩とか虚しさを感じた。

    全体を通して、維新でリセットされた日本社会とか、初めて国民とか国家を

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    2024年03月16日
  • 竜馬がゆく(五)

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    西郷さんも登場し、★5つです!
    池田屋の変生き残りが、親の出生地の方であった。。
    感慨深いです。
    長州藩が大変な⑤巻ですが、スズムシの行が面白くホッコリします。
    中岡慎太郎の出番も多くなり、まだまだ楽しんで読み続ける事ができそうです。

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    2024年03月03日
  • 竜馬がゆく(四)

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    竜馬、やっと、やっと船をもらえたーっ!
    勝さんに取り込んだ甲斐があったーっ。        
    ううう、ヽ(;▽;)

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    2024年02月28日
  • 関ヶ原(下)

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    関ヶ原合戦、西軍の奮闘、小早川の裏切り、死闘。大谷吉継が最期まで名将すぎて涙目。島左近の17歳の息子さえ戦場で華々しく散った、というのも切なかった。
    石田三成が戦場離脱したのには「あれ?大谷吉継は自刃したのに?」と戸惑ったけど、結局自首して潔く処されたのは(性格的に)筋が通ってて良かった。
    これまで読んだ司馬遼太郎作品で上位にくる面白さだった。

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    2024年02月27日
  • 翔ぶが如く(二)

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    西郷隆盛の征韓論を軸に渦巻く人間模様が丁寧に描かれており、まるでその時代にいるかのような気持ちになる。

    ここからの展開が楽しみになる二巻であった。

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    2024年02月27日
  • 項羽と劉邦(下)

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    局面での戦闘においてあれだけ強い項羽が、劉邦を悉く追い詰めながらも、突如として転がり落ちるように没落して、最終的には劉邦が勝つという、その流れや理由をきちんと知ることができて良かった。また、あまりに有名な四面楚歌や項羽の詩を全体の文脈の中で読むことができ、当時の項羽の心境に肉薄することが出来たように思う。この辺りは筆者の筆致のなすところであった。また、莫大な褒賞が掛けられた項羽の死体をちぎりあった話も人の欲望の逸話として、あるいは劉邦の性質を示す逸話として、非常に興味深かった。

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    2024年02月26日