司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 坂の上の雲(三)

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    ▼正岡子規は本編の三人主人公の一人だが、3巻目で死んでしまう。秋山兄弟もそうだけれど、上回るくらいに司馬さんは正岡子規が大好き。その「好き」が泣けてくるような3巻目。それはまた「ひとびとの跫音」になっていく。▼そうだった、十代の頃に「坂の上の雲」を読んで、短歌俳句に興味を持ったんだった。正岡子規の「俳諧大要」とか岩波で買って読んだんだった。

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    2023年11月26日
  • 坂の上の雲(二)

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    ▼2巻は好古・真之・子規を追いつつ、日清戦争勃発。▼結局、秋山兄弟は貧乏のために軍人になる。正岡子規は貧乏とは言えない。なので軍人にはならぬ。単に出世を目指すが落ちこぼれて文学を目指す。その際に「"初めて世代"は良いなあ。大したことなくても世に出れた」と、嘆き羨む。これはほぼ、「西洋化」の第一世代か。▼結局、正岡子規は、アメリカ開拓時代終盤の移民者が必死に空き土地を探すかのように、自分の居場所を探して俳句・短歌の文学評論にたどり着く。▼このあたりの心情は、デジタル化という現今の変化でも、似たようなことがあるんだろうなあ。

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    2023年11月26日
  • 坂の上の雲(七)

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    まずは、6巻まで文字が小さくて読むのに苦労した。この7巻だけは新装版なので文字も大きく読みやすい。8巻はまた字が小さい(;_;)
    (坂の上の雲。義父から借りもののため)

    バルチック艦隊がようやく日本海付近にやってきた。クライマックスに向けて盛り上がってきた。
    それにしてもバルチック艦隊のロジェストヴェンスキーって司令長官にふさわしくないなぁ。

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    2023年11月21日
  • 項羽と劉邦(下)

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    上、中、下巻あるけれど是非。
    10年以上前に初めて読んで、2、3年前にもう1回読んで普通に面白かった。
    たぶんいつか、また読みそう。

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    2023年11月20日
  • 関ヶ原(上)

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    上中下とすべて読んだ上での感想だが、上が一番面白かった。関ヶ原の前に、ここまでの工作が行われていたとは。
    徳川家康の狸親父っぷりが憎い。しかしこれくらいできないと、天下など手にできないし、手にできても収められないんだろうなも感じた。

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    2023年11月16日
  • 国盗り物語(一)

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    半分くらい恋愛/官能小説の感がなくもないが、斎藤道三(庄九郎)の人間味が面白く、一気に読めた。戦国作品はほぼ触れてこなかったが、特に理解が難しいところもなく、初めてでも楽しく読むことが出来た。

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    2023年11月15日
  • 坂の上の雲(八)

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    ネタバレ

    いよいよクライマックスで、この巻を読むためにここまで来たのだと思う。
    日本海海戦がここまで圧勝とは知らなかったので、清々しさも感じた。
    終わり方があっさりしているのは、この本についてはそれが良いと思った。それにしても超大作だった。

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    2023年11月13日
  • 新史 太閤記(下)

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    うわ〜ここで終わりにするのか!と思うくらいのエンディング。秀吉の生涯を最後まで書ききらない司馬さんにある意味、感謝しながら物語を読み終えました。
    これはすぐれたビジネス書でもあり自己啓発の書でもあると思います。
    俄然、やる気のでてくる物語でした。

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    2023年11月11日
  • 街道をゆく 33

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    先日大内宿、会津若松と旅行に行ったので読んでみることに。昔から司馬遼太郎の作品が大好きでよく読んでいたのですが、街道をゆくのシリーズは初めて読みました。結論とても面白かったです。司馬遼太郎さんの造詣の深さを改めて感じました。和歌、仏教、イコン画、江戸の上水道など話が多岐に渡り勉強になりました。赤坂もたまたま最近散歩してたので、本に出てくる所全てイメージが湧いたせいか、楽しさ倍増でした。

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    2023年11月06日
  • 新史 太閤記(上)

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    太閤秀吉さんは明智光秀を討つまでが大好きな私にはこの上巻はたまらない展開でした。さて晩節が多少辛い展開になるかと思いますが、司馬さんはどう書くんだろう?と期待しつつ下巻に向かいます。

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    2023年11月04日
  • 世に棲む日日(二)

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    松陰の死からスーパーファンキーボーイ2代目高杉晋作の話。このひとちょっとサイコパスっぽいぞ。おもしろい。

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    2023年11月04日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    幕末の動きを幕府側・特に慶喜視点で描かれており、これまで長州・新撰組・土州(というか龍馬)視点で見てきた幕末を違う角度から見れた。特にこの作品は竜馬がゆくの直後に書かれたということもあり、内容・表現もリンクしていて、非常に面白かった。
    慶喜という人は、これまでの幕末物語で読んで思い描いていた像(弱腰等)とは違っていた。私利私欲⇔国家存亡という単純な構図でもなく、そこには純粋な貴族としての性格があるのかなと思った。
    300年の徳川幕府歴史を閉めるために生まれてきた男、大政奉還・王政復古後の隠居生活も含めて、男として潔さが格好良い。

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    2023年11月01日
  • 坂の上の雲(五)

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    ネタバレ

    二〇三高地、乃木希典
    目を見張る闘いの場面を想像していましたが、多くの日本兵が亡くなるという読み進めることが辛い描写が続きました。司馬遼太郎氏のこの坂の上の雲では乃木希典が海軍からの要請を受け入れず、ただただ兵を失うという愚策を続けたと記されています。日露戦争で日本が勝利したと歴史上では知っていますが、日本が勝利したことは薄氷を踏むようなギリギリのところだったと想像ができました。

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    2023年11月01日
  • 竜馬がゆく(八)

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    第8巻まで読み終わり、坂本竜馬という人物が幕末においていかに巨大な存在だったかを知ることができました。「竜馬の霊が天へと翔け登った」みたいな感じの表現がありましたが、確かに竜馬ほどの大きな人物ならこの表現も納得です。司馬遼太郎の筆致も臨場感があり、素晴らしかったです。
    司馬遼太郎の作品は他に「燃えよ剣」しか読んだことがないですが、他の作品もぜひ読んでみたいです。「竜馬がゆく」も色々と歴史的背景や人物のことを知ってから数年後に再読できたらと思います。
    次は「坂の上の雲」か「世に棲む日々」を読みたいですね。

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    2023年10月22日
  • 竜馬がゆく(七)

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    歴史弱者の自分でも名前だけは知っている大政奉還。
    竜馬がこんなに中心になって推し進めていたとはしらなかった。
    竜馬の思想が一〜七巻をかけてどのように変わってきたか、この七巻でようやくはっきり見えてきました。
    この巻は特に竜馬が何か考えている描写が多いように感じました。今まで血を流してきた同志や、対立勢力のことを思っていたのかと思うと胸が熱くなります。
    八巻も楽しみです。

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    2023年10月18日
  • 坂の上の雲(五)

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    本日晴天なれども波高し の有名な言葉の主 秋山真之が主役の壮大な長編小説。今の時代にこの小説の登場人物が生きてたら、ちっとは日本はましになってるだろうと思わずにはいられないほど、魅力的な人物像が描かれている。おもしろかった。

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    2023年10月14日
  • 坂の上の雲(六)

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    ハワイ旅行における旅のお供として読んだ本。

    いよいよ、日露戦争における終盤戦、奉天会戦へ。
    そこにはただ純粋に戦力のみで勝つという話だけで無く、政治や戦術など、様々なものが絡み合って終盤へと紡いでいく。
    一つ一つの話をもっても人の模様や歴史背景が丁寧に、そして臨場感もって描かれており、スッと引き込まれていく。

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    2023年10月13日
  • 坂の上の雲(八)

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    この8巻を読んで本当によかった。
    明治の歴史という今日にも続く通奏低音をこんなにクリアに生き生きと感じる文章に出会えたことは幸せなことだと思う。
    「坂の上の雲」自分も坂の上にある雲に向かって進むような楽天主義を心に持っていたい。

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    2023年10月11日
  • 坂の上の雲(八)

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    【全八巻の感想】
    日露戦争史を通して国家とは、民族とは、日本人とは何かを深く掘り下げ追及している。
    この戦勝こそが以降の日本軍を迷走させ、日本国を窮地に追い込んだ。
    明治維新以降、西欧の帝国主義を模倣し、「国家」という概念を急速に醸成せざるを得なかった事情が我が国の精神と肉体とのあいだに巨大な齟齬を産んでしまったということが描かれている。
    この作品は事実を小説化する限界と言っていいだろう。日本人に、また日本という国に関わるすべての人々にこの作品を強く勧めたいと思った。

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    2023年10月10日
  • 坂の上の雲(四)

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    戦争禍において無能な上司の下に配属されることほど悔やまれる事はないとわかる。また派閥に基づく人事も碌でもない。令和の今となってもその悪しき習慣はある。残念すぎる。

    無能無策な上に頑迷で、多くの日本兵を殺すことになった乃木という人間の描写が耐えられなかった。が、どうにか読み切った。次号に期待。

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    2023年10月11日