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旅から帰った河井継之助は、長岡藩に戻って重職に就き、洋式の新しい銃器を購入して富国強兵に努めるなど藩政改革に乗り出す。ちょうどそのとき、京から大政奉還の報せが届いた。家康の幕将だった牧野家の節を守るため上方に参りたいという藩主の意向を汲んだ河井は、そのお供をし、多数の藩士を従えて京へ向う。風雲急を告げるなか、一藩士だった彼は家老に抜擢されることになった。
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「峠 最後のサムライ」
2022年6月17日公開 出演:役所広司、松たか子、田中泯
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Posted by ブクログ
福沢諭吉、渋沢栄一というビッグネーム以外福地源一郎など知らなかった天才も出てきてとても勉強になる。当時の尊皇論、水戸学、陽明学も分かりやすく整理されている。物語としても逸品。下巻も楽しみ。
中巻では、継之助が藩主の手引きもあって藩の要職に引き上げられてからの富国強兵の内政、藩主を擁して鳥羽伏見の直前に京に上がって情勢分析をし、江戸に帰ってスネルを通じてミニエー銃を中心に武装を整えて調練をし、最後は分藩を集めて官軍に降るべしと伝える。 本巻を通じて通底しているのは、継之助の矛盾とそれに...続きを読むよる面白さであろう。動乱の世を見据えて長岡藩は独立して重武装で乗り切るという発想を持っているため、あらゆる不合理を廃してしまう。自らが好きだった遊郭すら取り潰してしまう凄みを持っている。 福地源一郎や福沢諭吉との会話も面白い。福地・福沢は旧来の幕臣ではなく、先を見通した上で、幕府は倒れること、それが時代の流れで望ましいこと、気に食わないが薩長の世になること、それを俯瞰的に見た上で、我が身の処し方として官僚の自分達が戦っても何の意味もないことを良くわかっている。継之助も情勢分析は全く同じだが、その中で越後長岡藩という型の中に自分を敢えて押し込めてどうするかをずっと悩んでいる。 少なくとも備えるべきは近代武力ということはわかっており、富国強兵や江戸屋敷のお宝を売った金で銃砲を購入し、調練も怠らず、手札は持っておくが、佐幕(そもそも大政奉還しているのでそんな概念は存在しないというのが継之助の発想)にも官軍にも靡くことはない。 会津藩に呼ばれた江戸での列藩会議でも皆の覚悟を問い、それが共有されるなら箱根で戦いたいと思いつつ、敢えて引っ張りはしない。そして支藩には官軍に降ることを勧める。 先を見通して、佐幕の必要もないとわかっていながら藩を厳しい道に進めて行く継之助。下巻では遂に北越戦争となるが、矛盾に満ちた継之助がどういう心持ちで戦い、戦病死したのか楽しみである。
上巻では、話の起伏に乏しくどうなることかと思ったが、中巻に入り、おもしろくなってきた。 幕末の鳥羽伏見の戦いや慶喜敗走以後の、諸藩の動き、御三家、譜代大名さえ、徳川か官軍かと右往左往していたこと、安政の大獄を遂げて桜田門外ノ変で落命した井伊直弼の井伊家が後に官軍として東征したという事実を知り、教科書...続きを読むに載っていない隙間の時代を知って興味深かった。
面白い。上巻でのゆっくりした流れとは真逆で時勢が急激に動くにつれ、河井氏の信念がたっていくこと、とても面白かった。
河合継之助、行動を起こし始める、の巻。歴史上の重要人物が何人も出てくる、すごい時代だなと改めて思った。
印象的だった箇所 なにごとかをするということは、結局はなにかに害をあたえるというとだ 何者かに害をあたえる勇気のない者に善事ができるはずがない (207頁) あと、継之助と福沢諭吉のやりとりは刺激的で面白い。普段使っている熟語(自由とか権利とか演説とか)を福沢諭吉が苦心して案出したというのも新鮮...続きを読むだった。
上巻とは状況が変わり、藩の中で重用されるようになった様子を書く。 福沢諭吉との考え方の対比が面白かった。両者は似ているが、あくまでも藩を前提とした考えに立脚している点は、一種の諦めもあったのかもしれないと思った。
ついに戊辰戦争が開始される中編。長岡藩では緊急事態下で河井継之助を家老に任じて、幕府と朝廷の様子を探るべく藩主自ら大阪・京都に直接赴くことを決意する。長岡藩を含めた幕府方の大軍が徳川慶喜のいる大阪城周辺に集結するなかで、ついに鳥羽伏見の戦いが勃発するのだった。 徹底的なリアリストとして、藩には緊縮...続きを読む財政を迫りつつそこで得た金で最新鋭の武器を西洋から仕入れる継之助。プロイセンという列強のなかでは後発の国で、自らも成り上がろうとするスネルからガトリング砲など強力な武器を次々に購入し長岡に運び入れていく。 恐らくは著者の創作だろうが、河井継之助と福沢諭吉の対話はお互いがリアリストでありながら、戦争に対するスタンスが異なって面白い。歴史は幕臣でありながら戦争からは徹底的に逃避した福沢諭吉に後世の評価を与えたが、立場が異なれば河井継之助も生き長らえてもっと名を残したに違いない。
物語は当然ながら史実通り大政奉還を経て、官軍の東進が始まっている。 その中で継ノ助の立ち位置は、策略を用いて怨念と復讐に燃える薩長ではなく日本そのものを変えようという先進的な考え方を持つ人物と会い、かなりの部分で共感しながらも、あくまで長岡藩士を貫いてブレないところがこの時代の矛盾のように興味深い。...続きを読む さて、下巻では戊辰戦争が終わった後の明治政府初期まで進むのだろうが、その中で彼がどのような行動を取り、歴史に影響を与えるのか否か興味深い。
引き続き、面白い。 歴史は動き、河井継之助はぶれない。 ぶれないにも程がある。何たる格好の良いことか。 行くぜ、下巻。 感想は下巻にて。
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