司馬遼太郎のレビュー一覧

  • ペルシャの幻術師 1

    匿名

    購入済み

    細密画のような緻密で華麗な表現で蘇る、司馬遼太郎のデビュー作。
    謎あり、ロマンスあり、戦いありの物語を彩るキャラクターが忠実かつ生き生きと描かれ、新しい魅力を発見できます。
    もちろん、原作未読でも十分楽しめます。
    上空に渦巻く雲、砂をはらんだ風、陽射しの強い市場とは対照的な暗い宮殿内など、物語の中に入ったかのような感覚を味わえます。
    ナンの身に付けている衣装や髪型がとても可愛い!
    その揺れ動く内面からも目が離せません。

    #カッコいい #ドキドキハラハラ

    0
    2021年12月16日
  • 尻啖え孫市(下) 新装版

    Posted by ブクログ

    雑賀孫一の一向一揆から最後亡くなるまで。
    駆け抜けるような一生、読み終わるのもあっという間だった
    タイトルにもなっている「尻啖え」って織田信長に対してということで妙に納得してしまった
    あっけない最後に関しては本当に謎だけど
    暗殺されたのか、はたまたどこか患っていたのかさえ謎
    痛快で剛毅、司馬遼太郎が如何にも好きそうな
    (かなり文中でも私事がおおかったけども)
    戦国時代の良い題材、作品

    0
    2021年11月30日
  • 項羽と劉邦(上)

    Posted by ブクログ

    キングダムにハマり、中国の歴史に興味を持ち読み始めました。 どの視点で物語を見るかによって感じ方も大きく変わりますね。 司馬遼太郎さんの歴史小説は面白く、次に進みたくなりますね!

    0
    2021年11月28日
  • 花神(中)

    Posted by ブクログ

    明治維新の長州藩の雰囲気がつたわってくる。村田蔵六は中国春秋時代の孫武のような思考をするんだなぁ。それにしても司馬先生の知識量と詩情豊かな表現力にはいつも驚く。

    0
    2021年11月26日
  • 新選組血風録 新装版

    Posted by ブクログ

    『長州の間者』
    物語は京都浪人深町新作が琵琶湖の竹生島弁財天参拝へ向う船中で合う男女の縁から始まる。その後長州の間者として新選組に入隊するが、物語の最後に新作の懐中から出てきたものは?
    『池田屋異門』
    「腰ぬけの将監の曾孫が、なにやら義士の子孫とか自称して歩く歩くおのれを討つ。討入りはおのれのほうの家芸かもしれぬが、今宵はそうはいかぬ」…「将監様ご覧じろ」
    山崎丞の物語
    『菊一文字』
    七百年生きた名刀菊一文字則宗が沖田総司の手にあったことの不思議。
    今は都下の何処かの神社に奉納されているらしい。
    15の短編はどれも秀作ですが、あえて3つ好みを上げてみました。



    0
    2021年11月21日
  • 項羽と劉邦(下)

    Posted by ブクログ

    将の将たる人と将たる人の違い。でもやっぱり将として優れていないと、将の将たる人にはなれないということもあるし、常に変わり続けるしかないのだなと。

    0
    2021年11月20日
  • 新選組血風録 新装版

    Posted by ブクログ

    高校時代に読んだにも関わらず、大人になって読むとこうも味わい方が変わるのか、と。
    日本史嫌いの学生時代とは180度変わり、歴史を知る面白さを分かるようになってから読む歴史小説の味わい深さよ。名作が沢山あって嬉しい。

    昔はミーハー丸出しの如き沖田好きでしたが、大人になると土方さん素敵と思うようになりました。
    回りを固める剣士たちのエピソードも、人物関係も、手繰り寄せるごとに面白い。

    源さんのエピソード良かったなぁ。
    近藤さんの虎徹へのこだわり、憎めないなぁ。
    「総司の恋」「菊一文字」は今読んでもいいなぁ。

    歴史小説はどうも長くて…と思って遠ざけていたけれど、亡き父が特に気に入っていた司馬遼

    0
    2021年11月11日
  • 新装版 妖怪(上)

    Posted by ブクログ

    久々の司馬遼太郎。今回は短め・室町時代の物語をチョイス。いやーやっぱり面白い…!ページを捲る手が止まらなかった。タイトル見て「何読んでるの…?」と夫は少し心配していたけれど。笑 下巻もすぐ読む!

    0
    2021年11月09日
  • 覇王の家(上)

    Posted by ブクログ

    久々の司馬遼太郎。昔と違って、地名が出た時に検索すればすぐスマホで確認できるので、物語りが頭に入ってきやすくて、読み応えが上がったように感じた。

    0
    2021年11月08日
  • 馬上少年過ぐ

    Posted by ブクログ

    いかにも司馬遼太郎らしい、戦国〜幕末の梟雄を描いた短編集。地元でも賛否が分かれる河合継之助、仙台の英雄伊達政宗、伊予の伊達家の御殿医であり家老にもなった重庵。時代に早すぎた、遅すぎた、場所が違ってたら、、、などなど、たらればを言ったらキリがないが、ロマンを掻き立てられるし、同情も禁じ得ないし、なんだか惹かれる。司馬文学は圧倒的に日本人からの支持を得ているが、海外で評価されているとは聞かない。やはり、なんとも言えない儚さや無常感、忠義の心情など、通底するものがあるんだろうな。

    0
    2021年11月02日
  • 尻啖え孫市(上) 新装版

    Posted by ブクログ

    雑賀孫市の話。
    こんなに傾いてたらさぞ、舞台である戦国時代に凄かったんだろうなぁと妄想しながら
    歴史小説、読み応え充分。
    鉄砲の名手なのは知ってはいたけど、半生に関しては全くと言っていいほど知らなかった
    石山本願寺の一向一揆のちょっと前までで上巻は終わり。
    こんなに面白い人ならもうちょい前から調べておけばよかったなと思っている。

    0
    2021年10月28日
  • 世に棲む日日(二)

    Posted by ブクログ

    第1巻は『燃えよ剣』等と比較して、ややストーリーが平坦な印象を受けたが、第2巻は激動の幕末そのものと言える内容。吉田松陰から高杉晋作へと思いは受け継がれ(と言うほど単純なものではないが)、久坂玄瑞、桂小五郎といった志士たちが次々と登場してくる。
    史実である点で概ねの展開は分かるのに、目が離せないストーリー展開、吉田松陰の最期をめぐる逡巡、創作部分の描写いずれも一級品としか言いようがない。そして何より、思想に生きることと現実に生きることの相克、「攘夷」或いは「開国」の表と裏、等々、示唆に富んだ司馬史観が見事に炸裂しています。残り2巻、この作品は何処まで行くのだろう。

    0
    2021年10月28日
  • 燃えよ剣

    購入済み

    映画をみた後でも読むべき

    映画!おおしろかったです。でもこまかな人物像は本でないと伝わらないです。ぜひ読む事をお勧めします。司馬ワールド最高です。

    #感動する #カッコいい

    0
    2021年10月21日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    とても良かった。映画を観て、映画も良くて再度読んだ。
    土方歳三は自分の信念や道を貫き通した人だと思った。周りに何と言われようとも自分を貫く姿はどこか羨ましく格好良い。
    京都での華やかな活躍、池田屋事件などからだんだんと暗雲が立ち込め、近藤勇の断首、沖田総司の病死のシーンなどはとても悲しくなった。そんな中でも土方歳三は信念のために戦い続けた。すごいと思った。最後の最後まで武士として戦う姿があった。何がトシをここまで駆り立てたのか、信念だけでここまで戦えるものなのか。もともと戦いが好きだったのか。人の生き方とは。いろいろ考えさせられた。
    また、映画で鳥羽伏見の戦いで人と人が殺し合っているシーンを観

    0
    2021年10月18日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

    Posted by ブクログ

    「円四郎までよく申しておく」 と、言いすて、馬主をめぐらせて去った。…その時渋沢はこの貴人のために身命をなげうちたいと思った

    ○大河ドラマ『青天を衝く』でも有名な場面。司馬遼太郎が徳川慶喜から見た幕末から維新をどう描いたか、いくつかの場面で確認するために久方ぶりに再読しました。


    「薩人の奸謀は、天下の知るところ」

    ○中川宮邸にて 幕府への横浜閉港の御沙汰書を取り消す決定を朝廷を出したことで、慶喜が島津久光、松平春嶽、伊達宗城同席の場で

    ○同じ場で

    「いまより、天下の後見職を愚弄なさるな。これに控える三人の大愚物と同様同列であるとおぼしめさせるな。この段、よくよくお心得あってしかるべ

    0
    2021年10月17日
  • 国盗り物語(四)

    Posted by ブクログ

    明智光秀の不器用さ、織田信長のパワハラ上司っぷり、自分に重ねて泣ける。
    もっと楽しくラクに生きられなかったのか。
    その性格、その時に置かれた状況、最良の方向を各々が進み、それらが偶然に重なり合った結果が人生であり歴史になるのかな。

    0
    2021年10月14日
  • 峠(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    p.16
    人間はその現実から一歩離れてこそ物が考えられる。距離が必要である、刺戟も必要である。愚人にも賢人にも会わねばならぬ。じっと端座していて物が考えられるなどあれはうそだ

    p.24
    可能不可能を論ぜず、ねばならぬということのみ論ずる

    p.29
    この人間の世で、自分のいのちをどう使用するか、それを考えるのが陽明学的思考法であり、考えにたどりつけばそれをつねに燃やしつづけ、つねに行動し、世の危難をみれば断乎として行動しなければならぬ

    p.176
    視覚の驚愕は、網膜をおどろかせるだけでなく、思想をさえ変化させるものらしい。

    p.193
    歴史や世界はどのような原理でうごいている。自分はこの

    0
    2021年10月02日
  • 梟の城

    Posted by ブクログ

    この時代に生きている人を、忍者を、本当に見てきたかのような見識と描写。
    司馬遼太郎にしかなしえない、取材力と想像力を結集した最高傑作。
    描かれた一人一人の思考に没入しすぎてしまう中クライマックスの、優しさというか司馬遼太郎らしさが、またカッコよすぎる。

    0
    2021年09月25日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    俄(にわか)とは、路上でやる即興喜劇のこと。主人公の明石家万吉の印象的な言葉がとても心に残る小説でした。
    「わが一生は一場の俄のようなものだった。」
    「知恵より大事なのは覚悟や。覚悟さえすれば、知恵は小知恵でもええ、浅知恵でもええ。あとは何とかなる。」
    「それほど死ぬのがこわければ天下国家を論ずるのはやめい。」
    お金を稼ぐコツは腹を立てないこと。自己愛が過剰でないというのは、それだけで際立った美徳である。

    0
    2021年09月25日
  • 国盗り物語(二)

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎歴史小説の1つ

    斎藤道三後編

    美濃を切り取るためには土岐頼芸を失脚させなければならない.
    天下を取るための最後の準備にして最大の難関でもあった土岐頼芸を今のポジションから外すために道三は術数権謀であの手この手を張り巡らし,その時を待っていた.

    そして,美濃に点在した邪魔だったものを排除し,最終的には土岐頼芸をも排除した.ただ,排除した時にはもう十分に年を重ねてしまったので天下は難しい.また隣国の三河も勢いがある.そこで道三は三河の殿,織田信長に自分の娘を正室へ送り込んだ.そして,間接的ではあるが信長に次の未来を託すがごとく,具足や力を施した.

    斎藤道三は結果的に天下を取ること

    0
    2021年09月20日