司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界のうねり、日本の断捨離
◻︎感想
個人ドラマ、心情を通して近代国家の観念や盛衰を体感できる。だから司馬遼太郎氏の歴史小説はここまで有名になったのだろうとよくわかる。
近代以前の歴史や民族性にも触れながら、欧州国家や米露の成り立ち、清の現状が描かれており、その中で日本という国家がどういう意思決定をして、その中で躍動した日本人が居たわけである。秋山好古、真之、正岡子規に加え小村寿太郎なども加わる。
・思い切った西洋化はなぜ必要だったのか?
藩→県ではなく藩→国家、日本人(勝海舟の貢献が大きい)への転換期、帝国主義は必然だったのか
・秋山好古、真之の戦術家としての成長
企業人としても学ぶことが大きい(再)。戦略あってこその戦術だが、戦術を軽視してはいけないことがよくわかるし、戦術家になるということは多くの学びが(特に情報が不足していた120年前の時代は)必要なのだとわかる
・気の大切さ、ひいては観
頭脳明晰かどうかより、持って生まれた(後天的でも可?)性格が重要という描写が多い。好古の騎馬も真之の戦術実行もそうで、ロシアの皇帝にも使われている(父アレクサンドル3世と子ニコライ2世の比較)。
これは経営者は学歴よりも「観」が大切と説くことと、一致するわけではないものの、考え方としては近いのではないだろうか。後天的に勉強=studyによって鍛えるのではなく、経験によって観を鍛えさせることが大切であり、観がどれだけ磨かれるかはもはや生い立ちにまで遡る必要があるというのと、性格に帰結を求めるのは似ていると思える -
Posted by ブクログ
【2022年の読書振り返り】
自分の愉しみとして10作選びます。
■実書籍■誰がために鐘は鳴る(ヘミングウェイ)
■実書籍■ドクトル・ジバゴ(パステルナーク)
この2作が頭一つ抜けて圧巻でした。パチパチ。
■実書籍■ロバート・キャパ写真集
正直、「誰がために鐘は鳴る」「ちょっとピンぼけ ローバト・キャパ自伝」との3点セットの味わいなんですが、やっぱりこの人の写真は魅力が尽きないなと思いました。
これは岩波文庫が素敵な仕事をしていくれていると思いました。
■実書籍■マノン・レスコー(プレヴォ)
■実書籍■郵便配達は二度ベルを鳴らす(ケイン)
今年は海外古典がマイブームだった気がします。光文社古典新訳文庫、素晴らしいですね。
●電子書籍●街道をゆく・オホーツク街道(司馬遼太郎)
今更な司馬遼太郎さんなんですが…。面白いものは面白い。
数十年ぶり再読の「峠」、「播磨灘物語」、それから「人間の集団について」「街道をゆく・陸奥のみち」も併せて、脱帽ものでした。
■実書籍■すみだ川(永井荷風)
やはり数十年ぶりの再読なんですが、今回は復刻シリーズで旧かなを堪能。
打ち震えるくらいの快楽でした。旧かなマニアなので…。
■実書籍■「細雪」とその時代(小林信彦)
小林信彦さんの新作を愉しむというのが歳月を考えると感無量。
そして「細雪ファン」としてはこれまた鳥肌モノ。
関西が懐かしくなりました。
●電子書籍●人生が変わる55のジャズ名盤入門(鈴木良雄)
失礼ながら大きな期待なく読んだんですが、鮮烈に愉しみました。
数年ぶりに「猛烈にジャズが聴きたいっ!」と思わせてくれました。
現役のジャズ巨匠、それも日本人の、という視点がこれほど興味深いとは。
名盤入門なんですけど、鈴木良雄さんの半自伝という楽しみですね。
●電子書籍●ジャック・リーチャー・シリーズ(リー・チャイルド)
村上春樹さんが「このシリーズは好き」と言っていただけで読んでみたんですが、
いろいろ突っ込みどころも満載だけどとにかく楽しめてしまいました。
「奪還」「パーソナル」「宿敵」「ミッドナイトライン」「葬られた勲章」の5作。
敢えてひとつなら「パーソナル」がラストまで楽しめて印象的。
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以上で10作になります。
上記で言及していない、次点みたいな心残りを挙げると
・新宿鮫Ⅻ 黒石(大沢在昌)
なんだかんだ、また全作再読してまった挙句の新作は痺れました。
・世界の歴史23・ロシアの革命(上山春平)
このシリーズは好きなんですが、特にこれは夢中になって読みました。
かなりエンタメでのめりこめました。
・ヨギ・ガンジーの妖術(泡坂妻夫)
とぼけた味わいとひねった仕掛け。脱力感溢れるキャラクター世界が秀逸。
あたりでしょうか。「失敗の本質」もこれまで何度も読み切れなかった(読み始めるタイミングが無かった)んですが、面白かったですね。
来年も、愉しみです。