司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    大河ドラマ「青天を衝け」に登場する徳川慶喜は凄く興味深い人物であり、その慶喜を司馬遼太郎という作者が描いているということで購入した。

    読み終わってみて結局、慶喜の心境は想像できない。
    どこまで真実なのか定かではないが、
    常人のようにも人間らしさも感じる底知れない人物だった。

    そして、『竜馬がゆく』の竜馬と、
    この『最後の将軍』の慶喜の大政奉還について書かれている解説がすごく気に入った。

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    2021年09月15日
  • 国盗り物語(三)

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    織田信長より明智光秀の話。本当にイケメンだったのかな?と思いながら、麒麟がくるを見てないけど、長谷川博己で脳内再生しながら読みました。

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    2021年09月12日
  • 国盗り物語(二)

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    斎藤道三素敵すぎるー!岐阜城に行ってみようかと調べたら、松波庄九郎と道三は親子なの?
    でも足跡をたどりに是非行ってみたいと思うほどに物語が面白かった。

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    2021年09月08日
  • 竜馬がゆく(二)

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    ネタバレ

    竜馬が一剣士から
    世を動かす人間になっていく様が
    書かれている。

    勤王倒幕派として一括りだと
    思っていたが、
    武士達其々に少しずつ
    違う思想があることに驚いたし、
    その描写に引き込まれた。

    あんなにも戦友として交流していた武市とも、
    脱藩となると別れなくてはならない場面では
    武士の潔さ、儚さがよく読み取れた。

    本筋ではないと思うが、
    讃岐のお初との別れのシーンが印象的。

    司馬遼太郎の小説は
    人と人との間柄、それぞれの心情の描写が
    生々しく、とても引き込まれる。

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    2021年09月08日
  • 義経(上)

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    私が初めて手に取った司馬遼太郎作品です。
    著名ではありましたが、小難しい言葉で歴史を語る教科書の様な歴史小説の苦手イメージが、司馬遼太郎さんのこの一冊で払拭されました。とても読みやすく、面白く、その当時単純な私は義経の大ファンになりました。

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    2021年08月30日
  • 竜馬がゆく(七)

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    ネタバレ

    倒幕への動きが具体化してきた7巻。

    そんな中、竜馬は徳川家を滅ぼすのでは無く一大名と同じ扱いとする大政奉還を思いつく。
    尊皇の志士達がそれぞれの藩の一員として動く中、自分は「日本人」だと言う竜馬。
    今では当たり前のことが、鎖国をしていた当時はどれだけぶっ飛んだ考えだったか。
    でも、竜馬がそんな考えに至ったのは、学び考えたから。学ぶ・自分の頭で思考することの大切さよ。

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    2021年08月30日
  • 酔って候

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    幕末に賢候と呼ばれた四人の大名についての四編の短編が収められた短編集。それぞれの大名が皆別々の思いを抱いて幕末に臨んでいたことが詳しい人物描写を通して知れた作品でした。司馬遼太郎の歯切れの良いリズム感のある文章も相まって日本史のことを勉強したことのない私でも背景が分かりやすく理解できました。容堂の何かしたいがどうしようもなさ、大久保の時間をかけた策略や嘉蔵の不遇さが痛い程伝わってきて、当時の生活が手に取るように分かりました。読後の満足感もとても強く司馬遼太郎の他の作品へ興味が湧きました。
    個人的に初めて読んだ歴史小説だったので新鮮でとても楽しめました。

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    2021年08月28日
  • 梟の城

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    1960年(昭和35年)
    前半期の直木賞(第42回)受賞作

    あらすじ
    織田信長による伊賀侵攻である天正伊賀の乱から10年後、伊賀忍者・葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)は隠遁生活を送っていた。仇としていた信長はすでにこの世の人ではなくなり、生きる希望を失っていたが、かつての師匠・下柘植次郎左衛門から、太閤秀吉暗殺の依頼を受ける。忍者としての生涯を華々しく終えることのみを考えていた重蔵は依頼を引き受け、秀吉暗殺に乗り出す。堺の豪商・今井宗久のもとへ向かう途中、小萩という、宗久の養女が現れ、二人は通じ、密かに愛し合うようになる。だが、彼女は重蔵を見張る役目を持ったくノ一だった。重蔵は木さる、黒阿弥らと

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    2021年08月27日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    歴史には、それぞれの側からみた歴史がある。

    将軍になることを望まず、朝敵になり史上に名を汚すのが嫌だった慶喜。

    保身に走り、部下を騙し、捨て去り、己れだけが己を肯定すればよしを貫いた。

    大政奉還、江戸城無血開城。歴史的にみれば、慶喜のこの偉業なくして明治維新は開かれなかったであろう。

    時勢によって望まざる方へと流されたのはわかる。けれど、私はやっぱり、不器用なれど誇らしく生きた新撰組の側からみてしまう。

    貴人、情を知らず

    これに尽きる。

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    2021年08月25日
  • 燃えよ剣

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    ネタバレ

    土方歳三がひたすら格好良い小説なんだろうと思っていたら、良い意味で裏切られました。初っ端から女に走り(しかもなぜか高嶺の花狙い)、本気の喧嘩にお腹痛くなったり、遊んでるわりに本気のお付き合い苦手だったり、俳句のセンスが死んでたり。史実をもとに描いてるからもちろん完璧な人間ではないのだけれど、それにしても後半の「だんなさまって呼んで…」は困ります。読んでるこっちが恥ずかしいじゃあないか。

    主人公は土方なのだけど(個人的に)いちばん良かったのは沖田総司で、沖田の人気は司馬遼が作ったんじゃないかと思うくらいのキャラクターでした。沖田が出てこないと、次の登場を探して頁を捲ってしまったり、沖田の文字を

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    2025年03月24日
  • 竜馬がゆく(二)

    購入済み

    竜馬が行く2

    作中に溺れそうになる、これからだ!
    胸の高鳴りを抑えながら進めよう。

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    2021年08月22日
  • 峠(上)

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    いやあ、やっぱり司馬遼太郎はいい!
    河井継之助。幕末、雪深い越後長岡藩から一人の藩士が江戸に出府した。

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    2021年08月21日
  • 国盗り物語(一)

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    久しぶりに読んだ司馬遼太郎氏の長編小説。やっぱり面白かった。
    本書は大ざっぱに前半と後半に分かれており、前半は美濃の斎藤道三の生涯を、後半は織田信長の生涯を追っている。どちらもなかなか興味深かった。
    斎藤道三については本書を読むまでは詳しく知らなかったのだが、身分が無い生まれだったために、京都の老舗の油屋の寡婦の婿になることにより財力を得、美濃地方を治めていくストーリー。槍の技術だけでなく芸術に長けて、性格的にも人望が厚く、最後は城まで作った。ただ、彼が治めることが出来たのは美濃だけだった。
    道三は娘の濃姫を当時尾張の若殿だった織田信長に嫁がせた。つまり道三は信長にとって義理の父である。道三は

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    2021年08月17日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    清朝の興りから北京入城まで、架空の日本人の視点を通じて壮大に描かれる。華と夷、北と南、文明と野蛮、そして帰る国や民族のない主人公の喪失感とどの地でもたくましく生きていこうとする人々の姿が対照的に描かれる。
    あとがきのエッセイも素晴らしい。

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    2021年08月15日
  • 世に棲む日日(四)

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    吉田松陰についての小説かと思っていたら案外あっさりと亡くなったのでビックリしたが、本作はむしろ高杉晋作を中心とした幕末志士たちの物語である。これらの人物に対しては心酔しているファンも多いが、しかし本当に有能であったかどうかは本作を読んでも評価がわかれるところだろう。もちろん将来的に明治維新が実現したことを考えると、彼ら幕末志士たちもまた「正しかった」。とはいえ、個人的に吉田松陰や高杉晋作は思想家としては正しくとも、政治家としては間違っている部分も多々あったのではないかと感じる。第2次長州征伐における戦術などは無鉄砲の極みで、たまたま成功したからよかったものの、失敗していたらいったいどうなってい

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    2021年08月02日
  • 世に棲む日日(三)

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    吉田松陰についての小説かと思っていたら案外あっさりと亡くなったのでビックリしたが、本作はむしろ高杉晋作を中心とした幕末志士たちの物語である。これらの人物に対しては心酔しているファンも多いが、しかし本当に有能であったかどうかは本作を読んでも評価がわかれるところだろう。もちろん将来的に明治維新が実現したことを考えると、彼ら幕末志士たちもまた「正しかった」。とはいえ、個人的に吉田松陰や高杉晋作は思想家としては正しくとも、政治家としては間違っている部分も多々あったのではないかと感じる。第2次長州征伐における戦術などは無鉄砲の極みで、たまたま成功したからよかったものの、失敗していたらいったいどうなってい

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    2021年08月02日
  • 世に棲む日日(二)

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    吉田松陰についての小説かと思っていたら案外あっさりと亡くなったのでビックリしたが、本作はむしろ高杉晋作を中心とした幕末志士たちの物語である。これらの人物に対しては心酔しているファンも多いが、しかし本当に有能であったかどうかは本作を読んでも評価がわかれるところだろう。もちろん将来的に明治維新が実現したことを考えると、彼ら幕末志士たちもまた「正しかった」。とはいえ、個人的に吉田松陰や高杉晋作は思想家としては正しくとも、政治家としては間違っている部分も多々あったのではないかと感じる。第2次長州征伐における戦術などは無鉄砲の極みで、たまたま成功したからよかったものの、失敗していたらいったいどうなってい

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    2021年08月02日
  • 世に棲む日日(一)

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    吉田松陰についての小説かと思っていたら案外あっさりと亡くなったのでビックリしたが、本作はむしろ高杉晋作を中心とした幕末志士たちの物語である。これらの人物に対しては心酔しているファンも多いが、しかし本当に有能であったかどうかは本作を読んでも評価がわかれるところだろう。もちろん将来的に明治維新が実現したことを考えると、彼ら幕末志士たちもまた「正しかった」。とはいえ、個人的に吉田松陰や高杉晋作は思想家としては正しくとも、政治家としては間違っている部分も多々あったのではないかと感じる。第2次長州征伐における戦術などは無鉄砲の極みで、たまたま成功したからよかったものの、失敗していたらいったいどうなってい

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    2021年08月02日
  • 関ヶ原(中)

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    家康の作戦の緻密さ・徹底した根回し。これが江戸幕府特有の密偵文化の礎なのだろう。ひいては、日本人の気質にも脈々と受け継がれているきがした。

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    2021年07月25日
  • 果心居士の幻術

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    著者の別作品[(空海の風景)を読んだ後だったので、さくさく読めた。それでも、一文の情報量が多いので、読み応えは十分。

    歴史の大河の亜流を集めた、短編集。アヤしい話なので文献が豊富なわけでもないため、司馬史感で補強されている。しかし、記録が残っているということは、それだけ人々が信じ、言い伝えられてきたという証。今考えれば非科学的で嘘とわかることも、当時はそれが嘘だと立証するものがないし、それが事実と信じられていたし、そういう意味では真実だったのだろう。真実とは人が勝手に定義した出来事の一連の流れであり、つまりは時代によって変化する。何が真実なのか。そう思わざるを得ない。

    最後の短編、牛黄加持

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    2021年06月29日