【感想・ネタバレ】新装版 王城の護衛者のレビュー

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英雄児

・「おれという人間は、自分の一生というものの大体の算段をつけて生きている。
なるほど、おれの家は小禄だし、おれの家は小藩だが、小藩なだけに将来、藩はおれに頼って来ることになるだろう。
同じ一生を送るにしても、婦女に鉄腸を溶かしてしまうのも一興かもしれぬ。
しかし人間、二通りの生き方はできぬものだ。
おれはおれの算段通りに生きねばならん」

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2022年09月30日

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幕末の人物を切り取った短編集なのだけど、表題の会津藩主、松平容保さんのお話が一番良かった。浮世離れするほどの純粋さと、それに全力で応えた家臣。悲劇ではありますが感動です。

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2022年04月14日

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【司馬遼太郎幕末短編再読月間②】
2000年に購入してから幾度目かの再読。
・王城の護衛者…会津藩主松平容保
・加茂の水…玉松操(岩倉具視のブレーン的人物)
・鬼謀の人…大村益次郎
・英雄児…河合継之助
・人斬り以蔵…そのまま人斬り以蔵・岡田以蔵

面白い。とても興味深い。
司馬遼太郎氏の、しつこいくらいの言動描写、心理描写、その源となる歴史描写が生々しい。
授業で詳しく解説されるような人々ではないかもしれないけれど、当時の彼らの存在意義や、生き様がこのような形で残っているのは素晴らしい。

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2022年02月05日

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「王城の守護者」を読んでから「八重の桜」を観るとそらもういろんな深読みが(笑)
八重〜の松平容保像は少なからずこの容保を下敷きに描かれているのではないか、と思われるほどに、八重容保と共通する姿が。

個人的には「容保の鮭」のエピソードが好きです。

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2013年05月10日

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松平容保が好きで読みました。彼の忠義の厚さ、それゆえにおきてしまった悲劇。敗者からみる歴史もなかなか興味深いものです。ほかの短編もおもしろい。

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2011年02月28日

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幕末。

この時代は、いろんな作家によってさまざまな人物を主役に、たくさんの小説が書かれている。

同じ事件でも、誰にスポットライトを当てるかによって、善悪の立場の印象も全くひっくり返ってしまう。そんなところが面白いなー。

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2010年09月29日

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短編集だが、後の長編作品に繋がっているものもありどれも秀逸。
特に印象深かったのは、岩倉具視の歴史的回天の知恵袋として暗躍した玉松操をえがいた「加茂の水」。
そもそも誰も見たことのない官軍の錦旗を想起し、偽造し、それが結果的に歴史の流れを変えてしまうくだりは最高。

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2022年01月29日

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会津松平家の歴代藩主の死後の名は戒名ではなく、神号であったことを初めて知った。藩目的が単純勁烈に「将軍家のため」であることは会津の歴史を見ればわかる。戊辰戦争の結果は会津出身者にとっては悲しいものだが、その歴史は誇れるものでもあると改めて実感した。

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2021年03月02日

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幕末の、松平容保(会津藩主)・玉松操(岩倉具視のブレーン)・大村益次郎(花神の圧縮版)・河合継之助(峠の圧縮版)・岡田以蔵(4大一斬りのうち土佐出身)の5人を取り上げた作品。
 河合継之助の’’英雄児’’は馬上少年過ぐにも掲載されていたので2度読みになったが、やっぱ面白い「英雄というのは、時と置き所を天が誤ると、天災のような害をすることがあるらしい」

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2017年04月17日

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司馬遼太郎が1968年に発表した短編小説集。会津藩松平容保を描いた"王城の護衛者"、官軍の玉松真弘を描いた"加茂の水"、長州藩大村益次郎を描いた"鬼謀の人"、長岡藩河井継之助を描いた"英雄児"、土佐藩岡田以蔵を描いた"人斬り以蔵"の5編を収録。どの作品も幕末から明治維新にかけての激動の時代を舞台にしています。それぞれの立ち位置は違えど、自分たちの信念を胸にまっすぐに時代を駆け抜けた彼らの生き様には胸を打たれます。しかし、その確固たる信念ゆえに、悲しい終わりが待っているのが寂しい。

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2015年02月03日

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峠と花神の別視点からのレビュー。
表題作もいい。

それぞれの人がそれぞれの人なりに、同時代に全力で参加した事例集

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2014年08月15日

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松平容保の話。司馬遼太郎あるいは他の作家の作品で、主役ではないがたびたび登場する容保を主役にしている。他の作品に出ていたエピソードを改めて別の角度から見ることができる。
玉松操
大村益次郎
河合継之助
岡田以蔵

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2013年08月31日

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久振りに司馬遼太郎の作品を読む。人物の描き方が素晴らしい。それぞれ個性的な人物を、本当にそんな人いるのかと、生き生きと描く。
幕末に活躍した人物、数人を描くが、短編ならではのエッセンスを凝縮した作品になっており、極めて個性的な人物ばかりを集めている。

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2013年03月24日

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高校生の頃に読んだ本。35年ほど前か。
最近、天地明察で保科正之が登場していたり、NHK大河ドラマ「八重の桜」で幕末の会津を見るにつけ、読み返したくなった。

松平容保に京都守護代を押し付けた松平春嶽は結局官軍につき、将軍慶喜は敵前逃亡。薩摩は会津と組み、長州を京都から追い落とすが、後に長州と同盟。会津だけが貧乏籤を引く。
容保は京都方に嘆願書を何度も送ったにもかかわらず、官軍の討伐を受け、会津は女性、子供に至るまで奮戦し、敗北。その後も長州から会津は非情な扱いを受け続ける。

孝明帝に対しても容保は忠節を尽くし、帝も容保を頼みとされたことは歴史の皮肉というもの。この短編を読み返し、改めて歴史の渦に呑まれた犠牲者として哀切の念が尽きない。

その他、岩倉具視の参謀として錦の御旗を作った玉松操、桂小五郎から見た大村益次郎、同塾の若い友人の覚え書を基にした河井継之助伝、そして人切り以蔵について。そういう幕末の人物についての短編。つまり「花神」「峠」のもとになった作品達。こうして読むと、明治維新なんていい加減なものだったんだと、つくづく思う。
「峠」はまだ読んでいない。いつか、読まなくては。

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2014年01月11日

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1.王城の護衛者 会津若松藩主の話
2.加茂の水 玉松操(幕末、岩倉具視が頼った人物)
3.鬼謀の人 大村益次郎(村田蔵六)の概要
4.英雄児 長岡藩の河井継ノ介
5.人切り以蔵 岡田以蔵

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2012年09月10日

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 幕末、最後まで幕府を助けたがために「賊軍」として天下の官軍に追いつめられた会津藩主・松平容保。彼は純粋で正義感の強い人物だった。
「勝てば官軍」
という文句を彼ほど悲痛を以て実感した者は居ないだろう。

 明治維新は勝者である薩長の目線で描かれる事が多いが、幕府側に立った物語がもっとあっても良いと思う。その点、この『王城の護衛者』や『峠』、『燃えよ剣』は輝きを放っている。

 ところで、明治維新という革命は正しかったのか、という問いに対する答えはいつか出るのだろうか。

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2012年07月27日

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幕末ものの短編集。表題作「王城の護衛者」は、自滅覚悟で軍隊を率いて上洛し、最後まで徳川のために闘い抜いた会津藩主、松平容保が主人公。天皇や将軍に対する忠誠心や薩長への憎しみといったものがみずみずしく描かれていてとても面白い。表題作以外の作文も面白いのでおすすめ。

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2011年12月23日

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教科書には出てこない幕末の活躍者を描いた短編集。その時代や情勢に振り回されるも陰日向に咲いた英雄たちに胸が痛む。個人的には王城の護衛者、英雄児、人斬り以蔵が好き。

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2024年03月29日

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5本入った短編集です。会津藩主・松平容保を描いた「王城の護衛者」は、容保が幕末に京都守護職を命ぜられ苦労したことと、新選組が何故会津藩お抱えになったのか、その背景を知ることができました。

「人斬り以蔵」は土佐で足軽という低い身分に生まれた以蔵が武市半平太の弟子のような形になり、人を斬りまくり、最終的に武市を裏切るという悲しい話でした。

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2021年04月27日

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司馬遼太郎の短編。短編も面白いことを発見。
この本で大村益次郎を知り、現在大村益次郎だけに焦点を当てた花神を読んでる。

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2014年08月30日

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幕末の5人の男たちの短編集。
松平容保主役の本少ないから手にとる。
この人は誰が取り上げても人物像にぶれがない印象。
まっすぐ(すぎ)で、政治が下手で。
容保が病に伏したときの孝明帝の祈りぷりが狂気じみていてここだけは創作であってほしいと思ったり。

最後の作品、人斬り以蔵も面白かった。

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2013年09月23日

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幕末を生きた男たちの物語.全5編の短編集.一番印象深かったのは,表題作の「王城の護衛者」,会津藩藩主の松平容保.負ければ賊軍って訳ではないが,本書を読むまでは容保には良いイメージが無かった.
でも,当時の会津藩が置かれていた状況など見えてくると,容保に対する印象も全然違う.思わず,コレ面白いぞと呟いてしまった.

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2013年09月04日

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友達に本をもらった。初の歴史小説。容保は綾野剛に脳内変換して読み進める。清廉潔白な容保の姿が印象的だった。忠義を尽くしたにもかかわらず、会津の悲劇的な運命に涙を禁じえず。もう少し
歴史的背景について知識を得なければいけないな。

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2013年05月04日

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幕末の動乱に生きた人々に関する短篇集です。幕府側についた人の話が主だから仕方がないけれど、各々の不遇っぷりにやるせない気持ちにさせられます。八重の桜を見るのも、これを読んだあとでは切ない。

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2013年03月06日

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松平容保の清廉な思想が、彼の人生を無惨な結果に導いていく。その様がすごくリアルで、恐ろしく美しいものに感じられた。

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2012年03月12日

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会津藩の規律の正しさと忠誠心がよくわかる。

最後まで、忠誠を貫いたのに報われることはなかった。

報われない忠誠心って‥って思った。

会津に行って、白虎隊が勉強してたところへ行ったけど、

小さい時から、「ならぬものはならぬことです」と厳しく
教育されていた。

教育って大切だなって思った。

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2009年10月04日

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