幕末

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小説・文芸
880円 (税込)

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「歴史はときに、血を欲した。このましくないが、暗殺者も、その兇手に斃れた死骸も、ともにわれわれの歴史的遺産である。そういう眼で、幕末におこった暗殺事件を見なおしてみた」(「あとがき」より)。春の雪を血で染めた大老・井伊直弼襲撃から始まった幕末狂瀾の時代を、清河八郎、吉田東洋など十二の暗殺事件で描く連作小説。

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幕末 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あとがきで著者は「暗殺だけは、きらいだ」と語る。そんな著者が幕末に起こった暗殺事件を記した連作短編集。

    普通に考えれば、暗殺なんてものに政治力や体制変革を期待するもんじゃない。むしろ、暗殺によって変わってしまうような社会や組織は遅かれ早かれ、変わってしまうものだし、ろくなものじゃなかったのだろう。

    が、幕末はそんな暗殺が評価された時代であり、志士たちは世直しになると信じて暗殺を企画し、実行し、死んでいった。

    本作品に登場する暗殺の当事者の多くはバッドエンディングを迎えている。政治判断もないし、自身の将来も考えず、暗殺に没頭する彼らに対して爽快感や死への同情も起こらない。司馬作品にしては、ちょっと異色の味わい。

    結局、亡くなった彼らと今知られている幕末の英雄たちとの違いは運良く生き残ったかどうかだけ。伊藤博文や桂小五郎、田中顕助など教科書に載るような有名人の扱いは本書では冷たい。

    1
    2019年07月30日

    Posted by ブクログ

    【司馬遼太郎幕末短編再読①】
    2000年に購入してから幾度目かの再読。

    幕末に起きた12の暗殺短編集。
    あとがき『時代が血を欲した』
    酷いけれど、きっとそれが事実であり、大きく歴史を動かしたその躍動感が印象に残る作品。

    司馬遼太郎の題目の付け方は絶妙。

    0
    2022年02月05日

    Posted by ブクログ

    幕末に起こった暗殺事件を題材にした短編小説集。
    ワザワザ小説集と言うような書き方をするのは、事件自体は本当に起こった出来事であり、歴史的検証や登場人物の後日談等も丹念に綴られている為うっかりすると史実かと思ってしまう程臨場感タップリのお話ばかりである。
    もっとも幕末の諸藩の立場や個々の事件に関しての予備知識が無いと読んでいてもつらいかもしれないマニアックな事件が多い。

    筆者自らあとがきで「歴史書ではないから、数説ある事柄は、筆者が、この方が真実を語りやすいと思う説をとり、それによって書いた。だから、小説である。」とあるので史実とは多少違うところも有るだろうし、登場人物の人間関係や心の動きなどはかなりの部分筆者の推測が入っているだろう。

    恥ずかしながら、司馬遼太郎さんの作品は初めて読みました。
    やはり日本を代表する作家の文章は上手い。物語にぐいぐい引き込まれます。
    個人的には短編集の前半の方が好きかな。登場人物もどこかしら凛としたところが感じられます。
    後半の主人公達(特に幕末を乗り切って明治まで生き延びた人達)には今ひとつ感情移入が出来ませんでした。

    なにはともあれ面白い本でした。

    1
    2023年02月18日

    Posted by ブクログ

    幕末から明治にかけてその変遷に関わった武士と暗殺を描いている。
    著者は暗殺に対して非容認の態度で臨んでいる。
    あとがきでも
    「暗殺者という者が歴史に寄与したかどうかを考えてみた。
    ない。」
    としているが、
    「このましくないが、暗殺者も、その兇手に斃れた死骸も、ともにわれわれの歴史的遺産である。」
    とも書いてある。
    そしてそんな暗殺事件の中で「桜田門外ノ変」のみは
    「暗殺という政治行為は、史上前進的な結局を生んだことは絶無といっていいが、この変だけは、例外といえる。」と述べ、この事件の明治維新への大きな役割を認めている。
    ならばきっかけを作ったといえる井伊直弼も日本の変革の立役者のひとりといえるのかもしれない。

    0
    2022年03月16日

    Posted by ブクログ

    あとがきにあるが初期の作品であり、想像するにまだアシスタントは少なかったろう。しかし、自力で歴史を調べたのであろうがその濃密さは後の作品同様で細やかなエピソードでも取り上げ暗殺者達の生き様とその時の状況を浮き彫りにしている。それぞれが短編でありながらも有名無名を併せ数多くの人物を登場させ読み応えがある。
    田中顕助のみ3編に登場しているが、作者がよほど気に入ったか、あるいは自叙伝やインタビューなど多くの資料が残っており書きやすかったからか。最後の攘夷志士がとても程よい笑いもあり悲壮感ありで殊更味わい深い。

    0
    2019年11月02日

    Posted by ブクログ

    生きているものが勝ち組。死んだらそこで終わりなんだと思った。無駄死にはしたくないなぁと思ったら自分の人生目的なく生きていることに恥ずかしさを感じた。人を殺した人が総理大臣なんて、今じゃありえん話だな。

    0
    2019年06月22日

    Posted by ブクログ

    古い本。
    暗殺短編集。

    幕末それなりに知っているつもりだったが知らない話ばかりであった。
    後世に名を残した人も意外と遅咲きだったり苦労してたりといったエピソードが印象的であった。

    そして、乱世はチャンスも多いが、生きるか死ぬかの世界でそれを分けるのは運であることも強く感じた。
    生き残ることの大切さ。

    0
    2015年10月08日

    Posted by ブクログ

    〔龍馬がゆく〕が維新史の陽の部分なら、この作品はまさにその陰の部分を描いた作品。描き出されるのは龍馬の華麗なる幕末ではなく、血にまみれた暗殺の幕末‥。
    ほぼ同時期に書かれたというこの2作品‥司馬さんが幕末を書くことがこの2作品に集約されている気がする。

    0
    2015年04月15日

    Posted by ブクログ

    幕末がいかに乱世だったかということがよくわかった。特に京都でいかに暗殺が行われたがよくわかった。特に桜田門外の変は歴史の教科書には絶対に出てこない話でなかなか面白かった。土佐藩田中顕助や吉田東洋、岩崎弥太郎が出てきたり、長州藩の桂小五郎、伊藤利助、井上聞多が出てきた。

    0
    2015年04月08日

    Posted by ブクログ

    幕末の暗殺をテーマとした短編小説の力作。
    桜田門外の変がいい。

    ブログに紹介
    「想いを言葉に」へ。

    0
    2015年03月20日

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