司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 梟の城
    何度読んでも面白い。
    主人公の葛籠重蔵の飄々とした生き様がよい。
    小萩とのつかず離れずの関係もよい。

    最終的に二人が平穏に過ごすのもよい。
  • 風神の門(上下) 合本版

    何回も読み重ねる傑作

    司馬作品の初期の傑作ですね。梟の城とこの作品は忍びの世界を描いたジットリした・暗闇にスポットを当てた司馬作で、私は文脈も含め大好きです。20代から何回も読み返しています。
  • 竜馬がゆく(七)
    めちゃくちゃおもしろかった!大政奉還の案が出たときはマジで痺れた!竜馬の先を見据えて行動してるところがカッコ良すぎる
  • 燃えよ剣
    コロナ禍ということもあって、電車ではなく私有車通勤なので本よ読む機会は大分減った中でやっと読み終えた。
    面白い、面白いんだけどもそれよりも感動したって感じが先に来たね。
    幕末の混乱時期、虐げられた世の中でこうも剣で戦うとは。
    何故楽をしないんだろう、強い信念、執念みたいなものかね、少しでもこの本を思...続きを読む
  • 国盗り物語(二)
    道三の美濃強奪という、当初の目的が果たされる時が近づきつつある。
    二十年がかりの大事業である。
    外堀から徐々に埋め、本丸へ。
    正に蝮に相応しい。
    戦場での冷徹な道三と、平生の人間臭い道三のギャップが良い。
  • 新装版 最後の伊賀者
    司馬遼太郎の短編七作品集。
    全部忍者モノの話かと思いきや、この中の3つだけで他は違う題材。
    総じて面白い。
    そもそも、忍者話を読もうと思って読み始めたけど
    なんやかんやでそこではない話(天明の絵師、けろりの道頓)が個人的にはとても良かった
    道頓堀って道頓が作ってた堀だから道頓堀とな…と
    また新たなこ...続きを読む
  • 国盗り物語(一)
    司馬遼太郎歴史小説の1つ

    斎藤道三前編

    斎藤道三の、能力抜群だが格が低いということであれやこれやと芸をこなして成り上がる姿がかっこいい。悪者として言われているが緻密な作戦、時には大胆な行動を起こすことで為すべき時に為して成り上がれるのは見習うものだと思える。

    欲しいと思ったときに我慢強くすると...続きを読む
  • 関ヶ原(下)
    ここまで微に入り細を穿った、関ヶ原の合戦を読んだのは初めて。
    政治、戦略、戦術、全ての面で家康が圧倒していることが分かる。
    ただ、紙一重の差で三成が敗れてしまった気がする。
    ひとつ間違えば、家康が敗れていたかもしれない。
    天下分け目の関ヶ原の合戦に相応しい、壮大で重厚な作品。
  • 関ヶ原(中)
    日本が東西、真っ二つに割れる中巻。
    徳川方、石田方、果たして、どちらが味方を多く、持つことができるのか。
    まさに、天下分け目。
    両者の駆け引きが始まる。
    関ヶ原の前哨戦を、非常に分かりやすく、読みやすいように解説してくれる。
  • 関ヶ原(上)
    豊臣秀吉死後から、関ヶ原合戦前夜までの上巻。
    徳川家の執拗な、策謀家ぶりが際立つ。
    如何にして、家康が石田三成を討つか。
    そこに至るまでの、プロローグのような位置付けか。
    今から、四十年以上前の作品とは思えないくらい、読みやすい作品。
  • 新史 太閤記(上)
    豊臣秀吉。
    その名を聞いて思い浮かぶ人物像としては”陽気"
    "女性好き"そして"人誑し"…などが挙げられる。
    司馬遼太郎はその"人誑し"の才能に重きを置いて物語を進めている。
    それも、彼の持って生まれた人を惹きつける笑顔と陽気さの裏に隠された暗い、計算尽くされた側面を描くことで豊臣秀吉という将の器の...続きを読む
  • 竜馬がゆく(一)
    読書が好きになるきっかけになった本です。やんちゃで探求心が強く剣術はピカイチそして少年のような心をもつ。女性はもとより幕府の重鎮まで虜にしていまう。一気に読んでしまいました。竜馬がゆくは、坂本竜馬の名を世に広めた本だと思います。作者によって視点がかなり変わってくるので、津本陽の龍馬も是非読んでもらい...続きを読む
  • 竜馬がゆく(八)
    最高に面白い!!!
    あっちゃんのYoutube大学で坂本龍馬に興味を持ち、そこから引きずり込まれるように一気読み。
    さらに、この物語の7巻あたりで、Go to travelを使って、京都旅行へ。本作を読みながら歴史観光をするという非常に贅沢な日々を過ごした。

    20~30代の若者が日本の未来を変えた...続きを読む
  • 功名が辻(四)
    律儀だけが取り柄の暗愚な国主。
    本書を読んで、それ以外のイメージが湧かない。
    堂々たる、千代の手綱さばきだけがクローズアップされる。
    司馬遼太郎には珍しく、女性が主人公。
    繊細にして、大胆な千代の性格を見事に描ききっている。
  • 功名が辻(三)
    この巻でも、山内一豊は凡将の感が否めない。
    だか、最後の三頁でイメージが一変。
    徳川家康と石田三成。
    主である家康が勝つのではない。
    『徳川殿を勝たせるのだ』
    この一言は、痺れた。
    山内一豊は、名君である。
  • 街道をゆく 40
    李登輝さんが亡くなったことを受け、改めて読み直す。本シリーズは、紀行文のようでありながら、その実、司馬さんがとめどなく語り尽くす歴史の蘊蓄が魅力である。この台湾紀行は特にその感が強く、台湾の歴史、台湾に関わった日本人、市井の名もなき人たちが、パッチワークやコラージュのようにつなぎ合わされ、台湾という...続きを読む
  • 合本 十一番目の志士(上)(下)【文春e-Books】
    主人公の名は天堂晋助、長州の庶人出身の下級武士、剣の腕が滅法立つ彼は高杉晋作に会うことで人生が大きく変わる。
    高杉の言うがままに刺客として幕末の時代を駆け抜ける。
  • 合本 竜馬がゆく(一)~(八)【文春e-Books】
    面白くて一気読み。
    若いときには、理解できなかった事が
    人生経験をそれなりに経た今、より深く
    理解と感動を得る。
  • 坂の上の雲(二)
    好古、真之、子規。

    それぞれが猛烈なスピードで成熟していく様がとても面白い。
    3人に共通しているのは、物質的に不自由な環境下で、精神的に充実しているということ。

    自身の目標を明確にし、覚悟を持ってその達成に邁進している姿は、率直に言って妬ましい。

    覚悟の裏にあるのは責任感。
    前巻では功名心に猛...続きを読む
  • 功名が辻(二)
    本書を読む限り、山内一豊は武も無い、知も無い、凡将としか映らない。
    千代がいてこその、山内一豊。
    千代と結ばれていなければ、どうなっていたのか。
    今後の千代の手綱さばきに注目していきたい。