司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
講談師見てきたように何とやらと言うが、本当に司馬遼太郎はその場にいたのか?というような描写力で、小説家としての才気を感じる。
お気に入りは『喧嘩草雲』、『重庵の点々』、『貂の皮』。とくに貂の皮が好き。有りそうで無さそうな、無さそうで有りそうな、読んでワクワクする絶妙なラインの古潭を紡いでいる。一方で、『慶応長崎事件』はビックリするほどつまらない。題材が弱いし、龍馬含む登場人物に主人公性が無いし(誰が主人公なのかもよくわからない)、いまや史実ではないことが知られた歴史雑学のために話がしばしば脱線する。で、最後の段落で「なるべく資料にもとづいてこの事件を綴った」とか言ってる。なるほど、物語的なつまらなさは、これが歴史小説ではなく、歴史読本のつもりで書かれているからなのか、司馬史観に騙される人はこうして作られるのかと思った。言い過ぎか
でも先に挙げた三編はめちゃめちゃ面白いので星五つだ!