あらすじ
☆電子書籍特典として10P分おまけ漫画を収録☆
「すべての上に死がやってくる」――
蒙古の王に囲われた女・ナンが自らの欲望に気づくとき、メナムの街は滅びに向かいはじめる。
長らく司馬遼太郎の幻のデビュー作と言われた「ペルシャの幻術師」に『月と金のシャングリラ』の蔵西が挑むコミカライズ。
ペルシャの美姫・ナンと幻術師アッサムの幻想と愛と滅びの物語は、ついに完結へ。
ペルシャの町、メナムで美姫・ナンが出会った幻術師の男は、モンゴル軍の大鷹汗・ボルトルを殺そうとする者だった――。
自分を10日以内に殺せなければ、幻術師・アッサムとメナムの全市民の命を奪うというボルトル。
しかし、ナンとボルトルはアッサムの幻術にはまっていき、しだいに幻想の世界の中へ……。
ボルトルに囲われ、籠の中の鳥だったナンは、自らの欲望に気づき、思いのまま生きていくことを望む。
そして、メナムの街には、死がやってくる――。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
蔵西さん渾身の、週刊文春連載漫画。絵がとにかくDetail が美しい、風砂の一粒さえも。
マンガ本として少し大判なので美しい絵、構図、しっかり研究されている文化的背景、事物の描写が堪能できる。
幻想的。
蔵西さん最高。
匿名
短編である原作にぎゅっと詰め込まれていた幻想と歴史が、壮大な絵巻となって広がる圧巻の二巻目。
どんどん美しく妖しく変化していく主人公から目が離せません。
原作では「定かではない」と記されているナンのその後ですが、これを読むと彼女の辿った一つの道が浮かび上がります。
幻術師アッサムの語った愛についても、新しい解釈を得ることができました。