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Posted by ブクログ
疾風怒濤のごとく戦乱を駆け抜け、自分を信じ続けることができた類いまれな精神。師である吉田松陰への尊敬だけにとどまらず、具現化することができた高杉晋作。
そんな晋作とは真逆な一面(妾の“おうの”とのやりとりや、実母や妻に頭が上がらない)も、4巻では見られました。晋作の、丸ごとの人間性が感じとれました。
本作品を読み始めたときは、名前しか知らなかった吉田松陰や高杉晋作、幕末のドタバタ劇(?)が少しずつ分かってきてとても楽しかったです。歴史に残る事件が小説になっていると、こんなにも面白いのかと思いました。
しかし、晋作が、27年と8ヶ月の生涯を終える最終章を読んでいるときは、感動以外の何もありませんでした。泣けました。そして、松陰の言葉「どの人間の生にも春夏秋冬はある」心に沁みました。
辞世の句「おもしろき こともなき世を おもしろく」は以前、聞いたことがありました。晋作の一生を垣間見た後で、この句にあらためて接し、そして司馬遼太郎さんが、『世に棲む日日』というタイトルをつけたその心を想像すると、胸に迫るものがありました。
Posted by ブクログ
吉田松陰についての小説かと思っていたら案外あっさりと亡くなったのでビックリしたが、本作はむしろ高杉晋作を中心とした幕末志士たちの物語である。これらの人物に対しては心酔しているファンも多いが、しかし本当に有能であったかどうかは本作を読んでも評価がわかれるところだろう。もちろん将来的に明治維新が実現したことを考えると、彼ら幕末志士たちもまた「正しかった」。とはいえ、個人的に吉田松陰や高杉晋作は思想家としては正しくとも、政治家としては間違っている部分も多々あったのではないかと感じる。第2次長州征伐における戦術などは無鉄砲の極みで、たまたま成功したからよかったものの、失敗していたらいったいどうなっていたかわからない。2人が亡くなったことでむしろ明治維新が成功裡に終わったという見方すらできるかもしれない。しかし、このような不器用な存在だったからこそ、後世までその人物像に惹かれる人が続出するのだろう。
Posted by ブクログ
1〜4巻、全体の感想
何だろう。この本を読んでると、突き動かされるような気持ちになってくる。吉田松陰や高杉晋作の生き方そのものはもちろんのこと、それ以上に思想や革命、正義といったものへの司馬遼太郎の考え方や解釈がそうさせるんだろう。
読み終わるまで、思想やそれが見据える正義の影響力の凄さに引き込まれていたが、読み終わってふと現実を見回すと、実はちょっと違うんだということに気がつく。実際に周りや後継に影響を与えているのは、人となりそのものなんだろうな、と。思想に共感してるんじゃなくて、生き方に共感してるんだと。
大切なのはずっと先を見据えることと、少し先の作戦を考えること。ずっと先の作戦を考えることではない。そう教えられた気がする。
・学問は好きだからするもので、必要だからするものではない。
・革命は現実の先にはない。現実離れした思想が現実を破壊することで起こるもの。
勝手な解釈だけど、勇気をもらえる本だった。
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