司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 世に棲む日日(三)

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    最高すぎるぞ。松陰先生亡き後を描いているが、長州藩の狼狽ようが当時の混乱をよく表してますね。風雲児たちの最新巻を抜いていきましたがこっちはこっちで晋作をしっかり描写しているので風雲児たちの補完としてもおもしろい。しかし、司馬先生、晋作の事好きすぎて、持ち上げすぎ感があるね。天才、雷電、まぁそうだけど。
    晋作とお雅の関係がいいね。
    山縣有朋が、これでもかとばかりにdisられているのも興味深い。
    好きなシーンはやはり英国との敗戦交渉だね。アーネストサトーがいうには魔王のように剛然としてたらしいしね。

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    2021年01月13日
  • 街道をゆく 36

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    昔住んでいたあたりが多く出てきて楽しめた。森下のやよい寿司は本編中にも出てきていたのだ。また、明治期に様々な学校を設立した人たちの話も胸を打った。多くの人が、非常に志高く活動していたのだ。今では偏差値やらなんやらで二流大学と思われるような学校も設立時の高邁な目的を知ると、そんな風には思えなくなる。

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    2021年01月11日
  • 梟の城

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    何度読んでも面白い。
    主人公の葛籠重蔵の飄々とした生き様がよい。
    小萩とのつかず離れずの関係もよい。

    最終的に二人が平穏に過ごすのもよい。

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    2021年01月11日
  • 風神の門(上下) 合本版

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    何回も読み重ねる傑作

    司馬作品の初期の傑作ですね。梟の城とこの作品は忍びの世界を描いたジットリした・暗闇にスポットを当てた司馬作で、私は文脈も含め大好きです。20代から何回も読み返しています。

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    2020年12月23日
  • 竜馬がゆく(七)

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    めちゃくちゃおもしろかった!大政奉還の案が出たときはマジで痺れた!竜馬の先を見据えて行動してるところがカッコ良すぎる

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    2020年12月13日
  • 燃えよ剣

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    コロナ禍ということもあって、電車ではなく私有車通勤なので本よ読む機会は大分減った中でやっと読み終えた。
    面白い、面白いんだけどもそれよりも感動したって感じが先に来たね。
    幕末の混乱時期、虐げられた世の中でこうも剣で戦うとは。
    何故楽をしないんだろう、強い信念、執念みたいなものかね、少しでもこの本を思い出して自分に抵抗していこうと思った。
    池田屋事件は坂本竜馬の内容が薄く、そこは同じ時代でも違う志の物語を作ったんだな。

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    2020年11月30日
  • 国盗り物語(二)

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    道三の美濃強奪という、当初の目的が果たされる時が近づきつつある。
    二十年がかりの大事業である。
    外堀から徐々に埋め、本丸へ。
    正に蝮に相応しい。
    戦場での冷徹な道三と、平生の人間臭い道三のギャップが良い。

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    2020年11月29日
  • 新装版 最後の伊賀者

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    司馬遼太郎の短編七作品集。
    全部忍者モノの話かと思いきや、この中の3つだけで他は違う題材。
    総じて面白い。
    そもそも、忍者話を読もうと思って読み始めたけど
    なんやかんやでそこではない話(天明の絵師、けろりの道頓)が個人的にはとても良かった
    道頓堀って道頓が作ってた堀だから道頓堀とな…と
    また新たなことを学んだ。

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    2020年11月25日
  • 国盗り物語(一)

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    司馬遼太郎歴史小説の1つ

    斎藤道三前編

    斎藤道三の、能力抜群だが格が低いということであれやこれやと芸をこなして成り上がる姿がかっこいい。悪者として言われているが緻密な作戦、時には大胆な行動を起こすことで為すべき時に為して成り上がれるのは見習うものだと思える。

    欲しいと思ったときに我慢強くするところは我慢し、手に入れられると思ったら迅速に動ける人間になりたいと感服した。

    今作は斎藤道三が牢人から始まり、商人、武士、守護大名へと肩書を変えていく。人生がたくさんあるようでうらやましくも思えるが、やはり野望を抱き、行動を起こすことが自分の人生で大事なものだと感じさせられた1作でした。

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    2020年11月22日
  • 関ヶ原(中)

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    日本が東西、真っ二つに割れる中巻。
    徳川方、石田方、果たして、どちらが味方を多く、持つことができるのか。
    まさに、天下分け目。
    両者の駆け引きが始まる。
    関ヶ原の前哨戦を、非常に分かりやすく、読みやすいように解説してくれる。

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    2020年11月10日
  • 新史 太閤記(上)

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    豊臣秀吉。
    その名を聞いて思い浮かぶ人物像としては”陽気"
    "女性好き"そして"人誑し"…などが挙げられる。
    司馬遼太郎はその"人誑し"の才能に重きを置いて物語を進めている。
    それも、彼の持って生まれた人を惹きつける笑顔と陽気さの裏に隠された暗い、計算尽くされた側面を描くことで豊臣秀吉という将の器の大きさがより見えてくるから不思議だ。
    上巻では、織田信長という偉大すぎる存在が豊臣秀吉の一種の鎖として機能していた。しかし、あの本能寺の変で織田信長が亡くなった後…、鎖を失った豊臣秀吉の躍進を思うと、高揚感と同時に薄ら恐ろしい感覚

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    2020年10月26日
  • 功名が辻(四)

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    律儀だけが取り柄の暗愚な国主。
    本書を読んで、それ以外のイメージが湧かない。
    堂々たる、千代の手綱さばきだけがクローズアップされる。
    司馬遼太郎には珍しく、女性が主人公。
    繊細にして、大胆な千代の性格を見事に描ききっている。

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    2020年10月04日
  • 功名が辻(三)

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    この巻でも、山内一豊は凡将の感が否めない。
    だか、最後の三頁でイメージが一変。
    徳川家康と石田三成。
    主である家康が勝つのではない。
    『徳川殿を勝たせるのだ』
    この一言は、痺れた。
    山内一豊は、名君である。

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    2020年09月28日
  • 街道をゆく 40

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    李登輝さんが亡くなったことを受け、改めて読み直す。本シリーズは、紀行文のようでありながら、その実、司馬さんがとめどなく語り尽くす歴史の蘊蓄が魅力である。この台湾紀行は特にその感が強く、台湾の歴史、台湾に関わった日本人、市井の名もなき人たちが、パッチワークやコラージュのようにつなぎ合わされ、台湾という「国のかたち」が浮かび上がってくる。

    司馬さんは、自分の作品を「22歳の自分への手紙」と言う。終戦時に抱いたこの国はどうしてこうなってしまったのかという強烈な疑問への回答という意味である。台湾について語る場合、当然、日帝時代は避けて通れない。ただ本書では、あくまで台湾にフォーカスが置かれているよう

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    2020年09月27日
  • 合本 十一番目の志士(上)(下)【文春e-Books】

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    主人公の名は天堂晋助、長州の庶人出身の下級武士、剣の腕が滅法立つ彼は高杉晋作に会うことで人生が大きく変わる。
    高杉の言うがままに刺客として幕末の時代を駆け抜ける。

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    2020年09月25日
  • 合本 竜馬がゆく(一)~(八)【文春e-Books】

    購入済み

    面白くて一気読み。
    若いときには、理解できなかった事が
    人生経験をそれなりに経た今、より深く
    理解と感動を得る。

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    2020年09月25日
  • 坂の上の雲(二)

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    好古、真之、子規。

    それぞれが猛烈なスピードで成熟していく様がとても面白い。
    3人に共通しているのは、物質的に不自由な環境下で、精神的に充実しているということ。

    自身の目標を明確にし、覚悟を持ってその達成に邁進している姿は、率直に言って妬ましい。

    覚悟の裏にあるのは責任感。
    前巻では功名心に猛っていた3人の変わり様も鮮やか。

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    2020年09月21日
  • 功名が辻(二)

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    本書を読む限り、山内一豊は武も無い、知も無い、凡将としか映らない。
    千代がいてこその、山内一豊。
    千代と結ばれていなければ、どうなっていたのか。
    今後の千代の手綱さばきに注目していきたい。

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    2020年09月21日
  • 新史 太閤記(下)

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    全国統一のグランドデザインを、日本を経済圏として見ていたのは、武将ではない秀吉ならではの発想なのだろう。してみると、商人上がりの斎藤道三では時代が早すぎたし、織田信長は既成概念にとらわれない頭脳の持ち主とはいえやはり大名であり武士であるから、秀吉のような構想を持ちえたかどうか疑問だ。まさに歴史の要請があるところに、例を見ない上昇志向の持ち主がいて、しかも異常なまでのバイタリティと先見の明を持っていて、血縁や家柄であるとか、個人ではどうしようもない概念のような困難なものまで含んだそれまでの世の中の仕組みを、実際に変革していくだけの行動力を持った男がここに誕生していて、それにいろいろな偶然が重なり

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    2020年09月19日
  • 世に棲む日日(一)

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    この本は国盗り物語で前半斎藤道三、後半織田信長が主人公であったのと同じように吉田松陰、高杉晋作が主人公として登場する。
    龍馬が行くの本の中で維新で活躍した人物は他の時代に生まれてもなんらかの傑出した人物になったであろうが高杉晋作だけはこの時代でなかったら活躍の場所はなかったであろうという記載が確かあった。
    山口が産んだ二人の天才の物語。二人とも維新の前に生涯を閉じた、悲しくも美しい物語だと思う。傑作。

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    2020年09月14日