【感想・ネタバレ】功名が辻(一)のレビュー

あらすじ

天下にむかってはなばなしく起ち上った織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……伊右衛門は妻千代の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。戦国時代、夫婦が手をとりあってついには土佐一国の大名の地位をえた山内一豊の痛快物語。全四冊。

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Posted by ブクログ

キングダムなどの中国の歴史漫画が人気で、私も読んでいますが、日本の武将についても知りたいと思い、まずはこちらから。司馬遼太郎氏の著書は何度かありましたが、とてもワクワクして次が読みたくなる作品でした。 次が楽しみです。

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2025年11月16日

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何年も前に読んだものの再読。
やっぱりおもしろい。
私のサラリーマン人生の転機を迎えるので、もう1回読んでみようと。
一豊の出世と自分に重ね合わせて読んでみました。律儀さ、誠実さが一豊の持ち味である一方、秀吉のもつ人たらしさ、懐柔策などは持っておらず、そういうのは、バランスよくやっていこうと確認できた。
また上がったら再読しよう。

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2025年02月24日

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幕末から歴史小説に入った自分からすると、山内と言われれば容堂で、土佐藩といわれれば上士と郷士が対立する藩という印象。初代藩主・一豊については、名前を知っているぐらいで、その妻・千代が何やら大金を叩いて夫の馬を買わせたというエピソードもまあ聞いたことがある程度。なので、前々から読もう読もうと思っていた小説だったのですが、漸く夫婦の物語を知ることができました。

いやあ、痛快。
頼りない一豊と、言葉巧みに一豊をフォローする千代の構図がとても愉快です。最初は妻としての立場を意識して、裏方に徹する千代ですが、物語が進むにつれて、(決して表にでようとしているわけではないと思いますが)一豊もその家臣も千代を当てにしていて、本人もその気になっているのがまた愉快。

物語は後半、徳川に与しようとする山内家と長宗我部家のちょっとした配慮の違いが興亡の分かれ道になった点が興味深いです。徳川に与するにあたり、徳川への密使を大阪から関東に派遣する際、千代は途中の近江の関所でひっかかることを警戒し、近江弁ができる田中孫作を選定したのに対して、同様に徳川家への密使を派遣した長曽我部家は純然たる土佐人で土佐言葉しかできない家来を派遣。結果、孫作はなんなく関所を通過し、山内家は徳川に与することができた一方、長宗我部家の家来は関所で捉えられ、徳川に味方することができず、関ヶ原の戦いでは石田方につき、ついには領地没収となった。これが山内家、長宗我部家の興亡の分かれ道となり、一方は土佐一国の領主となり、一方は土佐を追われる身となったようです。
密使を選ぶのは重要なことなので、ちょっとした配慮ではないのかもしれませんが、本書ではこういった千代の細やかな配慮が山内家を発展させます。解説では、外交・政略的な才と表現されていたように思いますが、このあたりが他の戦国時代の歴史小説にはあまり描かれていない印象があり、新鮮でした。

土佐一国を任された一豊が、領民の反乱を弾圧するため千代に黙って蛮行を行うなど、不穏な気配を残したまま物語は終わりを迎えます。結果的に、これが所領の平安をもたらした(幕末の上士と郷士の対立を生むきっかけなのであれば、それこそ評価は難しいのですが)のであれば、ある意味では千代の理想主義的な欠点(?)が浮き彫りになったり、特に終盤は一豊を彼女の作品と捉えるなど、ちょっと傲慢なところが見えたりと、千代の人間的な面が見られて深みを感じたりします。

久しぶりに戦国時代の小説を読みましたが、やっぱりおもしろいですね。マイナーな武将もどんどん読んでいきたいと感じさせる名作でした。

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2022年04月01日

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後の土佐藩主として知られる、山内一豊。
内助の功で一豊を、土佐藩主にまで押し上げた千代。
この夫婦の、戦国成り上がり物語。
ふたりののキャラクター作りが、際立っている。
一豊に無いものを、千代が補う。
正に、理想の夫婦。
この先が楽しみである。

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2020年09月13日

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ネタバレ

妻千代の、一豊をおだて転がし育てる言行。運が強いと暗示をかけ、必要なときには金10枚を潔く出し、駿馬を買うことで噂を買う。2巻も楽しみ。

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2019年12月15日

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司馬さんらしい文章。これはドラマにしたら面白いと思いました。実際、大河になったのですが。
読み始めると止まらない。本屋さんで2巻を手にとってしまった。

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2018年02月25日

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千代が義伯父からなにかのためにと預けられた金10枚の使い道は、馬であった。戦闘における実用性はもちろん、武士としての名声、さらに主君の名を汚さないこととなった(馬商人は、織田の臣下に売れなければ、毛利に売りに行こうとしていた。織田の臣下は名馬を見抜く力もそれに大金をかける甲斐性もない、となる)。この行動の背中を押したのは千代。お金は、ここぞというときに、未来への投資として使うべきものである。

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2025年11月24日

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ネタバレ

織田信長の家中でぼろぼろ伊右衛門と呼ばれる、うだつの上がらない武士・山内伊右衛門。その彼に賢く美しい嫁・千代がくる。千代の励ましをうけて伊右衛門は功名を目指し姉川、近江、長篠とかけていく。

千代におだてられ、上手く扱われている伊右衛門が可愛らしい。新右衛門と吉兵衛とのやり取りも良い。有名な馬揃えまで。

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2025年10月23日

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わりと序盤から大変なことになる序盤の主人公。
主人公の努力や、男の見栄というものが後半につながってきます。

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2025年08月04日

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▼全4巻併せた感想です。
「山内一豊の妻(千代)」と、山内一豊のお話。司馬遼太郎さんの長編で唯一、女性が主人公のもの。恐らく15年以上ぶりの再読。気軽に楽しみました。

▼千代が主人公、として作ろうとしているのだけど、結局は夫の山内一豊が主人公のような印象。司馬さんはやっぱり基本、戦闘、戦争、戦術、戦略が好き。言ってみればジェンダー性よりそっちが好きなので(笑)。
いやそれでも千代と言うキャラクターも魅力的に描かれてはいるんですけれど。ただそんなには、しつこく、深く、粘着質に、「千代を描く」ことに執着してません。テンポよく、省略の妙でぐいぐい進みます。そのあたりは技術的に目がくらむ旨さ。

 ※ここで言っている「司馬さんは戦闘とか戦争が好き」というのは主義や理性として「みんな戦争するべきだ。戦争ってスバラシイ」という意味ではありません。プラモデルとか機械組み立てが大好きなひと、主に男の子が、いくつになってもプラモデルが好きだし、機械とか解体してみて組み立てるのが好きなんだ、というような意味です。

▼この小説が面白いのは、

織田信長の上洛前~信長の絶頂期~本能寺~秀吉の天下取り~秀吉の老いと死~家康の時代、

といういわゆる安土桃山時代を、

「勝ち組の端武者(あるいは名もなき小大名)」

の成り上がり欲と、サバイバル危機感・・・という目線で見てみました、という趣向。

 戦争戦闘となったら、とにかく前線で殺したり殺されたりせねばならない。消耗品的なあきらめ、凄惨さとしんどさが、肉体的な疲労感と一緒に手触り豊かに描かれます。でも司馬さんだからそこにユーモアも香り立つので愉しめる。

▼それから、権力と愚かさ(あるいは男性優越主義と愚かさ)という主題も。山内夫妻は紆余曲折、関ヶ原後に「土佐一国の主、大名」になる。資産、豊かさで言うと生涯の絶頂。ところが初めて、妻の千代は夫の仕事、つまり政治から締め出される。「男の仕事に口を出すな」。家臣団と夫に、敬われて遠ざけられる。
 そして夫は、新領地を統治するために、反対勢力の一斉虐殺(それもだまし討ち)の道を選ぶ。そのときの千代の絶望の深さ。




「こんなことのために、長い長い歳月をかけて夫婦で功名出世の努力をしてきたのか」




夫への嫌悪。過去の長い長い時間と記憶がどす黒く上書きされる。
この後味の悪さ、苦さ。視野が狭窄、ブラックアウトするような絶望感。強烈。



▼史実がどうだったかはともかく、この小説の中では山内一豊夫妻は明らかにある意図の写し絵で描かれていると思います。
 それは、

「昭和戦後の経済成長社会の企業戦士と、社宅交際やお歳暮お中元、家庭内政で夫を支える専業主婦。ふたりはそんなに大出世しないけど、努力と信頼と愛情で、土臭く、そして型破りなバディ感で結ばれている。」

 みたいなことですね。

 その路線で描いてきたが故に、最後の絶望が突き刺さります。

 結局、夫の側が出世しちゃったことで最後の最後に「型破りなバディ感」が否定される。「女は口を出すな」というミソジニー的な社会制度に取って代わられる。うむむむむ。

「いやー、人生何が幸せなんだろうね~。金持ちになるのが幸せとは限らないねー」

みたいな、安っぽい嵌め方でこの苦みを終わらせるのも良くないなあと思いつつ。うむむむむ。

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2025年07月06日

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司馬遼太郎、やる。

前からやるやるとは聞いていたが、聞きしに勝る。

掛け値なしに面白い。

さぁ、二巻!

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2025年04月06日

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【なぜ】尊敬する人が好きな作家本
【どう】3.5点の★4
最強素質の持ち主「千代」が主人公でも面白くなりそう。
人の名前を覚えるのが苦手なため、読むのに時間がかかるが慣れていこう。

一豊:成長過程と器の変化。
千代:圧倒的戦略家、人脈形成、傾聴力、ポジティブ思考という最強素質の持ち主。これは強いり
秀吉:側近を持たず(持てなかった)出世するために必要なスキルと自分の強みをうまくマッチさせた自己啓発成功人間に見える笑

【学び、備忘録】
・ありふれた教訓に本当に感銘するわけでなく部下を満足させる返答をする。この姿勢は是非見習いたい。

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2024年06月23日

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のちに土佐の太守となる山内一豊とその妻千代の物語。千代は賢妻の誉れ高く、戦前の教科書でも取り上げられていたらしい。ジェンダーが気遣われる現代では、時代錯誤の扱いを受けるかもしれないが、小説としては読みやすく、面白い。「竜馬がゆく」に近いテイスト。

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2022年09月20日

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坂の上の雲を読もうと思っていたが、女性が主人公っぽいこちらの作品をひょんなことから手に取り読んでみた。歴史物にしてはとても読みやすい。
歴史に知識が少ない私でもそれなりに理解できた。
千代の聡明さが、くどくなく語られていてとても好感を持てた。

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2022年04月03日

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賢妻が戦国武将を影で支えて出世させた話。どの戦国武将に仕えるかが武士の一生を左右すると言っても過言ではない世の中で、武士の立ち回りを現代の会社選びになぞらえて表現している部分が面白かった。

大体のストーリーがわかったので、とりあえず2巻目は読まなくてもいいかなー。

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2021年06月20日

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ネタバレ

私は山内一豊が好きではない。
なぜなら、幕末の土佐藩の迷走は、山内一豊の器の小ささがその種だったと思っているから。
自分が連れて行った家臣だけを大切にし、元々その地にいた人たちを見下して足蹴にして。
ぼんくらが大名になると、これだからいかんよ、とずっと思ってきた。

この本を読んでわかったのは、本当に山内一豊はぼんくらだったこと。
いや、小説ですが。
功名を立てたい、とやみくもに思うだけで、ほぼほぼ妻の千代の掌で転がされておる。

しかし、千代、いけ好かないです。
世間知らずの温室育ちで嫁いできた割りには、人の心を読んで、状況を掴むのが上手い。
気持ち悪いくらいに。
本心を押し隠して、夫を自分の思うとおりに動かす。
怖い女です。

と、悪口ばかり書きましたが、とっても読みやすいのです。
情景が次々と目に浮かんできて、気がつくとあっという間に読み終えていました。

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2021年03月11日

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‪子ができぬなら側女を旦那様に勧めるのが貞女とされていた、もちろん戦国の話ではある。‬麒麟がくるに触発されて戦国関連の古書を再読中

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2020年03月09日

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10年ほど前に大河ドラマで放送されていたのを始めて知った。やはりNHKは豪華キャストで、顔ぶれをしみじみ見てしまった。
父が高知の生まれで、曽祖父が盆暮れの挨拶に侍屋敷(武家屋敷)に行っていたと聞かされていたそうで、祖父は庭になっていた「うちむらさき」(文旦)を貰って帰ってくるのが楽しみだったという話をきいた。上士に仕えた下級武士だったようで、私も高知で生まれた。祖父が絵本を読んでくれたことを覚えているが、私が物心ついた頃になくなったそうだ。母の話では刀剣類があったが戦時中に武器になったといっていた。美しい糸かがりの鞠や人形があった。父が遅く生まれた一人っ子で高知にいる父方の親戚は少なくなった。
そんなことで、この本を読んでみることにした。


ぼろを着てやせ馬に乗った一豊のところに千代という美しい嫁が来た。父が討ち死にしたので叔母の元で育ったが、可愛がられ叔父が持参金として大金の10両をくれた。
鏡の裏に隠していたのは有名な話で、千代は純朴な一豊に功名を立て、出世して一国一条の主になることを約束させた。目端の聞く千代はそれとなく信長に仕官することを勧め、そこで秀吉に目をかけられるようになる。
合戦で手柄を立て次第に家禄も増えてくる、不相応に家臣を雇ったので生活は苦しかったが、千代はそれとなく誉め、自信を持たせる。一豊も千代にのせられているように思うが、何事もそつなくこなす千代を信頼している。
二人の郎党、五藤吉兵衛と祖父江新右衛門の働きも、一豊の人柄を認めて親身になっている。時に導き、助けていく。
伊賀者の忍者が住み着くところも面白い。

安土城を築城することになり、そこで「馬ぞろえ」をすると言う。一豊の老馬はいかにも情けない、千代は鏡の裏からヘソクリを出して、馬市で家臣が手を出せない名馬を買う。一豊は信長の前で大いに面目を施し、評判が上がる。
一巻はここまで。

愉快な話だった、戦国大名の駆け引きや戦いで滅びた名将の話ではなく、実際に土佐42万石の主になっていく話は面白い。もちろん内助の功が今でも伝えられる千代の優しいほのめかしや、励ましが、こううまくいくというのは並みの人ではなかったのだと思う。またそれを信じて奮起する一豊も頼もしい。良妻賢母の鑑といわれるが、戦うサラリ-マンを夫にしてもなかなか真似は出来ないだろう。
司馬さんが今に残る遺品や、歴史の背景など挟みながら、講談のような言葉使いで書いてある、愉快な展開も気持ちよく速い。

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2020年01月13日

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山内一豊(伊右衛門)は千代を嫁にもらうところから話しが始まる。千代は、功名を目指し戦に挑む伊右衛門をうまく秀吉の家来に誘導し、駿馬を欲する際に金十枚を渡し、名を上げさせる。

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2019年07月20日

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他の戦国の英雄に比べると遥かにスケールの小さい話と思って、司馬さんの本の中では遠ざけていた本だったが、どっこい面白い。サラリーマンの出世物語のようで、妙に親近感が湧くお話。馬を買うところまで。

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2018年04月21日

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山内一豊は、武将としては大きな器ではないが、妻の千代が類まれな政治センスと能力がある人で、夫を上手にたてながら陰から様々な手助けをする。人は個々の資質を比べれば優劣が明らかになってしまうけれど、人と人との関係では、重要なのはそういう個人の資質以上に、お互いの相性なのだなあと思う。
もし一豊がもっと才能豊かな人であったり、利口な性質だったら、妻や家臣の意見など積極的に聞こうとはしなかっただろう。そうなれば、千代のような賢妻がいたとしても、かえってそれが邪魔になって夫婦の関係はうまくいかなかったに違いない。
この作品は、山内一豊が土佐一国の大名になるまでの立身出世の物語がメインテーマだけれど、戦国時代の通史としても面白い。数えきれないほどの武将がいた戦国時代で、信長、秀吉、家康という3人の覇者に仕えたという人は、山内一豊ただ一人しかいないのだ。一豊の視点から戦乱の時代を見ると、その3人の性格や戦い方の違いが理解しやすいし、歴史の分岐点がどこであったかがよくわかる。
まだ、家康が勝つか負けるか定かではない関が原の合戦の時、家康に運命を託した山内一豊らの心の揺れ動く様子は、読んでいてハラハラする。それまでの人生のすべてを賭けて、この戦いに参加しているのだ。勝てば大名になるが、負ければ命がない。そういう賭けのすべてに生き残ってきた一豊には、ただならぬ運もあるし、物事がよくわかる妻の意見を受け容れる度量もあった。
この作品が語っていることは、仲睦まじく助け合いながら戦国を生き抜いてきた夫婦がめでたく一国の太守になりました、という単純なストーリーではない。もう一つ、この作品には、重要な教訓が含まれている。物語が終わりに近づき、そのことに気がついた時には、なんと、司馬遼太郎はこれを語りたくて、ここまで長い物語を書いていたのか、と度肝をぬかれた。
物語の始めから終わりまで、一難さってまた一難が繰り返されるスリリングな展開が続き、一度読み始めたら目が離せない面白さがある小説だ。

六平太、そちはさとい。わしは鈍だ。奉公は鈍なるが仕合せ、と千代も申した。これでよいと思っている。千代に言わせれば、侍奉公をする者には、無用の智というものがあるそうだ。主家と他家をくらべるという智である。この智ほど奉公を痩せさせるものはない、と千代は申した。(p.274)

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2020年07月15日

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伊右衛門は自分が凡人であることを知った上で、努力を惜しまなかった。
部下の吉兵衛や新右衛門の言う
・前だけ見なされ。生きて今日の夕餉が食えぬかもしれぬ我ら、その時いかに功名を立てるかですぞ。
・持ち場持ち場で懸命ならば武運もひらける。
と言うフレーズが刺さるなぁ

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2025年05月01日

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山内一豊にスポットが当たるという個人的には意外な所であった。

確かに山内一豊は内助の功で有名な千代から出世していき土佐一国の大名として名を馳せるが、書籍として単品のスポットが当たるとしたら他にも浮かぶ武将がいる。しかしそれを、退けてというところに読み進めてしまう面白みがある。

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2023年11月02日

Posted by ブクログ

最近続けて掛川城と高知城に行く機会があったが、山内一豊と千代のことをよく知らない自分に気づき、久しぶりに司馬作品を手に取った。
戦国合戦の裏話的なものが満載で、やっぱり司馬作品面白いな、と思いながら読んだ。
今の時代から考えると、男性と女性の立ち位置があまりにも違うことに納得できない部分もあるが、こういう時代を経て現在に至っている(いやいやまだまだではあるが)のだし、戦国時代としては、千代はとても賢い女性の一人だったので、彼女の生き方はどうだったのかと興味深く続けて読んでいきたいと思った。

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2023年08月10日

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土佐藩主、山内一豊とその妻、千代の半生を描く。

千代の頭の回転の早さというか、先見の明が凄まじ過ぎて、一豊の反応がもどかしいことこの上ない。良くも悪くも「普通」の一豊の反応の方が当時の考えに沿ったものであるし、読んでるこちらとしては納得してしまいそうになるのは面白い。
戦国時代を駆け抜けた夫婦の生き様、これからが楽しみである。

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2022年09月13日

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来年のNHK大河ドラマの原作である。
さすが司馬遼太郎、ぐいぐい引き込まれて止められなくなる。(2005.12.11HPの日記より)
※2005年購入
 2005.12.11読書開始
 売却済み

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2021年08月24日

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大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第一巻。主人公はこの作者には珍しく女性なのも面白い。主人公の内助の功もあって、50石の貧乏侍が、土佐藩藩主になるという出世物語。この巻では、有名な妻のへそくりで馬を買う話までが出てくる。

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2018年08月30日

Posted by ブクログ

司馬遼太郎の話ぶりには引き込まれるが、「功名が辻」においてはちょっと著者の想像力が勝ちすぎている気がする。

千代の位置付けも疑問。そこまで積極的に政治に関与していたのだろうか?男尊女卑の時代においては旦那を介してという手法はあるだろうが、千代の計画とその結果は出来過ぎに感じる…それに、六平や甲賀の忍びの女も必要だったのか?

一豊及び千代の死までではなく、その後の高知がどう変遷していったかまで触れて欲しかった…


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2018年07月20日

Posted by ブクログ

初司馬遼太郎。
大河でやっていたよな〜と思いながら手にとってみました。
意外とサクサク読める。日本史ほんとに苦手なんだけど、これなら少しは勉強になるかなぁ。
とりあえず2巻に進みます。

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2017年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千代みたいな奥さん、ほしいな。

最初は、こんなに賢すぎたら、こっちのプライドがズタボロになるのでは、と思ったけど。
その賢さも、夫のために使っているのだと思うと、許容できる。

なぜ千代は、伊右衛門に尽くすのか。千代の魅力が見えても、いまいち伊右衛門の良さがみえてこないw
竜馬や劉邦など、世間的にはダメな奴でもリーダーになっていく人物とは違って、本当に運と奥さんのおかげで成り上がっているようにしか見えない。わろた。

情報収集、秀吉に仕えるよう仕向け、秀吉の城・小谷城の城下に住むようすすめ、馬を金10両で買い、自信を持たせるために夫を適度に褒める。こんなに自分を立ててくれる奥さんだったら、いいかも。

作中で、織田信長の凄さが語られている。尾張武士は日本最弱、それでも領土を拡大できたのは天才・信長と、地理的優位のおかげだ。

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2016年04月07日

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