無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
毛利方についた荒木村重によって幽閉されてしまうという、官兵衛最大の苦難の時期。そして、官兵衛の子を殺害せよとの信長の命令に背き、保護する竹中半兵衛の友情。この物語のクライマックスともいえるこの巻。
司馬は様々な場面で、官兵衛の人となりを著述する。
他の者に対しては利害を説く策士という功利主義者だったが、自分一個に対しては主家を裏切ることができない、倫理主義者になってしまう、と。
また、官兵衛ほどに人間の善悪や心理の機微の洞察に長じた者はいない、とか。
さらに、人を恨むという感覚が欠如しており、彼の一代を見ても、人を恨んでどうこうした言行が見当たらない、と。
そして、人間というものは行動を美しくしなければどうしようもない、と人一倍考えているのが重大な一特徴である、と。
官兵衛に対し、彼は栄達よりも構想を立てることをよろこび、その構想を実現させることで彼の欲望のすべてが充足されてしまう、と述べる一方で、秀吉については、こう酷評している。
「秀吉の身上というのは、その明るさということもあるが、ようするに才智の人であった。才智だけで浮上している人物で、それ以外に何程の思想があるわけででもない。」
官兵衛と秀吉との、対比が面白い小説でもある。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。