司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 坂の上の雲(二)

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    試験で仕方なく覚えた、歴史上の人物や事柄が、司馬遼太郎さんの手にかかると、生き生きと動き出してくるから不思議。

    正岡子規が数学好きとのこと、初めて知った。源氏物語をよく読み込んでいたことも。源氏の写生力を絶賛していた。「読みさして月が出るなり須磨の巻」の句が記されていた。正岡子規は若くして亡くなったけれど、ホントすごい人だ。と同時に、司馬遼太郎さんも、小説にするまでの研究たるや、ものすごく大変だったと思う。

    秋山兄弟や、正岡子規の自分の心情にまっすぐ生きる姿、情熱、カッコいい!

    当時の、ロシアについての理解も深まってきたので、次巻も楽しみ。現在のロシアについて、思いを馳せられることができ

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    2025年02月27日
  • 坂の上の雲(八)

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    最後は、一気に読み進めたくなった。「事実は、小説より奇なり」のような、偶然か必然なのか、自然現象までも重なって、日露戦争が、進んでいったんだ…
    東郷のような上にたつ人が、違えば全然違う結末になっていたはず。そして、日本人は、優秀なんだと思った。この当時の日本人が、であるが…今も片鱗がちょっとは、あって欲しい。
    勤勉さや愚直にただ一心に取り組む姿勢は素直さから来るのか、武士道につながる秋山兄弟の流れ、子規の明るさ、私たちの根底にあって欲しい。

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    2025年02月27日
  • 燃えよ剣

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    ネタバレ

    それまで日本になかった組織という新しい感覚を持って新選組という作品を作り、喧嘩師として薩長に最後まで抗い続けた土方歳三の一生を描いた歴史小説。
    お雪はまさに作品のオアシス的な役割を果たしている。彼女が鬼の副長の心に安らぎを与えていた。西昭庵での束の間の休暇のシーンは強く印象に残っている。2人の儚い恋模様を切なくも情熱的に描く描写は流石の一言である。
    幕末の京において歳三はただ一人、自分の美しさの為に戦い、最期まで節義を貫いて死んでゆく。滅びの美学の真髄はここにある。

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    2025年02月27日
  • 竜馬がゆく(八)

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    遂に「竜馬」の人生が終わった。自分の現状と重ね合わせたり、当時のことを調べたりと、とても引き込まれた。司馬遼太郎の表現がさらにこの作品を面白くしていると思う。

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    2025年02月26日
  • 功名が辻(一)

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    何年も前に読んだものの再読。
    やっぱりおもしろい。
    私のサラリーマン人生の転機を迎えるので、もう1回読んでみようと。
    一豊の出世と自分に重ね合わせて読んでみました。律儀さ、誠実さが一豊の持ち味である一方、秀吉のもつ人たらしさ、懐柔策などは持っておらず、そういうのは、バランスよくやっていこうと確認できた。
    また上がったら再読しよう。

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    2025年02月24日
  • 竜馬がゆく 11

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    いよいよ勝海舟が登場!生麦事件の様子がよくわかりました。漫画だと頭にスッと入っていきます。佐久間象山との出会いも面白い。

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    2025年02月23日
  • 峠(上)

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    長岡の記念館に行って基礎知識を仕入れてから読みました。

    徳川が政権を放棄し、薩長が増長している中で、河井継之助の長岡藩は、商いで財をなし軍備を整えました。で、会津と薩長を仲裁して外国の脅威に立ち向かおうと考えていました。が、交渉は不調に終わり、薩長の大軍に攻め込まれ、傷を負って亡くなります。
    侍の終焉を確信していながら、長岡藩士として戦う生き様に心を打たれます。読んでみて下さい。
    高田は、人材がいなかったそうです(泣)。

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    2025年02月19日
  • 関ヶ原(下)

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    司馬さんの歴史小説では、史実でしか知らない人物が、人間になって立ち現れる。人間描写力がすごい。
    石田三成と徳川家康、本書では関ヶ原の戦いの首謀者二人に光を当てる。戦いの成り行きとともに、二人はどう判断し、どんな手を打ったのか…。
    すると、戦いの帰結の必然性が見えてくる。
    三成は、官僚として非常に有能だが、人を受け入れる器が小さい。一方の家康は欲得で動く人間心理を理解し、人を操れる。
    二人にからむ人物たちの人間模様も面白い。
    結末がわかっているのにまるで現在形で動いているようで先が知りたくてたまらない。
    先がわかっていても、人間三成に感情移入し、生き延びて欲しかった…

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    2025年02月18日
  • 新装版 尻啖え孫市(上)

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    先日、司馬遼太郎記念館を訪れて、読んでない作品も多いことに気づきました。それで手にとった一冊。
    「雑賀」。歴史小説で良く見る名前だけど、どういう人たちかは知りませんでした。鉄砲傭兵集団。艶もあり、明るい。エンタメとしても秀逸。司馬さん、やっぱり日本語上手い。

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    2025年02月16日
  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    空海の壮大な構想、旅が味わえます!

    今まさに「菜の花忌『空海の風景』を読む」シンポジウム(東大阪文化創造館)に来ております。パネリストは磯田道史さんや澤田瞳子さん。楽しみです。

    本を持ってくるのを忘れてしまいました。

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    2025年02月11日
  • 空海の風景 上巻 (改版)

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    空海の壮大な構想、旅が味わえます!

    今まさに「菜の花忌『空海の風景』を読む」シンポジウム(東大阪文化創造館)に来ております。パネリストは磯田道史さんや澤田瞳子さん。楽しみです。

    本を持ってくるのを忘れてしまいました。

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    2025年02月11日
  • 草原の記

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    久しぶりの再読です。司馬遼太郎独特の文体と雰囲気。やっぱり自分はこの作家が好きだなぁ、相性合うなと思います。

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    2025年02月04日
  • 坂の上の雲(三)

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    2025.01.20再読

    子規逝く 日英同盟 海軍は西郷従道と山本権兵衛 旅順口封鎖作戦と広瀬 マカロフ将軍戦死 東郷平八郎

    まだ旅順口を囲ってる状態

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    2025年01月20日
  • 韃靼疾風録 (下)

    購入済み

    英雄よく人をあざむく

    ⭐️下巻は中国における明から清への王朝交代を群像劇として描く。本書は司馬最後の長編小説となったが、作話を事実と織り交ぜ、フィクションをルポルタージュに魅せる神筆には、いささかの衰えも感じられなかった。⭐️さて、大国の明は重税などによって民心を失い、流賊が横行し世は乱れる。流賊の大頭目である李自成は、租税免除などを唱えて大衆煽動を図るが、これを鄭成功は「英雄よく人をあざむく」ものと指摘する。⭐️このあたり、令和初頭の日本人として耳が痛く、苦笑せざるを得なかった。

    #ドキドキハラハラ

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    2025年01月15日
  • 坂の上の雲(一)

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    明治初期において根強く残る「藩」意識に基づく格差。一方で、生まれにかかわらず学問によって身を立てる道が開かれた明治という時代。この時代の風に押されて、立身出世を目指して坂を駆け上がっていく若者たちの活気、爽やかさがありありと伝わってくる第一巻。

    司馬史観に対する批判的な見方や、小説としての脚色はもちろんあれど、今日の日本という国民国家の基礎を(世界から猿真似と笑われながらも)必死に作り上げた偉大な先人たちの物語。いつの時代にあっても日本人として胸が熱くなる、読み返したくなる作品。

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    2025年01月14日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

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    この本には、もっと早く出会いたかった。いや今までの自分がいてこのタイミングで出会えたから良かった‥とも思う。
    愛読書は人それぞれだと思いますが、自分にとってはコレが間違いなくonly oneです。

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    2025年01月13日
  • 新装版 尻啖え孫市(下)

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    自分の生きたいように生きる‥それでいてやる事はきちんとやる!
    誰もが憧れる男だと思う。
    でも何処か抜けているところに魅力を感じた。
    人間は完璧でなくてもいいと思わせてくれた作品、大切にしたい一冊。

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    2025年01月13日
  • 新装版 大坂侍

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    俄浪華遊侠伝の世界観を深めようと思い、読んだ作品。気取らない、人間の本質を読むことができる。どの短編も抜群におもしろく充実した読後感を味わうことができる。明石屋万吉と共に、my best!

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    2025年01月19日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

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    現在50代、恥ずかしながら少し前までの自分は、中身もないくせにカッコばかりつけて生きてきた、容姿、言動、態度然り‥常に他人からの目線ばかり意識して、しかもそれが当然であるとさえ思っていた。
    この作品を読んで、それらが全部アホらしいことに気付いた。
    『他人からどう見られたっていいじゃないか』
    『自分が正しいと思う事をやればいい』
    『自分の情けないところも全部曝け出してしまえばいい』
    『それが自分なんだから』
    『結果は後からつい来る』
    『まずは一歩を踏み出す勇気と覚悟を持て』
    自分にとって人生感が180度変わった‥一生の愛読書です。


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    2025年01月13日
  • 「明治」という国家[新装版]

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    封建国家から近代国家・国民国家に変わっていった日本を論じる本。
    ・小栗上野介、勝海舟、坂本龍馬、大久保利通、西郷隆盛といった近代日本を作り上げた人物に着目し、彼らが何に影響を受け、何を考え、行動したのかを論じており、彼らの足跡を辿ってみたいという思いを起こさせる。
    ・廃藩置県(=藩や身分制の廃止)がいかに大きな革命であったのかということ、それをやってのけた背景として、日本人の中で共有されていた「危機意識」(攘夷感情はその即物的反発)があったことは、我々が生きている近代日本の国家の根幹にあった出来事として記憶しておきたい。
    ・侍の精神性、武士道を、西南戦争において賊としたことへの福沢諭吉の憤りが

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    2025年01月11日