司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 坂の上の雲(四)

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    ネタバレ

    乃木・伊地知ペアには読んでてもちろん最大級にイライラした。
    でも、最大の責任は藩閥政治に拘って乃木を押した山縣有朋にあるのでは?とも思う。それに、Wikipediaによれば、乃木軍への命令系統は曖昧で、混乱が生じたとも。
    能力が足りなかった、頭が硬すぎた等確かに一理あるんだろうなと理解したけど、その状態を理解しつつも変えられなかった、そもそもその状態にした組織にも大きな問題があったのでは?

    乃木希典は戦争で息子2人亡くし、「国民に申し訳が立つ」みたいなことを言ったらしい。明治帝にも愛されていた。人柄は尊敬される人だったんだろうなと、パパっとググって知り得た少ない情報でも、思う。
    でも確かに、

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    2025年06月23日
  • 新史 太閤記(上)

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    戦国時代の庶民なんて、虫ケラに過ぎない。どこへ行こうが、どこで死のうが、誰も気に留めない。そんな境遇に生まれた猿顔の醜男は愛嬌と思い切りの良さだけで、自らの人生を切り開こうとする。

    そして、彼はカネの力を知る。

    武力、腕力がもてはやされる時代で「猿」と呼ばれる男は、マネーゲームの信者となり、そのルールを使って成り上がっていく。彼に言わせれば、武力も、腕力も、人材も、女もカネでどうにでもなる。

    そんな作者独特の秀吉像が確立された上巻。絶対的権力者の織田信長の配下として台頭し、理想的家臣の黒田官兵衛を配下に組み入れたところで、下巻へ。

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    2025年06月22日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    豊臣家ゆかりの人物にスポットを当てた短編集。
    司馬遼太郎さんが、豊臣家に潜入、密着取材してきたかのようで、とにかく面白かったです。秀吉の弟妹、妻妾、実子、養子など、一人ひとりの人物像がリアルに迫ってきました。豊臣家の内情がよく分かりました。

    司馬遼太郎さんの小説を読む前は、戦国の世は男性中心と決め込んでいました。北ノ政所、淀殿、2人の女性抜きにしては豊臣家は語れないとあらためて思いました。北ノ政所は、秀吉にとっても家康にとってもキーパーソンでした。

    政治的理由での結婚、離婚。人が外交上のやりとりとして物のようにあつかわれている悲しさ。戦国の世の悲哀が、じわりじわりと伝わる濃密な一冊でした。

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    2025年06月19日
  • 坂の上の雲(一)

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    高円寺の文禄堂が潰れる最終日に、最後だし読もうと思っていたけど読んでこなかった本を買おうと思い購入。10年以上前に同著者による「人斬り以蔵」を読んだことはあったが、八冊に及ぶ本作を読めるかと不安であったので(一)を購入して読み進めると好古と真之の生き方にすぐに引き込まれて二日で読んでしまった。明治維新後の四国松山出身の二人の兄弟が日本を代表する軍人になる物語である。
    江戸の頃には世襲を前提とした階級社会であったが、維新後はとにかく人材が足りないこともあり薩長土肥以外の下級の生まれであっても己の才覚で成り上がることができる様はある種、現代のなろう系的な物語に通ずるところがあると感じた。

    さて、

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    2025年06月18日
  • 城塞(下)

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    脚本、演出、主演の1人3役を担った家康の完全勝利。完膚なきまでに大坂方を壊滅し、西欧の城塞をはるかに凌ぐといわれた巨城を内部から崩壊し陥落させる。秀頼・淀殿の浮世離れを手玉にとり悪謀の限りを尽くす冷徹極まりない家康が、司馬氏が書く文章から浮かび上がる。合戦描写の疾走感は言わずもがな。武士として美しく散ることを選んだ真田幸村、後藤又兵衛らにはプライドを感じた。

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    2025年06月15日
  • 竜馬がゆく(一)

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    『義経』で心を掴まれ、全8巻、読み切れるかなあ、とは思いながらも他にも司馬遼太郎さんの作品を読んでみたいと手に取りました。
    義経の時と同じように坂本龍馬が本当にこんな人格であって欲しい、と思えてしまうような非常に興味深い人物像で描かれています。
    私が歴史に無知なだけなのかもしれませんが、坂本龍馬といえば、で浮かんでくる事柄が全く出てこないまま1巻目を終えました。ここからどう進んであの聞いたことのある出来事と結びつくのか、2巻目を読みたくて読みたくてそわそわそわそわ、仕方ありません。
    8巻読み切れるか不安で1巻しか購入していなかったので明日必ず2巻目、3巻目も買いに行きます。

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    2025年06月12日
  • 新史 太閤記(下)

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    司馬遼太郎さんの作品を読むと、歴史上の人物について楽しく学べるのが読み応えになります。小説なので、若干盛っているかとは思いますが、遠い歴史上で豊臣秀吉がこんな風に生きていたのだろうなぁと思いを馳せました。

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    2025年06月08日
  • 新史 太閤記(上)

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    豊臣秀吉のやり手感が凄いです。人たらしで憎めない1面もあったり、天下を取る人はやはり魅力があるのですね。

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    2025年06月08日
  • ひとびとの跫音 上

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    正岡子規の妹、正岡律の養子となった忠三郎氏をめぐる人々が、まるでドキュメンタリー映画を見るような筆致で蘇らさせている。

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    2025年06月02日
  • 城塞(下)

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    大坂夏の陣を中心に描かれた、豊臣家の最期。騙し騙されの権力闘争。家康の緻密過ぎる戦略と人使いのうまさ。勝ち目がないことを知りつつも、戦いに挑んでいく豊臣方の武将たち。

    歴史を変えたのは誰かということを考えると、名が残された人物だけではないことが分かります。

    最後まで、戦国時代に身を置いた気持ちになりました。どちらかというと豊臣側の気分で、とても辛かった。でも、壮大なドラマに感情移入できて最高でした。

    ここからは、余談です・・・・(司馬遼太郎さん、まねしてスミマセン)

    今まで歴史小説を敬遠していました。難しそうで、興味がわかない。そんな歴史オンチの私が、昨年から「坂の上の雲」「竜馬がゆく

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    2025年05月31日
  • 城塞(中)

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    大坂冬の陣、和議、そして外濠、内濠まで埋め立てられて要塞としての価値がなくなった大坂城。何とも物悲しい。

    微に入り細に入り抜かりない、家康の策略描写に圧倒され、最後の最後まで熱中できました。家康、本当に恐るべし。淀君、秀頼、幸村の人物像も記憶にしっかり残り、この時代に興味のなかった自分自身の変化にびっくりしています。豊臣方と徳川方の内部事情をあれこれ考えていた、小幡勘兵衛の存在も忘れられません。

    司馬遼太郎さんお得意の余談も楽しめました。
    ・秀頼は書道に明るいが、家康は文字が下手。
    ・家康、セルバンテス、シェイクスピアは同時代人。3人とも1616年4月に死去。

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    2025年05月29日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    ネタバレ

    全4巻読み切りました。
    最後は、備中高松城から如水の最後まで。
    黒田官兵衛としての物語は山崎合戦で終えて、そこからは如水の話となり、亡くなるまでの話になるけど、ダイジェスト的になって(最近、司馬さんの本読みまくっていて最後はこんな終わり方っておもったけど)播磨灘の物語としては、舞台も変わって確かに終わっていく感じでした。

    断片的に知っていた、関ヶ原以降の如水の思惑もあって、家康に怪しまれないようにうまく立ち回る感じなんかは、戦国の怪大名っぽくてミステリアス。隠居後は子供と遊んだり、街を散歩したりと、かつての姿とは懸け離れているその生活描写は、年を取るとみんな同じか、と思える節も感じる。
    これ

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    2025年05月28日
  • 竜馬がゆく(八)

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    今までの読書人生、長編大作を完読したことは一度もなかったのに、あっという間に読んでしまったし、全く長いと感じさせないくらい幕末と竜馬の魅力に引き込まれた。
    少し間を空けてまた1巻から読みたいと思います。

    司馬遼太郎作品は他も漁らないとあかんなあ、、

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    2025年05月27日
  • 義経(下)

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    まず、歴史の知識が皆無の人間が書いていることをご承知おきください。
    義経、頼朝、弁慶、壇ノ浦の戦い、単語は知っているけど単語しか知らないという状態で読みました。
    ところどころで関連書物を引用していると思われる部分があり、事実と司馬遼太郎さんの空想が入り混じって描かれた世界なのだと思います。
    表現力巧みな上一人一人のキャラクター設定が緻密で物語の中に引き込まれます。
    また、出来事が一通り書かれた後につまりは〜ということである。というような要約もあり無知な私でも物語のスピードに置いていかれることはありませんでした。
    上辺だけを知っている私は様々なところで衝撃を受け、また義経がこれほどに人懐っこく愛

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    2025年05月27日
  • 峠(下)

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    江戸を脱出してから北越戦争に投じて、激戦の中で被弾による戦傷死までを辿る。

    継之助は誰よりも時代の流れを見通し、可能な限りの戦備も整えたが、歴史の皮肉はその継之助が幕藩時代の譜代大名家の士分に生まれたことだろう。全て見通しているものの、長岡藩執政という立場に全てを規定されてしまう。武装中立するという立場も元々無理筋ではあったが、裏で会津藩が自分側に引き入れようと策を練り(基本的に失敗続きの会津藩が自分と長岡藩が裏取引しているとの印象を官軍に抱かせる謀略だけは成功)、検察官的性格の官軍軍監岩村精一郎に塩対応をされ戦う決意を決めてしまう。

    軍備もあって戦術眼もあったからこそ彼我に多くの戦死者を

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    2025年05月24日
  • 街道をゆく 40

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    この本だけの感想ではないですが、台湾の歴史、表現が適切か微妙だけど、とてもおもしろい。
    いろんな波に影響されてきて絡まり合ってる現状も興味深いし、日本との関わりの深さゆえの鏡としても興味深い。

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    2025年05月22日
  • 竜馬がゆく(七)

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    明光丸の激突は流石にキレた。
    ここからどう大政奉還まで持ってくのか、ワクワクが止まらない。
    竜馬の視座が高すぎる。四歩も五歩も進んでるし、1人だけ違う景色を見ている。こういう傑物が人を動かし国を動かしてきたのか。
    幕末はもちろんだけど、中岡慎太郎、後藤象二郎、西郷隆盛、桂太郎、高杉晋作、板垣退助、、、
    全員にスポットライト当てたい。

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    2025年05月18日
  • 関ヶ原(下)

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    今まで戦国時代の歴史に関心がなく、その時代に関する大河ドラマを見ることもありませんでした。今回、戦国武将たちのかけひきの有り様を初めて知り、興味深かったです。数日に渡って読んでいこうと思いましたが、関ヶ原の戦いに入ってからは、自然読むスピードがアップして、あっという間でした。

    上巻、中巻と司馬遼太郎さんの詳しい実況中継で、リアルな映像が広がりました。下巻の最後では石田三成の悲痛な叫びに、司馬遼太郎さんの気持ちまで乗っかっているように思えました。

    全体を見通す力、客観的に現実を見る目といった組織のトップとして必要な能力が、三成には確かに欠けていた。それが分かっているのに三成のことを悪く思えな

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    2025年05月16日
  • 関ヶ原(中)

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    戦国時代の現場中継を見ているようです。徳川家康VS石田三成それぞれの人間関係、策略が俯瞰できるところが面白い。両者の様子を見比べて、自分だったらどちらにつくかを考えると、まさに究極の選択で、どちらとも言い難し。ただ応援するとしたら、三成の気分になっています。この小説の中での家康はどうもすきになれない。(百姓の立場だったら、新しい世の中になってほしいから、家康かなあ。)家康はワンマンに見えて、重要なところでは必ず会議にかけて全体にはかっている。家康の方がやはり、一枚うわてなんだよなあ。三成、惜しいなあ。

    三成にどうか頑張ってもらいたいと思ってしまう、この不思議。関ヶ原の戦いの結果は、歴史事項と

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    2025年05月15日
  • 功名が辻(二)

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    「能吏であることより、愚鈍でも誠実であるほうがよいのです。」と一豊を諭す千代の言葉に救われました。

    一豊の生き方、
    凡庸であっても愚直に生きていく。
    自分が目指すところだと感じました。

    ただ、
    千代の先見性が高すぎて…(^_^;)

    秀次妻子の虐殺のくだりは文章で読んでも、
    いたたまれない。
    この頃の秀吉は認知症の初期段階だったのではと
    感じる。

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    2025年05月13日