司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 38

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    とても面白かった。街道をゆくシリーズを初めて読みましたが、司馬遼太郎の巨人さたるや、造詣の深いこと。

    北海道の文化の系譜がよく分かりました。
    北海道は、日本は、昔から北方からの影響も受けていて、ルーツを知る上で非常に興味深かったです。今度、オホーツク側へ足を運んでみたいなぁ。

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    2024年10月17日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    明日からの兵庫城廻りに向けて、姫路城ゆかりの小説を検索した結果、黒田官兵衛が主人公ということも知らず読み始めた本。黒田官兵衛のことを全然知らなかったけれど、こんなすごい人がいたということに驚いた。戦国末期を秀吉や信長ではなく別の角度から詳しく知ることができ、とても面白かった。またいつか岡山の城巡りをする時には福岡村を訪ねてみたい。

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    2024年10月11日
  • 峠(上)

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    継之助を見ていると、きっと今の時代に生を受けても大物になっていただろうと思います。

    日本人は性質上、昔からステレオタイプな人種なのかなと思うことが作中でも散見される中、継之助は物事の原理・本質を見極めることが出来る人物。

    幕府の非常警察である某組が有名な事件に関わることで上巻が終わりますが、いよいよ継之助が本領発揮しそうな中巻以降が楽しみです!

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    2024年10月09日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    天によって登場させられた人物


    馴染みのない単語や厄介な言葉の羅列しかない今作だが、これほどまでに面白さがあるのは、やはり司馬遼太郎その人のおかげである。

    徳川慶喜を歴史の授業で習ったのは小学生の頃。当時は坂本龍馬、西郷隆盛、勝海舟の物語に魅せられ、徳川慶喜など敗者くらいにしか考えていなかった。
    しかし、今作を読んで別の一面があると思った。

    それは"宮廷史劇"ぽいところである。
    このやりすぎなくらいの物語が現実で実際に起き、他の人物と照合しても辻褄の合う面白さに興奮を隠せない。
    理解者のいない苦悩とそれをものともしない胆力。
    羨ましくもあり悲しい慶喜の人生に初めて魅せ

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    2024年09月27日
  • 竜馬がゆく(七)

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    竜馬がゆく全8巻読み終わりました。
    壮大で波乱万丈な幕末。竜馬がすごく魅力的ですっかりファンになりました。幕末志士たちが日本のために奔走して闘っている姿に胸熱でした。新撰組との対立は胸痛でした。最終巻、やはり辛かったです。寂しい。

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    2024年09月16日
  • 坂の上の雲(八)

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    【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】
    最終第八巻は「敵艦見ゆ」「運命の海」「雨の坂」など。
    「敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直ニ出動、之ヲ撃滅セントス。本日天気晴朗ナレドモ浪高シ(p35)」
    有名な日本海海戦開戦前の電文はやはり心動かされる。思い立って30年ぶりに全八巻という“一大叙事詩”を読み終えた感想としては、明治日本の若さと日本人の勤勉さ真面目さが眩しい!どうしても成熟した令和日本と比べてしまうが、どちらが良い悪いというものでもない。真之が作文した「聯合艦隊解散ノ辞」の結びの言葉である“勝って兜の緒を締めよ”は日露戦争やジャパン・アズ・ナンバーワン後の日本がもっと意識すべきだったな。

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    2024年09月15日
  • 合本 この国のかたち【文春e-Books】

    購入済み

    該博な著者の的確な指摘

    1巻は現代日本社会に対して、かなり切り込んだ批評もあったが、2巻からは随分丸くなった。少し首を傾げつつも、著者の豊富な知識の披瀝に惹きつけられ、物足りなさを感じることはなかった🗾全巻を通じて、最も気に入ったテーマは、仏教の歴史的足跡を辿るところである。原始仏教は、死ねばそれまでというカラッとした性格のものであった。ところが、時代を経て、死生観や現世利益とどのように向き合うこととなったのか。該博な著者の的確な指摘に、唸らされることばかりであった🗾

    #タメになる

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    2024年09月15日
  • 坂の上の雲(一)

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    兄好古が陸軍に入隊した経緯や、真之、信さんの生い立ちなどドラマではわかりにくい部分を埋めてくれた。
    明治の世に、軍隊に、列強に彼らはどのように振る舞ったか。その最初、原点がわかる。現在5巻まで読み終えた中で一番面白かったのはこの1巻である。

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    2024年09月11日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    ★5つです。
    一冊でギュッと詰まった内容の本で、慶喜だけでなく円四郎、栄ちゃん、容堂公と好きな人が沢山出てきて楽しかったです。
    短期間で密度のある人生を送ったのに、77歳まで生き続けた慶喜公って凄いなと思い、葬儀の際に東京中の火消が“まとい”をかがけて勢ぞろいしたのは感動で、晩年で飯盒でご飯を炊き続けた慶喜公は可愛い。
    良い本に出会えました。

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    2024年09月03日
  • 夏草の賦(上)

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    四国の大名、長宗我部元親の話。
    人物像はとても興味深い。
    織田信長が天下統一を進める最中の時代の話。

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    2024年09月03日
  • 坂の上の雲(七)

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    【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】
    第七巻は「会戦」「艦影」「宮古島」など。国家存亡を覚悟しながらなんとか“六分四分”で奉天会戦に勝利した日本陸軍。講和条約締結の外交努力は実らず、日本海海戦に列強各国の注目が集まっている。そんな中、バルチック艦隊が歴史的大回航をへて宮古島沖を北上していった…。
    上に立つ者の度量と明治日本人の随順心を想いながら令和に読み返す「坂の上の雲」。最終八巻に進もう。

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    2024年09月01日
  • 新装版 尻啖え孫市(上)

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    相変わらずの司馬節と魅力的な主人公に引き込まれて、あっという間に読んでしまった。史実をベースにしているとはいえ、エピソードや人物はそのまま事実と理解するのは危ういが、とても面白い。司馬遼太郎の中でもかなり好きな内容。

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    2024年08月26日
  • 竜馬がゆく(六)

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    竜馬の幕末が熱い!幕末志士たちの命懸けの想いと戦い。史実に基づいたフィクションとはいえ、
    日本のために命を懸けた熱き日本人が大勢いたという事実には変わりない。
    終わりに近づいてきて、涙なしには読めないかもしれません。

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    2024年08月23日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    慶喜に同情して、★5です。

    坂本竜馬が、命を捨ててもいいと言った将軍が、どんな人だったのか、大政奉還を幕府側から見てみたかった。

    徳川慶喜が、想像していた人物像とは違い、孤独な存在で、切なく感じた。
    周りから無慈悲な人だと思われたり、終始、誤解されまくりの人だった。
    賊軍呼ばわりされたシーンは、一番悲しい。

    最後は、慶喜の計画通りなのか、みんなに同情され愛される存在になって、本人が望んでたわけではないのかもしれないけど、個人的に良かったと思った。

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    2024年08月23日
  • 故郷忘じがたく候

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    ネタバレ

    ドキュメンタリー映画ちゃわんやのはなし-四百年の旅人- 松倉大夏監督をみて、先代14代沈寿官氏のことを司馬遼太郎が想いも熱く書いた短編が表題。
    民族とはなにか、
    民族なんてものはない、ただその土地土地での暮らし方や言葉がありその違いがあるだけだ、と15代いまの当主がソウルで悩んだ時に司馬遼太郎からもらった手紙。
    映画を見てから読んだ。深い洞察、400年にわたる日本での暮らしその薩摩人ぶりと記憶の伝承。
    先代のソウル大学での、日本へのわだかまりを捨てよと諭す講演の最後、あなた方の36年をいうなら私は370年をいわねばならない、という言葉の重み。
    巻末の解説は山内昌之先生。

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    2024年08月18日
  • 坂の上の雲(六)

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    【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】
    第六巻は「大諜報」「乃木軍の北進」「奉天へ」など。ニコライ二世によるツァーリ専制への不満が燻る中、「ロシアそのものに接して国内革命を扇動した(p133)」明石元二郎大佐の活躍が痛快だ。
    司馬さんの分かり易すぎる人物評に違和感を覚えつつ令和に読み返す「坂の上の雲」。七巻に進もう。

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    2024年08月13日
  • 新選組血風録 新装版

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     燃えよ剣が、滅びの美学やヒロイズムという新撰組の光の部分を中心に描かれたものであるとすれば、本書はテロリズムや独裁といった恐怖支配の陰の部分に焦点を当てて描かれている。アルカイダ等テロ組織の雰囲気にも通じる闇や暗さをリアルに疑似体験でき、古今に通じる人間組織の普遍的な闇の部分を考えさせられた。同じ新撰組をテーマにした燃えよ剣との棲み分けをどのようにつけているのか興味があったが、本書は短編形式で闇の部分を徹底的に描き、バッドエンドの暗い物語ながら手に汗握るリアリティを感じられた。

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    2024年08月12日
  • 坂の上の雲(八)

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    長い小説で、読むのが遅いがために3ヶ月くらい使ってしまったけど、ほんとずっしり。
    児玉源太郎が好きになりました。
    乃木希典、いままでの認識と違って、ある意味はやはり被害者だったり。

    またいつか、気が向いた時に読んでみようと思う。やっぱり、司馬遼太郎の小説はたまに読むとほんと良い。。

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    2024年08月10日
  • 坂の上の雲(五)

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    【30年ぶりに読む「坂の上の雲」】
    第五巻は「二〇三高地」「水師営」「黒溝台」など。甚大な死傷者を出しながらようやく二〇三高地を奪還した日本軍。乃木が詠んだ「爾霊山」の漢詩が染みる。バルチック艦隊は様々な妨害を受けながらアフリカ喜望峰を回り日本に向かっている。
    組織、特に官僚機構の退廃を現代のHRMに置き換えながら令和に読み返す「坂の上の雲」。六巻に進もう。

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    2024年08月03日
  • 覇王の家(下)

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     革新や創造を悪として前例踏襲の安定を善とする徳川政権が、いかにして出来上がったかを創業者である徳川家康に焦点を当てて論じており非常に分かりやすい。徳川政権の鎖国や重農主義等が270年の平和をもたらしたのか、停滞をもたらしたのかでその功罪が議論されるが、日本が停滞する中で保守的な徳川政権よりも革新的な織田豊臣政権への評価が高まっているように感じる。本著において徳川は功利的ではないが組織の安定に重きを置いて風通しが悪く、織田豊臣は功利的であるが風通しが良く発展性があるように書かれており、昭和の時代に調和を重んじて上手くいっていた社会が、功利的なグローバル社会に負けて価値観が変わってきた現代に本書

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    2024年07月27日