司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 坂の上の雲(六)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロシアに戦力で劣る日本は、海軍も陸軍も、機敏で連携の取れた動きと奇策で戦った。

    しかも大勝を収めるというのではなく、和平交渉でギリギリ勝ちに持ち込むという狙い。

    そのために策を巡らし、資源や訓練を集中する場面がこの巻ではみられる。

    小さいものが大きな相手に勝とうと思うと、結局はそれしかないのかもしれない。

    そして日本人はそんな話が好きだ。

    少ない兵が死力を尽くして忠義を守る的な話。

    また、この巻ではロシアの組織としての脆さも際立った。

    大きな組織にあるあるな、独裁的な権力を持つリーダーや派閥争い、指揮系統の乱れ。

    そんな一つ一つが、真剣にやれば楽勝に思える戦力差のある日本に追い詰められていく原因になる。

    相手を侮ってはいけないということだ。

    私の会社でも、最近では現場と本部との乖離を感じるようになってきた。

    上場しているわけでもない中小企業だが、どうも大企業のような建前を整える作業ばかりに終われ、肝心の事業の方が疎かになり、売上も利益も落ち続けている。

    ビジネスと戦争は似ている面があるとこうした本を読むと思う。

    資源は集中した方が強いし、政治的な建前で人事を行なって現場を振り回すと碌なことにならない。

    資源が限られる小さな企業なら尚更、多方面に中途半端に手を出してはいけないのだ。

    新規事業は、やるなら本気で集中してやり切らないといけないし、資源を集中的に投下することも考えないといけない。

    小説から学ぶことも多い。

    0
    2025年11月13日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    日本史は大の苦手だったはずなのに、司馬遼太郎を読んでいるなんて、私やるじゃん!と思いながら最後まで読みました。最高〜!!

    新撰組の漫画である「アサギロ」にハマり、最新刊まで読んだところで、このあと一体どうなるのかいてもたってもいられなくなり、小説で読むことに。アサギロで得た知識のおかげで幕末の空気にすっと入っていけた。

    史実なのか創作なのか私には分かりかねるところも多かったのだけど、もしかしたら本当にそうだったのかもしれないというような、壮絶な人生を見せてもらったように思う。幕末という変化し続けた時代に最初から最後まで士道をつらぬいて生きる。哀しかったけれど、武士というものは生き方そのものなんだと感服しました。かっこよかった…!!

    0
    2025年11月09日
  • 燃えよ剣

    Posted by ブクログ

    かなり昔に読んだ本
    新撰組は幕府の特別警察、的な組織だが
    幕末に新正規軍と言われた討幕派(初期はテロリスト)に追われ敗れる訳だが、土方歳三は最後の戦いまで、政府軍の幹部として戦い散って行って凄い人。
    かなりの二枚目でもあります。

    0
    2025年11月08日
  • 坂の上の雲(二)

    Posted by ブクログ

    文学の才能を余すことなく発揮している子規だけれど、軍事への憧れ、それに従事する真之を羨ましく思い、自己憐憫に浸る姿。一方、文学への想いに蓋をし、自分の適正を見極め、そして発端は生活のため軍事へ邁進する真之。才能ある2人でも、互いに無いものねだり、隣の芝は青い、というような想いを持つ姿には親近感を持つなぁ。子規は病気が進行していく中なのだから、余計に他に目がいきがちなのも当然だろう。
    真之の、頭脳が考えた目的を最後実施するのは性格である。その性格をつくらねばならない、という考えは、いざという時に弱腰になりやすい、人間の弱さを受け入れた上で、厳しい戦場で目的を遂行する覚悟を感じる。
    どこまでもシンプルで、実直な兄の好古は、武士の姿。
    列強国が東アジアをも牛耳ろうといよいよ情勢が激しくなりつつある中、日本、そして子規、秋山兄弟がどのような運命を辿るのか。

    0
    2025年11月08日
  • 関ヶ原(上)

    Posted by ブクログ

    池波正太郎の真田太平記に出てくる徳川家康と本多忠勝、加藤清正等の印象とはまるで違うのが面白い。司馬遼太郎のこの登場人物は好き、コイツは嫌い、と言うのも興味深い。

    0
    2025年11月13日
  • 坂の上の雲(一)

    Posted by ブクログ

    明治初期からの日本の変化、伊予松山や、大阪、東京の様子を、正岡子規や、秋山兄弟の軌跡を追いかけながら知り、感じることが出来、想像しながら読んでいる。小説とはいえ、当時の日本人の価値観と、現代の価値観の差を考えると、ベターになったものもあるし、なくなったものもたくさんあるなぁと思う。特に、明治は武士の心が色濃く残っているのがとても興味深い。これから日本がどのように近代化をさらに進め、国際社会に足を突っ込んでいくのか、続きを読むのが楽しみ。

    0
    2025年11月02日
  • 街道をゆく 40

    Posted by ブクログ

    「街道をゆく」シリーズ、ついに台湾。「週刊朝日」に1993年7月から94年3月まで連載。台湾取材は93年の1月と4月。司馬遼太郎にとっては、最後の海外取材になった。
    「紀行」と聞くと、なにやら優雅な旅の思い出を連想するが、本書はさにあらず。かなり重い歴史紀行。しかも訪ねる先々で、みなが涙を流す。司馬はそうした自分たちを「涙袋」と称する。これまでの「街道をゆく」シリーズにはなかったような光景が展開する。
    冒頭に登場するのは葉盛吉。司馬と同じ1923年の生まれ。日本統治下の台湾で育ち、旧制二高(仙台)を経て東大医学部入学、そして敗戦。帰台し、台湾大学医学部を卒業、マラリア研究所で研究するも、50年に銃殺刑。27歳。
    台湾にはずっと支配者がいなかったが、清が領有権を主張、日清戦争で日本に負けたため、日本の領土となった。戦後は、蒋介石一党が大陸から逃れてきて、台湾を支配するようになった。そこで起こったのが1947年の二・二八事件。これが契機になって、反体制とみなされた者は数年のうちに一掃された。犠牲者は2万とも3万とも言われる(上記の葉盛吉はそのひとり)。驚くことに、1987年まで台湾には戒厳令が敷かれていたのだ。いまの台湾からはとても想像できない。 
    連載時、台湾の総統は李登輝。司馬と同じく1923年生まれ。旧制台北高校を経て京都大学で農業経済学を学ぶも、学徒出陣。終戦後帰台し、台湾大学農学部を卒業。二・二八事件に参加。その後アメリカの大学院で学び、台湾大学教授。50歳にならんとする時に、政治の世界に足を踏み入れた。司馬とは初対面なのに、旧知の友人のように語り合っている。しかも旧制高校時代の話し方で。
    連載には安野光雅による台湾の風物のスケッチが添えられていた。安野は、司馬の台湾行きに同行するも、ほぼ別行動で写生して回っていた。司馬は、敬愛の念も込めながら「俗事に無頓着な画伯」と表現している。挿画は『台湾小景』(朝日新聞社)として刊行されている。

    0
    2025年10月31日
  • 世に棲む日日(四)

    Posted by ブクログ

    吉田松陰という人が真の変態であり、真の革命家だったのだなという学びがある。一般的な人物像とはかなり違うのが発見だった。また、彼が日本一周していたという話は驚く。前に東北で旅した時にたまたま吉田松陰の碑を見つけ、こんな所まで来てたのかと思ったものだ。
    吉田松陰、高杉晋作ともに早すぎる死。明治を待たずして江戸時代の世に棲むまま居なくなってしまったが、幕末のカリスマとしてこれからもその存在が語り継がれる。

    0
    2025年10月22日
  • 花神(下)

    Posted by ブクログ

    YouTubeでは、大久保利通と大村益次郎と会談があって、徴兵制を大村が主張する一方で、大久保が武士階級が消滅するので反対した場面があったけど、本は載って無かったね。あと、大村益次郎は、農民医者だったんだから、刀を差しているのは、違和感があるな。

    0
    2025年10月19日
  • 竜馬がゆく(四)

    購入済み

    激動期のリーダー像

    四巻は土佐藩で佐幕派が復権し坂本竜馬の盟友とも言える武市半平太が捕縛されるなど、狂風怒濤の展開であった。🐉さて本巻では、幕末のような激動期のリーダー像について、二つの選択肢を示す。一つ目は「先頭に立って時勢を切りひらいてゆく」タイプ。二つ目は「流されっぱなしになってゆく」タイプである。ありきたりな一つ目のみならず、二つ目を良しとするところこそ、司馬遼太郎の小説が凡百の自己啓発書を上回る所以だろう。🐉先年のコロナ渦における職場の状況を思い起こすと、実に的を得た指摘であった。🐉

    #タメになる

    0
    2025年10月15日
  • 坂の上の雲(四)

    Posted by ブクログ

    乃木希典さん、伊地知幸介さん、毎月26日に決まって銃剣突撃を繰り返させて、2万人以上の兵を死傷させたとある。しかもロシアにバレバレだったというのも、たまらないな。

    0
    2025年10月13日
  • 竜馬がゆく(八)

    Posted by ブクログ

    これまで幕府と薩摩藩との争いが繰り広げられ、両者ともに消耗していったが、遂に第15代将軍徳川慶喜は大政奉還を受け入れた。これにより徳川幕府は幕を閉じ、朝廷を中心とした新しい時代の幕開けとなる。それまでの過程で、本作の主人公坂本竜馬はペリー来航をきっかけに次の時代に向けて、幕府側と倒幕側の人々に出会い、独自の思想を確立する。その後、無駄な争いをできる限り避けるために交渉にあたり、何とか無血開城のきっかけを導いたというように、竜馬の人たらしぶりが発揮される。結局、竜馬は新しい時代を目の当たりにすることなく何者か暗殺されてしまったが、彼の活躍のおかげでいくつかのことが達成された。

    0
    2025年10月12日
  • 竜馬がゆく(七)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長州藩と薩摩藩との対立を解消するように調停した竜馬は、幕府の政権を朝廷に返上する案、すなわち大政奉還を案出する。日本を欧州列強から守り、なるべく早くかつ内乱を避けるために、竜馬はさまざまな人脈を通して実行を図ろうとする。

    0
    2025年10月12日
  • 坂の上の雲(一)

    Posted by ブクログ

    初めての司馬遼太郎。
    もともと学校の授業では日本史が好きだったがこれまで小説を読むという習慣がなかったため、作家の名前は知っていたものの読む機会がなかった。
    この一年、色んな本を読み漁る中で、今村翔吾氏の作品を通じて歴史小説、時代小説の面白さを知り、また小説を読むことで当時の時代風景や人の価値観を感じれることに魅力を感じ、
    歴史小説といえば司馬遼太郎でしょ!ということで
    この本を買ってみた。
    やっぱり面白い。文体は硬く話のテンポは細かく感じ難しく感じるところはあるが、随所に刺さる言葉や当時の価値観を強烈に表現されていて読み応え抜群。
    特に弟が兄に「人間とはどう生きるべきか」との問いに「難しく考えず、単純であろうとしている」と答え
    生き方について迷うことなく自分の選んだ道でどう力を発揮するかを考えるに尽きる。
    といったような人生指南を自分自身にされているような感覚がたまらなかった。
    まだまだ物語は序盤でどうなっていくか。
    大河ドラマを見ているように3人の主人公達の人生を追っていきたい。

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(六)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    倒幕という風潮が高まるものの、依然として長州藩と薩摩藩との対立が解消されない。このままでは欧米列強による支配も時間の問題だった。そこで竜馬が両藩の同盟へ導くために交渉するが、その一方で幕府も本格的に京を監視しているので、いかに監視下をくぐり抜けて目的を果たすのか。第六巻でもそんな緊張感が常に続いていく。

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(五)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長州、薩摩の動向を探った幕府は、彼らを処罰するために新選組を動員して、池田屋、蛤御門など血みどろの戦いが発生した。そんな物騒な出来事が続いているが、竜馬は相変わらずに船のことで色々と取り組んでいた。しかし、幕府の意向で神戸海軍塾は解散させられてしまい、竜馬の意志ではどうしようもできなくなった。

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(三)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    脱藩を決意して浪人となった竜馬は幕府側に仕える勝海舟に出会い、それにより竜馬はこれまでの考えを改め、独自路線を進む。攘夷か開国どちらを取るべきかと争うなかで、竜馬は船に関心を持ち始め、学問に精通していない彼がどのようにこれらの知識を吸収していくのかは注目どころ。

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(一)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幕末という動乱期に活躍した坂本竜馬の生涯を描いた歴史小説。竜馬は12歳になっても寝小便をしてしまい、それで近所の子どもにからかわれる。また気が弱い為、相手を言い返すこともできず、泣くことが多かった。しかも父親や兄からは白い目で見られる、というように坂本竜馬は最初から優秀な人物ではなく、さまざまなコンプレックスを抱えていた。それでも、姉の乙女はそんな彼を母親の代わりして支えており、そのおかげで彼は少なからず救われた。そんな彼は、黒船来航という前代未聞の事態を目の当たりにしたことで、今後どんな行動を取るべきかという決断を迫られる。

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(三)

    購入済み

    坂竜飛騰目前🐉

    三巻では、いよいよ竜馬が、師の勝海舟と後年の妻おりょうと出会う。竜馬の人生の転機である。🐉さて、著者の司馬は、本巻において、竜馬とメタな会話を展開する。司馬にしては珍しい小説技法である。🐉また、いつもながらに警句鋭く、「古今、一流の人物で暗殺に手段を訴えた者があるか(ない)」と指摘するほか、「株式会社」とは「金のあるやつは金を出し、仕事のできるやつは仕事をする」組織と面白く定義づける。🐉そして本巻最後で、竜馬は越前福井侯松平春嶽から五千両の大金をゲットする。「坂竜飛騰」の機会は目前に迫る。🐉

    #アガる

    0
    2025年10月04日
  • 竜馬がゆく(一)

    Posted by ブクログ

    こんなに面白い小説が出ているのだから、史実以上に坂本竜馬が評価され、人気なのは当然だ。
    読んだのは何年も前だが、全8巻、手が止まらなかった。
    ずっと私の中で1位の小説。近々読み直したい。

    0
    2025年09月28日