司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 城塞(中)

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    三巻構成の中巻。
    今回は、関ヶ原の合戦で負けた真田幸村、後藤又兵衛基次、キリシタン大名の明石全登、
    長曾我部盛親、毛利勝永らの豪将及び10万の浪人が、大坂城に集まり、徳川家康と対峙する大坂冬の陣のお話。

    関ヶ原の合戦で負け、浪人に成っていた大名、豪族、足軽、浮浪者などの10万ほどが
    大坂の大野修理の呼びかけで、続々と大坂城に集まった。
    対する徳川方が約20万の軍勢で大坂城の周りに布陣した。

    冬の陣に至っては真田幸村、後藤又兵衛等の奮戦に依って、徳川方は甚大な損傷にあった。
    大坂方の実権を握っているのは、淀殿、秀頼の乳母の大蔵卿局などの女性陣である。
    家康はこの大坂城の女性陣に対し、和睦の申

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    2026年08月16日
  • 坂の上の雲(七)

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    奉天会戦での戦敗の情報がひろがるたびに、ロシア国内の社会不安は深刻になった。開明家ウィッテ。ロシア国家は、偉大な軍隊で統制する以外に治めようがない国である。
    陣地に拠る敵を攻撃する場合、攻撃側は敵より三倍の兵力を必要とするというのが兵学上の常識であった。
    ⇨小泉悠さんが言ってたことと同じだ。
    ウドサァになるための最大の資格は、もっとも有能な配下を抜擢してそれに仕事を自由にやらせ、最後の責任だけは自分がとるということであった。⇨組織にいない場合はどうすれば良いのか?育てる必要はないのか?
    ロシアの建国精神は土地略奪である。と小村寿太郎がいったことは、同時に児玉の戦慄でもあり、かれがこの無理な戦い

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    2026年08月15日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    読み出すと止まらない。地元神戸近辺の摂津、播磨の光景が目に浮かぶ。伊川谷みたいなマイナーな土地名も出てきた。
    室町幕府の終焉から、戦国期にかけての播州の状況が理解できた。

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    2026年08月14日
  • 竜馬がゆく(二)

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    ネタバレ

    audibleで再読。通勤の行き返りを利用して聴読。
    耳で聞き、映像を思い浮かべながら楽しんでます。

    遊学のため土佐藩を出て、千葉道場で剣術の修行をつみ、北辰一刀流の目録を受けたのは、竜馬が23歳のころ。このころには、身体もたくましく、また剣術も道場内でも屈指の達人と認めらる存在となっていたが、悲しいかな遊学の身、期限というものを守らねばならず、道場の重太郎やさな子と別れを告げ、土佐へと戻る。

    竜馬が19歳のころ、品川沖で生の黒船を自分の目で見、竜馬は竜馬で異国への恐怖やスケールのどでかさなどを体感しつつも、世の中の「尊王攘夷」の気風の盛り上がりを肌で感じていただろう。道中をともにした市川

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    2026年08月13日
  • 世に棲む日日(四)

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    歴史書としても勉強になり、またドラマとしても読み応えがあった。政治的に未熟な時代であったからこそ開国だ攘夷だで幕府も各藩も民衆も右往左往している姿に今の政治の変わらなさと比べて驚きもする。とはいえ革命期というのはこのように短い期間で多くのことが変わるのかという気持ちもあり、今後の日本にも起こりうるなと感じた。

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    2026年08月11日
  • 夏草の賦(上)

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    最近、長宗我部元親をネットで観る機会が増えており、気になって読んだ。明智光秀、斎藤利三との関わりが記されている。最後には、本能寺の変につながる話もあって続きが楽しみです。

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    2026年08月07日
  • 竜馬がゆく(八)

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    最終巻
    ついに最後となってしまいました。
    大政奉還が成立、まるで天が「竜馬の役目は終わったから、さっさと空へ帰っておいで」といわんばかりに幕末の動乱を見事に治めたらすぐ、天に帰ってしまった・・・。

    「坂本さァ」
    と西郷は猪首を竜馬にねじまげた。縁側にいた竜馬は、それに応じて西郷のほうへ上体をまげた。(略)
    「この表を拝見すると、当然土州から出る尊兄の名がみあたらんが、どぎゃンしもしたかの」
    「わしの名が?」
    竜馬はいった。陸奥が竜馬の顔を観察すると、近視の目をひどくほそめている。意外なことをきくといった表情である。
    「わしァ、出ませんぜ」
    といきなりいった。
    「あれは、きらいでな」
    なにが、

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    2026年08月07日
  • 竜馬がゆく(八)

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    久しぶりに大長編を読み終えたという満足感もさることながら、この2~3ヶ月、坂本竜馬という人とずっと一緒にいたような感覚になりながら小説を読み進めていたからこそ「近江屋」の3文字が出てきた時には「ああ…いかないでくれ…」という気持ちになったり、読み終えた時はお別れの寂しさにむせび泣いてしまった。
    読み物として面白くする上で脚色があることは承知の上で、坂本竜馬という人の魅力は海のように広い鷹揚さと、かと思えば小さいことで意地を張ったり、背中の体毛を見られるのが恥ずかしかったりといった人間らしいところが同居しているところなんだろうな、と思いました。人として生きるならかくありたい、と思わせてもらえたこ

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    2026年08月02日
  • 世に棲む日日(一)

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    萩旅行にたまたま行くことになり、そこで吉田松陰ゆかりの地ということを知った。松陰神社や記念館を回ったものの、幕末の人というイメージしかなく、詳しいところがわかりかねたため、勉強したく購入。
    結果大満足。司馬遼太郎の作品は燃えよ剣以来で苦手意識があったが、こちらの方が読みやすく吉田松陰の為人がわかった。

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    2026年07月29日
  • 坂の上の雲(六)

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    ロシアは何故負けるのか、専制政治による独裁者の妄想にブレーキを掛けられない仕組みと、軍人が背後に気を遣い勝利よりも政敵の失敗に努力する事が理由とのこと。またロシアは皇帝と貴族が土地と人民を私物にし、ヨーロッパの概念である国民が存在しなかった。先制国家は滅びると世界的常識になっていたそう。日露戦争当時、ポーランド、フィンランドの様にロシア総督を迎えたくなかった日本。ポーランドの農民はどんどん徴兵され、危険な場所にやられ、真っ先に死ぬことを強要された。ロシアは属国に内乱が起こると、他民族を使って征伐させるので、半目しあう。革命の機運が高まっていた中、革命の毒気を抜くためにちょっとした戦争として日露

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    2026年07月25日
  • 坂の上の雲(一)

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    今更、感想を書くことさえ憚れる超名作。
    何回めの読書になるのか覚えてないが、一巻から読み始めたのは久し振りである。なんと言っても読み応えのあるのは8巻である。日本海海戦は泣きそうになりながらいつも読んでいた。1巻は全ての始まり。秋山兄弟と正岡子規の少年時代から始まる。コレがまた面白い。
    ホントにこんなエピソードが有るの?と思うような痛快な話が続く。2巻を読むのが楽しみで仕方ない。

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    2026年07月24日
  • 関ヶ原(上)

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    これは歴史小説。史実には基づいているであろうが、フィクションも含まれる、ということを前提にして読む。

    家康は古狸、本多正信の権謀術数、石田三成は嫌われ者、島左近の忠義、といったイメージ。「従来は~~というイメージで語られることの多かった○○は、最新の研究では…」という"従来のイメージ"を見事に作っちゃっているすごさ。

    脳内では、大河ドラマ『真田丸』の山本耕史三成や近藤正臣正信のイメージで再生されてしまう。(この小説では家康はだいぶ肥満度が高いので、内野聖陽家康のイメージではない。)

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    2026年07月22日
  • 城塞(下)

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    ◾️天地人全てが豊臣家滅亡に向かう
    ◾️淀殿の言動が滅亡の主因と感得
    ◾️豊臣秀頼の成長と器量ぶりが心地良い
    ◾️大野修理の長所短所が細かく描写
    ◾️大坂城にいる浪人武将それぞれの生き様の描写
    ◾️その各浪人武将の散りざま
    ◾️下巻が圧倒的に面白い、上巻中巻はそのための助走
    ◾️豊臣家は滅亡するのだが、しかし、秀吉が生前に作ったネットワークというか、人間関係はかなり根を張ったものでもあったと感じた。家康が天下は取ったが、秀吉も天下人だったのだなあと、その大きな存在感を、本には記載がないのだが、感じることが多々あった。

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    2026年07月19日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(下)

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    「他人の不幸で泣くのは、自分が安全な場所にいる安堵感があるからで男は泣いてはいけない」という明石屋万吉の考えは今の時代と噛み合わないが私も同感だ。明石家さんまも人前で泣かない。共通する部分がとても多いなと感じた。人は何かのタイミングでいつか死ぬ。それまでどーせ生きるなら思いのままに楽しく生きてみようと考えられる本でした。

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    2026年07月16日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    おもしろかった。一気読みとはいかなかったが、まとまった時間が取れていればそうなっていたように思う。
    「前近代」、列島に生きる人々は活発に移動し、生活を営んでいたのではないか、というぼんやりとしたイメージを、いろいろな本を読むなかで作ってきていたが、その「妄想」は大筋において間違っていなかったと思わせてくれる長編小説だった。

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    2026年07月17日
  • 坂の上の雲(八)

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    読み終えてすごく達成感があります。素晴らしい作品でした。
    司馬遼太郎さんが何を願い、如何に苦労してこの作品と向き合ったか。ずっしりと伝わり、深い感動を覚えました。

    (文庫版だと筆者の「あとがき」が最後の8巻に全てまとまっていますが、単行本は最初6冊で刊行されてその巻ごとにあとがきがあったようです。なので、文庫版で1巻から読み始める方、途中で8巻のあとがきを読みにいくのも良いと思います!)
    最後まで読んで、あぁ、この描写の意図はこういう事だったんだ、と納得する場面も多々ありました。
    私が途中で読むのが辛い(戦争で劣勢にあり被害が酷い場面)などと感想を書いたりしていましたが、それこそに大事な意味

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    2026年07月10日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    新選組 副長、土方歳三の生き様を描いた「燃えよ剣」に対し、こちらは隊士個々にスポットを当てた短編集です。
    歴史の影に隠れた平隊士まで、登場するキャラが本当に魅力的。

    試衛館時代から続く近藤・土方・沖田の3人の強い絆に胸熱くなる。
    しかし、「沖田総司の恋」は、彼自身の病の切なさだけでなく、彼を無垢な弟として見守る近藤・土方の存在があるからこそ、家族としての優しさと時代の残酷さが際立って切ない。

    「燃えよ剣」とセットで読むことで物語の魅力増しました。

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    2026年07月07日
  • 「明治」という国家[新装版]

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    国家ではなかった江戸から、国民をつくろうとする明治までの話。鎖国を解き、西洋化した新しい時代だと、おしゃれな雰囲気があったけど、日本の歴史の中で激動の時代だったんだろうということが伝わってきた。プロイセン憲法を真似て作った憲法など明治の歪み?みたいなものが昭和の時代へつながっていく感じ。勉強にはなったがこの歴史から何を学べばいいのか?もう少し勝海舟と坂本龍馬のことを知りたくなった。

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    2026年07月06日
  • 坂の上の雲(七)

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    第7巻。うわぁ〜やっぱりクライマックスにかけての疾走感が凄い。早く最終巻を読みたいので感想は少しだけ。

    最初の頃は戦争の描写が酷で読むのが辛いと書いていましたが、この巻ぐらいからは敢えてそういう叙述は避けてくれてるのかな…とにかく世界地図を俯瞰してそれぞれの国の思惑を読み取るような描写に引き込まれたり、当時の日本と日本人へ向けられた各国からの侮蔑の目に驚愕したり、宮古島での一庶民の逸話に想いを馳せたり、こんなにも自分の知らない歴史の裏側を知れた事に、この本に出逢えた事に感謝しています。いよいよ、ラストは、バルチック艦隊、出現!

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    2026年07月05日
  • 竜馬がゆく(一)

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    最初に読んだのは高校生だったので、今から45年前。2回目は20歳のころ。3回目は結婚して子供が生まれたころ、だから今から30年前。
    で、今回還暦を迎えるにあたり、この長い小説の4回目に挑戦します。
    今回は初、文庫版での読み。
    1巻目は竜馬(龍馬ではない、司馬遼太郎は意識して”竜”馬としたらしい。)が江戸へ剣術修行に旅立つところから始まる。高校生のころひたすら坂本竜馬がカッコよくて、ただあこがれだけで読み進めたが、歳を重ねるとちょっとづつ感じ方が変わってきたので、還暦の今、竜馬とどう向き合い、感じ方がかわるのか、楽しみ。

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    2026年07月03日