司馬遼太郎のレビュー一覧
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司馬遼太郎氏が若かりし頃の日本のビジネスマンについて描かれる本書は、戦後間もない混乱と復興の時期の話だから、流石に現代のビジネスパーソンとは違った働き方、生き方である。だが会社に属して、会社の中で一本のネジになりきり、給与を貰うというサラリーマンの胸のうちをありありと描く姿、その心は全く現在のサラリーマンにも当てはまるから面白い。当時、司馬遼太郎氏(本名は福田定一)は駆け出しの新聞記者として、記事を書くより人として暮らしていく「生活」が主たる日常の目標となっていた。新聞社という、会社の中で繰り広げられる様々な人間ドラマ、GHQが支配し、戦前の日本とは大きく異なり、女性の社会的立場や家庭での位置
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関ケ原の戦い前後で功績を上げた個性的な武士や民の短編
・『愛染明王』
家康方の功労者。成り上がり大名の福島正則。豊臣方の縁者でありながら、石田三成討伐へと家康方にしむけられ、いいように乗せられ利用されたという感じ。強烈な気性の狂人に描かれている。
戦国の世でなければただの無頼漢。
・『おれは権現』
豊臣秀次方時代。妾の目から見た可児才蔵吉永。
実際人気の高い人物らしい。
妾がなぜ子を儲けようとしないのか聞き出そうとする。
思い込みが強いというか、祈祷によって弱者から強者へと変容した。
・『助兵衛物語』
宇喜多家家臣の花房助兵衛。巫女からみた魅力的な助兵衛。
結局、骨はただのお守りだったの -
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ついに日清戦争が勃発する。甲午農民戦争を機に清と戦争を始めるが当時の清の軍人たちは漢民族ではない国主たちに対しての怠慢などにより日本は勝つこととなる。この時秋山好古は騎兵隊を率いて旅順に侵攻するも負けてしまうが海軍の活躍などもあり旅順要塞を落とす。弟の真之は海軍として参加するも、主力艦には乗っておらず黄海海戦、威海衛戦には参加しなかった。その後真之はアメリカへと行き海戦について研究しまた米西戦争でのアメリカ海軍のやり方を学ぶ。その後北清事変を機に日本および西洋諸国が清へと軍を派遣して好古はその駐在軍を指揮することとなる。
時を同じくして正岡子規は短歌、俳句について持論をホトトギスで論じ紀貫之ら -
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明治維新ごろからの話。松山の徒士家系だった秋山好古、その弟松山真之、真之の同級生正岡子規を中心に物語は進んでいく。日本が文明開花し、先進国に追いつけ追い越せの時代に好古は騎馬隊へ、真之は海軍へとそれぞれ成り行きで進むことになるがこれが後の戦争勝利へどのように作用するのか今後のポイントか。
古来日本において騎馬隊なんてものはなく1から作り上げるという大きな役目を担うことになった好古だが多くは語らない感じがいい。軍自体はドイツ式を採用するものの騎馬方法に関してはフランス式の方が理にかなっていると感じたのも旧藩主の自費留学でフランスに随行したことによる恩恵か。
正岡子規の名前の由来が自身が結核にかか -
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幕末長岡藩の河井継之助という士分の人の話。
本書(上巻)の9割くらいは、陽明学を元にした継之助の考え方、行動、そして人となりを、旅や日常を通して淡々と描いているので、著者自身が本書の中で述べているように、ストーリーとしてあまり起伏がなく、少し面白みに欠ける。
ただ、このあとの継之助の活躍を理解するために、大事な導入部分であるということも理解できる。
本書の残り1割くらいから少し動きがでて面白くなってくる。歴史モノは色々と読んできたが継之助のこと知らなかった。このあとどのように活躍するのか楽しみ。
歴史モノは色々と読んできたが、この人は寡聞にして知らなかったので、このあとどのように活躍するのか楽 -
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ネタバレ戊辰戦争といえば八重の桜や白虎隊で有名な会津藩がメジャーだったが、北越戦争が最も苛烈と言われていたのは恥ずかしながら知らなかった。
最後まで武士道を貫いたということなのだろうが、後半は古い考え方に固執してしまった感を得ない。一方、著者が書いている通り現代に生きる我々は当時の人物からすれば神のような視座で見ているので、このような指摘は適切ではないのは理解している。それにしても、このような人材が…というのは悔やまれてならない。
明治維新と言えば新政府側がヒューチャーされがちだが、別の側面からものを見る視点は歴史のみならず何事においても大切だと痛感 -
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久方振りの司馬遼太郎作品。時代もので、これが直木賞受賞作品ということであるが、司馬遼太郎の作品としては、代表作とはあまり言えないのではなかろうか。
それは逆に、この作品以降も自身を超える作品を創作していっていたことの、何よりの証跡であろう。
さてこの作品は、あまり今日主役となりにくい忍者を取り扱ったもので、集団として滅びた伊賀忍者の葛籠重蔵が、豊臣秀吉暗殺を実行していくことを中心に物語は進んでいく。伊賀忍者として全てを捧げてきた矜持を持ちながらも、何処かに重蔵自身気づいていくのであるが、次第に綻びが見え隠れしているところに、まさに忍者という職業の必要性が戦国期から変化していることを表れて -
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ようやく6巻までやってきた!
この巻は盛りだくさんの内容で、
盛りだくさんな上にめちゃくちゃ細かいエピソードが並んでいて…、
正直ちょっと疲れた。
寒くて辛くてめちゃくちゃ厳しい黒溝台の戦いから始まり、
ロシア革命へと暗躍する明石元次郎の活躍、これ、特に血の日曜日事件の詳細は興味深かった。
旅順を攻略した乃木軍が奉天会戦に向けて北進する様子。
ここは、前巻からも悪評高かった伊地知参謀長に代わり着任した小泉少将の墜落事故から、さらに病床の松永少将へと参謀長が代わる乃木希典の不運が印象に残る。
はたまた海軍サイドへと舞台は移り、来たるべく日本海海戦への序章に期待が高まったり、その前に奉天会戦へ