司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 菜の花の沖(五)

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    ひたすらロシアの話。

    成り立ちから。長い。

    けど、次への壮大な前フリなのだ。

    がんばれ、自分。

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    2019年01月04日
  • 街道をゆく 8

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    熊野近辺の知識を得たくて読んでみたが、あっさりしていてやや拍子抜け。
    一方、種子島と熊野の関係等、思わぬ知識が得られ、楽しかった。

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    2018年12月31日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    ネタバレ

     禅であるかぎり、悟りをひらかねば田舎の一ヶ寺のあるじでさえなれない。恵瓊もまた恵心のもとできびしく修行してやがて印可を得た。悟道に達したということになるが、一般に悟りというのはあるいは得ることができても、それを維持することが困難なように思える。生涯、それを維持するために精神を充実させつづける必要があるが、ふつうは、俗世間のおもしろおかしさのために、ただの人間以下にもどってしまうことが多い。
     もどったところで、禅僧としての地位の高さから世間はそうは見ず、また当人も自分自身を自分に対して弁護するために多くの禅語や禅宗独特の修辞を動員したりする。たとえば、自分は融通無碍の境地にあるのだと思い込む

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    2018年12月24日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    ネタバレ

     たしかに官兵衛は妙な男だった。
     この男はつねに、物事を、表と裏や前後左右から見てしまうために、藤兵衛への絶対的な怨恨というものが、心の中で成立しにくいのである。
     悪い取巻がいた。藤兵衛はその取巻連中との政争にやぶれたわけであって、藤兵衛を恨むわけにはいかない、と思っている。

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    2018年12月24日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    ネタバレ

     戦争、政治という諸価値の入りまじったややこしい事象を、官兵衛は心理というものに帰納して考えようとする。
     心理という、このあたらしい言葉で彼の行き方を解こうとするのは、用語として粗雑の気味もあるが、要するに官兵衛は、ひとの情の機微の中に生きている。ひとの機微の中に生きるためには自分を殺さねばならない。
    (私情を殺せば、たいていの人の心や物事はよく見えてくるものだ)
     官兵衛は早くから気づいていた。官兵衛に私情があるとすれば、一つしかない。が、平素は忘れている。むろん、かれの父親にも洩らしたことがなく、かれ自身、真剣にそれを考えてみるということなどもなく、要するに、いまの日常からいえば桁の外れ

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    2018年12月24日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    ネタバレ

     官兵衛には、およそそういうところがない。
     かれはただ自分の中でうずいている才能をもてあましているだけであった。その才能をなんとかこの世で表現してみたいだけが欲望といえば欲望であり、そのいわば表現欲が、奇妙なことに自己の利を拡大してみようという我欲とは無縁のままで存在しているのである。そういう意味からいえば、彼は一種の奇人であった。

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    2018年12月24日
  • 夏草の賦(下)

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    先祖が、長曾我部元親に毒殺されたのだが、出てこなかったな。司馬先生に、取り上げて欲しかったなあ。まあ、阿波の弱小城主では、致し方なし…

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    2018年12月09日
  • 義経(下)

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    京都生まれだからか牛若丸は馴染みと親しみがあり、なんとなくな感じで好きだった。改めて歴史を知ることで京都人の判官贔屓が理解できたことでその根拠が解った気がした。
    義経の“青さ”と“不器用な実直さ”は魅力でもあり、それに弁慶たちも京都人もそして私も引き込まれたんだろう。
    また昔は弁慶は強いとの印象があったが、ただの強さではなく父親のような温かな強さであったと改めて感じた。

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    2018年11月11日
  • 義経(上)

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    京都生まれだからか牛若丸は馴染みと親しみがあり、なんとなくな感じで好きだった。改めて歴史を知ることで京都人の判官贔屓が理解できたことでその根拠が解った気がした。
    義経の“青さ”と“不器用な実直さ”は魅力でもあり、それに弁慶たちも京都人もそして私も引き込まれたんだろう。
    また昔は弁慶は強いとの印象があったが、ただの強さではなく父親のような温かな強さであったと改めて感じた。

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    2018年11月11日
  • 世に棲む日日(四)

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    高杉晋作というのは不思議な魅力にあふれている人物だ。なんか日本人らしくない。全くもって自分にはない所を多く持つこの人に益々惹かれた。
    この時代の人達って常に詩を書くのも良いな。

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    2018年11月05日
  • 酔って候

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    幕末の四賢候と呼ばれた、山内容堂、鍋島閑叟、島津久光、伊達宗城を綴った短編集。幕末は役者が多いが大名視点で語られる本小説は、漫画のように楽しめる。これを読めば、鍋島閑叟が好きになる。

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    2018年10月20日
  • 功名が辻(四)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の最終巻。この巻の本編では、関ヶ原の戦いから土佐での地位を築くまでが描かれ、その後「あとがき」として、主人公である山内夫妻の最晩年の様子が描写されている。本編のラストは後味のあまりよくないものであるが、これが本書をただの出世物語で終わらせない深みを与えていると思う。

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    2018年10月09日
  • 義経(上)

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    この作品を読むまでは、源義経と聞けば、半ば神格化された英雄だと思っていました。

    しかし、本作品で描かれている義経は人間臭く読んでいて新鮮でした。弁慶との出会いもある意味、史実に忠実なのかなーと感じました。
    上巻はまだ義経が雌伏の時にあるので、下巻が楽しみです。

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    2018年10月08日
  • 新史 太閤記(下)

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    ついに本能寺の変が起こり、高松城を水攻めしていた秀吉は毛利軍とすかさず和睦し、東に転じて、光秀を討つ。教科書ですべての日本人が知っている筋書きである。しかし、そうした決断力や行動力以上に、本著の上下巻を通じて書かれているのが、秀吉の外交手腕であろう。毛利氏も、時を追って本能寺の変を知ることとなるが、決して追撃はしなかった。していれば、秀吉に打撃を与えることができたであろうがしなかった。既に、誰が天下人となる事を理解していたのである。

    そして、信長筆頭家老であった、柴田勝家との対決し、諸大名がどちらへ付くかという葛藤が書かれている。その後の関ヶ原で行われていたような政治的駆け引きが既にここで行

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    2018年10月08日
  • 功名が辻(三)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第三巻。この巻では秀吉の死から関ヶ原前夜までが描かれている。この巻では特に、山内夫妻の東軍につくと決断してからの機転と駆け引きが、読んでいて胸のすく思いがするほど面白かった。最終巻である次巻の展開が今から楽しみである。

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    2018年09月26日
  • 功名が辻(二)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第二巻。この巻は秀吉の中国征伐から豊臣秀次とその家族の処刑までが描かれる。この巻の中盤に登場する「千代紙」の語源に関するエピソードなどは、とても心に残った。

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    2018年09月09日
  • 翔ぶが如く(七)

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    【感想】
    本物語の10分の7が終わり、ようやく西南戦争が始まるかぁ。
    開戦に至る数々の過程を省略すべきではないが、「やっと」感が強い。
    むしろあと3巻ですべて終結するのかと思うと寂しさもあるが・・・

    幕末は英雄だった西郷隆盛の凋落が本作品には詰まっている。
    自身の能力が低下したからなのか、それとも周りのプッシュに諦めを持ち、投げやりの上で開戦する決意を持ったのか。
    おそらく後者だろう
    西郷自身の手記がないため、彼が抱えていた苦悩と絶望に関しては一切わからないが、彼が決してただの虚像ではないと信じたい。

    終盤になるにつれて、西郷と大久保の差を感じる作品になってきた。


    【あらすじ】
    明治十

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    2018年08月30日
  • 功名が辻(一)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第一巻。主人公はこの作者には珍しく女性なのも面白い。主人公の内助の功もあって、50石の貧乏侍が、土佐藩藩主になるという出世物語。この巻では、有名な妻のへそくりで馬を買う話までが出てくる。

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    2018年08月30日
  • 胡蝶の夢(一)

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    主人公は司馬凌海・松本良順の2名に、次善で関寛斎。人物として魅力的なのは語学に悪魔的才能を持ちながら甚だしいコミュ障の司馬凌海。ポンぺが来日した頃の長崎の医学伝習所の描写部分は楽しめたが、それ以外はなぜか平凡な印象。開国で凋落する長崎こそまさに胡蝶の夢という感じ。幕末の西洋医学という舞台設定なのに意外と盛り上がらなかった。

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    2018年08月10日
  • この国のかたち(一)

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    某書でオススメされていたので購入。
    歴史系の本はあまり読んだことが無かったので新鮮。
    続きも読んでみたいと思う。

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    2018年08月02日