司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 世に棲む日日(三)

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    吉田松陰とその弟子の高杉晋作を描いた長編小説。後半の高杉編では、いよいよ動乱の時代に突入する。「蛤御門の変」や「下関戦争」など大事件が次々と起こる。高杉晋作が窮地に追い込まれたところで四巻へ。最終巻の展開が今から楽しみである。

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    2020年12月08日
  • 項羽と劉邦(上)

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    前半部分は割と変化が少ない為、割と辛抱しながら読んだ形ではあるが、終盤にかけては、物語の展開が遅くなり(=濃ゆくなってゆき)面白くなってきた。

    秦の法家思想に乗っ取った国づくりは、非常に先進的であり魅力的であるが、趙高のような宦官が力を持ってしまうことを防げるような、牽制しあえる権力構造が必要であると改めて思った。始皇帝が優秀であり、かつキングダム の「政」には非常に思い入れがあるだけに、その秦が内から崩壊していく様は、虚しい。

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    2020年12月03日
  • 項羽と劉邦(下)

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    ここまで主体性が無く戦争に弱い勝者はいないかもね。人より勝るのは仲間に慕われる事のみで中華統一、逆に不世出の英雄。劉備も曹操みたいに優秀だったら周りから担がれてなかっただろう。何も無い事を自覚して劉邦をなぞったのかもね。

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    2020年12月13日
  • 義経(上)

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    司馬遼太郎の描く義経の何と愛らしいことか。

    源義経、日本人ならば誰もが知っているその英雄の非凡人的な部分は、物事を極端にしか見ることしか出来ない政治的常識の欠落、牛若のころから変わらぬ思考であるとした。その欠落こそが、危なっかしくて放って置けない人としての魅力であると。

    上巻では義経の華々しい活躍が一切ないため、義経という名を聞いて期待をすると物足りなく感じる。

    だが、その人物像の無垢さを丁寧に書いているからこそ、皆が知っている晩年に更なる哀愁を感じさせる。

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    2020年11月29日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    ネタバレ

     義という論理は、仁のように人の自然の情の中に含有されておらず、人にとって外に存在している。義の字義には、道理。すじみちという意味もあれば、同時に「外から仮りたもの」という意味もふくむ。善きものである仁や悪しきものである利とはちがい、義は人が、いわば私情を殺して意志力で外からひきよせ、行動目標もしくは、ばねとするもので、義をおこなうのは情としてはつらく、しばしばわが身を危くもする。しかしながら、義がなければ国家にも個人にも美しさがない、と氏綱はいう。さらに、美しさがなくて繁栄をえたところで仕方がないものだ、と氏綱は痛烈にいうのである。孟子は、利をきそいあう戦国の諸侯たちに仁・義を説きまわってつ

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    2020年11月23日
  • 風神の門(下)

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    冒険活劇又は歴史ファンタジー楽しく読ませてもらった、著者の初期の作品ということも興味を持った、そこし間をおいて「梟の城」読んでみようと思う。

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    2020年11月15日
  • 新史 太閤記(下)

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    豊臣秀吉、この男の後年は暗い。今まで抑えてきた感情を年老いて抑えることが出来なくなり、朝鮮出兵などを無謀をおこす。

    司馬遼太郎は秀吉の辞世の句でこの、物語に幕を下ろす。

    露と置き露と消えぬる我が身かな
        浪華のことも夢のまた夢

    まさに夢ような話だ。
    織田信長がいなくなってなら、柴田勝家との戦い、そこで発揮される人並みはずれた知略と人誑しの才能で、天下人となるのだか。

    徳川家康を上洛させて物語が終わる。
    秀吉の人誑しの才能と並々ならぬ精神の強さ、智略、それらを駆使して掴んだ天下人の地位。
    だから、この終わりでいいのだ。

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    2020年11月09日
  • 街道をゆく 1

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    20年以上前に20巻近くまで読んだが、そこでストップしてしまった。改めて、全部読もうと思い立ち1巻から再読する。

    タイトルの付け方が上手く、司馬さんがのんびりと旧街道を旅して歩く本と思われがちだが、実際は忙しかったんだと思うが、慌ただしく動いている。

    現地で会った人の中に、その土地のあり様をみてるのが流石だ。

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    2020年09月26日
  • 国盗り物語(四)

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    単体だと星3つ
    通しで星4つ

    最後駆け足なのと、思った以上に本能寺の変周辺が盛り上がりにかけてあっさりしていた

    道三がかっこよすぎた

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    2020年09月18日
  • 街道をゆく 38

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    網走旅行前に読みました。
    オホーツク人の存在は北海道に住んでいながらこの本を読むまで知りませんでした。どこから来てどのように居なくなったのか未解決の部分が多い人達ですが、そこがまた想像を掻き立てる…そうかこれが考古学のロマンなのかと無知ながらも感じることが出来ました。
    モヨロ貝塚を発見した米村さんが本職の床屋をうまく使いつつ好きな考古学を突き進んでいくのがよかったです。手に職は大事。
    網走はいい街でした。次は流氷の時期に再訪したいです。

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    2020年09月14日
  • 峠(中)

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    郡奉行から藩主牧野忠雅にアタマがよいと気に入られあっという間に長岡藩家老に出世。1人のごぼう抜きをあっさり許すほどそんなに魯鈍だらけなのか長岡藩は。スイス人のファブルブランド、ドイツ人のエドワードスネルといった横浜の外国商人にやたら気に入られ、長岡藩の財物を家老の専断で一挙に売り払い最新鋭の武器を海外から購入し、佐幕サイドでは数少ない薩長に匹敵する軍備を保つ。福沢諭吉との、大政奉還後の日本の有り様に関する議論だけは面白かった、西洋流に自由と権利を崇拝し完全開国主義では一致する2人ながら教育者哲学者と本家は崩壊させてはならない政治家との違い。

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    2020年09月06日
  • 峠(上)

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    河合継之助が京都所司代になった越後長岡藩主に、ずばずばモノを言うという理由で取り立てられたところで終了。やたら女好きで吉原の小稲という花魁にもてたり、京都の織部という女性の公家にもてたり、横浜の福地源一郎という通詞やら岡山の山田方谷に一目置かれたり、そのくせ口ばっかりながらなぜか幕末という危機状況であるがゆえに身分にあるまじきトントン拍子で出世してしまうというお前は幕末の島耕作かという話しかまだでてきてない。

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    2020年08月17日
  • 義経(下)

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    日本人ならほとんどの人が知ってるであろう義経。
    日本人の義経像の形成にもかなりの影響を及ぼしたであろう小説。

    意外にも講談や多くの物語で取り上げられてい弁慶との逸話や、奥州落ちの物語が欠落して、最後はアッサリ終わっている。何かしらの意図があるのかな。

    いくらでも大冊にできたであろうに、文庫二冊に納めている。もっと書き込んで欲しい部分もあった。

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    2020年08月09日
  • 故郷忘じがたく候

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    NHK『鶴瓶の家族に乾杯』の再編集版を見て手に取る。司馬遼太郎氏が唯一、存命中の人物を主人公にした小説という。運命とは、仕事とは、血とは、アイデンティティとは、色々と考えさせられる一作。
    本書は表題作を含む3編で構成。その他も興味深く、細川ガラシャを主人公にした『胡桃と酒』は、細川夫婦の印象が変わる。どこまでホンマなのかは、しらんけど。

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    2020年08月08日
  • 義経(下)

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    最後に、「悪とは、なんだろう」とあるが、本当になんだろうか。戦功があるから輝いて見えていただけで、それがなければダメ男。あまり魅力を感じなかった。かといって、法皇のように義経を愉しめるわけでもなく。こういう男性が身近にいたら厄介だろうなあと思った。別の角度から見たら魅力的に映るのだろうか。

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    2020年07月27日
  • 坂の上の雲(七)

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    日本は、資源がないから軍事国家にはなれず、ロシアを抑えるための道具としてアメリカとイギリスから友好関係を結ばれ、民も少ないから大軍で打ち取ることはできず戦略を重視し、もしかしたらベトナムのように侵略を受けていたかもしれない。
    相手の戦略を考える上で、物理的に限りのある石炭量を考えれば航路は自ずとわかるなど、精神がまいっている時こそ、現状分析が必要である。
    加えて、一行動一目的とは、確かになあと思う。

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    2020年07月23日
  • 国盗り物語(四)

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    この時代の知識がなさすぎて全巻から流し読み状態でした。知識がないので明智光秀のことがわかりイメージが変わりました。他の本も読みながらいつかもう一度きちんと読めればと思います。

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    2020年07月20日
  • 竜馬がゆく(六)

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    生きるも死ぬも、一表現に過ぎぬ。
    事を成すか成さぬかだけを考えれば良い。
    先人の真似事はくだらぬ。

    龍馬の考え方は好きだ。
    何もせずに死ぬのは、生を受けた意味がないと思う。そして、自分で考え、自分が正義だと思う、藩人ではなく、日本人を作ることに奔走した姿はかっこいい。時代が味方をするというのはこういうことなんだろう。

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    2020年07月19日
  • 胡蝶の夢(四)

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    幕末の動乱を医学会の視点から描く。志士もの・新選組ものはよくあるが、これはちょっと珍しい。小説というより、もはや歴史資料。
    徳川末期の身分制度がなかなか厳しく、その差別が凄い。

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    2020年07月17日
  • 馬上少年過ぐ

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    タイトル作品は、壮絶な政宗の人生を淡々と描いていて、そこに司馬作品の味わい深さを感じた。
    そして、そうした淡々さが全編にわたり徹底されていた作品集だと思う。
    他短編に比べ、正直華やかさがなく教訓にもとまず、個人的にはぐいぐい引き寄せるモノがなかった。淡々さ自体は珍しいことではないので、それは登場人物が相対的に地味だったからか。

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    2020年07月20日