司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 4

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    以下引用~
    ・真言密教は西洋でいう魔法である。東洋の場合、魔法が悪魔の側になくて体制の側にある。さらに西洋とちがっているのは、魔法が、真言密教という、思想を論理化したという点で完璧ともいうべき体系を背景にもっていることである。

    ・鳥羽院は当時一流の芸術家であったが、そうでないにしても芸術家を発見したり保護したりするパトロンとしては日本史上でも一流の存在であったことはまぎれもない。この院の北面ノ武士であった西行も、この院の異常なひきたてによって名が出たひとりである。

    ・日本の社会史で、この室町期の応仁・文明ノ乱ほど、ある意味では大事な時期はないかもしれない。日本にはフランス革命に相当する社会

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    2023年06月05日
  • 新装版 戦雲の夢

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    主人公は長宗我部元親の四男、長宗我部盛親。舞台は豊臣秀吉により全国統一され、一時の平安期を迎えている戦国時代末期から始まります。

    物語の軸が戦いではなく、女性との関係を通し自分のなすべきことや自分自身を見出していくことに置かれ、新鮮でした。目まぐるしい時代の潮流に飲み込まれ翻弄される盛親が自問していく姿に人間味を感じる作品だと感じました。

    一方で、中盤では蟄居を命じられるため読んでいてもどかしく、退屈になる部分もあったのでこの評価になっています。
    戦国時代の華々しい小説ではなく、一人の人間を描いた魅力ある小説です。

    戦国武将の一人を深く描いた作品なので、戦国ファンなら手に取って損はない作

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    2023年06月04日
  • 覇王の家(下)

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    上下巻読み終えた。下巻では小牧長久手の戦いの描写が詳しく書かれており、この合戦についての背景や概要を知らなかった為概要を知る事ができた。また、石川数正や本多忠勝といった重臣にも視点が置いてあり人物や三河衆も知ることができてよかった。

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    2023年05月22日
  • 覇王の家(上)

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    三英傑の中の1人の徳川家康が主人公の小説を初めて読みました。徳川家康を含め家臣、三河衆の特徴についての書き方がわかりやすかった。私個人的には徳川家康を知るための入門書籍としては非常に参考になった。

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    2023年05月21日
  • この国のかたち(五)

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    ・儒教の危険性
    ・明治人が持っていた職人的合理主義
    ・室町時代の特異性
    ・連歌の魅力
    ・大村益次郎、高田屋嘉兵衛の魅力

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    2023年05月20日
  • 街道をゆく 7

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    以下抜粋
    ・室町末期から織豊時代にかけて、日本は、世界史的な大航海時代の圏内に入った。対明貿易が活発になり、堺や博多が貿易港になり、また松浦諸島のうちの平戸や福江は倭寇貿易の基地になった。この当時、日本側が持っていく商品には、・・・、なんといっても需要が最も多かったのは刀剣で、それに干鮑だった。

    ・鉄が作られるためにもっとも重要な条件は木炭の補給力である。樹木が鉄をつくるといっていい。
    さらに、その社会で鉄が持続して生産されるための要件は、樹木の復元力がさかんであるかどうかである。この点、東アジアにおいて最も遅く製鉄法が入った日本地域は、モンスーン地帯であるため樹木の復元力は、朝鮮や北中国に

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    2023年05月14日
  • ロシアについて 北方の原形

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    どっかのおすすめで出てきたので読みました。意外と国としてのロシアの歴史はそんなに長くなく、モンゴルなどにいた遊牧民に支配される時期が長かったんだなと。シベリアという土地を併合してからロシアという国は始まり、シベリア経由で日本に接近してきて今日に至る流れはわかりやすかった。雑談に書いてあったが北方領土をロシアが手放さない理由がヤルタ会談にあり、外蒙古を中国に間接的に返さなきゃいけなくなるからっていうのは納得した。

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    2024年11月19日
  • 街道をゆく 3

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    以下抜粋~
    ・(下北半島について)
    もしフィンランド人はハンガリー人がこの大地を最初に発見したとすれば、かれらはこの大空間に放牧することを考えて狂喜したであろう。
    もしかれらが北欧の地に水稲を植えていれば、かれらはおそらく餓死し、こんにち国家をつくるだけの人口を残さなかったにちがいない。

    ・要するに上代以来の弥生式水田農業を神であるとし、それを取り入れることが奈良朝時代にあっては「王化」であるとし、江戸期ではこの農業をもって厳然たる政治の基盤としたために南部もそれに従わざるを得なかったということの悲劇である。

    ・もし南部氏が、「水田はほどほどにして牧畜を盛大にする。士民はその肉を食って生を

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    2023年05月04日
  • 竜馬がゆく 3

    購入済み

    史実

    数多のメディアで、多彩な竜馬があり。この原作も史実度どれ位か不明、が若い竜馬の魅力大です。剣も一流、後は生涯の師との出会い楽しみ。

    #アツい

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    2023年05月03日
  • 項羽と劉邦(上)

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    秦の始皇帝が死に乱世に突入した中国。そこに現れる英雄2人。項羽と劉邦。
    上巻ではまだ大きく羽ばたくまでには至らず。
    劉邦は人たらしのようだが、まだ皇帝になるような要素は見せない。
    項羽が闇落ちしていきそうな予感。
    それにしても、この時代に生まれなくてよかったと何気に思ってしまった。

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    2023年04月27日
  • 梟の城

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    ネタバレ

    司馬遼太郎の実質的なデビュー作で直木賞受賞作。
    忍者ものは然程好みでなかったのでこれまで手に取らずにいたが、いよいよ未読作品が減ってきたので手に取った。

    敵味方が入り乱れて、気を抜くと筋が追えなくなりそうだったが、何とか読み終えた。

    ラストの方で、伊賀忍者の葛籠重蔵が太閤秀吉を弑するのではなく、ポカリと殴りつける場面は、それまでの緊迫感からのズレにニヤリとしてしまった。

    最後の四頁を読む迄、石川五右衛門をモチーフとした話と気付かず。。(途中、風間五平が「石川五右衛門」と咄嗟に偽名を出す場面があっても)

    気持ちよくしてやられた感あり。

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    2023年04月08日
  • 歴史を紀行する

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     その風土性に一様性が濃く、傾斜がつよく、その傾斜が日本歴史につきささり、なんらかの影響を歴史の背骨にあたえたところの土地を選んで訪ねた紀行エッセイ。
     主として、近代に直接つながる江戸時代、特に幕末に個性を発揮したところが選ばれている。
     具体的には、高知、会津若松、滋賀(近江商人)、佐賀、金沢(加賀100万石)、京都、鹿児島、岡山、盛岡(南部気質)、三河、萩、大阪の12箇所。

     実際の旅は昭和43年とのことだから、当時は各県=各藩の風土、気質というものがいまだ色濃く残っていた頃かと思われる。維新以降の時代の変化を体験した祖父母の世代から直接話を聞いた世代が多かっただろうし、県人会や上京し

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    2023年04月05日
  • 人斬り以蔵

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    純粋な生き様を見せる男たちに心惹かれます。苛烈なものもあれば、報われないものもあります。心に正直に生き通す覚悟がかっこいいと思いました。

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    2023年04月02日
  • 花妖譚

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    ネタバレ

    国民的作家“司馬遼太郎”の最初期、本名の「福田定一」の名で華道の機関誌に掲載された、花をモチーフとした幻想譚10編を収録。ほとんどが10㌻前後の短い作品で、古代ギリシア神話のナルキソスのエピソードをはじめ日本、中国、モンゴルの歴史や伝承がベースになっており、どれも20㌻に満たない。後の司馬作品の代表作を愛読する人からすれば物足りなさを感じるかもしれないが、若書きで硬さはあるものの簡潔で歯切れのいい文章は、やはり読みやすい。
    収録作中で怪奇幻想味がより濃いのは、農夫が項羽らの最期を幻視する「烏江の月」、『聊斎志異』を著した蒲松齡の自宅の庭に咲いた妖しい花「黒色の牡丹」、元禄期の(今でいう)催眠療

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    2023年03月31日
  • 最後の将軍 徳川慶喜

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    一気に読んでしまった。徳川慶喜という人物の人となりがよく分かる1冊だったと思う。テンポが良くて読みやすい。江戸幕府の幕引きを担った男の物語。

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    2023年03月26日
  • 新選組血風録 新装版

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    新選組ってやっぱり面白い。
    各章で個人にスポットをあてて、切る側も切られる側もそれぞれがそこに至るまでの物語がせつなくて。
    じつはあんまり司馬遼太郎作品は読まないんだけど。コレを書いてる時って楽しいんだろうなーって思いながら読んだ。
    キャラ的には沖田総司が好きだな。

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    2023年03月24日
  • 花妖譚

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    幻想譚。
    最初の方は、さまざまな形でよく知られてきた逸話が多いし、書きぶりもエッセイに近い感触で、なんだこんなものかと思っていたが、後半は展開の緩急がいかにも作家という趣になり、最後の一編の疾走感には興奮した。

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    2023年02月28日
  • 覇王の家(下)

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    下巻は徳川家康の重臣にフォーカスした内容。 しかも長久手の戦い以降死期直前までの記載はなしとのことで、少々食傷気味ではある。

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    2023年02月12日
  • 覇王の家(下)

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    小牧 長久手の戦いで時の権力者秀吉に勝った家康。秀吉の懐柔策にのらず、三河、遠江、駿河、甲斐、信濃、5か国をしっかりと基盤を固める。この小説での家康は、関ヶ原の決戦などでの豊臣家に対しての策略や陰謀などは出ず、権力への欲望は感じられない。部下の考えをよく考え、はっきり自分の考えを言わないところは、信長とも秀吉とも違う。上巻ほどの面白さは感じられなかったかと思う。

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    2023年02月04日
  • ロシアについて 北方の原形

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    ロシアの発展と隣国(モンゴル、中国、そして日本)との関係史について紐解いていく流れ。
    ロシアが、未知の世界を開拓したいとシベリアへ乗り出したことは自然な流れ。でもいわゆるこれが運の尽きか、手を出したことがきっかけで、隣国との関係が悪い方に動き出してしまったのかなと感じた。だからと言ってロシアを嫌うでもなく、あくまで歴史の流れに沿ってロシアという国を浮かび上がらせる書き方に感動した。むしろ大正〜昭和にかけ、ロシアに反発するように膨張してしまった日本を恥じているのも伝わる。
    最後に。読み終わった2023年、出版の1989年から30年以上経つのに今のことを話しているかのようなリアル感。芯をとらえた本

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    2023年02月02日