司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 空海の風景 上巻 (改版)

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    空海は神秘的な要素が多い。

    何かに導かれるように山を練り歩き、光を飲み込み、遣唐使の船に乗り込んで、遭難しかけるも長安まで辿り着いちゃう。

    神童的な子供時代、唐に渡るまでの謎の期間、唐に渡ったらペラペラネイティブ。

    失敗しない、ファインプレーの連続。

    そして論理的でありながら、言葉で表現出来ない神秘的な要素を腹に持っていて、傍若無人に物事を乗り越えてゆく。

    可愛げはゼロ。

    本人の目線での感情表現が一切ないからかもしれないけど、とにかく最強という感じ。

    書き方も、空海は辛かったと思うけど、どうだろ、正確には分かんない、って感じで書いてあるので、のっぺりしてる。

    それでも長安に入っ

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    2020年06月20日
  • 国盗り物語(三)

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    上司から頂いたので3巻から。戦国時代の知識が全くない状態で読みました。信長のイメージが変わりました。

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    2020年06月19日
  • 翔ぶが如く(八)

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    ネタバレ

    p.311
    西郷一人の声望に無限にちかい価値を置き、それのみを政・戦略の代用としてきた

    こんな筈じゃなかった感が出てきた薩摩。さあ、どーなりますかねー。

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    2020年06月18日
  • 坂の上の雲(三)

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    貧困に慣れておくとか、習慣づけは大切だなと思う。イギリスも、植民地を増やすにあたり、英国民が色々な地で侵略する際に、美味しいご飯にありつける可能性は少ないから、敢えて自国のご飯をまずくしているというし。

    そして、ロシアは寒い国だから、略奪を含めた南下施策が本能であると思う。国が広いが、その比で自国民は多くないロシアだが、日本はロシア以上に人が少なかったんだろうと思う。

    自国ができることは、他国もできる。
    そういう理屈は当然と思えるようにしておきたい。

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    2020年06月14日
  • 馬上少年過ぐ

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    司馬歴史小説の享楽

    司馬歴史小説ファンの輿望を担った作品の一つである。この巨魁の手に掛かれば歴史上無碍にされてきた人物を息を吹き返すゆえ。この書物も鎧袖一触の強さを持つようだ。

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    2020年06月06日
  • 義経(下)

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    ネタバレ

    義経への解釈が、私のイメージに近くてよかった。
    周囲に鈍感で生意気に見える戦の天才…みたいな。

    民衆からみれば判官贔屓や伝説が生まれるような、魅力的な人物なのだと思うけど、
    敵味方から見ると、「何をしでかすかわからないヤバいやつ」「イレギュラー」と言いたくなるような…そんな人物な気がする。
    革新的な戦法は今でこそ当たり前だけど、当時は掟破りのルール違反。誇りやタブーを気にしない革新的な戦法。
    兄に認められたいが、まるで兄のことがわかっていない。嫌われることばかりやる。
    陰謀渦巻く時代において、あまりにもピュアな人物だったのでは。政治がわからないってそういうことかなと思いました。

    司馬先生と

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    2020年06月04日
  • 手掘り日本史

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    司馬史観

    歴史小説家の雄である司馬遼太郎氏の歴史観が容易に掌握できるということは欣快の限りだ。高邁で該博な彼の思考がみえてくるようで随喜の極みだ。

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    2020年06月03日
  • 新装版 大坂侍

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    得意の幕末物

    大阪出身の司馬先生は関西の幕末物が得意のようだ。この著作も豊富な調査データから刮目により当時の人物を生き生きと現代に通じる生身の人間として表している。随喜の極みだ。

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    2020年06月02日
  • 殉死

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    司馬史観の本領発揮

    怜悧で英邁かつ鋭敏なる司馬先生による歴史館は目から鱗の世界のようである。この乃木に対する犀利で客観的な分析は思わず嘉悦してしまうほどだ。

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    2020年05月29日
  • 胡蝶の夢(一)

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    幕府の医療界にイラッ。
    ガッチガチの身分制度にイラッ。
    今でいう自閉かアスペかなんかの伊之助にイラッ。
    というわけであまり楽しくはありません。ストレスのみ多め。

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    2020年05月25日
  • 竜馬がゆく(三)

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    ネタバレ

    一気読みしてしまった。

    尊王攘夷の激化、勝麟太郎との出会い、はじめての黒船、脱藩の取り消し、由利公正と春嶽との会見
    艦隊作りの第一歩目が踏み出した!?

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    2020年05月15日
  • 酔って候

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    幕末の賢候たちの話。
    それぞれ主人公は、土佐の山内容堂、薩摩の島津久光、伊予宇和島の伊達宗城、肥前の鍋島閑叟。
    維新志士でも新選組でもない、ちょっと変わった視点の幕末を。

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    2020年05月12日
  • 殉死

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    乃木の理想主義。形式主義。そして無能。その無能さにもなかなか自分で気付いていない。悲劇。
    その空っぽさは、空っぽさゆえに人が讃える。美しいものを正義としてしまうのだ、われわれ、民衆は。そこに中身がない分、どこまでも清らかな人に見えてしまうのだ。この日本人の感性は、どうにかならないものだろうか? 理性的ではないよなあ。
    西郷は理想主義であるが、形式には拘らず、現実を伴ったものであった。だが、清廉なもの、人格に人は寄ってくるという点では同じ。どちらも悲劇だし、いまだにその幻想を抱く日本人も現在進行形の悲劇だ。

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    2020年04月29日
  • 城塞(下)

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    戦国絵巻のクライマックス。登場人物が多く、長いのでそれなりに読み進めるのが大変ではあります。あくまで司馬史観ではありますが、大坂の陣で豊臣家を滅亡させたことが徳川三百年の太平の世を作ったことがよくわかります。大阪の地名がたくさん出てくるので、大阪に縁のある方は楽しく読めるかもしれません。

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    2020年04月26日
  • 酔って候

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    土佐藩独特の階級制度、それは関ケ原の戦いでの(微妙な)武勲による土佐領地のやり取りまで遡るわけだから、歴史の長い遺恨になるのも当然で、そりゃちょっとやそっとでは解決しないよなぁ、と。武市半平太や坂本龍馬のような郷士出身の志士を最後まで全く相手にしなかったという容堂候の、お殿様としてはちょっと変わった男気に溢れ義士的で徳川幕府に対する忠信を持ち続け、当時の諸国大名の中では珍しい才覚をもった豪快なひとりの男の人生、という意味で非常に面白かった。
    とにかく土佐の男はいごっそうで酒豪なんだわなぁ。

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    2020年04月20日
  • 竜馬がゆく(六)

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    やはり本筋が霞んできましたなぁ、でもこれこそがこの作家を読むという意味でしょう。色々今までいちゃもん(?)つけてきましたが、こういうもんだと腹に落とせばokです。
    でも、他の作品でも既に説教(?)されている内容ゆえ、正直新鮮さは無いです。読んでいる順番の問題なんでしょう。

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    2020年04月19日
  • 竜馬がゆく(五)

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    とうとうよく知る司馬遼節全開と相成りました。
    つまり主人公を中心にストーリーが回ることはないということで。やっぱり小説ではないんですよね、このお方の本は。
    独自路線ではあります、それがこの作家の最大の魅力でしょう。
    竜馬って実在の人物なの?っていう感じがする、繰り返しですが主人公がだんだん傍流になっていくんですから。

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    2020年04月16日
  • 翔ぶが如く(六)

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    ネタバレ

    p.257
    「おれの説が変わったのではない。進んだのだ」

    意見がコロコロ変わると言われたら、この言葉を使ってみようと思います。

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    2020年04月16日
  • 世に棲む日日(二)

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    吉田松陰とその弟子である高杉晋作を描いた長編小説で、文庫版は全4巻。その第2巻である本書の中盤で有名な「安政の大獄」が起こり、吉田松陰が処刑されてしまう。そして、もう一人の主人公である高杉晋作がいよいよ登場する。本書で繰り返し述べられている思想家・革命家・政治家という分析は興味深いものがあった。

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    2020年04月15日
  • 翔ぶが如く(四)

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    ネタバレ

    p.219
    「文明が極まれば神なきに至る。開化がきわまれば、戦争なきに至る。必ずそういう日が来るであろう。」

    そういう日への道のりは、まだまだ遠そうですね…。

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    2020年04月06日