無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
いよいよ西南戦争の勃発。
西郷隆盛暗殺(疑惑)の件を問いただすべく北上しようとする私学校党(桐野利秋・篠原国幹など元陸軍の要人ら)は軍を編成。
これに対し政府陸軍は熊本鎮台の牙城とする熊本城に続々と兵を送り込む。
難攻不落の熊本城にかかりっきりになり薩軍は次第に不利な戦況になっていく。対する鎮台兵は大阪から次々に補給される潤沢な武器・弾薬を駆使しこれを攻め込む。さらに九州の地にて陸軍の総指揮をするべく陸軍卿・山縣有朋が福岡に入る(海軍からは川村純義が参軍)。
とまぁ怒涛の勢いで戦況が展開、比較的はじめの戦闘から政府軍の有利な状況でコトが進んでいったようです。
高瀬の会戦では菊池川を挟んでの戦いとなりましたが、中央隊を請け負った篠原国幹が弾丸の欠乏を理由に戦線を離脱するという無茶ぶりを発揮したり。それでも、桐野と参戦した宮崎八郎率いる民権党(協同隊)の吶喊(とっかん)で政府軍もタジタジ…することもあり。いかにもな戦争ドラマが展開されてゆきます。
勇将はいても名将がいない薩軍に対し、政府軍には児玉源太郎や川上操六など天才参謀がいる。これはもう…勝負の結果は明らかですね。
“天の利、地の利によって起つことがあるが、このたびは人[西郷]によって起つ”と言った桐野の言葉が、近代戦争における薩軍の未熟さを露呈しているかのよう。
Posted by ブクログ
かつて徳川幕府を倒した日本で最強の薩摩軍が、この西南戦争では十分な戦略がなく、政府軍に対して優勢を保つことができない。戦略としてあるのは、西郷をたて東京に向かう途中で各地域の士族が同調し雪だるま式に軍勢を拡大して、最終的に太政官を倒すことである。しかし、現実としては熊本城に拘り、軍の配置も非効率となっていることが指摘されている。戊辰戦争と西南戦争の違いは驚くべきものである。
薩摩軍の士族個人個人は非常に精強であり戦に慣れている反面、政府軍はまだ徴兵されて間もない兵士であり戦にはなれていない。ただ、武器・補充体制・全体の戦略という観点で政府軍が優位に立った。
戦争における優劣を決めるにあたり、戦略の重要性が改めてわかる。
Posted by ブクログ
全巻通読後のレビュー。
全10巻という超大作であるが、もともと毎日新聞に連載された小説であるから、多々同じ記述が見られる。
しかしながら、明治維新後の日本の姿を鳥瞰的手法で世界史と関連付けて論じられている点で、日本近現代の始まりを理解する際の基礎理解には最適の入門書であると考える。
島津久光という超保守派の考え方から、維新を支えた革新派の面々の考え方が手に取るように分かる小説である。重要なのは士族の不満、百姓の不満がどのようなものであったか、であるが、それもこの小説では網羅されている。
物語は維新開始直後から、西南戦争(明治10年)を経て翌年の紀尾井坂の変(大久保の死)、さらに川路利良の病没までを描く。
明治維新は天皇の威を借りた王政復古という形でスタートした。それが後に軍の独走いうものを招くが、この時点ではそうせざるを得なかったということも、小説中で書かれている。
後の日本を支えていく山県有朋、伊藤博文、板垣退助、軍人で乃木希典、川村純義などが登場する。
西南戦争は8巻の半ばくらいから始まる。桐野、篠原ら薩摩隼人に担がれた西郷、悲劇のような最後の激闘である。西郷が桐野や篠原といった兵児(へこ)を最も愛し、彼らと生死をともにしたことは、西郷をうかがい知る上で、見逃せない点である。
西南戦争の中身についての描写は一流である。
時間がない方にも、8~10巻は読むことをお勧めしたい。
Posted by ブクログ
西南戦争が遂に始まったが、作戦といったものも特に無く、その内実は実にお粗末であったという事は意外だった。薩摩士族は、当時最強の武士、まさにラストサムライ達、というイメージがあったので本当に意外だ。
佐賀の乱など、その前の諸々の内乱こそ早々に新政府軍に鎮圧されたが、今回は西郷さんを中心に一枚板で政府軍と死闘を繰り広げる…という展開にはならないのだ。
戦場には煮え切らない何かがあり、西郷さんのやる気の無さが見え、両者銃器の差があり、両者不慣れがあり、官軍に対する農民の不満もありと…複雑な状況。士族の反乱、と一言で言えない部分が非常に細かく描かれている。
余談として。詳しくは知らないが乃木希典が旗を失くす事に関してかなり細かく調べてあり、なんだろうかと思っていたら、夏目漱石のこころに関する事件なんだと。
Posted by ブクログ
いよいよとと言うかようやくと言うか、西南戦争が勃発し、高瀬での第三次開戦までの第8巻。相変わらず小説の体は成しているが、作者の歴史研究の成果物的な様相が濃いです。決起に至った群衆心理がわかりやすく描かれています。
そしてこの巻以前の、やや退屈な登場人物の心理描写中心の展開から一転し、興味をそそる開戦の展開に。
しかしながら薩軍の幹部達は人間的魅力が乏しい上、愚策を展開してしまい、読み進める上で虚しいものを感じる。戦いの結末を知りつつなのでことさらなのかも。薩軍目線ではなく官軍目線で読みたくなりますね。
西郷隆盛と言う人物は愚物として描かれており、銅像まで立てら皆が尊敬する人物とはかけ離れて不思議に感じます。維新前の倒幕の功績のみが輝く人物なのか。その人物に惚れ遣えて死んでいく兵士たちが哀れとまで感じます。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
少年・青年マンガ
少女・女性マンガ
試し読み