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熊本、萩における士族の蜂起をただちに鎮圧した政府は、鹿児島への警戒を怠らなかった。ことに大警視・川路利良の鹿児島私学校に対する牽制はすさまじい。川路の命を受けた密偵が西郷の暗殺を図っているという風聞が私学校に伝わった。明治十年二月六日、私学校本局では対政府挙兵の決議がなされた。大久保利通の衝撃は大きかった――。
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Posted by ブクログ
明治10年西南戦争が勃発する前夜の状況を事細かに描写している。この戦争のきっかけとなる、西郷暗殺計画と火薬庫破りに関しては太政官側の動機がいまいち曖昧であり、そのこと自体の真偽も確かでない。ただ、どのようなきっかけにせよ、この時代の薩摩と中央政府を巡る関係から西南戦争が発生する危険性は非常に高く防ぐ...続きを読むことは難しかったのではないかと推測される。西郷隆盛は薩摩士族にとって大きな存在であったが、それ以上に反政府の気運は強く、西郷の意思に沿わずともその西郷を表に立てることで得られる心理的な高揚感から戦争に突入した。 ただ、冷静になって考えれば新しい政府を作ることが非常に難しいことで、人心を掌握して多くの人が満足する国を作ることは一筋縄ではいかないことを示している。本来であれば、その薩摩の軍勢は西郷が恐らく考えていたであろう、将来的なロシアとの戦いに向けての重要な力であったはずである。そのように考えると残念で仕方が無い。
薩摩の立ち上りを恐れた政府は、薩摩における西郷を暗殺しようと企てる。ところが、この企てが薩摩に漏れ、薩摩の私学校にいる士族達が暴発しそうになる。西郷がこれに応ずるのか、大久保は疑問に思っているが、果たして。
「尊王攘夷」のスローガンで始まった筈の倒幕運動から、明治維新が為ってみたら、幕末からの開国方針が何も変わっていないという、この歴史の流れが、長らく釈然としなかったのだが、これを読んで、漸く腑に落ちたというか――当時の士族達も釈然としなくて、だからあちこちで士族の反乱が起きて、最終的に西南戦争に至った...続きを読むのね、と。しかし、旧支配層の武士は既得権益を取り上げられ、庶民は税金やら兵役やら負担が激増した、この明治維新という大改革が、よく破綻・瓦解しなかったものだという、新たな疑問が湧いてきた。
5巻、6巻とかなり地味であったが、7巻終盤で遂に動き始めたという感じ。 西南戦争が如何にして起こらざる得なかったかというのが5巻以降のテーマになっていると思うが、確かに何故そうなってしまったか…と思わざる得ない。 台湾出兵あたりから明治政府が瓦解し、以降大久保利通によるある意味独裁にはなるのだが… ...続きを読む西南戦争とは、幕末から続く藩閥と利権争いが混沌としてしまった末に、西郷さんが一時期に政治を諦めてしまった事が要因…と思うが、やはり一言でまとまらないので、このような長い小説になっているわけだなあ。
神風連熊本鎮台襲撃、萩の前原一誠決起から、西南戦争に向けて西郷が動くまでの第7巻。 変わらず進行が遅く途中余談が過ぎるところもあり間延び感は否めないが、その当時の空気感や、人物の心理をを細かく描写しており歴史資料としてとても貴重たと思われる。特に筆者が登場人物の子孫に直接取材した内容を織り交ぜ、執筆...続きを読む時点でしか得られない内容となっており、そういう意味でもとても貴重な一遍と感じる。西郷は、事象の原因的な存在で描くと前の巻で筆者が書いていたが、維新後の西郷は自分が思考し行動することを本当に止めてしまっているようで、西郷という人物感が大きく変わってしまいます。西郷が血気盛んな薩摩隼人を重用したのが西南戦争の悲劇を産んだとすれば奉り上げられた虚像の英雄とも言えるとではと考えてしまいます。 西南戦争は薩摩の身内同士の戦いとも言える事実、政府と薩摩私学校の確執が、川路大警視が大久保の薩摩鎮圧命令を過激に実施した結果であることが大変興味深い。
いよいよ物語は時代の核心に近づいていく。熊本、萩における不平士族の蜂起を鎮圧した政府は薩摩を怠らなかったが・・・。
ついに薩摩勢力が蜂起となった。 果たして西郷という人はどのような人であったのだろうか。 薩摩勢力を蜂起させ政府と戦争をするということは西郷の本意でなかったことは事実なのだが、維新を終えてしまってからは西郷という人物としての塊が見えてこない。 まるで空想上の偶像のような感じさえしてしまう。 いずれにし...続きを読むても事態が「薩摩勢力蜂起」となり、今後の方向性は一本道となってしまった。 各々の正義が刃を交えるしかなくなったのである。
明治維新直後の不安定な時代を描いている。 征韓論から西南戦争にいたる5年間が舞台。 西郷隆盛を始め多数の人物のエピソードと緻密な時代考証にその時代を知る思い。
西郷暗殺疑惑に伴う政府密偵捕縛、私学校生徒による火薬庫襲撃を契機に、薩摩は政府との開戦を決議。西郷隆盛の思いとは裏腹に事態はいよいよ西南戦争へ。
脚色されているんだろうけど、130年前実際にこの人達が存在して、各々が悩み苦しんだかと思うと胸が詰まりそうになる。。。
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