司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    NHK大河ドラマになっているので読んでみた。全4巻。官兵衛のおじいさんくらいから始まる。序章なので有名どころはちらほら程度。官兵衛もなかなか出てきません。内容は歴史を知らなくても「歴史チックな物語」として読めると感じるくらいライト。敷居は高くないと思う。

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    2015年01月04日
  • 幕末

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    本書は再読だ。

    というのも以前読んだことがあるはずであるのに、ほとんど記憶に残っていなかったので、「も一度読みだしたら思い出すだろうか」という気持ちで再度手に取った。

    司馬遼太郎の短編、全12編。あとがきを読んでわかったことだが、これは幕末の「暗殺」をテーマとしたショート小説集だ。たぶん、前回はあとがきを読まなかったのかもしれない。

    その中で司馬遼太郎氏はこう語っている。「書き終わって、暗殺者という者が歴史に寄与したがどうかを考えてみた。」・・・「ない」と。

    その中で著者が、これだけは例外という、歴史を躍進させた暗殺事件「桜田門外の変」から本書は始まる。そして新政府が誕生するまでの時代

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    2017年12月02日
  • 果心居士の幻術

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    ・果心居士の幻術
    信長の時代
    松永弾正小弼久秀の使われ者「悪人の手伝いをしたい」
    天竺人と倭人との混血
    婆羅門教

    ・飛び加藤
    忍者
    五尺にみたぬ小男
    永江四郎左衛門が連れてきたが上杉謙信は召抱えず

    ・壬生狂言の夜
    新撰組=壬生浪
    土方歳三(副長)が松原忠司を暗殺する

    ・八咫烏
    海族×出雲族の混血
    海族としての精神×出雲族の心&体&顔
    比叡山麓の御生山「御影神社」(京福電鉄三宅八幡駅)

    ・朱盗
    死者の腐敗を防ぐために棺に詰められている唐渡りの朱を盗む
    大宰府ノ少弐藤原広嗣
    扶余の大将軍

    ・牛黄加持
    牛黄=牛の病塊
    牛の角、肝臓、胆嚢、心臓に生ずる肉腫or癌
    肝 黄=死牛からとったもの

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    2014年12月17日
  • 故郷忘じがたく候

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    先日、宮津を訪問した際に教会に細川ガラシャの銅像が有りました。絶世の美女であるために、細川忠興が他の男が見ることも許さなかった異常な愛を描いた「胡桃に酒」が収録された本書を再読しました。他に薩摩が朝鮮の役で連れ帰った陶工達の現代に続く物語「故郷忘じがたく候」と、もし読者が仙台人だと今でも殺意を抱くだろうと思える男の戊辰戦争の物語「斬殺」を収録。どれも秀作ですが、何の関連もなく、本としては残念です。

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    2015年02月02日
  • 木曜島の夜会

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    太平洋戦争前にこんなに遠くまで、主に紀伊半島の人々が貝の採取のため、出稼ぎにきてダイバーとして活躍していたとは全く知らなかった。西洋人より中国人より日本人が最もダイバーに適していた。それは金だけではなくプライドでモチベーションを保って狩猟に対する情熱を燃やすからだ。

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    2014年12月08日
  • 菜の花の沖(一)

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    「世に棲む日々」「播磨灘物語」に続いて今年3作品目の司馬遼太郎長編作品。
    舞台は江戸時代中期。主人公は武将でも政治家でもなく、廻船業者の高田屋嘉兵衛。今まで彼の名はゴローニン事件でロシアに囚われたというくらいの知識しかなく、人となりや業績などは全く知らなかったので非常に楽しみである。
    本巻では、彼の少年時代から海の男として身を起こすまでを描く。彼の出身は淡路島の貧家(農家)ということで、今後大廻船業者として成長していくのだからサクセスストーリーか。前半部は閉鎖的な村社会において虐めや村八分の制裁を受けたりと痛々しいものだが、彼の真っ直ぐな性格と抜群の行動力によって成功への道を切り拓いていく

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    2014年12月06日
  • 以下、無用のことながら

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     司馬遼太郎の厳選された七十一篇のエッセイ集が本書である。知識量の膨大な作家の思考をなぞる事で、俗世界から一時的に開放されたような癒し効果がある。

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    2014年12月01日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    黒田官兵衛
    まだ、官兵衛が活躍していないけれど、読ませる文章は安定の司馬遼太郎。
    今後の官兵衛の活躍が楽しみ。

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    2014年11月23日
  • 新装版 軍師二人

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    人は人。
    戦国時代の人も、現代の人も、人。
    変わってないんですよ、人は。
    そういう内容かな。
    そうなのかな?とも思うけど、そうなんだろなとも思う。

    男と女。
    人の小ささ。
    上司と部下。
    人の心の脆さ。

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    2014年11月09日
  • 翔ぶが如く(十)

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    明治維新後から西南戦争を西郷隆盛を通して書く。本著者は歴史学者と歴史小説家の顔を持つ。私は歴史小説家の著者が好きだが、本作ではなまじ資料が多く残るせいか学者色が強く読みにくいところも多々。

    しかしやはりこの時代の事、薩摩人気質など多くの事を学ぶ事ができた作品。

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    2014年10月03日
  • この国のかたち(五)

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     神道や朱子学が日本国の精神史に与えた影響についてと裏表紙の解説にあるが、内容が内容だけに、ただただ関心するのみ(笑

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    2014年10月01日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    備中高松城攻めから隠居まで。
    山崎合戦や関ヶ原合戦の描かれ方は淡白だが、それは官兵衛自身事前準備や段取りの役割を終えたという感情を反映しているのかもしれない。
    信長死後の秀吉の変節は、単に下劣な本性が出たものと思う。日本では古来、大陸や朝鮮半島の文化を進歩したもの、鮮やかなものとみなしていたが、朝鮮出兵以降それらを見下すようになってしまったのだ。大阪で太閤などと持て囃すのが理解できない。
    石田三成も然り。先日、歴史討論番組で「三成が関ヶ原で勝っていれば、日本人は島国根性を持たずに済んだ筈 云々」を発言していた歴史家がいたが三成の度量では誰も着いてこないだろうと思う。

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    2014年09月27日
  • 花妖譚

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    ネタバレ

    司馬遼太郎になる前、福田定一時代の花にまつわる幻想短編集。花の香りは妖しく、歴史の心象風景に欠かせないものだったのだな。


     花を知っている人間になりたい。間違いなく、花を知っている人間は本をたくさん読んでいる。そう感じる。

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    「水仙」 … ナルキッソス。美しい。どこもまでも美しい。美しいという言葉はいかにも妖しい。


    「チューリップ」 … 別所長治の自害した遺骸の側に生けられていたという奇譚。チューリップは明治になってから日本に入ったはずだろ?
    (別所長治:織田家臣だったが、信長が上月城を見捨て秀吉を取り立てたことで離反した。荒木村重のように三木城に籠城して対抗したが、秀吉に

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    2014年09月27日
  • 翔ぶが如く(九)

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    薩軍熊本退却

    この頃の軍人は降伏すると、敵側に付き働くと言う日本古来の合戦の習慣の様なものがあった。駒をとればその駒を使う将棋のルールに似ている。その後、日露戦争の時も捕虜になった日本兵が簡単にロシア側に寝返ることもあり日本軍の弱点として意識され続けた。この事が捕虜になることを極度に卑しめる教育をするもととなった。

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    2014年09月26日
  • 翔ぶが如く(八)

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    熊本城に籠る政府軍(熊本軍)+博多から上陸する政府軍vs薩軍
    政府軍は農民の寄せ集めと言われ、弱く、薩軍は士気高し、高瀬で会戦。

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    2014年09月25日
  • 翔ぶが如く(七)

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    神風連に呼応して、秋月、萩ノ乱が起こる。

    鹿児島私学校生徒、火薬庫を襲い、西郷隆盛これを怒るが、彼等を政府のいいようにさせないためにも立ち、西南戦争へ。

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    2014年09月24日
  • 幕末

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    幕末時に起こった暗殺集。
    逃げの小五郎は司馬の創作の言葉だったとしたら、感服。
    暗殺にくらさはつきものである。

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    2015年07月15日
  • 翔ぶが如く(六)

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    神風連立つ
    著者曰く「この神風連騒動は、全国一般の士族感情を刺激した。士族であるかぎり、神風連を粗暴凶悪の徒として憎んだものはおそらく、ひとりもいないであろう。維新以降、廃藩置県、廃刀令等いわば全ての権利と権威を失った」

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    2014年09月16日
  • 新装版 王城の護衛者

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    司馬遼太郎の短編。短編も面白いことを発見。
    この本で大村益次郎を知り、現在大村益次郎だけに焦点を当てた花神を読んでる。

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    2014年08月30日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    信長が殺された。秀吉は「主の仇」光秀を山城山崎で討ち、その二年後には、豊臣政権を確立した。
    官兵衛は自分の天下構想を秀吉という素材によって、たとえ一部でも描きえたことに満足だっただろう。
    この戦国の異才が秀吉に隠居を許され、髪をおろし入道し「如水」と号したのは、四十八歳のときであった。
    (当書裏表紙あらすじより)

    お盆休みが予想以上に悪天候に恵まれた(?)おかげで、読書に勤しむ時間が普段以上に取れました(笑)
    かつ、本著の前半から中盤過ぎまでが、中国大返しから山崎の合戦を予想以上に細かく書いてあったので、ついつい先が気になって読むスピードが一気に速まってしまい、結果として10日ちょっとで読み

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    2014年08月26日