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Posted by ブクログ
千葉周作を 骨太に 描く。
馬面の馬医者を父親 幸右衛門とし、
千葉周作との 不思議な親子関係が、
なんとも言えない 味わいがある。
父親の挫折、そして 母親への愛情があふれ、
千葉周作への 想いも いいねぇ。
千葉周作が あまり話さないひとだったという
状況もありながらも、合理主義的な剣道の指導方法を
編み出したことに、司馬遼太郎は 高く評価する。
意味不明の言葉を駆逐して、『瞬息』という
先んずれば制するという 合理にたどり着いている。
なぜ、それにたどり着いたのかが、
良くわからないのが 司馬遼太郎らしい物語の作り方。
『心気力の一致』
千葉周作は かなり筆まめだったようだ。
そして、弟子だけで、3000人を超えるという。
その合理的な教え方が 評判を呼んだ。
天下一の剣術使いであろうとしたことで、
婿養子の道から 逸脱したことになる。
従順で、あまり決断できないにもかかわらず、
反逆することで、自分の道を得る。
62歳で 没する。
Posted by ブクログ
再読。
北辰一刀流の流祖・千葉周作成政の前半生を描く歴史小説。
「『剣の要諦はひとことで申してどういうことでございましょうか』
と門人がよくきく。
(中略)
周作は、
『剣か。瞬息』
とのみ教えた。剣術の要諦はつきつめてみれば太刀がより早く敵のほうへゆく、つまり太刀行きの迅さ以外にはない。ひどく物理的な表現であり教え方であった。周作は剣を、宗教・哲学といった雲の上から地上の力学にひきずりおろした、といっていい」
たとえばこの部分によく表れているように、周作は明確な理論と合理性でもって、それまでの剣の常識を破壊していく。その展開は読んでいて小気味よいが、それだけでなく、筆者・司馬遼太郎の文体からいつもうかがわれる理を探し求める姿勢ともよく一致しているように感じられる。
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