司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    ネタバレ

     戦争、政治という諸価値の入りまじったややこしい事象を、官兵衛は心理というものに帰納して考えようとする。
     心理という、このあたらしい言葉で彼の行き方を解こうとするのは、用語として粗雑の気味もあるが、要するに官兵衛は、ひとの情の機微の中に生きている。ひとの機微の中に生きるためには自分を殺さねばならない。
    (私情を殺せば、たいていの人の心や物事はよく見えてくるものだ)
     官兵衛は早くから気づいていた。官兵衛に私情があるとすれば、一つしかない。が、平素は忘れている。むろん、かれの父親にも洩らしたことがなく、かれ自身、真剣にそれを考えてみるということなどもなく、要するに、いまの日常からいえば桁の外れ

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    2018年12月24日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    ネタバレ

     官兵衛には、およそそういうところがない。
     かれはただ自分の中でうずいている才能をもてあましているだけであった。その才能をなんとかこの世で表現してみたいだけが欲望といえば欲望であり、そのいわば表現欲が、奇妙なことに自己の利を拡大してみようという我欲とは無縁のままで存在しているのである。そういう意味からいえば、彼は一種の奇人であった。

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    2018年12月24日
  • 夏草の賦(下)

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    先祖が、長曾我部元親に毒殺されたのだが、出てこなかったな。司馬先生に、取り上げて欲しかったなあ。まあ、阿波の弱小城主では、致し方なし…

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    2018年12月09日
  • 義経(上)

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    京都生まれだからか牛若丸は馴染みと親しみがあり、なんとなくな感じで好きだった。改めて歴史を知ることで京都人の判官贔屓が理解できたことでその根拠が解った気がした。
    義経の“青さ”と“不器用な実直さ”は魅力でもあり、それに弁慶たちも京都人もそして私も引き込まれたんだろう。
    また昔は弁慶は強いとの印象があったが、ただの強さではなく父親のような温かな強さであったと改めて感じた。

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    2018年11月11日
  • 義経(下)

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    京都生まれだからか牛若丸は馴染みと親しみがあり、なんとなくな感じで好きだった。改めて歴史を知ることで京都人の判官贔屓が理解できたことでその根拠が解った気がした。
    義経の“青さ”と“不器用な実直さ”は魅力でもあり、それに弁慶たちも京都人もそして私も引き込まれたんだろう。
    また昔は弁慶は強いとの印象があったが、ただの強さではなく父親のような温かな強さであったと改めて感じた。

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    2018年11月11日
  • 世に棲む日日(四)

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    高杉晋作というのは不思議な魅力にあふれている人物だ。なんか日本人らしくない。全くもって自分にはない所を多く持つこの人に益々惹かれた。
    この時代の人達って常に詩を書くのも良いな。

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    2018年11月05日
  • 功名が辻(四)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の最終巻。この巻の本編では、関ヶ原の戦いから土佐での地位を築くまでが描かれ、その後「あとがき」として、主人公である山内夫妻の最晩年の様子が描写されている。本編のラストは後味のあまりよくないものであるが、これが本書をただの出世物語で終わらせない深みを与えていると思う。

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    2018年10月09日
  • 義経(上)

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    この作品を読むまでは、源義経と聞けば、半ば神格化された英雄だと思っていました。

    しかし、本作品で描かれている義経は人間臭く読んでいて新鮮でした。弁慶との出会いもある意味、史実に忠実なのかなーと感じました。
    上巻はまだ義経が雌伏の時にあるので、下巻が楽しみです。

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    2018年10月08日
  • 功名が辻(三)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第三巻。この巻では秀吉の死から関ヶ原前夜までが描かれている。この巻では特に、山内夫妻の東軍につくと決断してからの機転と駆け引きが、読んでいて胸のすく思いがするほど面白かった。最終巻である次巻の展開が今から楽しみである。

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    2018年09月26日
  • 功名が辻(二)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第二巻。この巻は秀吉の中国征伐から豊臣秀次とその家族の処刑までが描かれる。この巻の中盤に登場する「千代紙」の語源に関するエピソードなどは、とても心に残った。

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    2018年09月09日
  • 翔ぶが如く(七)

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    【感想】
    本物語の10分の7が終わり、ようやく西南戦争が始まるかぁ。
    開戦に至る数々の過程を省略すべきではないが、「やっと」感が強い。
    むしろあと3巻ですべて終結するのかと思うと寂しさもあるが・・・

    幕末は英雄だった西郷隆盛の凋落が本作品には詰まっている。
    自身の能力が低下したからなのか、それとも周りのプッシュに諦めを持ち、投げやりの上で開戦する決意を持ったのか。
    おそらく後者だろう
    西郷自身の手記がないため、彼が抱えていた苦悩と絶望に関しては一切わからないが、彼が決してただの虚像ではないと信じたい。

    終盤になるにつれて、西郷と大久保の差を感じる作品になってきた。


    【あらすじ】
    明治十

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    2018年08月30日
  • 功名が辻(一)

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    大河ドラマにもなった大人気歴史小説の第一巻。主人公はこの作者には珍しく女性なのも面白い。主人公の内助の功もあって、50石の貧乏侍が、土佐藩藩主になるという出世物語。この巻では、有名な妻のへそくりで馬を買う話までが出てくる。

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    2018年08月30日
  • 胡蝶の夢(一)

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    主人公は司馬凌海・松本良順の2名に、次善で関寛斎。人物として魅力的なのは語学に悪魔的才能を持ちながら甚だしいコミュ障の司馬凌海。ポンぺが来日した頃の長崎の医学伝習所の描写部分は楽しめたが、それ以外はなぜか平凡な印象。開国で凋落する長崎こそまさに胡蝶の夢という感じ。幕末の西洋医学という舞台設定なのに意外と盛り上がらなかった。

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    2018年08月10日
  • この国のかたち(一)

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    某書でオススメされていたので購入。
    歴史系の本はあまり読んだことが無かったので新鮮。
    続きも読んでみたいと思う。

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    2018年08月02日
  • 人斬り以蔵

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    大村益次郎、岡田以蔵、吉田織部。
    三つ目までしか読んでません。
    他のもちょっと読んだけど、
    あまり興味を惹かれなかったので、、、。

    ただ、大村益次郎の事を知れたのは、
    かなりの収穫だった!!
    今後、大村益次郎についても勉強していきたいと思いました。

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    2018年07月31日
  • 草原の記

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    モンゴル旅行の予定があったので一読。

    【ザッと内容】
    司馬遼太郎自身のモンゴル渡航記×オゴタイ・ハーン(チンギスハーンの後継者)の歴史とその背景×数奇な人生を辿ったモンゴル人ツェベクマさんの回想、この3つが折り重なった一冊。小説ではないし、歴史書ではないし、渡航記というわけでもない。文中で司馬遼太郎自身が我ながらただただ書き綴っていると表現している。

    【こんな人にオススメ】
    ・これからモンゴル行く人
    ・モンゴルの文化や歴史について興味のある人

    【感想】
    司馬遼太郎がほんとにただただ書き連ねたような一冊。この一冊を読めばなんとなくモンゴルという国の概要を掴むことはできよう。特に印象的だった

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    2018年07月29日
  • 人斬り以蔵

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    あなたのために私は道化役になる

    幕末の混乱の中で、劣等感から命ぜられるままに人を斬る男の激情と苦悩を描く表題作ほか変革期に生きた人間像に焦点をあてた8編。

    自己流の暗殺剣法を編み出し、盲目的な殺し屋として幕末の世を震えあがらせた岡田以蔵の数奇な生涯を追跡する表題作。日本陸軍建軍の祖といわれる大村益次郎の半生を綴った『鬼謀の人』ほか、『割って、城を』『おお、大砲』『言い触らし団右衛門』『売ろう物語』など。時代の変革期に生きた人間の内面を鋭く抉り、長編とはまた異なる味わいの、人間理解の冴えを見せる好短編、全8編。

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    2018年07月28日
  • 功名が辻(一)

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    司馬遼太郎の話ぶりには引き込まれるが、「功名が辻」においてはちょっと著者の想像力が勝ちすぎている気がする。

    千代の位置付けも疑問。そこまで積極的に政治に関与していたのだろうか?男尊女卑の時代においては旦那を介してという手法はあるだろうが、千代の計画とその結果は出来過ぎに感じる…それに、六平や甲賀の忍びの女も必要だったのか?

    一豊及び千代の死までではなく、その後の高知がどう変遷していったかまで触れて欲しかった…


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    2018年07月20日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    早雲に関する史実をよく分かってない状態で読んだので、想像とは大分違う展開でした。。
    相模一国をものにする過程の長さ、自分の長長命への確信が何とも不思議な感じがしました。

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    2018年07月12日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    司馬遼太郎が描く軍師・黒田官兵衛は、全4巻。
    著者後期の作品(1973~1975年執筆)だからか、同じ戦国時代が舞台の「国盗り物語」や2年前に読んだ「峠」と比べ、登場人物の滾るような闘志だったり、白熱した展開、興奮冷めやらぬ読後感…といったものはなく、ただ淡々と物語が進んでいくような印象を受けました。だからといってつまらないわけではなく、黒田官兵衛、すなわち如水のあらましであったり、これまで知らなかった荒木村重など、戦国時代の見え方がまたひとつ明らかとなり、面白い作品でした。

    ところで、如水という人物。あの秀吉が嫉妬したとされる天才軍師ですが、作中でも多く語られていたように、とにかく欲望の影

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    2018年07月08日