司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 2

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    反韓が叫ばれている今日、興味深く読むことができた。
    1972年の初版発行であるから、今から20年以上前の韓国の様子ではあるが、現在も言われているような韓国人の性質、考え方が書かれてあり、昔から変わらないものだと改めて感じた。

    ところどころに現れる司馬史観と言われる歴史観に今となっては疑問も感じるが紀行文自体は面白く、日本と韓国のつながりを感じることができた。

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    2014年02月09日
  • 翔ぶが如く(十)

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    西郷の死。遂に死に場所を見つけた西郷。虚像かつ虚像であり過ぎた彼。カリスマという言葉がこれ程フィットする日本人がいるだろうか。

    しかし、カリスマが日本を作ったのではない。人気があるどころか、あらゆる方面から忌み嫌われた大久保。彼が構築した官僚制度は、一部の変更はあるものの、現代日本に引き継がれている。

    戦略に乏しい薩摩の戦い方は、太平洋戦争時の日本を彷彿させる。ここで対比されるのは、これまた不人気の山県。結果をみれば後者の圧倒である。

    人気と成果は別物である。

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    2014年02月02日
  • 街道をゆく 7

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    甲賀と伊賀が峠ひとつ境にしているだけであることを初めて知った。歩き比べてみるのも面白いかもしれない。
    砂鉄のみちで森林資源が豊富だからこそ、鉄を作れたのだというのになるほど。鉄を作るのには大量の木が必要なのだ。タタラ場を中心とした文化に興味が出た。

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    2014年02月01日
  • 街道をゆく 5

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    モンゴルについてよりも、かつて対峙したソ連にたいする司馬の想いのほうが興味深かった。
    モンゴルの空の広さを体験して見たくなった。

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    2014年02月01日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    謎に包まれていた黒田官兵衛の詳細が少しずつ分かりかけてきた。

    当時、信長が置かれていた政治状況や他国との関係などが第三者が見た視点で冷静に描かれている点が良い。

    まるで、一種のジャーナリズムを読んでいるかのよう。

    第一巻では官兵衛が歴史の表舞台に出てこないので、次巻に期待。

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    2014年01月29日
  • 故郷忘じがたく候

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    収録の三作品はどんな基準で選ばれたのか?一冊として世に出す意味合いが今一つ掴み切れない。
    表題作の哀切は何とも言えない(秀吉の罪は相当に重い)が、小説を書くのを止めたのかと思わせる作品。
    一方、残り二作は如何にも司馬遼の小説。
    『斬殺』の主人公のあまりの空気の読め無さ加減に苦笑するばかり、当人達にとっては堪らんでしょうが。

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    2014年01月26日
  • 翔ぶが如く(九)

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    薩摩軍撤退。西郷が立ち上がる。ラストサムライの最後の戦いシーンが思い浮かぶ。武士であり続けるのはかっこいいが、時代の変化に着いていけなかったとも言える。

    西郷はどうありたかったのか。真相は不明だが、隠居して後は大久保に任せたかったのでは。しかし、周囲に担がれてしまった。勝ったとしても、今後の日本をどうしたいとの構想もなく、時代に求められた負けだった。

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    2014年01月26日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    仕事の休憩時間に楽しく読ませて頂きました。有名な新選組の歴史の中の小話というか…そういうのっていいなぁ(*´艸`*)また読み返したい作品です!沖田さんの出てくる『菊一文字』や『沖田総司の恋』や『前髪の惣三郎』が好きです(*´ェ`*)

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    2014年01月19日
  • 胡蝶の夢(一)

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    ネタバレ

    幕末、松本良順と佐倉伊之助が医学を通じ、西洋文明に接してゆく姿を描く。伊之助は類まれな暗記能力のおかげで、佐渡の四方を海に囲まれた世界から江戸と言う町に勉学のため良順の下に住み着いた。ただ、この伊之助は周囲の人と打ち解けることができず、それだけではなく、逆に忌み嫌われ、江戸の良順のもとを出ざるを得なくなり、良順の実父 佐藤泰然の順天堂に移る。当然そこでもうまくゆかず、結局は一度佐渡に戻る。

    良順は奥御医師という、将軍を診る位におり、それを統括する多紀楽真院という長老に振り回されていた。というのも、当時、奥御医師は蘭方は邪道とみなされ、漢方が主流であったからで、良順はその蘭方を学びたいと切に願

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    2014年01月12日
  • 翔ぶが如く(八)

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    いよいよ西南戦争!
    俄然面白くなってきた。
    それにしても西郷の心境がさっぱり分からん。やはり頭打ってからおかしくなったのだろうか。

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    2014年01月02日
  • 翔ぶが如く(七)

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    西郷が終に決起に踏み切る。踏み切るまでの幾つかの私学校の乱の様子が描かれる。

    彼が当初から開戦に賛同していた訳でなく、むしろ抑制の側にいたことを知った。踏み切るに至ったのは様々な理由があるが、その一つは川路の刺客が西郷の暗殺者と誤解されたことにあるよう。

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    2014年01月01日
  • 翔ぶが如く(十)

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    今年一年かけてゆっくりと読みました。西南戦争が舞台であり、西郷隆盛の魅力は少し期待外れでしたが、この時代の登場人物をまた深く知ることができました。
    「坂の上の雲」と同じで、後半の詳細な戦争シーンは、少し疲れました。

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    2013年12月30日
  • 翔ぶが如く(六)

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    西南戦争勃発に影響を与えた、士族集団の乱を取り上げている。

    一種の宗教•思想集団に近い、各種組織。

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    2013年12月29日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    今年の年末年始用に購入。NHKの官兵衛の前に読み切る予定。官兵衛の祖先、近江の佐々木源氏までさかのぼり、話が始まる。長い助走から、始めるところが、司馬遼太郎らしい。面白いところはこれからか。

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    2013年12月23日
  • 新装版 歳月(下)

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     江藤新平が中心になって引き起こされる「佐賀の乱」は、あっけなく明治政府に鎮圧される。士族の不満を結集するはずが他藩の協力は得られない。負け戦だと判断すると江藤は戦地を離れる。政治犯の助命を東京での裁判で期待するがそれも叶わず、佐賀で斬首になる。大久保が後世に影響を及ぼすであろう江藤の政治力を恐れてのことであった。大久保を甘くみていたと言わざるを得ない。

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    2013年12月10日
  • 義経(上)

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    上巻は、義経の母である常磐が藤原長成に嫁ぐところから。
    義経を中心にしつつ、鎌倉の頼朝、京に入った義仲にも
    スポットを当てつつ司馬遼太郎の語る源平時代が繰り広げられる。

    義経は、政治感覚が皆無の情に厚い人間として描かれる。

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    2013年12月08日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    司馬遼太郎は、ためになりますが、歴史書を読んでいるようで時間がかかります。 年間100冊の目標まで、あと15冊。ちょっと無理か。

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    2013年12月06日
  • 翔ぶが如く(七)

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    本巻はそこそこスピード感をもって読めた。と言うか、内容が面白くなさ過ぎて、一気に読まないといつまでも終わらない気がしたのである。
    前巻で描かれた神風連の乱後、本巻では長州萩の前原一誠の乱、福岡秋月の宮崎車之助の乱を簡単に描くとともに、警視庁の送った刺客が薩摩で捕らえられ開戦の火蓋が切って落とされる直前までが描かれている。こと、薩摩の武力蜂起に至るまでの経過が長い長い。最後まで開戦には反対だった西郷隆盛に重い腰を上げさせるまでの周りの人間のエピソードが細か過ぎるのである。太政官側(大久保利通、川路利良)も、23人の密偵(刺客?)も、鹿児島県庁(大山綱良)も鹿児島県警(野村忍介)も、私学校も全て

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    2013年12月05日
  • 翔ぶが如く(四)

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    第3巻は3週間ほどかかってしまったが、本巻はトータル4時間ほどで一気に読み切ってしまった。いや、普通は小説というものはこうして一気に読むべきものなのだろう。
    本巻では、西郷隆盛の動きに特段の進展はない。ずっと薩摩にいて狩りに明け暮れている。せいぜい、私学校のボスに据えられたくらいである。その代わりに、時間潰しをするかのように征台論が急浮上。あれだけ西郷隆盛の征韓論を否定していた大久保利通と西郷従道が、旧士族の不満を発散させるため、として台湾への攻撃を思いつくのである。もちろん2人とも西郷隆盛を意識してと行動なのだが、非常に矛盾だらけの行動である。この辺りが政治史の面白さか…。

    興味深く感

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    2013年12月05日
  • 翔ぶが如く(三)

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    西郷の下野が主題。下野により彼に心酔する実力者が次々に、要職を辞職。

    その中で薩摩藩出身ながら辞職しなかった川路。彼の警察制度構築にかける信念も読みどころ。

    彼の様に、自分の人生をかけて挑める仕事があるのは、素晴らしいこと。この特性は、起業家にとっての必要条件。自分も憧れる部分があるが、誰しもがいきなり大きなことが出来たわけではない。一歩ずつ踏み出していけばいい。

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    2013年12月01日