司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 歳月(下)

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     江藤新平が中心になって引き起こされる「佐賀の乱」は、あっけなく明治政府に鎮圧される。士族の不満を結集するはずが他藩の協力は得られない。負け戦だと判断すると江藤は戦地を離れる。政治犯の助命を東京での裁判で期待するがそれも叶わず、佐賀で斬首になる。大久保が後世に影響を及ぼすであろう江藤の政治力を恐れてのことであった。大久保を甘くみていたと言わざるを得ない。

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    2013年12月10日
  • 義経(上)

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    上巻は、義経の母である常磐が藤原長成に嫁ぐところから。
    義経を中心にしつつ、鎌倉の頼朝、京に入った義仲にも
    スポットを当てつつ司馬遼太郎の語る源平時代が繰り広げられる。

    義経は、政治感覚が皆無の情に厚い人間として描かれる。

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    2013年12月08日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    司馬遼太郎は、ためになりますが、歴史書を読んでいるようで時間がかかります。 年間100冊の目標まで、あと15冊。ちょっと無理か。

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    2013年12月06日
  • 翔ぶが如く(七)

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    本巻はそこそこスピード感をもって読めた。と言うか、内容が面白くなさ過ぎて、一気に読まないといつまでも終わらない気がしたのである。
    前巻で描かれた神風連の乱後、本巻では長州萩の前原一誠の乱、福岡秋月の宮崎車之助の乱を簡単に描くとともに、警視庁の送った刺客が薩摩で捕らえられ開戦の火蓋が切って落とされる直前までが描かれている。こと、薩摩の武力蜂起に至るまでの経過が長い長い。最後まで開戦には反対だった西郷隆盛に重い腰を上げさせるまでの周りの人間のエピソードが細か過ぎるのである。太政官側(大久保利通、川路利良)も、23人の密偵(刺客?)も、鹿児島県庁(大山綱良)も鹿児島県警(野村忍介)も、私学校も全て

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    2013年12月05日
  • 翔ぶが如く(四)

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    第3巻は3週間ほどかかってしまったが、本巻はトータル4時間ほどで一気に読み切ってしまった。いや、普通は小説というものはこうして一気に読むべきものなのだろう。
    本巻では、西郷隆盛の動きに特段の進展はない。ずっと薩摩にいて狩りに明け暮れている。せいぜい、私学校のボスに据えられたくらいである。その代わりに、時間潰しをするかのように征台論が急浮上。あれだけ西郷隆盛の征韓論を否定していた大久保利通と西郷従道が、旧士族の不満を発散させるため、として台湾への攻撃を思いつくのである。もちろん2人とも西郷隆盛を意識してと行動なのだが、非常に矛盾だらけの行動である。この辺りが政治史の面白さか…。

    興味深く感

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    2013年12月05日
  • 翔ぶが如く(三)

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    西郷の下野が主題。下野により彼に心酔する実力者が次々に、要職を辞職。

    その中で薩摩藩出身ながら辞職しなかった川路。彼の警察制度構築にかける信念も読みどころ。

    彼の様に、自分の人生をかけて挑める仕事があるのは、素晴らしいこと。この特性は、起業家にとっての必要条件。自分も憧れる部分があるが、誰しもがいきなり大きなことが出来たわけではない。一歩ずつ踏み出していけばいい。

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    2013年12月01日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

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    ネタバレ

    江戸末期の任侠モノです。明石屋万吉、晩年の小林左兵衛という実在の人物を描いています。左兵衛は晩年、自分の一生を振り返って、”わが一生は、一場の俄のようなものだ”と言った言葉から題名が付けられている。”俄”とは、路上でやる即興喜劇のことだ。当時、大阪で大いにもてはやされていたようだ。

    万吉は一生、智恵より大事なものは覚悟だと思って生きた。この覚悟が万吉を日本一の侠客にしたと言っても過言ではない。万吉のたった一つの特技は、殴られることだ。半殺しの目に合わされても、音一つあげないのである。最初は憎み、次いで驚嘆し、遂には憎悪や驚嘆が尊敬にかわっていくのだ。あいつは度胸の化け物だとも言われた。ただ、

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    2013年11月12日
  • 新史 太閤記(上)

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    現代人のための太閤記決定版である。初版は1973年発行なので、既に40年も経過している。天下人、豊臣秀吉のエキサイティングでファンタスティクな物語である。

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    2026年02月01日
  • 新装版 風の武士(上)

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    内容説明
    熊野の秘境の安羅井国とは!?幕末伝奇長編ある日、伊賀同心の末裔で貧乏御家人の弟・柘植信吾は異相の山伏とすれ違った。ふと感じた異常感。予感は的中し、信吾は幕府と紀州藩の大陰謀に巻き込まれて行く
    内容(「BOOK」データベースより)
    伊賀忍者の末裔で貧乏御家人の次男坊・柘植信吾は、小さな町道場・無一流指南練心館で代稽古を務めていた。ある日、道場に赴くと、用人格の老人が刺殺されていた。多くを語らない道場主と娘のちの。しかしこれが、巨万の財宝が秘蔵されているという熊野の隠し国・安羅井をめぐる壮絶な戦いの始まりだった。

     めちゃめちゃな時代小説ですね。司馬遼太郎も初期のころこんなものを書い

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    2013年10月18日
  • この国のかたち(五)

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    司馬遼太郎の日本人観コラム集、第五巻。
    巻末にはこれまで司馬遼太郎が小説で描いた人物についての章があります。その中でも坂本竜馬の「義理などは夢にも思うことなかれ、身をしばられるものなり」という言葉に驚いた。人懐っこいイメージだったが、強い合理性があったからこそ大事を成せたんだなあと感じた。

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    2013年10月17日
  • この国のかたち(四)

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    司馬遼太郎の日本人観コラム集、第四巻。
    巻末の「日本人の二十世紀」では、日露戦争と太平洋戦争を比較しながら日本人の特性を説いていて面白かった。自国の弱みを把握し合理主義で進めた日露戦争と、精神主義に陥った太平洋戦争。「弱さについての認識と計量がよき外交を生む」という言葉は重い。

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    2013年10月17日
  • この国のかたち(三)

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    司馬遼太郎の日本人観コラム集、第三巻。
    朱子学に対しては日本人の空論好きにつながったと厳しい評価。一方、大阪の持つ質と量でモノを見る思想は近代的とよい評価。日本人は大阪商人のリアリズムを見直す必要があるのかも。

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    2013年10月17日
  • ペルシャの幻術師

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    ネタバレ

    「ペルシャの幻術師」
    外大で蒙古語を学んだというモンゴルびいきのモンゴル小説が読めるのかと思いきや、ナンの目から見たモンゴル人の描写が容赦なくてこう、いたたまれなくなってくる。ちびで粗野で、かっこいいはずの騎馬での戦闘もナンから見れば野蛮なだけで、殺すことしか楽しみを持たない幼稚な馬鹿。その上、色恋下手。そばにいることを強制して逃げるのを許さないくせに「でも許しがない限り決して手は出さない」とか果てしなく嫌悪が募るだけですよ…
    でも容赦がないだけで悪意は含まれてない気がするんだよなあ。別段美化も醜化もせず、正直に書いただけという感じ。ナンや幻術師アッサムはとてもきれいな「物語の登場人物」なのに

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    2013年10月14日
  • ロシアについて 北方の原形

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     ロシアは北方領土四島を返還することはない。その理由としてヤルタ協定のなかで広大なモンゴル高原と四島を含む千島列島、それぞれに1条項を立て戦後領域が決められたのだとか。もし、ロシアが四島を返還するとなれば、当然、中国は外モンゴルを帰せとロシアに迫るだろう。四島返還はそう簡単な話ではない。

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    2013年10月10日
  • 対談 中国を考える

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     司馬さん8割、陳さん2割くらいの内容です。もう少し陳さんにもしゃべらせてあげて欲しかった。
     中国に関しては、造詣が深い2人なので、お互いが「これ知ってるか?あれ知ってるか?」と初期のオタク会話のようになっていて、いまいちでした。

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    2013年10月09日
  • 新装版 王城の護衛者

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    幕末の5人の男たちの短編集。
    松平容保主役の本少ないから手にとる。
    この人は誰が取り上げても人物像にぶれがない印象。
    まっすぐ(すぎ)で、政治が下手で。
    容保が病に伏したときの孝明帝の祈りぷりが狂気じみていてここだけは創作であってほしいと思ったり。

    最後の作品、人斬り以蔵も面白かった。

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    2013年09月23日
  • 馬上少年過ぐ

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    収録作品内で少し出来にばらつきを感じる短編集。
    それでも司馬遼が好きな人には短いという意味で読みやすい作品なのかな?とは思う(当方、特に司馬遼ファンではないので見当外れかもしれませんが)。
    しかし、相変わらずの断定口調の人物評がそこかしこに散見。
    「器量無し」って決めつけられる人物の御一族の心中を察するに余りあるってやつです。

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    2013年09月22日
  • 新装版 戦雲の夢

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    ネタバレ

    四国で名を馳せた戦国大名、長曾我部家が物語の主人公。
    親が築いた22万石という大きな勢力を引き継ぐものの自身の判断の誤りによって、それらを全て失い、武士としてまた頭領としての自分を模索する。

    「虎狼のごとき欲というのは、学んで持てるものではない。人に生まれついたものじゃ。元親どのにはそれがあったが、右衛門太郎どのは、惜しくも骨柄を受け継いだのみで、虎狼の欲を受け継がなんだ。骨柄と才覚があって欲の薄い者は、天下の大事を乗りきれまい」

    生まれもったときに持つ者と持たざるべき者の差が運命を左右したといえるのではないだろうか。

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    2013年09月12日
  • 城塞(中)

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    ネタバレ

     真田幸村が登場し、大坂冬の陣がえがかれる中巻。

     武士たちは己のために自分の居場所を決め、行動している。
     様々な価値観のもとで動く武士を1つの軍としてまとめ、全体として動かすのが大将の仕事。

     大将によって、大坂冬の陣の勝敗は決まった。
     秀頼が大将として機能すれば、この戦の結果はかわったかもしれない。

     歴史の話だけでなく、どんな場面でもトップによって組織が大きく変わることはあると思う。
     トップが有能である事、それにはトップが自分自身を知り組織の人間を知り尽くしているという事が必要なのだと思う。
     決して、目立つトップが有能という事ではない。トップ自身が苦手な事は得意な人間にふる

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    2013年09月07日
  • 新装版 王城の護衛者

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    幕末を生きた男たちの物語.全5編の短編集.一番印象深かったのは,表題作の「王城の護衛者」,会津藩藩主の松平容保.負ければ賊軍って訳ではないが,本書を読むまでは容保には良いイメージが無かった.
    でも,当時の会津藩が置かれていた状況など見えてくると,容保に対する印象も全然違う.思わず,コレ面白いぞと呟いてしまった.

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    2013年09月04日