【感想・ネタバレ】対談 中国を考えるのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年12月27日

近代史において、特に日清戦争を象徴的に、なぜ、日本は近代化に成功したのか?清を凌駕することができたのか?中国の当時の状況と比較しつつ、考えてみることは興味深い。
当然のことながら、これは長い歴史の中の一過性の状況にあり、そこから両国がどのように変わっていったのかを知ることも重要。

以下抜粋
・日本...続きを読む的なものだろうとわれわれが思っているもので、実は中国がもとだというものがいっぱいあるわけですよ。
政治思想として、よく国粋主義的なことを言う人がいますけど、だいたい朱子学みたいなことでしょう。それ以前にはさかのぼらない。本居宣長を政治思想にしようとしてもなかなかなりにくい。朱子学だったら、南宋の思想ってことになってしまう。

・日本の近代化はうまくいったが、ただ日本の転換が早くできたのは、国の小ささだけではないでしょうね。儒教の影響を薄くしか受けなかった。社会体制として受け入れていなかったということがなんといっても大きいでしょう。
要するに儒教は社会体制だから、近代化するにはそれをはずさなきゃいけない。しかし中国ではそのワクがはずれていない。
つまり、漢民族にとって儒教は自分が編み出した思想でしょう。人民を教えていくだめの思想でしょう。二千年かかって論語ひとつ読んできた。そう簡単にははずすわけにはいかんでしょうな。
日本の場合は儒学的思考を学んできただけですから、上衣と同じで簡単に脱げるわけだ。要するに、儒教よりも漢学的思考法を学んできただけだから、洋学的思考法に変えましょうといったら簡単でね。
この程度ですむから明治維新ができた。ここが日本の歴史と中国の歴史のまったく違うところでもあるといえるでしょうね。

・日本の幕末の進歩主義者というのは蘭医、つまり蘭学をやっていた人ですよ。中国では、西洋の学問をやる医者はなかったですわ。漢方でも効くんだから、よそのことをやる必要はない。
日本で西洋学をやった人はほとんど医者で患者と接して、非常に世俗的なんですね。そこが違うと思うんですよ。

・日本はアジアの一員としてやるか、それとも白人帝国主義の番犬になっていくのか、いまは分かれ道だ。孫文という人は非常に気の優しい人ですから、日本に対して恫喝しているんじゃなく、好意をもって日本の運命はこれで決まるぞといってるんですね。

・中国人の場合はその技術の向こうに西洋的普遍性というものがあると考えた。そして普遍性ならオレとこの方があるぞ、と思ったために百年かかったわけです。日本は蒸気船を見てからたった二年間で作ってしまった。普遍性じゃなくて、道具そのものをね。面じゃなくて点を素早く作ってしまった。いつまでたっても面がわからない。これが日本と中国の違いで、中国は自分の普遍性を持っていたために、近代化に時間がかかった。アラビア人はあと何年かかるかわからない。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2016年05月12日

中国に造詣の深い二人の対談。昔からの友人だけあって、口調も親しみやすい。それにしても彼らのような知識を持って現地に出かけたら、どれだけ楽しいことか。「牛耳る」の言われも面白かった。2016.5.12

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2015年03月08日

少し古かったけど、さすがに博識の2人。一緒に中国に行った人の名前が何人か出てたけど錚々たるメンバーでした。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2014年07月14日

中国を 二人の視点から考える。
中国に対して なみなみならぬ 知識が
中国の近世を見つめることで 中国がどうなっているか
を明らかにしようとするが、毛沢東中国に関して言えば
好意的な見方をしているのが おもしろい。

マルクスレーニン主義が 具体化した国が
ソビエトと中国だった。
それが、やはり 大...続きを読むきな問題を抱えていた。
すくなくとも 腐敗を生み出す仕組みが現存することは確かだ。

談天半天
第1章 東夷北狄と中国の2千年

正座は、玄宗皇帝までしていた。
宋の時代から、椅子となった。
その頃は、褌がなく、あぐらは無理だった。

魚をとるのはうまかったが、
船を作るのは、へただった。

日本は 儒教の影響を薄くしかうけなかった。
儒教よりも漢学的な思考法を学んできた。
それを洋学的な思考法に代えましょうとなった。

批林批孔とは、どんな意味を持っていたか。
それは 皮膚を脱いでいるような感覚。

第2章 近代における中国と日本の明暗

日本人はタスキとハチマキを開発した。
文明は共有すべきもので、共有されるから文明なんや。

仏教は 人が死んだら空である。
陰陽道は 死んでも鬼になって、たたったり、いろんなことをする。

日本人は分析的で 中国人は総合的だった。
日本では 医者が 蘭学を学び それが 維新へつながった。
蘭学から いとも簡単に ドイツ医学へ転身した。
中国では 漢方医は その技術に固執し変化は産まれなかった。

山脇東洋、緒方洪庵。

中国には 裸に対する羞恥心があった。

中国は 普遍的世界を追求する。
康有為は 思想的な人間。
儒教の教えでは 昔ほどいい。

譚嗣同は 体制内改革をしようとした。
譚嗣同はいう梁啓超にいう
『きみ西郷たれ、われ月照たらん』

林則徐、左宗棠、曽国藩、李鴻章。
ここらあたりの人のことが よくわからない。

孫文の日本人への警告
孫文と袁世凱との関係 および 袁世凱が政治家だった。
(浅田次郎の小説を読むことである程度の理解の広がりがあった)

西郷は 日本の武士道の体現者のようだ。
『翔ぶが如く』

第3章 日本の侵略と大陸の荒廃

中国人は 海が苦手。
宦官たちは 皇帝の命をうけて 真珠などを探すが、
それは いったい誰がやったのだろうか。
竜涎香、螺鈿の貝、アワビやナマコなど 
収穫したのは 日本人でなければ、
ベトナム人が やったのだろうか。 

『天下の形勢を知ろうと思えば紹興爺に聞け』
周恩来のおじいさんが 紹興爺だった。

幕僚そして参謀。
明治17年にメッケルが作った参謀。
参謀は 天皇の幕僚だった。
機密費によって 腐敗した。
張作霖は その機を見て 成り上がっていった。
そして、日本軍の中にいながら イギリスなどとも手を組もうとした。
謀略を個人的におこなったことが、重なり大きな戦いに発展。

日清、日露まで 参謀は 自制心があった。
日本が近代化するうえで 一番の失敗は 朝鮮を占領したことです。
領土欲のない膨張論。
資本主義的リアリティがなかった。つまり、産業がなかった。
タイワン、そして 南進。
北に関して言えば ソビエトの脅威の中にあった。

日本の参謀本部は、昭和何年における作戦課長は誰と言う名前ではない
誰がやっても同じことをする権能と機能みたいなものがある。
それが魔物みたいになっている。

辻政信は言う
『北辺の瑣事は関東軍にまかせられたし。』

現実は何だという認識能力が、こんなに単一民族の国では育たないです。
情報に不慣れな日本人が、情報と謀略に取り憑かれてしまった。
自分に不都合な情報は 握りつぶす。
ムードで 情報や認識を断ち切る。

『情報というのは、見なくてもわかる能力だから、情報をうけるのには、大変な研ぎすました認識能力がいる。日本人は受け手の能力に欠けた民族なんやろ。いやな情報は捨てる。』

第4章 シルクロード、その歴史と魅力

敦煌 ウイグル サマルカンド ラサ。
行ってみたいですね。

このレビューは参考になりましたか?

Posted by ブクログ 2013年10月09日

 司馬さん8割、陳さん2割くらいの内容です。もう少し陳さんにもしゃべらせてあげて欲しかった。
 中国に関しては、造詣が深い2人なので、お互いが「これ知ってるか?あれ知ってるか?」と初期のオタク会話のようになっていて、いまいちでした。

このレビューは参考になりましたか?