司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 王城の護衛者

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    松平容保の清廉な思想が、彼の人生を無惨な結果に導いていく。その様がすごくリアルで、恐ろしく美しいものに感じられた。

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    2012年03月12日
  • 菜の花の沖(三)

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    主人公はどんどん蝦夷地にのめりこんでいく。
    商売はご飯を食べるだけの暇つぶしであり、本質は冒険をしたいがために、商売をするとのこと。
    生き残っていくのは純利益をたくさんだせばいい(そのほうが儲けれる)のだが、儲けるのもほどほどにしないと、手入れが入ったり、世間様から白い目でみられるという。
    なんでもほどほどがいいのだ。

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    2015年07月14日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    二巻を読んでから約一ヶ月も空いてしまった。なぜかどこの本屋にもおいておらず、四巻はあったのに何でやろ。秀吉遂に播州を平定し、織田信長の勢力は本州で最大になる。10年の抵抗の後に石山本願寺が降伏し、中世の宗教勢力にも翳りが。天正10年本能寺の変で死ぬ信長の最後の正月。秀吉の贈り物がどこか滑稽に思える。

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    2011年12月19日
  • 菜の花の沖(二)

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    主人公は一途に蝦夷地を目指し、思っている。次巻でその蝦夷地につくのだという。そして話のあらすじ通りどのようにロシアが絡んでくるのか。楽しみ。

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    2015年07月14日
  • 翔ぶが如く(十)

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     解説で平川祐弘氏が「アメリカ文学の中でいちばん熱中して読んだ本は『風とともに去りぬ』なので、わが司馬遼太郎氏も一冊の書物として上げていることに、ひたしさを覚えたとある」と記載あり。明治維新後の西南戦争とアメリカ建国後、国を二分する南北戦争は、その国が本当の民主国家を手に入れる過程で必要不可欠なものだったのだろう。次は『風とともに去りぬ』を読むことにする。こうしてわたしの知識量は確実に増えていくのである(笑

     ところで、『翔ぶが如く』を読み終えた感想であるが、この戦争は武士が武士らしく生きた証を記すために必要であったのだと理解に至る。10巻読み終え、無理にまとめると、そんな風な感想を述べてみ

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    2011年12月11日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    面白かった。秀長について知りたかったので読んだが、その他の豊臣家の人々の事も興味深く面白かった。
    短編で流れが早いのでどうしても星は多くでき無い。

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    2011年12月10日
  • 菜の花の沖(一)

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    なんとこの人箱館をみつけた人だという。
    そんな伏線をちらっと張りつつ、話を展開する。
    2011年最後の月に読破しようと、置いといた本。
    最終巻を年末読む気満々である。

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    2015年07月14日
  • 韃靼疾風録 (上)

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    馴染みのない人名・地名にかなり苦戦。
    ここでも、この時代のこの地域の地図が欲しい。

    先は長い。

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    2012年01月17日
  • 翔ぶが如く(九)

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     西郷どんは温泉町によく見かける狸の置物なのか、それも人物大の巨大な狸を思わせる。死に場所を求めて戦をするにしては、あまりに犠牲者が多すぎはしないだろうか、そこを考えると政府軍と戦をして勝利するつもりでいたのは明らかである。ならばこの体たらくはいったいどうしたことか、どこの国の革命家も晩年は誰もがさえない幕切れを迎えるのだ。

     8巻で、西郷どんが木の切り株で頭を強打したとある、その後15日ほど寝たことはあまりしられていないという内容の手紙が残っているらしい。9巻では全てのページを割いて、西南戦争の悲惨さを記している。そんな状況を尻目に、呆けた西郷が奥座敷に狸の置物になっている姿はあまりに痛々

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    2011年12月01日
  • ひとびとの跫音 上

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    正岡子規の養子を軸に子規の周辺の人々の物語を描いている。坂の上の雲を読んで、それを思い起こしながらしみじみ味わうための本と思うよ。

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    2011年11月29日
  • この国のかたち(五)

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    再読。初読2007
    歴史を学ぶと行きつくモノ・鉄について、思想について

    ・神道と国家神道との違い
    ・何事のおはしますをば知らねども
    ・鉄による食と環境の変化
    ・南北朝時代と思想のはじまり

    最後の人物評からそれぞれの小説へ

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    2011年11月27日
  • この国のかたち(二)

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    再読。初読2007
    習俗・慣習に関することを中心に

    ・天領と藩領の歴史がつくる人柄
    ・肥後に見る、領主による人心の違い
    ・幕府勘定所の優秀さ
    ・無償の名誉を生活の目標にする職人
    ・会社にある「公」の意識

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    2011年11月27日
  • 翔ぶが如く(四)

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    2回目
    やっぱりおもしろい。
    筋の通ったシンプルでわかりやすい人ほど世間的な行動はややこしいもんやなあと。
    文字で読むとかっちょいい人たちも現実に接するとややこしいんちゃうかなあ?とおもいました。

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    2011年11月27日
  • 故郷忘じがたく候

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    ー故郷忘じがたく候

    友人の好きな司馬遼太郎の一作、と聞き大いに長風呂しながら拝読。
    この作品が友人を何を惹き付けたのだろう?と思案を巡らせながら読む。

    答えは出ないまま、私個人の感想。

    一、薩摩人の魅力。
    一、日本人の定義を考え続けた沈寿官少年の日本人以上の情熱。
    一、見た事のない語り継がれる故郷の情景。
      心象の風景、というのだろうか?

    それから、「あなたがたが36年の歴史を語るなら、私は370年の歴史を語らなければならない」という、身体から滲み出てきたような言葉。

    司馬遼太郎自身は、この移住の経緯と移住当時の出来事などについて善し悪しを論じていない。
    日韓のセンシティブなテーマ

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    2011年11月26日
  • ひとびとの跫音 上

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    ネタバレ

    阪急とか小林一三とか加藤拓川の娘さんとか個人的にフラグが良く立つ作品でした。
    歴史小説と街道をゆくの間に立つような作品で、比較的読みやすい。

    司馬さんが『坂の上の雲』を書こうとしたきっかけは忠三郎さんとのつながりがあったからかも知れないなぁ

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    2011年11月23日
  • 翔ぶが如く(二)

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    ネタバレ

    征韓論をめぐる維新後のやり取りが、西郷中心に話題から大久保や板垣・大隈などに広がる。正直明治維新というと、新たしい時代の幕開けに、統幕勢力が結集して新しい日本を作るというストーリーを描いていたが、1巻での西郷の体たらく、2巻でだれも先頭に田等としないつばぜり合いだったということに、ちょっとがっかりだ。そういった事実をしったことも重要だと思うが、幕末のことがなんだったのか。やはり、革命後の難しさが出ていると思う。そういえば、どっかの政党もおなじだよな。

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    2011年11月20日
  • 翔ぶが如く(七)

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     政府のやり方に異を唱える不満分子が各地方で決起する。その指導者たちは何の成果も上げることなく犬死するに至る。政府は事前に反乱分子を内偵し、未然に防ぐすべを確立していたのだ。そのやり口が思わぬ事態に発展する。どちらが仕掛けたのか、歴史の闇からはうかがい知れないのだが、結局は薩摩と明治政府が激闘することになる。

     緊迫する状況のなかで、西郷が側近に担ぎ上げられる辺りはものすごくマンガじみていてユーモラスでもある。その様な空気のなかではなんでもありうるのだ。後になると「なぜ」がいっぱい頭の中をかけめぐる。結局、修羅場には声の一番大きい者の発言が優位なのだった(笑

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    2011年11月09日
  • 翔ぶが如く(十)

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    ついに長かった物語が終わった。

    日本を現代へと一気に進化させた革命。。

    『明治維新』

    その原動力となった西郷隆盛という人の物語です。

    政策というより人柄で人々に愛されそのカリスマで人を動かした、西郷という人物は本当に凄い。

    憧れます。


    大感動です。。

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    2011年11月06日
  • 果心居士の幻術

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    「八咫烏」を収録。

    出雲族の植民地・ヤマトを手に入れるべく、イワレ彦率いる海族は、その植民地である牟婁に渡ってきた。八咫烏はこの地で唯一の出雲族との混血児だ。自分は海族であると思っているが、出雲族の賤民として差別を受けていた。
    ヤマトへの案内役を命ぜられた八咫烏は海族軍の先頭に立って進む。途中、老イワレ彦をかついで歩くことになり、彼の立場は好転した。
    吉野についた彼らは出雲族への攻撃を開始する。やがて、ヤマトで長髄彦の大軍と対峙した。八咫烏は、長髄彦の館へ忍び入り、降伏をすすめたが拒否され、同道した海族の赤目彦は長髄彦を殺す。このとき八咫烏は赤目彦の出雲族への侮蔑に怒り、赤目彦を殴り殺してし

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    2011年11月06日
  • 花神(中)

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    ネタバレ

    長州人の悪癖を連ねられ、思わず苦笑。
    ・議論、思想ばかりで実践がない。
    ・手紙をよく書く。
    頭でっかちでいざ行動すると過激に過ぎる。
    あー、私は紛れもなく長州の末裔だわ。

    長州育ちながら、武家でなく百姓の蔵六はその弊害に染まっていないから桂の信頼を得たのだろうな。

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    2011年11月23日