司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全3巻。
北条早雲。
やっぱ。
早雲は若いころがキモ。
ほとんど分かってない若い頃に
どんな風な設定持ってくるかが
小説としての醍醐味だと思う。
早乙女版みたいなスーパーヒーローでなく、
割と事実っぽい設定が好感。
その分、改めてこの人の中年からの巻き返しがリアルに感じる。
長生きし過ぎ。
異常に思えるくらい。
相続してたりしてんじゃないかってくらい。
名前。
ただ、やっぱり資料が出てくる後半生は
やや小説としては失速感を感じた。
早乙女版ほどではないけども。
説教臭ささはあんまり気にならんかった。
ずっと疑問だった応仁の乱も知れたし。
よかった。
ただ、物語として作り込む途中で、
歴史小説にしなきゃ感が勝っちゃった印象。
物語の序章の期待感が、
後半全く活かされてない。
仲間をもっと活躍させてよ。
こういう中途半端さがやっぱ嫌。
上手いだけに。 -
Posted by ブクログ
起承転結でいえば転にあたる三巻目。いよいよ面白くなってきました。「新史太閤記」で敵に囚われて散々な目にあったのは半兵衛なのか官兵衛なのか記憶が曖昧になっていたけど、なるほどこういう背景があったんですね。智謀の人としてこれまで小寺家を切り回してきた官兵衛が、こんな形で主に裏切られて罠にはめられてしまうとはなんとも皮肉。エコノミー症候群でも起こしそうな狭くて日も当たらない牢屋に長期間監禁されてしまうことになった官兵衛。牢屋の窓からある日奇跡のように藤のつるが伸び花を咲かせるくだりは感動的。平静な官兵衛も思わず「いのちよ」と心の叫びを発してしまいます。部下の栗山が苦労の末、官兵衛のもとに忍んできて、二人が再会を果たすシーンも泣けますね。
いつも思うけど、司馬遼太郎の小説は読んでてモチベーションがアップするなあ。 -
Posted by ブクログ
信長・秀吉との出会いから荒木村重の謀反まで。今一盛り上がってこないですねえ。天下統一に大きな影響を及ぼす戦局とはいえ、やはり一地方の一人物に偏った目線で描くとどうしてもミクロに入り込んでしまうのでしょうか。官兵衛も物語の中で秀吉が嫉妬するほどの才能と評されているけど、実際には播州の調略さえろくにできずに右往左往しているようにしか見えません。それも播州が地元で良く知ってるから官兵衛に任せたという事情があって、秀吉も任せてうまくいかなくてちょっと後悔してるし。
以前読んだ「新史 太閤記」でも、官兵衛に対する司馬遼太郎の思い入れは伝わってきたけど、どうも影が薄くてどんな実績を上げた人なのか思い出せない。
秀吉に命運を託して姫路城を献上してしまったのはなかなかできることではないけど、それをいうなら流浪の身で何の実績もなかった黒田家の将来性を見抜いて、自分の屋敷を与えた上に重臣となった竹森新右衛門の方がすごいぞ。今のままでも十分楽な暮らしがしていけるのに、あえて家財一切を放り出して黒田家に仕えて侍の道を選ぶとは、戦国とはいえ半端ないチャレンジャーだ。
まあ官兵衛の考え方や人物像には共感を覚えるので、三巻以降の活躍に期待しよう。 -
Posted by ブクログ
タイトルを見て、これは珍しい、シバリョ先生の伝奇物?…と買ったのですが。
“文豪の怪談”がけっこう好きなんです。
B級ホラー的なものは映像向きだと思うので、読むのはちょっとレトロで雰囲気があるものが好き。
さて、この作品はすごく古い。
最初のナルキッソスの話などは、別にこの人が書かなくてもいいじゃない、な感じだったのですが、10編の短編のうち、先に進むにつれてどんどん、歴史にまつわる豊富な話題や知識が披露されて『らしく』なってきます。
そもそも、この短編集は最初に発表されたときは「司馬遼太郎」のペンネームを使っていなかったそうなので、作者的にも何か思うところが会ったのではないでしょうか。
すべてタイトルの花の名前が使われているのは、華道の家元が発行している機関紙に掲載されていたと言う理由によるものらしいです。