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国家行為としての“無法時代”ともいうべきそのころ(昭和初年から敗戦まで)の本質の唯一なものが「統帥権」にあると気がついたのは、『この国のかたち』を書いたおかげである。――最後まで、この国の行く末を案じ続けたこの作家が、無数の歴史的事実から、日本人の本質を抽出し、未来への真の指針を探る思索のエッセンス。
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Posted by ブクログ
統帥権を悪用した軍部上層部は天皇をも傀儡としたと言える。 日本史に例を見ない(軍部による)独裁を許した30年を司馬遼太郎は許せないのをひしに感じた。
「統帥権」を例に、戦前の昭和がいかに日本史の中で異色だったのかを述べる。明治のリアリズムは消えてしまった時代。厳しく批判するこの時代の異様性。将来の世代に十字架を負わせたとの言葉に、そうなんだ、これなんだと言いたかった。
統帥権の論調は叱責しているような論調は同意せざるを得ない。歴史を外科医のようにオペしている。 最終章の先見性も鋭いと思う。
この巻では、「統帥権」という事について最大の稿を割いている。 筆者の言う、日本らしからぬイデオロギーを持った唯一の時代が昭和の初期に存在し、自国の本当の国力や軍事力を考えないまま戦争に突入し、敗戦国となった日本。 戦の勝国になったか、負国になったかという問題ではなく、三権を超越する権力として統帥...続きを読む権を操り、暴走の徒と化す一部の人間達(陸軍参謀本部等)によって、日本が如何に狂騒の時代へ突入したかにスポットを当てている。 兎にも角にも、この巻では「統帥権」という言葉が印象に残る。
江戸時代に、テグスを作る技術が向上した。それで史上初めて、庶民の食事に鮮魚も出るようになった。 などなど、いちいち、衰えない「へー」度の高いエッセイ集。 #以下、本文より 日本国の通弊と言うのは、為政者が手の内、とくに弱点を国民に明かす修辞というか、さらにいえば勇気に乏しいこと。 自己を...続きを読む正確に認識するリアリズムは、ほとんどの場合、自分が手負いになるのです。大変な勇気が要ります。 勝者と言うのは、自分がかつて勝った経験しか思考の基礎にしない。 今、我々の足元を見ると、結局、物を作って売って国を航海させているわけですから、やはりお得意さんが大事という精神、このリアリズムだけが、日本を世界に繋ぎとめる唯一の精神だと思えてなりません。
だんだんと…巻が進むにつれて、同じことを繰り返し始めたかなって気がしなくもないけど、新しい発見というか、目からうろこみたいな新鮮さもあって、やっぱり楽しい。 まぁ昭和の軍の話はちょいちょい「?」みたいなところがあるんだけれどもね…好き嫌いが出るのは仕方ないけれど。 ホント司馬さんは好き嫌いが分かり...続きを読むやすくて。 それにしてもこれだけの知識と、それらがまたつながっている思考がすごくて。 私が書きものを趣味としてやっているのは間違ってなかったわと思う(笑)
やっと、4巻になって 司馬遼太郎が 何を書きたいのかが わかったという感じである。 統帥権をめぐる日本での系譜 そして、全く別国になった日本は 統帥権の乱用、拡大解釈にあった。 大東亜共栄圏という大きなる構想を出したが 戦争を初めて 石油がないことが大きな問題であり、 石油を確保するために 戦線を広...続きを読むげた。 そのような戦争は 前代未聞である。 戦略があったように見えて 戦略がなかった。 単なる熱病であり 妄想であり だれがそれを責任持っていたのかも よくわからないものであった。 日本人の二十世紀が 実によくまとまっていた。 司馬遼太郎の卒論にちかいね。 馬、松、白石の父、近代以前の自伝 がおもしろかった。 G と F のない日本の小説。
『日本の通弊というのは、為政者が手の内ーとくに弱点ーを国民に明かす修辞というか、さらにいえば勇気に乏しいことですね。この傾向は、ずっとのちまでつづきます。』 『陸軍省や海軍省の省益がそれ(弱点を明かすこと)をさせなかったのでしょうな。官吏としての職業的利害と職業的面子が、しだいに自分の足もとから現実...続きを読む感覚をうしなわせ、精神主義に陥って行ったのでしょう。物事が合理的に考えられなくなる。』 選挙前に読むと、なんか痛い。
司馬さんは日露戦争に勝ったあたりから日本人がリアリズムを失って地に足がつかなくなり、幻想に縋って生き延びようとし始めたから、国が滅んだとおっしゃる。しかも、夏目漱石は「三四郎」なかで三十有余年前にそれを予言していたと… わたしが、社会に出て悩んだことの一つに、自分の給料や仕事のリアリティーを感じる...続きを読むのが難しいということがあった。「こんなんで生きていていいのだろうか?」ずっとそう思っていて、今でもそう考えることがある。もしかすると、いまでもほとんどの日本人は幻想に縋って生きているのではないだろうか。リアリティーは脳が創るものだから、それも当たり前といえば当たり前かもしれないけど…あまりにも浮ついた存在になってしまっているような気がする。これが「脳の中の現実」か… おそらく、早晩日本はまた滅ぶのではなかろうか?もう、それは止められそうにないからどんな滅び方をするのかを考えてそれに対して心構えをしておいたほうがいいのかもしれない。ちょっと暗い気持ちになった。 Mahalo
歴史的事実の本質とは何か、明治維新など・・・一般的な解釈を検証しつつ司馬遼太郎の独特な視点で示してくれる。
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