司馬遼太郎のレビュー一覧
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明治から太平洋戦争勃発期にかけて、オーストラリア北部の離島木曜島では高級ボタンの材料とされる白蝶貝を採るべく日本人ダイバーが活躍していた…
インタビューを元に当時の記憶を活き活きと切り取った取材録。日本版「老人と海」とも言える。
安全かつ高給な「親方(今でいう現場監督?)」ではなく、サメや潜水病の恐怖が付きまとう「ダイバー」を選ぶ日本人の性。
今でも木曜島に居住する元ダイバーの藤井氏の発言が興味深い。
「海底では、もう金銭も何も念頭にない。何トン水揚するかということだけやったな。紀州者も伊勢者も(日本人は)みな鬼になってしまう。」
「今の日本人は知らんけれども、あのころの日本人はそういう -
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官兵衛は信長に新時代が出現しつつあるというまぶしさを感じていた。
「だからこそ織田家をえらんだ」のだ。
信長に拝謁した官兵衛は、「播州のことは秀吉に相談せよ」と言われ秀吉に会う。秀吉は官兵衛の才を認め、官兵衛も「この男のために何かをせねばなるまい」と感じた。
ふたりの濃密な関係が始まった。
(当書裏表紙あらすじより)
二巻も読むスピードは遅かったです(^_^;)
なかなか波に乗れない歯がゆさを感じながら読んでいました。
それでも後半、播州騒乱から村重謀反まではスピードが速まりましたね。
二巻は、信長に拝謁するところから始まり、秀吉の播州入り、そして播州での騒乱が勃発し上月城の尼子残党の滅亡 -
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中国を 二人の視点から考える。
中国に対して なみなみならぬ 知識が
中国の近世を見つめることで 中国がどうなっているか
を明らかにしようとするが、毛沢東中国に関して言えば
好意的な見方をしているのが おもしろい。
マルクスレーニン主義が 具体化した国が
ソビエトと中国だった。
それが、やはり 大きな問題を抱えていた。
すくなくとも 腐敗を生み出す仕組みが現存することは確かだ。
談天半天
第1章 東夷北狄と中国の2千年
正座は、玄宗皇帝までしていた。
宋の時代から、椅子となった。
その頃は、褌がなく、あぐらは無理だった。
魚をとるのはうまかったが、
船を作るのは、へただった。
日本は -
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・興味深かったんだけどどうも読み進むのが遅かった。いまいちのりきれなかった。
・北条早雲、元の名は伊勢新九郎。足利将軍家の子供を預かって礼儀作法を教え込んだりする伊勢家の末端の男。つまりもとは京都の名家の人なんだが、応仁の乱を経て一介の旅人に。そして縁あって駿河の今川家を助けることとなり、その後色々あって伊豆を盗り、三浦半島を攻め、武蔵の戦いに巻き込まれて川越で戦い、やがて小田原の主となり…そして、関八州の長となる。京都中心の政治のなかにいた人が流れ流れて関東にくるわけで、近畿から見た関東ってどんなだったのか、という視点で語られる部分が個人的には面白かった。
・太田道灌が江戸城を作った。太田道 -
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黒田官兵衛。戦国時代末期の鬼才。牢人の子に生まれながらも、二十二歳にして播州・小寺氏の一番家老になる。
だが、「この程度の小天地であくせくして自分は生涯をおわるのか」という倦怠があった。
欲のうすい官兵衛だが、「広い世界へ出て、才略ひとつで天下いじりがしてみたい」という気持ちが強かった。
(当書裏表紙あらすじより)
2014年大河ドラマに合わせた訳ではないんですが、偶然、本屋で見かけて買ってしまいました(^^ゞ
著者は安定の司馬遼太郎先生なので内容については不安はありませんでしたが、なかなか読むスピードが速くなりませんでした。
前半は黒田氏が興った経緯や播州にきた経緯が語られ、後半は織田信長 -
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それでも英雄に憧れる。だから全体の評価は3かな。織田、豊臣、徳川その三代にわたり生き延び、幕末までその家を残した山内家。家祖山内一豊とその妻。司馬作品では珍しい女性の主人公千代(実名はまつ)。
長宗我部作品も好きなので複雑。司馬作品では、戦国期の俯瞰図として良い。豊臣の功臣たちが徳川支持に変遷する、私には理解しずらかった部分の司馬さんの解釈は本作に最も詳しい。
藩翰譜、鳩巣小説、常山紀談にその引用があり、戦前の教科書には頻繁に紹介されていたとする名馬購入の話。面白い。知らない人が多いでしょう。(NHKの大河ドラマでやや復活)今やそれを貞淑良妻のモデルと捉えられない人が大半では無いでしょうか -
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前半はいろんな登場人物が、偉大だったり滑稽だったり、、ちょっと高校時代の漢文を思い出す感じだった。後半は話がどんどん進んでいくようで、でも実は全くそうじゃなかったりで…
とにかく、様々な人物が、自分の考えを語り心酔し、それについて仙八が影響されたり馬鹿にしたり、、見方が何度もひっくり返ったりするところとファンタジーなんだけどリアルに思えちゃうところが面白かった!!
ラストの終わり方も良いなー。
結局仙八も大盗禅師も倭人なんだって感じで。
個人的に、人間の本性なんて簡単にはわからないし、口車に乗せられてすぐに信用したりするものじゃないなってことがとてもとても勉強になりました。 -
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ネタバレ司馬遼太郎は、1996年2月に亡くなっているが、本巻はその年の巻であり、実際は5つの章のみで、あとは随筆集が掲載されている。最後のテーマは海軍である。海軍は商船を守る形で誕生したということが語られている。
結局司馬は、本シリーズを通して何を言いたかったのだろうと考える。
司馬は日本をこよなく愛していると感じた。室町時代に現代に至る文化の萌芽が芽生え、育っていったが、昭和初期の統帥権解釈の拡大によって、その日本は暴走を始め、滅んだ。司馬が愛している日本は、この昭和の初期までだと感じた。その愛で様々なポイントに光を照射して浮かび上がった像を鋭く描写しているのが、このエッセイの形だと思う。
自分の言 -
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ネタバレ前巻からの流れで、複数章にまたがって一つのテーマを掘り下げる形が多くなっている。神道、鉄、宋学、看羊録。
神道も宋学も仏にひとまとめにしてしまえ、という動きがあったことが面白かった。日本人も面倒くさがり、というか、几帳面というか、捨てられないというか、柔軟すぎというか、乱暴というか...
神道で面白かったのは伊勢神宮のことである。伊勢神宮は内宮と外宮に分かれていて、天照大神が伊勢の五十鈴川のほとりに御魂代がやわたの鏡として祭られたのが、内宮の起源らしい。外宮は五世紀後半になってやっと造営されたらしい。外宮を造営するために食物の神が探され、丹波の比治山の頂上の麻奈井という池のほとりにまつられて