司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 風神の門(下)

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    長編とはいえ新聞連載の軽い娯楽小説だろう。大坂の陣を背景に置いてはいるが、歴史小説とするには肝となる史実をはしょり過ぎだ。霧隠才蔵たる者、風神というより風来に描かれて、それはそれで魅力はある。しかし、青子、隠岐殿、お国に小若と、源氏物語でもあるまいに、あきれるばかりのオナゴ関係が鬱陶しい。

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    2014年03月09日
  • 翔ぶが如く(十)

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    ようやく翔ぶが如くを読破。いやぁ、長かった。そして途中辛かった。元々2008年大河ドラマ「篤姫」を今年の8月に全話DVDで観終えた後、「その繋がりで薩摩藩のことをもっと知りたい」という動機で読み始めたのだが…。確かに薩摩藩士による薩摩藩士のための小説なのだが、篤姫や私のお気に入りの家老:小松帯刀は全く登場しないし、やたら政治学的な記述が多く楽しめないというまさに予想外のコンテンツ。そのため、巻によっては1ヶ月近くも要したものがあった。まぁ、その時は「新書太閤記(吉川英治著)」シリーズやら東野圭吾作品、池井戸潤作品やらに浮気していたのであるものの。
    とにかく読み終わった。今まで数多く読んできた

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    2014年02月22日
  • 翔ぶが如く(九)

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    読むスピードがぐんぐん上がってきた。前半など、1ヶ月近くかかった巻もあったのに。
    いよいよラスト2巻、クライマックスに近づいてくる。有名な田原坂の戦いも事細かに描かれている。
    私にとって嬉しいのは、佐川官兵衛や山川浩(大蔵)など今年の大河ドラマ「八重の桜」にて主要人物だった元会津藩士がしっかりと取り上げられていることである。もちろん、政府側。薩摩と会津は幕末期に血みどろの因縁があり、その怨恨を政府側は上手に利用するのである。佐川や山川にとっては憎き薩摩であり、戊辰戦争での恨みを晴らさんと意気込む。
    残念ながら佐川はこの西南戦争で戦死するのだが、大河ドラマでも中村獅童が凄絶な演技を見せてく

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    2014年02月22日
  • 菜の花の沖(二)

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    物語は長く、紀州から江戸への筏による材木運びを無事に終え、那珂湊でついに船持船頭になる嘉兵衛。

    しかし、2巻を終えてもまだ、「高田屋嘉兵衛」にはならない。

    秋田・土崎で新造船の約束をし、故郷淡路に帰り2巻を終える。この巻の終わりで弟の結婚話が出てくるのであるが、いわゆる駆け落ちをした嘉兵衛との対比なのだろうか?この時代の普通の流れとして詳細に描かれている。

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    2014年02月19日
  • この国のかたち(二)

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    司馬遼太郎は何回も同じことを言うが、切り口を変えてきているところが良い。本書で気になった点は...
     -江戸時代、天領は税金が安かったらしい。
     -明治以前の日本が全部天領だったら、日本も植民地になってただろうとのこと。そうならなかったのは、大名の統治能力が充実していて、かつ、充分な武力があったから、とのこと。

    日本が植民地になっていたら、どうなっていたのだろう。隣の国のようにだれかを恨んで生きていたのだろうか?

    バブル期に書かれたものなだからなのか、アクセクしているところが無いように思える。古き良き時代だったんだなぁ、と思う。

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    2014年02月16日
  • 菜の花の沖(一)

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    高田屋嘉兵衛の物語。全6巻の1巻では幼少期から始まり、兵庫に出て初めて樽廻船に乗り結婚するまでで終わっている。

    人物の評伝として読めば内容は薄い。が、司馬文学特有の?横道が多いというか、この1巻はそちらが重要である。時代背景、社会風土、廻船問屋、北前船などこの時代の説明が細かくなされる。

    今の感覚で言えばものすごく小さな地域間でよそ者や旅という感覚がなされていたというこの時代のことをつかんでおくことがこの先を読む上で必要になっていくのであろう

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    2014年02月11日
  • 街道をゆく 2

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    反韓が叫ばれている今日、興味深く読むことができた。
    1972年の初版発行であるから、今から20年以上前の韓国の様子ではあるが、現在も言われているような韓国人の性質、考え方が書かれてあり、昔から変わらないものだと改めて感じた。

    ところどころに現れる司馬史観と言われる歴史観に今となっては疑問も感じるが紀行文自体は面白く、日本と韓国のつながりを感じることができた。

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    2014年02月09日
  • 翔ぶが如く(十)

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    西郷の死。遂に死に場所を見つけた西郷。虚像かつ虚像であり過ぎた彼。カリスマという言葉がこれ程フィットする日本人がいるだろうか。

    しかし、カリスマが日本を作ったのではない。人気があるどころか、あらゆる方面から忌み嫌われた大久保。彼が構築した官僚制度は、一部の変更はあるものの、現代日本に引き継がれている。

    戦略に乏しい薩摩の戦い方は、太平洋戦争時の日本を彷彿させる。ここで対比されるのは、これまた不人気の山県。結果をみれば後者の圧倒である。

    人気と成果は別物である。

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    2014年02月02日
  • 街道をゆく 7

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    甲賀と伊賀が峠ひとつ境にしているだけであることを初めて知った。歩き比べてみるのも面白いかもしれない。
    砂鉄のみちで森林資源が豊富だからこそ、鉄を作れたのだというのになるほど。鉄を作るのには大量の木が必要なのだ。タタラ場を中心とした文化に興味が出た。

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    2014年02月01日
  • 街道をゆく 5

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    モンゴルについてよりも、かつて対峙したソ連にたいする司馬の想いのほうが興味深かった。
    モンゴルの空の広さを体験して見たくなった。

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    2014年02月01日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    謎に包まれていた黒田官兵衛の詳細が少しずつ分かりかけてきた。

    当時、信長が置かれていた政治状況や他国との関係などが第三者が見た視点で冷静に描かれている点が良い。

    まるで、一種のジャーナリズムを読んでいるかのよう。

    第一巻では官兵衛が歴史の表舞台に出てこないので、次巻に期待。

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    2014年01月29日
  • 故郷忘じがたく候

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    収録の三作品はどんな基準で選ばれたのか?一冊として世に出す意味合いが今一つ掴み切れない。
    表題作の哀切は何とも言えない(秀吉の罪は相当に重い)が、小説を書くのを止めたのかと思わせる作品。
    一方、残り二作は如何にも司馬遼の小説。
    『斬殺』の主人公のあまりの空気の読め無さ加減に苦笑するばかり、当人達にとっては堪らんでしょうが。

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    2014年01月26日
  • 翔ぶが如く(九)

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    薩摩軍撤退。西郷が立ち上がる。ラストサムライの最後の戦いシーンが思い浮かぶ。武士であり続けるのはかっこいいが、時代の変化に着いていけなかったとも言える。

    西郷はどうありたかったのか。真相は不明だが、隠居して後は大久保に任せたかったのでは。しかし、周囲に担がれてしまった。勝ったとしても、今後の日本をどうしたいとの構想もなく、時代に求められた負けだった。

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    2014年01月26日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    仕事の休憩時間に楽しく読ませて頂きました。有名な新選組の歴史の中の小話というか…そういうのっていいなぁ(*´艸`*)また読み返したい作品です!沖田さんの出てくる『菊一文字』や『沖田総司の恋』や『前髪の惣三郎』が好きです(*´ェ`*)

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    2014年01月19日
  • 胡蝶の夢(一)

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    ネタバレ

    幕末、松本良順と佐倉伊之助が医学を通じ、西洋文明に接してゆく姿を描く。伊之助は類まれな暗記能力のおかげで、佐渡の四方を海に囲まれた世界から江戸と言う町に勉学のため良順の下に住み着いた。ただ、この伊之助は周囲の人と打ち解けることができず、それだけではなく、逆に忌み嫌われ、江戸の良順のもとを出ざるを得なくなり、良順の実父 佐藤泰然の順天堂に移る。当然そこでもうまくゆかず、結局は一度佐渡に戻る。

    良順は奥御医師という、将軍を診る位におり、それを統括する多紀楽真院という長老に振り回されていた。というのも、当時、奥御医師は蘭方は邪道とみなされ、漢方が主流であったからで、良順はその蘭方を学びたいと切に願

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    2014年01月12日
  • 翔ぶが如く(八)

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    いよいよ西南戦争!
    俄然面白くなってきた。
    それにしても西郷の心境がさっぱり分からん。やはり頭打ってからおかしくなったのだろうか。

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    2014年01月02日
  • 翔ぶが如く(七)

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    西郷が終に決起に踏み切る。踏み切るまでの幾つかの私学校の乱の様子が描かれる。

    彼が当初から開戦に賛同していた訳でなく、むしろ抑制の側にいたことを知った。踏み切るに至ったのは様々な理由があるが、その一つは川路の刺客が西郷の暗殺者と誤解されたことにあるよう。

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    2014年01月01日
  • 翔ぶが如く(十)

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    今年一年かけてゆっくりと読みました。西南戦争が舞台であり、西郷隆盛の魅力は少し期待外れでしたが、この時代の登場人物をまた深く知ることができました。
    「坂の上の雲」と同じで、後半の詳細な戦争シーンは、少し疲れました。

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    2013年12月30日
  • 翔ぶが如く(六)

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    西南戦争勃発に影響を与えた、士族集団の乱を取り上げている。

    一種の宗教•思想集団に近い、各種組織。

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    2013年12月29日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    今年の年末年始用に購入。NHKの官兵衛の前に読み切る予定。官兵衛の祖先、近江の佐々木源氏までさかのぼり、話が始まる。長い助走から、始めるところが、司馬遼太郎らしい。面白いところはこれからか。

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    2013年12月23日