司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の原作。竹中半兵衛と黒田官兵衛の区別もつかなかったが読み始めるととても面白い。久しぶりの司馬遼作品。

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    2014年08月22日
  • 街道をゆく 42

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    鎌倉散策の友にと読み始めた。司馬の「街道を行く」シリーズを読むのは初めて。散漫だが人に話したくなるような興味深い話もいくつか。司馬曰く、鎌倉時代がなければ日本史は大陸のそれに似たようなものになっていたとのこと。

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    2014年08月22日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    官兵衛を信長に取り次いでくれた荒木村重が信長に謀反を起こし毛利についた。翻意させるべく伊丹を訪れた官兵衛は囚われてしまう。
    信長は官兵衛も裏切ったと錯覚し、子の松寿丸を殺せと命じた。竹中半兵衛の策で救われるが、官兵衛が牢を出た時は、半兵衛、既に病死。
    牢を出てからの官兵衛は身も心も変わる。
    (当書裏表紙あらすじより)

    相変わらず読むスピードが遅いので、大河ドラマに後れを取ってしまいました(笑)
    と言うか、この本のスピードが遅いような感じがしています。
    全四巻の内、三巻まで進んだ状態で未だに高松城水攻めまで辿りついていないんですから(^^ゞ
    予備知識なしで読み始めたんですけど、この本は一体どう

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    2014年08月15日
  • 木曜島の夜会

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    明治から太平洋戦争勃発期にかけて、オーストラリア北部の離島木曜島では高級ボタンの材料とされる白蝶貝を採るべく日本人ダイバーが活躍していた…

    インタビューを元に当時の記憶を活き活きと切り取った取材録。日本版「老人と海」とも言える。

    安全かつ高給な「親方(今でいう現場監督?)」ではなく、サメや潜水病の恐怖が付きまとう「ダイバー」を選ぶ日本人の性。

    今でも木曜島に居住する元ダイバーの藤井氏の発言が興味深い。
    「海底では、もう金銭も何も念頭にない。何トン水揚するかということだけやったな。紀州者も伊勢者も(日本人は)みな鬼になってしまう。」
    「今の日本人は知らんけれども、あのころの日本人はそういう

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    2014年08月04日
  • 十一番目の志士(上)

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    フィクションの主人公
    宮本武蔵の 流れを汲む 天才的な剣士
    高杉晋作に会うことで 大きく 人生が変化していく。
    桂小五郎、西郷隆盛、勝海舟などにであう。

    自らは 剣で禍を呼ぶと思い込んでいる。

    しかし、何故司馬遼太郎は 
    この天堂晋助をモデルに書きたかったのだろう。

    不思議である。
    いわゆる剣客。何故天賦の剣術つかいになったのか。
    その過程は 説明されない。
    そして、マグアイの描写が やはり へたくそ。

    通俗アクション剣術つかいの物語と言うことですね。

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    2017年10月06日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    官兵衛は信長に新時代が出現しつつあるというまぶしさを感じていた。
    「だからこそ織田家をえらんだ」のだ。
    信長に拝謁した官兵衛は、「播州のことは秀吉に相談せよ」と言われ秀吉に会う。秀吉は官兵衛の才を認め、官兵衛も「この男のために何かをせねばなるまい」と感じた。
    ふたりの濃密な関係が始まった。
    (当書裏表紙あらすじより)

    二巻も読むスピードは遅かったです(^_^;)
    なかなか波に乗れない歯がゆさを感じながら読んでいました。
    それでも後半、播州騒乱から村重謀反まではスピードが速まりましたね。

    二巻は、信長に拝謁するところから始まり、秀吉の播州入り、そして播州での騒乱が勃発し上月城の尼子残党の滅亡

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    2014年07月23日
  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    大学生のとき読むのを断念し、あれから何年が経ち、もう一度トライ。
    よかった、スラスラ読めました。
    全集でなかったからか、知識が増えたからか。
    でも今までの司馬作品の中では一番難関だったのは確か。

    途中の長安描写には心躍るものがあった。
    結局、密教とはを一言で語るのは難しいのだろう。
    司馬氏ほどをもってしても。

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    2015年07月15日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    大河ドラマにあわせて読んでみた。決してつまらない本というのではないが、他の司馬遼太郎の作品に比べると描かれている黒田官兵衛自体の性格からか、置かれた立場の問題か、ダイナミックな展開に欠けるので、文庫4冊という大作ながら小品という印象が残った。
    とはいえ、久しぶりの司馬遼太郎、十分楽しめました。

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    2014年07月15日
  • 対談 中国を考える

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    中国を 二人の視点から考える。
    中国に対して なみなみならぬ 知識が
    中国の近世を見つめることで 中国がどうなっているか
    を明らかにしようとするが、毛沢東中国に関して言えば
    好意的な見方をしているのが おもしろい。

    マルクスレーニン主義が 具体化した国が
    ソビエトと中国だった。
    それが、やはり 大きな問題を抱えていた。
    すくなくとも 腐敗を生み出す仕組みが現存することは確かだ。

    談天半天
    第1章 東夷北狄と中国の2千年

    正座は、玄宗皇帝までしていた。
    宋の時代から、椅子となった。
    その頃は、褌がなく、あぐらは無理だった。

    魚をとるのはうまかったが、
    船を作るのは、へただった。

    日本は

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    2014年07月14日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    ・興味深かったんだけどどうも読み進むのが遅かった。いまいちのりきれなかった。
    ・北条早雲、元の名は伊勢新九郎。足利将軍家の子供を預かって礼儀作法を教え込んだりする伊勢家の末端の男。つまりもとは京都の名家の人なんだが、応仁の乱を経て一介の旅人に。そして縁あって駿河の今川家を助けることとなり、その後色々あって伊豆を盗り、三浦半島を攻め、武蔵の戦いに巻き込まれて川越で戦い、やがて小田原の主となり…そして、関八州の長となる。京都中心の政治のなかにいた人が流れ流れて関東にくるわけで、近畿から見た関東ってどんなだったのか、という視点で語られる部分が個人的には面白かった。
    ・太田道灌が江戸城を作った。太田道

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    2014年07月11日
  • 夏草の賦(下)

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    ネタバレ

    土佐統一までは良かったですが、四国制覇になると人間関係があまり描かれていないので不完全燃焼ですね・・・。他の武将(たとえば十河存保)との確執について書いてほしかったです。

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    2014年07月02日
  • ロシアについて 北方の原形

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    シベリアと日露外交史が焦点。情報量多い。
    日露青年交流センター長曰く、「北方領土の問題以外についてはロシアをよく捉えている。」

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    2014年07月01日
  • 幕末

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    山中に隠遁でもしていなければ何とも物騒騒然とした世相で、想像するほどに空恐ろしい。攘夷提唱なぞ到幕派の因縁かと思いきや、佐幕派も唱えていたり、とにかく狂乱、剣呑であること極まりない。いずれの側にせよ明日の命は知れず、斬るか斬られるか。暗殺事件、というより暗殺者を描いた12話。

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    2014年07月01日
  • 胡蝶の夢(四)

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     松本良順という蘭方医師を通して江戸幕府の終焉を見る。江戸幕府が消失することで身分制度崩壊が確かなものになる。身分制度により守られていたものが無くなり、それぞれの階級の人々の混乱が伝わる。時代の変革期には必ず天才が現れるのである。司馬遼太郎の幕末小説はどれも一読の価値がある。

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    2014年06月30日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    黒田官兵衛。戦国時代末期の鬼才。牢人の子に生まれながらも、二十二歳にして播州・小寺氏の一番家老になる。
    だが、「この程度の小天地であくせくして自分は生涯をおわるのか」という倦怠があった。
    欲のうすい官兵衛だが、「広い世界へ出て、才略ひとつで天下いじりがしてみたい」という気持ちが強かった。
    (当書裏表紙あらすじより)

    2014年大河ドラマに合わせた訳ではないんですが、偶然、本屋で見かけて買ってしまいました(^^ゞ
    著者は安定の司馬遼太郎先生なので内容については不安はありませんでしたが、なかなか読むスピードが速くなりませんでした。
    前半は黒田氏が興った経緯や播州にきた経緯が語られ、後半は織田信長

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    2014年06月21日
  • 功名が辻(四)

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    それでも英雄に憧れる。だから全体の評価は3かな。織田、豊臣、徳川その三代にわたり生き延び、幕末までその家を残した山内家。家祖山内一豊とその妻。司馬作品では珍しい女性の主人公千代(実名はまつ)。

    長宗我部作品も好きなので複雑。司馬作品では、戦国期の俯瞰図として良い。豊臣の功臣たちが徳川支持に変遷する、私には理解しずらかった部分の司馬さんの解釈は本作に最も詳しい。

    藩翰譜、鳩巣小説、常山紀談にその引用があり、戦前の教科書には頻繁に紹介されていたとする名馬購入の話。面白い。知らない人が多いでしょう。(NHKの大河ドラマでやや復活)今やそれを貞淑良妻のモデルと捉えられない人が大半では無いでしょうか

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    2014年06月18日
  • 花咲ける上方武士道

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    司馬遼太郎の「梟の城」に続く二作目の長編。司馬さん初期作品にある忍者も登場。幕府の動向を探るため、主人公の公家が江戸へ下る途上の事件を扱う東海道中膝栗毛。幕末に向かう世の動きを生き生きと表している。14.6.14

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    2014年06月15日
  • 空海の風景 下巻 (改版)

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    周辺を描くことで空海自身を浮かび上がらせる。斬新な方法を選択した司馬さんのエネルギーに驚かされる。天才なのに聖人ではなく人間くさい空海。ひとつ間違えば山師かも、、、

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    2014年06月06日
  • 花妖譚

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    司馬遼太郎、になる前の作品。
    読み慣れた文章とは違う、詩文的な表現が楽しめた。
    平凡で平坦な人生を願うからこそ、小説の世界で味わう妖艶な世界。

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    2014年05月26日
  • 大盗禅師

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    前半はいろんな登場人物が、偉大だったり滑稽だったり、、ちょっと高校時代の漢文を思い出す感じだった。後半は話がどんどん進んでいくようで、でも実は全くそうじゃなかったりで…
    とにかく、様々な人物が、自分の考えを語り心酔し、それについて仙八が影響されたり馬鹿にしたり、、見方が何度もひっくり返ったりするところとファンタジーなんだけどリアルに思えちゃうところが面白かった!!
    ラストの終わり方も良いなー。
    結局仙八も大盗禅師も倭人なんだって感じで。
    個人的に、人間の本性なんて簡単にはわからないし、口車に乗せられてすぐに信用したりするものじゃないなってことがとてもとても勉強になりました。

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    2014年05月28日