ロシアについて 北方の原形

ロシアについて 北方の原形

569円 (税込)

2pt

「ともかくも、日本とこの隣国は、交渉がはじまってわずか二百年ばかりのあいだに、作用と反作用がかさなりあい、累積しすぎた。国家にも心理学が適用できるとすれば(げんにできるが)、このふたつの国の関係ほど心理学的なものはない。つまりは、堅牢な理性とおだやかな国家儀礼・慣習だけでたがいをみることができる(たとえば、デンマークとスウェーデンの関係のようになる)には、よほどの歳月が必要かと思われる。」(あとがきより)

おもに日露関係史の中から鮮やかなロシア像を抽出し、将来への道を模索した、読売文学賞随筆・紀行受賞の示唆に富む好著。

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ロシアについて 北方の原形 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    日露交渉史。司馬遼太郎なので古い。が、昨今の事情を説明するかのような記述もあり流石という気になった。

    0
    2025年01月07日

    Posted by ブクログ

    氏が「菜の花の沖」「坂の上の雲」を書く際に考え続けていたロシアという国の本質について考察した本。現在読んでも全く古さを感じず、この国の本質を考えるヒントを与えてくれる。

    国の成り立ちや侵略された歴史から国家としての性格が形作られていった様子がよく分かる。特にシベリア等の極東開拓の歴史は日本人として

    0
    2017年09月05日

    Posted by ブクログ

    江戸も中期に及んでようやく存在を意識し、駆引きを初めて250年ほどのロシアについて、示唆に富んだエッセイにより学ぶ。欧州人はロシア平原でロシアを感じるのに対し、我々日本人はシベリアでロシアを感じる。よって本著では、ウラル山脈以東における民族の栄華と零落としてモンゴル、そして清王朝についても詳しい。他

    0
    2014年11月02日

    Posted by ブクログ

    現在の国際情勢にもつながるロシアという国の原型を学ぶことができました。ロシア社会の始まりが、十三世紀のはじめのチンギス・カンの襲撃などの外敵におびえざるをえない状況からはじまっているとう解釈は、なるほどと思いましたし、非常に面白かったです。今回、あらためてですが、遊牧民の強さ(と残虐さ)を再認識でき

    0
    2025年07月06日

    Posted by ブクログ

    ヤルタ会談に関する理解、このたった数行レベルの話をするための前提となる事実認識の読者への要求がすごい。
    ?と思うところもあるけれども、今のウクライナとかアジア人の他者への理解など、考えさせられる考察多いです。
    これなら作者お得意の蘊蓄ご開陳も致し方なし、です。

    0
    2024年05月18日

    Posted by ブクログ

    某所読書会課題図書:シベリアを中心に東方のロシア、南方の蒙古、中国の動向を非常に長いスパンで詳述したものだが、知らない事実が満載で楽しめた.ウクライナがある意味でロシアの原点であるとの指摘もあり、2022年2月に始まったウクライナ侵攻も歴史的な考察が必要だと感じた.シベリアに進出したロシアが日本の存

    0
    2024年03月17日

    Posted by ブクログ

    司馬さんのロシア感は深いです!ウクライナとの戦争も歴史的な背景があるようです。タタールのくびき、とか

    0
    2023年05月08日

    Posted by ブクログ

    こんな時期だから読んでみた。ロシアを巨人の左腕と右腕に例えていた。そこに生きている人と牽制者はきっと違う。

    0
    2023年02月18日

    Posted by ブクログ

    ロシアというよりもモンゴルやシベリアの遊牧民族についての記述が多く勉強になった。遊牧、民族にとっての草原の大切さや中華民族が濃厚することによって、その草原が失われるので、彼らにとっても防御反応として中華帝国を進行せざるを得なかったと言う考え方は画期的だった。

    0
    2022年12月27日

    Posted by ブクログ

    今この時期だから
    読んでおきたいな...
    と思っていたら
    偶然リユース文庫で入手

    そして
    ロシアの成り立ちについて
    対日関係の歴史について
    全く無知だった自分

    目から鱗がぼろぼろ

    読んで良かった一冊

    政治家がマストで読んで
    勉強してくれ
    と思う

    市のリユース文庫にて入手

    0
    2022年12月11日

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