ロシアについて 北方の原形

ロシアについて 北方の原形

569円 (税込)

2pt

「ともかくも、日本とこの隣国は、交渉がはじまってわずか二百年ばかりのあいだに、作用と反作用がかさなりあい、累積しすぎた。国家にも心理学が適用できるとすれば(げんにできるが)、このふたつの国の関係ほど心理学的なものはない。つまりは、堅牢な理性とおだやかな国家儀礼・慣習だけでたがいをみることができる(たとえば、デンマークとスウェーデンの関係のようになる)には、よほどの歳月が必要かと思われる。」(あとがきより)

おもに日露関係史の中から鮮やかなロシア像を抽出し、将来への道を模索した、読売文学賞随筆・紀行受賞の示唆に富む好著。

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ロシアについて 北方の原形 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年06月02日

    ロシア関係の本を探していたら、高校生の頃にはまった司馬遼太郎氏が、ロシアについて考察した本を書いているのを見つけて驚きました。

    氏の解釈を踏まえながら丁寧にロシアについての考察を展開していて、興味深く読みました。そして、さすが作家だけあって読みやすい!

    出版年は古いですが、現状を理解するための本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年09月05日

    氏が「菜の花の沖」「坂の上の雲」を書く際に考え続けていたロシアという国の本質について考察した本。現在読んでも全く古さを感じず、この国の本質を考えるヒントを与えてくれる。

    国の成り立ちや侵略された歴史から国家としての性格が形作られていった様子がよく分かる。特にシベリア等の極東開拓の歴史は日本人として...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年11月02日

    江戸も中期に及んでようやく存在を意識し、駆引きを初めて250年ほどのロシアについて、示唆に富んだエッセイにより学ぶ。欧州人はロシア平原でロシアを感じるのに対し、我々日本人はシベリアでロシアを感じる。よって本著では、ウラル山脈以東における民族の栄華と零落としてモンゴル、そして清王朝についても詳しい。他...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年08月18日

    日本とロシアとの主にシベリアと通した関係からみた、ロシアという国。そしてロシアの国から見た日本という国。なるほどーと思える内容が読みやすい文章で書かれていて、面白かった。

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    Posted by ブクログ 2024年03月17日

    某所読書会課題図書:シベリアを中心に東方のロシア、南方の蒙古、中国の動向を非常に長いスパンで詳述したものだが、知らない事実が満載で楽しめた.ウクライナがある意味でロシアの原点であるとの指摘もあり、2022年2月に始まったウクライナ侵攻も歴史的な考察が必要だと感じた.シベリアに進出したロシアが日本の存...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月08日

    司馬さんのロシア感は深いです!ウクライナとの戦争も歴史的な背景があるようです。タタールのくびき、とか

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    Posted by ブクログ 2023年02月18日

    こんな時期だから読んでみた。ロシアを巨人の左腕と右腕に例えていた。そこに生きている人と牽制者はきっと違う。

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    Posted by ブクログ 2022年12月27日

    ロシアというよりもモンゴルやシベリアの遊牧民族についての記述が多く勉強になった。遊牧、民族にとっての草原の大切さや中華民族が濃厚することによって、その草原が失われるので、彼らにとっても防御反応として中華帝国を進行せざるを得なかったと言う考え方は画期的だった。

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    Posted by ブクログ 2022年12月11日

    今この時期だから
    読んでおきたいな...
    と思っていたら
    偶然リユース文庫で入手

    そして
    ロシアの成り立ちについて
    対日関係の歴史について
    全く無知だった自分

    目から鱗がぼろぼろ

    読んで良かった一冊

    政治家がマストで読んで
    勉強してくれ
    と思う

    市のリユース文庫にて入手

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    Posted by ブクログ 2022年07月18日

    いつもながら作者の深い洞察力と理路整然とした筆致に唸らされる。近くの大国でありながらその歴史やシベリアへの進出の背景など、知らないことばかりで興味深かった。騎馬民族の盛衰の背景もなるほどと思わせる。

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