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大坂落城から三十年。摂津住吉の浦で独自の兵法を磨く浦安仙八の前に、ひとりの僧が現れる。妖しの力をあやつる怪僧と、公儀に虐げられる浪人の集団が、徳川幕府の転覆と明帝国の再興を策して闇に暗躍する。これは夢か現か―全集未収録の幻想歴史小説が、三十年ぶりに文庫で復活。
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Posted by ブクログ
雑誌連載は1968年。文庫は初版2003年。全集にも未収録。道理で読んだことないわけだ。 内容は「韃靼疾風録」の意匠に「妖怪」の幻術味をプラスしたような構成。大坂牢人の子•浦安仙八は、妖しい妖術を操る"大濤禅師"の手によって軍学者•由比正雪の元に送り込まれる。幕府転覆を画策する...続きを読む正雪は、仙八を中国に派遣し、大明帝国復活を掲げて戦う国姓爺•鄭成功を支援する。鄭成功勝利の暁には、大艦隊をもって一挙に徳川幕府を倒す。その密約を取り持つのが大濤禅師その人である…。 司馬遼太郎がデビューから書き続けていた"幻想的な歴史ロマン"は、「妖怪」やこの「大濤禅師」辺りで打ち止めになる。実際、この作品連載中には「坂の上の雲」の連載が始まっている。その後の"調べて書く"スタイルへの過渡期の作品だったのだろう。それだけに内容は痛快。歴史的事実を豊かな想像力で変幻自在に物語を紡いでいる。その分、後から書かれた「韃靼疾風録」の習作的な立ち位置にも見える。全集に収録しなかったのは、案外、その辺に理由があるような気がした。
鄭成功や由井正雪が生きた時代、徳川幕府が完全に安定する前の微妙な時代を描く。 馴染みの薄い時代なので新鮮なのと、幻術渦巻くファンタジー全開の世界観が楽しくて一気読み。 「浪人は生きていること自体が悪いのだ」「小役人ですら傲慢な政権は勢いがある」というセリフが印象に残りました。 尻切れトンボの結末は、...続きを読むまぁしょうがないか…
鄭成功について読みたいと思っていたが、由井正雪と同時代とは言え結びつけるのは虚構と解説にある。初に「この小説は由井正雪が主人公」と言うが、真のヒーローは鄭成功。主人公・浦安仙八は流されているようでもあり、仙将軍と称えられるほど勇猛狡智でもある。彼でも蘇一官という女体かもしれない不思議なキャラに惑わさ...続きを読むれた。人物の大きさが魔術を為す。若書きであるだけ性戯の魔術性を信じてるような。「倭国人は義によって命を捨てて名を遺すことを知らない」と言われても国外戦争は懲り懲り。 大名坊主・松平能登守は所領を返上して支配階級の規律に異様な警告
司馬遼太郎版「国姓爺合戦」というべき傑作。 島原の乱の数年後、世は将軍家光のもと幕藩体制がかたまりつつあった。 主人公の浪人剣客 浦安仙八は、怪しげな術を使う大盗禅師の導きにより、幕府転覆を狙う計画に加担させられるのだが・・・。 タイトルの大盗禅師をはじめ、由比正雪、鄭芝竜、鄭成功や、幕府隠密、...続きを読む両性具有の美女など多彩な人物が織りなす群像劇が幕を開ける! 国内に充満した浪人を糾合し、幕府転覆を狙う由比正雪。 幕閣は由比正雪に警戒の念を高めながらも、国内に充満する浪人問題に頭を悩ませる。 一方支那では、南下する女真族に追いつめられた明朝は風前の灯火。忠国の念から立ち上がった海賊 鄭成功は、女真族に対抗するべく援軍の要請を徳川幕府に送る。 江戸・五島列島・廈門へと物語はスケールを広げながら男達の闘いを描く。 司馬遼太郎の小説は、膨大な取材と資料に基づいているため、歴史の解説が緻密である。 時折小説としては解説が多すぎるような印象をもつのだが、この作品のように虚実入り乱れた物語では、歴史解説が非常に効果的に時代の空気を伝えてくれる。 また、司馬遼太郎の小説には珍しく幻想的なシーンも多い。個人的には幕末の硬派な小説(やや時代論的に感じるが)よりも此方の方が好みに合った。 物語設定・登場人物の魅力・スケール感などどれをとっても素晴らしい。 ただし全集未収録作品といういわく付きの一冊でもある。 もしかして、司馬遼太郎本人はあまり気に入っていなかったのかもしれない。 司馬遼太郎のファンからしたら異質な作品にとられるかもしれないが、私的には最高のエンターテイメント作品だと思う。 伝奇小説好きの方んはオススメの一冊です。
まあ見事に奇奇怪怪。 夢か現か・・で繰り広げられる物語は妖しく、登場人物たちはみな個性的で味があり、内容のわりにまったーり気分で読み終えた。
司馬遼太さんと言えば、どうしても壮大な歴史物、例えば「竜馬が行く」などが思い浮かびますが、一方で「果心居士の幻術」などに代表される伝奇小説もたくさん有ります。これは伝奇小説の系譜です。 解説には高橋克彦さんが「圧倒的な傑作」と評していますが、そこまでは。。 確かに面白いのです。でも主人公の仙八が、あ...続きを読むまりに状況に流され、どうにも頼りなさ過ぎますね。その分、こうした物語に必要な活力が弱すぎるように思います。ただ、流石に司馬さんだけあって他の登場人物は魅力的です。特に男女さえもはっきりしない蘇一官は魅力的です。
本作品は司馬遼太郎が全集への収録を拒んだ作品とある。それだけでコアな司馬フアンは垂涎ものなだ。面白いとかなんだとか関係なく、読むことに意味が大いにある。同じ時期に『坂の上の雲』がサンケイ新聞に連絡されていた。著者本人が良しとしない作品が逆に面白いというのも変な話ではある。
曰く、全集未収録の幻の作品。 主題は謀反?? 主題に沿って、中国史が絡んでいき、鄭成功が登場する。 台湾では英雄人物として祭り上げられているので、想像しながら楽しく読めた。 が、メインテーマは鄭成功ではなく、なんとなく登場してみたという話の筋の支離滅裂さ。 この流れが韃靼疾風録につながっていくのだと...続きを読む思えばご愛嬌か。
前半はいろんな登場人物が、偉大だったり滑稽だったり、、ちょっと高校時代の漢文を思い出す感じだった。後半は話がどんどん進んでいくようで、でも実は全くそうじゃなかったりで… とにかく、様々な人物が、自分の考えを語り心酔し、それについて仙八が影響されたり馬鹿にしたり、、見方が何度もひっくり返ったりするとこ...続きを読むろとファンタジーなんだけどリアルに思えちゃうところが面白かった!! ラストの終わり方も良いなー。 結局仙八も大盗禅師も倭人なんだって感じで。 個人的に、人間の本性なんて簡単にはわからないし、口車に乗せられてすぐに信用したりするものじゃないなってことがとてもとても勉強になりました。
司馬遼太郎の歴史ファンタジー(架空の物語)。 小説は歴史の研究書、学術誌では無いから、どれもファンタジーなのかも知れないが、極力史実に近いと思われる展開、会話を繰り広げるものもあれば、時代背景や一部の出来事だけを取り出して、他の出来事と関連づけてしまうものもある。これは後者で由井正雪や中国王朝「明」...続きを読むの崩壊などを上手く合わせた作品である。
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