新装版 歳月(下)
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新装版 歳月(下)

小説・文芸
1,012円 (税込)

5pt

明治維新の激動期を司法卿として敏腕をふるいながらも、明治6年、征韓論争で反対派の大久保利通、岩倉具視らと対立。敗れて下野した江藤新平は佐賀の地から、明治中央政府への反乱を企てたが……。34歳から41歳までのわずか7年間に、栄光と転落を味わった「ふしぎ」な生涯を描く傑作歴史長編。

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新装版 歳月 の一覧

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 新装版 歳月(上)
    1,012円 (税込)
    肥前佐賀藩の小吏の家に生まれた江藤新平。子供の頃から一種の狂気を持った人物だった。慶応3年、大政奉還を知るや「乱世こそ自分の待ちのぞんでいたときである」と、藩の国政への参画と自分の栄達をかけて、藩の外交を担い、京へのぼった。そして、卓抜な論理と事務能力で頭角を現していった。が……。
  • 新装版 歳月(下)
    1,012円 (税込)
    明治維新の激動期を司法卿として敏腕をふるいながらも、明治6年、征韓論争で反対派の大久保利通、岩倉具視らと対立。敗れて下野した江藤新平は佐賀の地から、明治中央政府への反乱を企てたが……。34歳から41歳までのわずか7年間に、栄光と転落を味わった「ふしぎ」な生涯を描く傑作歴史長編。

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新装版 歳月(下) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「西郷を玉とすれば、その玉をくだく者はその門人、敬慕者、郷党だろう。師は弟子によって身をあやまる」

    江藤新平の残した言葉は正しかった。

    ただ自分が言ったその言葉は、ブーメランのように自分に返ってくることは想像してないところが、江藤の特徴である、「うかつ」さ、なんだろうな、と思えた。

    上巻より、下巻がとてつもなく面白かった。
    大久保vs江藤、が書いてあるだけなんだけど、凄かった。
    でも、日本を作り上げようとした、この二人の似た者同士の思考方法は、それぞれ大事ですね。そして、近親憎悪も政治には付き物かもしれないですね。

    三権分立を唱え、初の司法卿として法律を整備して、警察組織も整えた。
    その見事な法律と組織作りが、「佐賀の乱」に負けて逃れる自分自身を追いつめる全てになった。

    立派に運用された結果、自身の顔写真も全国に即座に手配され、結果、捕縛されてしまうのが皮肉でシュール。
    この写真の手配制度も江藤が整えたもの。

    歴史は、ホントに、味わい深い!

    0
    2019年03月02日

    Posted by ブクログ

    下巻は江藤VS大久保の様相を呈してくる。
    江藤は征韓論を軸に明治政府の転覆を狙うが、欧州帰りの大久保に阻まれる。この、明治政府の二大頭脳が凄まじい戦いを展開する・・・というより、大久保があまりにも老獪で、江藤がだんだん可哀想になってくる。江藤は正義や論理、法律を何よりも重視し、正義は勝つのだと純粋に信じていたようだ。しかし大久保は正義を曲げても、非情な手段を取ってでも自分の信念を通す男だった。その大久保の前では江藤は子供のようであり、下野し佐賀の乱を起こし戦いに敗れる。
    僕がこの小説ですごいと思ったのは、江藤が佐賀の乱で敗れ鹿児島や高知に逃げていた時も、正義を通す男としての誇りを失わなかった事だ、鹿児島で会った西郷の前でも決して卑屈になる事無く、命乞いもしなかった。
    そして最後には自らが司法卿だった頃に整備した警察網に自らが捕らえられるという結果に終わる。自分の仕事が完璧すぎたのだ。
    その日暮らしのも困る貧窮の身から数年で国家の中枢にまで登り、非業の死を遂げるまでの江藤の生涯。この小説では彼の過ごした歳月を共に駆け抜けた気分になれた。

    0
    2013年02月13日

    Posted by ブクログ

    江藤新平と大久保利通の死闘。「薩人、智なけれど勇あり。長人智、あれど狡猾。」と評し、自らを智ありて勇あり、のつもりが存外うかつであったゆえ、呆気なく大久保の術数にはまってしまった。それにしても大久保は策士、忍人。
    今回、講談社文庫新装版第1刷を手にしたが、誤字が多かった。新刷では訂正されているが、作品が素晴しいだけに残念。
    P59 「工藤」☞「江藤」
    P187 「中島胤」☞「中島錫胤」
    p286「おとどし」☞「おととし」
    P361「あったっている」☞「あたっている」

    0
    2011年02月20日

    Posted by ブクログ

    Kodama's review
    征韓論で賛否が分かれた新政府。江藤新平は、佐賀に戻り政府に対抗することに。結局、征韓論を唱え、または支持した前参議は命を落とすことになった訳ですが、その江藤と西郷隆盛の共通点は、二人とも海外に行ったことがなかたこと。百聞は一見に如かず…果たして二人は海外渡航への経験があれば、違った人生を歩んでいたのかも知れません。
    (10.2.28)
    お勧め度
    ★★★★★

    0
    2010年03月07日

    Posted by ブクログ

    司馬遼太郎先生の幕末維新モノとしては『翔ぶが如く』が著名だろうが明治政府の巨頭大久保利通がわざわざトドメを見届けに来るほど警戒していたところに江藤新平の凄さが分かる。金の無い書生を置いたり(史実によるとテストがあったらしい)している良さがあるのに何故か性格的に難のある人物となっている。分岐点は征韓論だろうか。周囲の忠告があるのに帰国したのはいただけない。妙な表現だが知能は高いが賢く無いような気がする(違ってるかもしれないが劉邦はその逆だと思う)。指名手配の写真を導入とかも仕事ができる証左だが己が反乱者かつ敗北者となって逃亡者として活用される運命の皮肉!
    それにしても士族の反乱に巻き込まれずに最後まで政治家として大久保利通と対抗していたら法務大臣には収まっていたと思われる。合掌。

    0
    2026年06月03日

    Posted by ブクログ


    司馬遼太郎の特に幕末小説を続け読みした。峠の河合継之助、最後の将軍の徳川慶喜、世に棲む日々の吉田松陰高杉晋作、そして歳月の江藤新平。童門冬二の新撰組、城山三郎の雄気堂々(渋沢栄一)も含め色んな目線、切り口から幕末、明治維新を見てみて色々思いながらも大久保利通だけはどうも気に入らない。
    翔ぶが如く、読むか悩む。
    とはいえ江藤新平頭固すぎる。河合継之助に通じるところがある。渋沢栄一や新島襄が向いてるかな。何かを変えるには常に変えられる相手がいることを実感し、対策を打つべき。これを学ぶ。
    p199緊迫したシーンであるが『団にょんさん』って言う表現が和む。

    0
    2025年11月11日

    Posted by ブクログ

    征韓論から梟首まで。大久保利通 対 江藤新平。佐賀のお国柄か江藤新平の個性なのか。佐賀の乱でさっさと戦争に見切りをつけ、味方を見捨てて薩摩、土佐に説得に行く姿に共感はできないが、江藤新平なりの一本筋が通った理屈があったのだろう。大久保利通の忍人っぷりに恐怖。

    0
    2023年12月28日

    購入済み

    真の主人公は

    上巻より遥かに緊迫度を増した話が続いている下巻である。内務卿大久保利通の政治家ぶり悪人ぶりが見事に描かれている。この作品の主人公は一見 江藤新平のようであるが、真の主人公は大久保利通である。
    大久保利通の狙いであった「見せしめとして江藤新平を死刑にして士族の反乱を抑える。」という目的は達成できたのだろうか?この後、士族の反乱は神風連の乱 秋月の乱 萩の乱 と続き、西南戦争へつながってゆくのだが。小説としての魅力はやはり描いている人物の魅力の違いだろうか、「翔ぶが如く」よりは劣ってしまうのはやむを得ない。

    0
    2021年09月01日

    Posted by ブクログ

    江藤新平の生涯 極貧から司法卿まで数奇な運命です。世が世なら貧乏武士で生涯を終えるはずだったのでそれ程悔いのない人生だったのではないでしょうか?この本読むまで江藤新平 佐賀の乱おこした唯の権力欲の強い男かと思ってましたが、筋の通ったなかなかの男だったんだなあ。

    この本読んで 明治の初期の混乱期 大久保利通が新国家を作る上で現実を冷静に視て、原理原則にとらわれず、批判を恐れず信念に従って行動したのが江藤新平を通して逆に鮮明に感じられました。幕末の混乱をくぐり抜けた大久保と、佐賀のハズレで活きるのに全力を注ぐことしかできなかった江藤のこれも運命だったんでしょう。

    司馬遼太郎を通して幕末から明治の人物像を色々読みましたが、江藤新平も熱い男の一人でした。

    0
    2021年01月11日

    Posted by ブクログ

    江藤新平という法律立法における天才といわれた人物と
    大久保利通という日本初の宰相(松本清張の『史観宰相論』より)
    のことがよくかわかる小説であった

    江藤と大久保は似た気質であるという
    司馬さんの文章にこうある
    「人間の才能は、大別すればつくる才能と処理する才能のふたつにわけられるにちがいない。」
    明治期、このつくる才能に恵まれたふたり
    他の維新の面々が封建制を倒したのはいいが
    日本国創造の抱負も実際の構想も持たなかった時
    ふたりは才能を発揮し、がちんこしたのである

    江藤新平には政治力がなく、うかつな性格、うぶな一面
    大久保利通には冷たいまでの狡猾な理知があったという

    こういうスタンスで紆余曲折の最後
    大久保利通は江藤新平を「さらし首」という江戸時代に戻ったような刑にする

    この『歳月』の結末を読んで大久保利通ってやな奴!どんな奴
    と、わたしの好きな松本清張さんの『史観宰相論』をひもといてみた

    清張さんの史観は
    なんといっても「明治期を通じての大宰相であり大政治家だった。」
    良くも悪くも日本の官僚制度をつくった張本人でもある

    と認めている人物なのである(あたりまえである)

    日本がたどってきた道を小説なり随筆で観るのはおもしろい
    功罪あいなかば、好悪、結論は出ないのである

    0
    2020年05月04日

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