司馬遼太郎のレビュー一覧

  • この国のかたち(一)

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    雑談的に、日本の様々な歴史についてあっちへ行ったりこっちへ行ったり色々なテーマについて書き連ねている。本人にとってはほんとうに雑談のような気軽さで書いているのだろうけれども、それでも、この著者の、歴史についての豊富な知識を充分うかがわせる内容になっている。
    毎回題材として挙げられる内容も、その展開も、まったくのアトランダムで、その縦横無尽さがいい。明治維新の話しをしていたかと思うと突然戦国時代や平安時代の話しになる。ふらふらしているようで、最後には一本の筋が通って話がまとまる。読んでいてなるほどと感心することばかりで、一つの筋道だった物語を読む時とはまた違った面白さがある。
    一つ一つのテーマは

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    2020年08月18日
  • この国のかたち(二)

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    思想というのは、結晶体のようであらねばならない。あるいは機械のように、ときには有機化合物のように論理が整合されていなければならないのだが、その意味で、日本における最初の「思想」は、九世紀初頭、空海(774〜835)が展開した真言密教であるといえる。(p.217)
    こんにち親鸞といえば、ヘーゲルとならべさせても、印象的に違和感を感じさせないというようにしたのは、清沢の力によるものであった。(p.225)

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    2020年08月18日
  • 竜馬がゆく(六)

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    長次郎は才子ではあるが、組織でもって協同して事をする感覚が欠けているようである。貧家の秀才で無我夢中で世間の表通りに出てきた者のもつ悲哀といっていい。われがわれがとおもう一方で、仲間の感情を思いやるゆとりがないのである。
    (しかし、城下の水道町のまんじゅう屋のせがれも、薩長両藩を相手に大仕事ができるまでになったか)
    とおもうと、竜馬はあのまんじゅう屋の冷たくとぎすましたような秀才づらが、いとしくてたまらなくなるのである。(p.160)
    「私は根が町人のうまれで、戦争はあまり好みませんが」
    「ばかだな、お前は。そういうことをいうちょるから、あたらそれほどの才分をもちながら人にばかにされるのだ。男

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    2020年07月15日
  • 竜馬がゆく(三)

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    清河は非常な尊王家でもあったが、同時に自分をも世間に押し出したかった。独り策謀をめぐらし、その策謀で世間を踊らせ、しかも策士らしく背後で帷幕を垂れこめているのではなく、功をひとり占めにし、常にその策謀の中心にすわりたがった。
    徳がない、ということになろう。
    この稀代の才子の生涯を決定した不幸は、そういう欠陥にあった。(p.88)
    幕末の史劇は、清河八郎が幕をあけ、坂本竜馬が閉じた、といわれるが、竜馬はこの清河が好きではなかった。
    たったひとつ、人間への愛情が足りない。
    万能があるくせに。
    そうみている。ついに大事をなせぬ男だ、と竜馬はみていた。(p.96)
    「半平太、まあ、ながい眼で見ろや」

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    2020年07月15日
  • 竜馬がゆく(五)

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    勝には、妖精のにおいがする。そのいたずらっぽさ、底知れぬ智恵、幕臣という立場を超越しているその発想力、しかも時流のわきにいながら、神だけが知っているはずの時流の転轍機がどこにあるかを知っている。さらに竜馬と西郷という転轍手を発見し、さりげなく会わせようとするあたり、この男の存在は、神が日本の幕末の混乱をあわれんで派遣したいっぴきの妖精としかおもえない。(p.219)
    西郷というひとは人間分類のどの分類表の項目にも入りにくい。たとえば西郷は、革命家であり、政治家であり、武将であり、詩人であり、教育家であったが、しかしそのいずれをあてはめても西郷像は映り出てこないし、たとえむりにその一項に押しこん

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    2020年07月15日
  • 胡蝶の夢(一)

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    読み始めました。
    4巻のうち1巻目なので、これから面白くなるのかなという感じ。伊之助が人間臭くて良いです。ところどころ荘子が出てくるのも、タイトルの伏線回収をしてくれそうで期待です。

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    2026年03月01日
  • 翔ぶが如く(九)

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    片山潜 大山巌 大山綱良 黒田清隆
    会津の敵が薩軍。官軍ではなく。ここが面白い。戊辰の復讐。
    P160上代の隼人が翔ぶが如く襲い、翔ぶが如く退いたという集団の、、、

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    2026年03月01日
  • 翔ぶが如く(九)

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    西郷は大いなる欠落者であったという司馬の考えに頷くところがあった。
    何故、人吉で自害しなかったのか。
    西南戦争に参加した会津藩出身者の悲哀に涙が落ちる。

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    2026年02月20日
  • 翔ぶが如く(一)

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    西郷隆盛の人となりや西郷を取り巻く人々の様子を描いており、幕末から明治までの様子を立体的に知ることができた。司馬遼太郎作品は、カメラを引き気味で撮っているような描写が多く、全体像を知るにはちょうどいい。

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    2026年02月16日
  • 坂の上の雲(六)

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    ネタバレ

    旅順を攻略した日本軍は、北方で黒溝台会戦に臨んでいた。ストーリーとしては狭間にあたり、大きな戦闘はあまり描かれない巻だが、明石元二郎によるロシア内部の革命勢力への働きかけ、いわゆる諜報行為が入念に描かれ、これが日本の勝利に大きな意味を持つ。ロシア政治の腐敗はたびたび言及されてきたが、その機にうまく乗じて内部からも国を壊そうとした日本軍には、やはり時の運があったと感じさせられる。

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    2026年02月15日
  • ペルシャの幻術師

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    好きな作家である司馬遼太郎のデビュー作ということで買って読みました。
    鉄木真を「テムジン」と読ませるのがすごい。
    1冊まるごと、蒙古ストーリーだったら良かったのに残念。

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    2026年02月05日
  • 街道をゆく 40

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    かつて住み、自分で運転して(自己開車)全島周った景色を思い出しつつ読んだ。
    阿里山、赤嵌城、烏山頭水庫、知本温泉などなど、あゝなつかしい。

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    2026年02月05日
  • 世に棲む日日(一)

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    幕末の長州藩について
    知りたいと思った。
    吉田松陰と高杉晋作、
    二人の若者の人生と
    苛烈な旅に出た。

    「世に棲む日日」は長編だ。
    全4巻。そのなかに
    吉田松陰と高杉晋作の
    短くも波乱万丈な人生が
    余すところなく語られている。

    吉田松陰。長州藩で生まれる。
    29歳で処刑される。

    高杉晋作。長州藩で生まれる。
    28歳で亡くなる。

    吉田松陰は
    文政13年8月4日、
    1830年9月20日に
    長州萩城下松本村で
    長州藩士である
    杉百合之介の次男として生まれる。

    叔父で山鹿流兵学師範である
    吉田大助の養子となり、兵学を収める。

    大介死亡ののち、
    叔父の玉木文之進が開いた
    松下村塾で薫陶を受ける

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    2026年02月01日
  • 新装版 箱根の坂(中)

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    今川家の後継者問題を解決する。
    結果、今川氏親から駿河国の「興国寺城」を拝領。

    氏親は、北川殿(千萱)と今川義忠の子供。
    幼名は竜王丸(りゅうおうまる)。
    1476年に父義忠は戦死。

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    2026年01月31日
  • 竜馬がゆく(五)

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    池田屋の変を新撰組以外の目線で見ることがなかったので新鮮だった。
    長州藩、薩摩藩それぞれの性格が知れた。

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    2026年01月29日
  • 義経(下)

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    司馬遼太郎の長篇。
    源頼朝と源義経を軸に、源氏が平氏の天下を覆して鎌倉幕府の基礎を築いていく様を描いた小説。

    義経は、父・義朝が平氏との争いに敗れたことで、身分を隠して鞍馬山に入れられ、そこで幼少期を過ごす。元服後、奥州藤原氏に一時滞在した後、挙兵した頼朝の下に参集した。

    義経は生まれながらに天才的な武将・軍略家であった。その素質によって木曾義仲を破り(一ノ谷の戦い)、続いて屋島と壇ノ浦の戦いで、戦力的に圧倒的不利だったにも関わらず、平家追討を成し遂げた。

    しかし、義経はその軍才とは裏腹に、致命的に政治感覚がなく、それが故に最終的には頼朝に殺されてしまう。

    義経には感嘆すべき勇敢さはあ

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    2026年01月26日
  • 人斬り以蔵

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    武士として生きるというのは、なかなか厄介だと思った。『おお、大砲』では、江戸時代の格式ばった(ある意味)アホらしいしきたりに笑ってしまいつつも、現代でもそういう部分が残っているなぁと新鮮に感じられた。

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    2026年01月24日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    わりと俯瞰的に書かれてることもありそれほどのめり込むという感じにはならなかったが政治的でおもしろい。周りはずいぶん振り回されたかもしれないが、何より家柄の時代に諸説あるが百姓程度の人間が一代限りとはいえ天下を取ったんだから大したものだ。

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    2026年01月19日
  • 新史 太閤記(上)

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    上巻では秀吉の出世が中心で、秀長の登場はごくわずかですが、秀吉の人物像が多く描かれていました。特に、「猿のやり方」を見て信長が驚く場面、最初から最後まで調略と謀略で動き、合戦はその一部に過ぎない、の描写が印象に残ります。秀吉のずる賢さと人の心をつかむ巧みさ、普通の武将とは違う魅力があるようです。竹中半兵衛とのシーンも多く、ドラマもあわせて楽しみたい。

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    2026年01月17日
  • 関ヶ原(下)

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    なるほど。
    いつの時代も、義より利。関ヶ原とは裏切りの戦さであったとの知識でしたが、それはこういう世界線の中で生まれるものだったのかと。
    よく理解できました。

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    2026年01月05日