司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 覇王の家(下)

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    小牧長久手のあと、秀吉と微妙な駆け引きをしたあと、関ヶ原や大坂冬の陣夏の陣をすっ飛ばして最期のシーンで終わる。
    上巻に続き、戦よりも三河人の矮小さや、家康の性格に重きをおいていている。

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    2024年08月20日
  • 街道をゆく 33

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    以下抜粋~

    ・ともかくも、関東・東北ともに、馬文化の国である。
    それでこそ、十二世紀末、源氏の奮闘によって、鎌倉幕府ができたといえる。
    ・・・・
    その点、平家は冴えなかった。
    かれらは牛地帯を本拠としていたから、しかるべき武士でも、馬を一頭かにどうしかもっておらず、長途にわたる騎馬集団の移動作戦はできなかった。そういうあたり、源頼朝を擁した関東武士団は、あたかも騎馬民族であるかのように、ふんだんに乗り替馬をもっていたのである。

    ・ついでながら江戸時代となると、地方の時代だった。
    日本の学問水準は地方課、地方出身者たちがささえ、首都のひとである江戸人はむしろ学問を野暮とする風さえあった。

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    2024年08月18日
  • 関ヶ原(上)

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    ネタバレ

    思った以上に読みやすい。歴史上の人物が生きていたんだなあ思わせる自然な筆致が印象的。少しずつ読んで歴史が楽しめるようになりたいな。

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    2024年08月18日
  • 坂の上の雲(五)

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    坂の上の雲、5巻。

    いよいよ二〇三高地の決戦。
    旅順攻略がこんなにも困難を極めた原因は、司馬遼太郎の筆から見るに、どうしても第三軍司令部の、とくに参謀長の無能さによるところが大きいと思えてしまう。それに見合う資料をもとに書いているのでしょうが、ここまでけちょんけちょんだとちょっと気の毒になるくらいだ。

    それに対して、児玉源太郎に対する書き方のカッコ良いこと。
    黒溝台の章で少しだけ秋山好古がでてきたが、5巻のヒーローは児玉源太郎だった印象が強い。

    それからバルチック艦隊の航行。
    想像以上に大変だったんだな。
    そして想像以上に日英同盟が効いてたんだな。

    全編わりと細かすぎるぐらいの描写や、

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    2024年08月03日
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)

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    幕末の大阪、極道屋の明石屋万吉の生涯を描く。

    幼少期から埒外で、大阪の米会所騒動、町奉行の不浄作戦、市中警備と、その覚悟と愛嬌で乗り越える。

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    2024年08月01日
  • 義経(下)

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    2冊合わせて900ページ弱の超大作。歴史上でも指折りの悲劇のヒーロー、源義経。その半生を司馬遼太郎節全開で描く。最近ではよくよく分かってきたことであるが、この作品を読む中では義経という人物はおよそ幼稚で政治感覚の優れなかった人物だったのだな、というのが分かる。ただ戦、という面においては圧倒的なセンスの持ち主で天才肌だったのだろう。それ故に兄の頼朝に疎まれて最終的には敵対するまでに至るのが寂しい。作品としては頼朝に弓を弾いてからはサクッと終わってしまうのでそこに至るまでの過程を楽しむ作品だったのだろう。

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    2024年07月28日
  • 街道をゆく 1

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    25年をかけて日本ばかりでなく世界中の道を辿った司馬遼太郎の始まりの旅が近江の国からです。琵琶湖のある滋賀県。京都、奈良といった古都に近接しており歴史上の要衝。司馬さんの足跡を読むと周辺は古来から街道を様々な人々が行き交ったことがわかります。
    琵琶湖西岸で日本人のルーツに思いを馳せ、織田信長が越前攻略の際に退却したみち、朽木谷や朽木氏の檀那寺の興聖寺を廻る。この寺は第12代将軍の足利義晴が身を潜めていた場所でその庭を観る…
    甲州街道、小仏峠をを越え、大和盆地の葛城山では古代民族の鴨族の一言主の神の祭主を訪ねたりします。これを読むと旅はその土地の古来からの由来がわかってこそ、意義を深めるのだとつ

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    2024年07月18日
  • 坂の上の雲(四)

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    坂の上の雲、4巻。

    地理がわかってないとなかなか情景が想像出来にくい、日露戦争のど真ん中。

    ウラジオストックに逃げる旅順艦隊、追う東郷。1隻たりとも逃してはいけない艦隊の殲滅を目的とする息を詰めるような黄海の戦い。

    さらには、陸では遼陽会戦が始まり、これは本当に史実なのか?こんなギリギリの綱渡りで本当に日本がロシアに勝ったという歴史になるんだろうか?と、読みながら何度も思った。

    この戦争、日本が優れていたわけでも、ロシアが弱かったわけでもない。
    ただどちらともがある所ではわちゃわちゃのぐちゃぐちゃで、ある所では奇跡としか思えないような得体の知れない勢いが突出したり…。
    たぶん古今東西の

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    2024年07月12日
  • 義経(下)

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    ついに義経さんの活躍が鮮やかに!と思いきや、彼の極端な性質によって、勝ちも勝ちではなくなってしまう。
    なるほど、頼朝さんや後鳥羽様は本心のわかりにくい、というより本心を明らかにできない立場だけれども、それにしても2人に挟まれた義経さんが哀れだった。
    でも、彼が謙虚であれば、まだなんとかなっただろうけど、傲岸なところがとても残念。まあそういう時代だったのだろうけど、とにかく残念で哀れなお話。
    最後はあっさりしてしまっていたけど、顛末も哀れすぎるだろうから、これでよかったのかも。。
    とにかく哀れ。ポジティブはどこに泣

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    2024年06月23日
  • 義経(上)

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    義経と名乗るまでの成長過程の話。なんだけど、あまり活躍がない。伝説めいた物語ではなく現実的な描写としたのかもだけど、肩透かしな感じ。
    平家に源氏、朝廷に奥州藤原氏、有名な歴史を彩る様々な人物が出てくるけど、どの人物もイマイチパッとしない。この時代の人物像に適ったものなのかも知れないけど、もっと盛り上がりというか、それぞれの魅力の迸り、それらの激突がほしかったなあ。
    自分にとっては、どうも残念な上巻。

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    2024年06月17日
  • 坂の上の雲(八)

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    完結巻。嗚呼、長かった物語もこれで終わりか。戦争の終結に至る過程はなんとも言えぬ思いで読んだ——ロジェストヴェンスキーが主将だったから露は負けたのだ。他の軍人だったならここまでの大敗はしなかっただろう。本当にどうしようもないヤツだ…。何があそこまでの強者を演出していたのか、不思議なくらいだ。
    ・・で、反対に日本のトップこと東郷であるが、故・野村克也みたいなひとだなぁ、と。
    秋山兄弟を通して、日露戦争…いや"戦争"の何たるかをよーく学べた気がします。
    (※後に、この快勝が太平洋戦争へと駆り立て、敗北へと導く原因のひとつなのですね…。)
    愛媛旅行がきっかけで、ほぼ一年くらい掛けましたが、読んで良か

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    2024年06月08日
  • 翔ぶが如く(九)

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    薩摩兵士による精神論の限界と物量バランスの崩れを見せつけられている感じ。
    何事もバランスであって、極端なものはダメなのだろうと思うが、現代で言えばいわゆる体育会系のノリ?の危うさみたいなものだろうか。

    いよいよ長かった旅もラスト…

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    2024年06月01日
  • 翔ぶが如く(八)

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    西南戦争がいよいよ勃発
    なぜ起こったのか、その背景は西郷隆盛の反乱…というような一言で終わる話ではない。
    最終章に挿話のように書かれている、政治が大きく変わる中での混乱や不平不満が、江戸時代よりも前から武士道に行き続けてきた薩摩藩という特殊国家で爆発した…ということなのだろうか。
    西郷隆盛が反対だったこと、周囲の暴発を抑え込んでいたことは『代表的日本人』にも記述あった通りか

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    2024年05月25日
  • 関ヶ原(下)

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    disney+の将軍を観て、司馬遼太郎の関ヶ原を読み返しました。情報戦・調略により、東軍の勝ちは確定しているのに、色々そうだったんだ的な気付きも多く愉しめました

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    2024年05月25日
  • 翔ぶが如く(七)

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    いよいよ西南戦争が勃発するかというところまできた。権力拡大とと士族の暴走による暴動で抑え込めなくなった西郷が下山し、戦闘状態へ突入していく…

    ちなみにここで出てきた伊東祐亨、こちらも坂の上の雲に出てくる重要人物。猪瀬さんの本だったかコメントだったかで、ある人について知るには2世代前から遡れとあったことの意味を理解する。なるほどこんなに繋がってるんだなとその片鱗に触れる。

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    2024年05月20日
  • 翔ぶが如く(六)

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    神風連の乱までのストーリー
    あっけなさが伝わるようにこのシーンは数10ページで完結してしまったが…
    ここまできたのでなんとか読み切りたいが、勉強になると思いつつ少し単調…
    坂の上の雲で出てくる児玉源三郎や乃木希典とか出てきたのがおっ!ってなったくらい

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    2024年05月15日
  • 城塞(中)

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    大坂方の中枢にいる大野修理は、この土壇場にありながら、戦略より政略でいこうとしていた。豊臣家の威光がなお、有効だと信じて。「不幸な計算ちがい」(p266)である。

    この大坂方のおバカさんを利用することで、狸おやじである家康の本領が発揮される。冬の陣の和睦の席で、なんと家康は本多正純(上野)に対して「上野も修理にあやかれ」(p522)と修理をたてにたてた。戦国を生き抜いた一代権力者におだてられ、修理は「一大感動を発してしまった」(p523)。もちろん大ウソである。しかしこれが、家康の大いなる布石。バカを中枢に留めておき、真田幸村らの意見が通らぬようにする策略だった。

    家康の意図通りになる大坂

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    2024年05月08日
  • 城塞(下)

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    家康の布石は見事に効いた。
    おバカの大野修理をおだてることで、幸村ら能力者の意見はしりぞけられていく。

    『和漢いずれにせよ、衰亡してゆく権力が過去にたどってきた法則的な道を、豊臣家はあらためて法則どおりに辿ろうとしていた』(p38)

    普通にやれば勝てるはずの戦で、家康は、「さらにもう一手」を打つのを怠らない。その周到さ!

    家康によって最後の手段である秀頼出陣を阻まれた幸村は『古今の悪人とは駿府翁のことかな』(p467)と嘆じた。この物語で最も残酷で悲しいシーンの一つではなかろうか。

    しかししかし、それでも、ぎりぎりまで運をみすてない幸村の執念には、驚嘆するほかない。その姿から、生きる力

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    2024年05月10日
  • 街道をゆく 37

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    司馬遼太郎の街道をゆくシリーズ。
    東大のキャンパスは加賀藩の江戸屋敷の跡地で、赤門は徳川十一代将軍の家斉の娘が加賀前田家に降嫁したときに建てられた屋敷の門。そのほか夏目漱石、森鴎外、樋口一葉などが家を構えたトリビアなどを描く。
    本郷には足を踏み入れたことがないが、ここで学生生活を過ごした人にとっては「へー」と思うこと満載だろう。

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    2024年05月06日
  • 翔ぶが如く(四)

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    内乱(革命)を達成した後のエネルギーが行き場をなくして外征へ向かう…この歴史は何度も繰り返されており、明治維新における薩摩も同様と見える。。それを抑え込むための征韓論であり…というのが要旨。
    10巻あるのでまだ西南戦争も始まっていないのだが、やや長い…

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    2024年05月06日