司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロシアの発展と隣国(モンゴル、中国、そして日本)との関係史について紐解いていく流れ。
ロシアが、未知の世界を開拓したいとシベリアへ乗り出したことは自然な流れ。でもいわゆるこれが運の尽きか、手を出したことがきっかけで、隣国との関係が悪い方に動き出してしまったのかなと感じた。だからと言ってロシアを嫌うでもなく、あくまで歴史の流れに沿ってロシアという国を浮かび上がらせる書き方に感動した。むしろ大正〜昭和にかけ、ロシアに反発するように膨張してしまった日本を恥じているのも伝わる。
最後に。読み終わった2023年、出版の1989年から30年以上経つのに今のことを話しているかのようなリアル感。芯をとらえた本 -
Posted by ブクログ
どうも司馬遼との相性は余り良くない。
中学生の時に読んだ「項羽と劉邦」は抜群に面白かったし、大河ドラマと平行して読んだ「功名が辻」もなかなか良かったのだが、「坂の上の雲」は永遠と続く戦争シーンが退屈で4巻で断念したし(ただ子規が生きている間は良かった。日露戦争が始まったら作者が替わった様)、この本も下巻を読む気になるかどうか。読んだとしても内容次第で星が1つ減るかも。
合わない理由はまずは司馬遼が評価が低い人物をやや固執的にこき下ろし続ける事。「坂の上の雲」の伊地知(乃木)しかり、この本の家康(三河武士達)しかり。読んでいて鬱屈して来る。
後、日本の歴史を書いた作品が評価される事が殆どだ -
Posted by ブクログ
下巻、ついに官軍との北越戦争が始まる。あくまでギリギリまで戦争を回避しようとする河井継之助ではあるが、時代の流れが、それを許さず、結果として熾烈な戦となってしまう。
士農工商や幕府が瓦解することを見通し、長岡藩も無論なくなることが分かっていた河井継之助だけに、滅びの美しさや悲哀さが特に下巻には立ち込めており、所々描写される戦争に巻き込まれる一般人に対しては、何処かに矛盾した心情が隠しきれない。それはこの本を読む多くの人が思うことであろう。「早く降伏をすれば良かったのではないか?」と。
しかしその考えはあくまで現代的なものであり、降伏した者が、次の戦争の先兵として使われるだけでなく、河井継