長嶋有のレビュー一覧

  • 夕子ちゃんの近道

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    フラココ屋で店番をする主人公と、
    そこにあつまる色々な人たちとの関わりを描いたお話です。

    つかみどころがなくて、ふわふわ~っとしている空気感の中で
    妙にしっかりとした人物描写だったり
    色鮮やかに浮かぶ風景だったり音だったり
    なんかほんとに、一緒にフラココ屋で過ごした気分
    ところどころクスッと笑えるとことか好き。

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    2015年05月28日
  • タンノイのエジンバラ

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    『三十歳』がいちばん好き。トランスワールドは実在するのかどうか気になってしまった。著者とは年代が近いので、様々な固有名詞がツボに入る。「今の若い人達はSMAPの森くんとか知らないだろうなぁ」などと考えては悦に入ってみたりする。

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    2009年10月04日
  • パラレル

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    2012年04月 06/30
    半年ぶり位に読み返してみた。いまだに飽きない。
    もやっとしている時に手にとるのだろう。この本はホントに好きだ。

    2011年07月 05/045
    また読み返してみた。もう何回目?飽きないな。
    いろいろ考えている時に読みたくなる一冊。

    2009年03月 4/28

    かなりスキ。
    構成もおもしろいが語る言葉がおもしろい。
    個人的にすごくかさなる部分が多くて、ぐさっとくる場面もあった。

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    2012年04月23日
  • 猛スピードで母は

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     語られる内容は決して軽いものではないはずなのに、その重さを感じさせない爽やかな描写がよかった。懐かしさすら覚える文体が好き。ムーギチョコ/ムギーチョコうける。

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    2022年11月20日
  • 猛スピードで母は

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    タイトルを知ってからは勝手にポップな作品なんだろうと思い込いこんでいたのですが、きちんと文学的な作品で読みやすかった。

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    2025年10月04日
  • トゥデイズ

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    日常。
    変わらないようでいて、自ら選択して変えていくものもあるし、自分は変わらなくても周りが変わっていくこともある。
    そして子供は日々成長していく。

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    2025年09月14日
  • 結婚失格

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    意外に面白かった。
    もっと嫌になるかと思ったからだ。

    私は主人公よりもその妻に近いところにいる。
    2人にとっての真実がどこにあるかはわからないから、ここでその是非を問うても意味はないだろう。

    そもそも、人と人との関係において正しさは無力で、正しくても正しくなくても暮らせないものは暮らせない。そして、自分がどうしても子供を失いたくないと思えば、正しくないことだって私ならするなと思った。

    ただ、著者はおそらくとても正直な人で、ここに書かれたことは彼の世界の真実なのだということは信じられる気がした。

    書評という体裁を取っていることは、私には功を奏しているように思えた。ことの顛末についてそのま

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    2025年07月24日
  • 三の隣は五号室

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    横浜北部にある第一藤岡荘。都内へのアクセスもよく、かと言って郊外だし家賃はお手頃。出来た当初の60年台は4人家族が住める、火災報知器も完備と謳った風変わりな間取り。
    その角部屋でもない五号室に住んだ人々の暮らしを描いている。
    60年台から10年台の50年間。
    言わば五号室の生涯だ。

    五号室の間取りは極めて詳細に描かれている。
    日本が変化した時代。それぞれライフスタイル、年代、人数、性別、出身国も異なる人々を、五号室という額(フォーマット)に収めて鑑賞する形だ。
    額である五号室は読者が思い浮かべられるほど鮮明に、壁のコゲ一つまで描写される。これにより人々の暮らしへの解像度が上がるという仕組みに

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    2025年06月09日
  • 夕子ちゃんの近道

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    大江健三郎賞受賞の連作短篇集。分かりすぎたり、分からなすぎたり、焦点の絞り方が独特すぎて不思議な読後感でした。

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    2025年06月07日
  • ご本、出しときますね?

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    2016年~2017年に BS で放送されていた番組を書籍化したもの。オードリー若林氏が各回2人の作家をゲストに迎えて行う鼎談集である。もともと知り合いの方も多いようで、堅苦しい話も小難しい話もなく、気軽に読める。

    小説を読んだだけでは分からない作家さんの側面が見られて楽しいし、読んだことのない作家さんも、話がおもしろい方の本は読んでみたくなる。また、毎回の鼎談の最後に紹介される本も、興味をひかれるものが多かった。

    読書の幅を広げたい方に。

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    2025年05月19日
  • 僕たちの保存

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    パソコン黎明期にパソコンオタクしてた人たちの話。ファミコン派、パソコン派がいたっていうのがなんか不思議。私の分かる50歳は神谷浩史くらいであの世代の若い頃って確かに全然想像できないから、なんか良かった。

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    2025年05月07日
  • ご本、出しときますね?

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    番組Pの佐久間宣之の『おわりに』が印象的だった。作家さん達の考え方の違いが面白く、文字だけで伝わる人柄みたいなものに押されて何冊か本をポチった。

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    2025年04月12日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリーの若林と作家たちが対談し、”自分のルール”についてをメインに小説を書くにあたってのモチベーションや作品の映像化の話、小説には関係ない話まで色々と語る番組の書籍化。各回の最後にはオススメの本が紹介されています。それぞれのこだわりや持ち味が出ていて面白かったです。テレビで実際に話しているのを見たかったかな。

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    2025年03月21日
  • トゥデイズ

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    読んだあとのこの静かな感動はどこからくるのかというと、それはやはり「肯定」なんじゃないかと思う。

    パックグランドに流れるビートルズの”Come Together”が効果的。

    コースケがかわいい!
    ダジャレをもっとたくさんいって、たくましく、大きくなれ!

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    2025年03月09日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 三の隣は五号室

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    いやぁ面白かった。
    こうやって人生は紡がれていき、見えないところでそっと繋がっていくんだな。
    初めて一人暮らししたまるで5号室のような古くてボロい今は無いアパートを思い出し、妙に切ない気持ちになりながらも温かい世界観に引き込まれました。大切な一冊が増えました。

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    2025年01月19日
  • 猛スピードで母は

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    ネタバレ

    懐かしの昭和後期。芥川賞候補作と受賞作。どちらも読みやすい。昨今の芥川賞、設定が凝りすぎているものも多くて読むのがしんどいなってときはこの年代の作品を読み返すのもありかな。

    サイドカーに犬
    芥川賞候補作。母が家を出て知らない女が家に来た。

    猛スピードで母は
    芥川賞受賞作。ハードボイルドな母は強し。

    サイドカーの主人公は小四女子、猛スピードの主人公は小六男子、この二作品は一冊の本として纏められてしかるべき作品だ。バラバラだと魅力は半減するかもしれない。母と子の関係を通した昭和の空気感がとても懐かしい。タイパ、コスパというものがまだ存在しない時間の流れに身を浸すことができた。

    長嶋さん19

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    2025年01月18日
  • 愛のようだ

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    長嶋有さん、好きだー。
    車で移動する主人公たちの、連作ロードノベル。
    乗り合うメンバーは少しずつ入れ替わり、目的地も変わり、みんなの人生がなんとなく動いていく(車にいっしょに乗るって、独特の距離感だよね)。
    「男の子」の好きな漫画、歌がたくさん出てくる。

    この小説でも殺し文句がいくつも登場するが、いちばんぐっときたのが、
    「男の歌を口ずさむこと以上に、好きな車がある女は皆、素敵だ」
    というくだり。
    『猛スピードで母は』もそうだったけど、わたしは長嶋さんの女性への目線が好きだ。過重な評価ではないけれどちょっぴり背筋を伸ばさせられる、こうでありたいというかたちを、浮き彫りにしてくれる感じの。

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    2025年01月14日
  • 僕たちの保存

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    ニッチすぎて読んでみて、と他の人にオススメはできないけど、とても好きな本。相変わらず固有名詞がたくさん出てきて、私信を読んでいるような気分になる。私、何を読んでいるんだろうなーとぼんやり見失いそうになりそうなとこに後半ハッとするような展開があって静かに感動したりと、メリハリのある作品。

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    2024年12月19日
  • 僕たちの保存

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    長嶋有が、またまた特定の世代にしか響かない間口の狭い小説を書いたなー、と同世代としては嬉しくなってしまう。MSXパソコンなんて、何十年ぶりかに思い出したぞ。

    でも、決してそれだけでなく、新幹線の切符を忘れてギリギリ間に合う件りや、狛江のコミュニティバスの描写や、刀剣を担いでチャリで都庁に向かう場面など、躍動感と臨場感にも溢れている。

    クラウド、EPレコード、カセットテープ…新旧入り乱れる媒体への「保存」というモチーフが貫かれているのは何とも慧眼。

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    2024年12月17日