長嶋有のレビュー一覧

  • 泣かない女はいない

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    人には勧めたくないほどの傑作。長島有の描くルーティンの生活の中で細かく積みかせねていく恋愛感情が直接的ではなく表現されていて、最高の読書体験だった。

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    2011年03月08日
  • タンノイのエジンバラ

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    うまいしおもしろい。

    長嶋有という作者は強烈なインパクトのある話を書くわけではないけれど、なんかあの作家すきなんだよね、と私の頭に必ず浮かぶ。
    この短篇集はそんな作者の長所が盛り込まれている。
    まず、説明が少ないところが好き。
    情景描写だったり登場人物たちの輪郭からじわじわと話の核を攻めてくる。
    そして最終的に読者に不明瞭な点を残さない。
    2人の姉と引きこもりの弟の奇妙な話を描いた『夜のあぐら』では特に、そう思った。話の組み立て方のうまさが際立っている。

    また、人間の描き方がとてもリアルで、急に気が変わったりする。このキャラクターはこういう人だから、とかそういうセセコマシサが

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    2011年03月05日
  • 夕子ちゃんの近道

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    フラココ屋で店番をする主人公と、
    そこにあつまる色々な人たちとの関わりを描いたお話です。

    つかみどころがなくて、ふわふわ~っとしている空気感の中で
    妙にしっかりとした人物描写だったり
    色鮮やかに浮かぶ風景だったり音だったり
    なんかほんとに、一緒にフラココ屋で過ごした気分
    ところどころクスッと笑えるとことか好き。

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    2015年05月28日
  • パラレル

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    2012年04月 06/30
    半年ぶり位に読み返してみた。いまだに飽きない。
    もやっとしている時に手にとるのだろう。この本はホントに好きだ。

    2011年07月 05/045
    また読み返してみた。もう何回目?飽きないな。
    いろいろ考えている時に読みたくなる一冊。

    2009年03月 4/28

    かなりスキ。
    構成もおもしろいが語る言葉がおもしろい。
    個人的にすごくかさなる部分が多くて、ぐさっとくる場面もあった。

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    2012年04月23日
  • 猛スピードで母は

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     語られる内容は決して軽いものではないはずなのに、その重さを感じさせない爽やかな描写がよかった。懐かしさすら覚える文体が好き。ムーギチョコ/ムギーチョコうける。

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    2022年11月20日
  • 猛スピードで母は

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    表題作とサイドカーに犬の2作が収録されている。

    どちらも子ども視点で、親や愛人の影響をささやかに、正負でいう正の方向に受けていく話。

    子ども目線で観察したことと、一見脈絡ない言動だったりがその後さりげなく、こういう理由で、という説明があり。

    簡素な表現だけど、説得力があった。
    簡単そうに見えて実は高度な文章なのではないか。

    西武の源田の守備のよう。

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    2026年07月31日
  • タンノイのエジンバラ

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    目次
    ・タンノイのエジンバラ
    ・夜のあぐら
    ・バルセロナの印象
    ・三十歳

    ストーリーはさておき、どの作品にも「人とのつきあい方が苦手」な気配を濃厚に感じた。
    家族をも含む他人の、発する言葉と感情の乖離が、その距離がよくわからないと思っている語り手たち。

    感情が希薄で、体温が低そうな語り手たちの、世間を見るまなざしの不安。
    差し伸べていいのかわからず、中途半端に止まってしまう手。

    そういうあれこれが、まるで私の心の内をのぞかれているような、でも決して不快ではない、不思議な気持ちで読んだ。
    「人とのつきあい方が苦手」なのは私だけではないと思うと、少し心が緩んでくる。

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    2026年07月23日
  • 七、八月のストローク

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    今まであったものが無くなるかも。ここでは、マンションのプールなのだが、ただただ時代の流れとか、気候変動のせいとか、仕方ないかではなく、どうしたいか考えてみるのもいいかもね。

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    2026年07月16日
  • 七、八月のストローク

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    プールと、プールにまつわる人々の物語。途中、ある人の悪癖(というか病?)には驚きました。全く理由が分からなくて「なんで?」と。最後の章はグッときて、涙ぐんでしまいました。読んでる間じゅうプールにいるみたいで、裸足でプールの床を歩く感じや、蛇口をひねると出てくるお湯といってもいいほどの水の熱さ、薬品の混じった独特なプールの水のにおいなどをずっと感じていました。プールに行きた〜い。

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    2026年07月12日
  • 泣かない女はいない

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    他人に言って共感してもらうほどでもない、日々のとつとつとした考えや感情の動きの描写が続く感じがとてもよかったです。
    そういう形の文章なので没入感もあるし、淡々とページをめくることが出来たような。

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    2026年07月12日
  • ご本、出しときますね?

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    言葉を扱うプロたちのトークはおもしろく、
    意外な一面や交友関係が知れたのも読んでいて楽しかった。
    作家さんたちがお勧めしている本がどれも本屋さんで入手するのが難しそうなものばかりで思わずにやにや。いつか出会いたいと思いながら読みたいリストに書き連ねた

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    2026年06月20日
  • ご本、出しときますね?

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    作家の人たちってこんなに話上手いんだなと驚く。
    飲み会の場で話しているようなフランクさもありつつ芯を食った内容になっている。
    紹介されている本も面白そうなものばかりで、ウォッチリストにたくさん入れた。話し手さんの本も未読のものは代表作くらいは読んでおこうという気になった。

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    2026年05月19日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    「気持ち悪いモノや怖いモノに自ら進んで踏み込んでいって存分に味わうというのが、私の美学なのだ。」
    所々クスッとさせられて好みな内容であった。

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    2026年04月14日
  • 猛スピードで母は

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    ドラマチックではないし、ふんわり系でもない家族ドラマ。リアルな日常と人には伝えにくい心情の動きや行動がそこにはある。

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    2026年03月04日
  • 僕たちの保存

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    モノは居場所を要する。実体なさげなデジタルデータも容量制限下にある。誰しもが持つ、ふとした瞬間の感動、驚き、恥ずかしさ、感情と風景と人物と形あるものが結びついた記憶。それらの居場所としての、過去と未来の間のいまの自分を、素直に愛しく思わせてくれる作品。

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    2026年01月24日
  • ご本、出しときますね?

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    本好き芸人であるオードリー若林と小説家達とのトーク本。小説家であっても一人の人間。人の面白さから読みたくなった本が沢山ありました。
    書き手の面白さから本を手に取りたくなる一冊。

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    2025年12月16日
  • 猛スピードで母は

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    タイトルを知ってからは勝手にポップな作品なんだろうと思い込いこんでいたのですが、きちんと文学的な作品で読みやすかった。

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    2025年10月04日
  • トゥデイズ

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    日常。
    変わらないようでいて、自ら選択して変えていくものもあるし、自分は変わらなくても周りが変わっていくこともある。
    そして子供は日々成長していく。

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    2025年09月14日
  • 結婚失格

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    意外に面白かった。
    もっと嫌になるかと思ったからだ。

    私は主人公よりもその妻に近いところにいる。
    2人にとっての真実がどこにあるかはわからないから、ここでその是非を問うても意味はないだろう。

    そもそも、人と人との関係において正しさは無力で、正しくても正しくなくても暮らせないものは暮らせない。そして、自分がどうしても子供を失いたくないと思えば、正しくないことだって私ならするなと思った。

    ただ、著者はおそらくとても正直な人で、ここに書かれたことは彼の世界の真実なのだということは信じられる気がした。

    書評という体裁を取っていることは、私には功を奏しているように思えた。ことの顛末についてそのま

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    2025年07月24日
  • 三の隣は五号室

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    横浜北部にある第一藤岡荘。都内へのアクセスもよく、かと言って郊外だし家賃はお手頃。出来た当初の60年台は4人家族が住める、火災報知器も完備と謳った風変わりな間取り。
    その角部屋でもない五号室に住んだ人々の暮らしを描いている。
    60年台から10年台の50年間。
    言わば五号室の生涯だ。

    五号室の間取りは極めて詳細に描かれている。
    日本が変化した時代。それぞれライフスタイル、年代、人数、性別、出身国も異なる人々を、五号室という額(フォーマット)に収めて鑑賞する形だ。
    額である五号室は読者が思い浮かべられるほど鮮明に、壁のコゲ一つまで描写される。これにより人々の暮らしへの解像度が上がるという仕組みに

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    2025年06月09日