長嶋有のレビュー一覧

  • 祝福

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    ネタバレ

    どう分類したらよいのか毎度悩む長嶋節、炸裂。
    それでも何度も読み直してしまう。

    女心の機微、これほどまでに分かられてしまうのはくすぐったい。

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    2014年07月05日
  • ぼくは落ち着きがない

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    ネタバレ

    30ウン年生きてきて一番しんどかった時期に読み、クラスでは目立たない子達がなんとなく居場所を持って背伸びしないで生きていく姿にまったりと救われました。
    特に「本はつまり、役に立つ!」の部分に電車の中で思わず号泣。
    自分の芯を持って生きている人は強い。

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    2014年05月05日
  • ぼくは落ち着きがない

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    本作の舞台である図書部部室。
    図書室を削って作られた細長いその部屋では
    繰り広げられる大騒動も事件も何もない。
    何もない風に書かれているけれど、図書部員たちは未来に向かって進んでいる。
    描かれていないところで影響を受ける些細な何かがそれぞれにあったことが伺える。
    その何かがわからないから何も起こっていない風に感じるのだと思う。
    何もないようでも部員たちは日々何かに出くわし何かを感じて、そして時には動き出す。
    そんなささやかな日々を抱きしめて離したくないと私は思った。

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    2014年01月27日
  • 夕子ちゃんの近道

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    普通の文章なのになんかジーンと来ちゃうのはこの人だからなんでしょうか。悲しいシーンじゃなくても涙出そうになります。

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    2013年01月12日
  • 泣かない女はいない

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    ボブ・マーリィの「NO WOMAN、NO CRY」から?
    北関東の片田舎の会社を舞台にしたしみじみした話なんだけれど、一つ一つのシーンが不思議な存在感で心に残る。
    これって、傑作なのではないでしょうか??

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    2012年12月30日
  • 夕子ちゃんの近道

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    ほんわか
    ・川上 弘美さんの古道具屋中野商店と設定が似ていると
     感じましたがそれよりも、ずっと安心して読める作品でした。
    ・世の中、無理して、頑張りすぎる人ばかりではなくて
     穏やかな生活も肯定されていいと思える内容でした。
    ・主人公たちの深い恋愛はなくても、ちょっといい関係、
     距離感がほんわかして好きでした。

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    2012年11月28日
  • 電化文学列伝

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    芥川賞作家である著者が書評をします。
    しかも電化製品が出てくる作品に限って。
    面白い切り口で語られています。

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    2012年08月29日
  • ぼくは落ち着きがない

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    さらっと読むと、なんか懐かしい的な感想しか出てこない。そこがこの作家のすごさだと思う。こまやかな仕掛けがたくさんあって、その気になって読み込むと、ものすごく深い。系統としては『ねたあとに』と同系だと思う。

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    2012年02月12日
  • タンノイのエジンバラ

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    タイトル、ぐっときます。長嶋有の小説に出てくる女の子は、ぼんやりしてるようで、しゅっとしてて、かわいい。

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    2012年01月15日
  • 電化文学列伝

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    帯の惹句がとても的確。曰く「家電製品を軸に、作品世界を解き明かす斬新かつ珍妙な書評エッセイ」。
    長嶋有については『猛スピードで母は』を読んだもののピンとくるものがなかったので以来手にとることなかったのだが、Twitterでこの『電化文学列伝』の好評を見かけて目を通してみたら何これイイと目を白黒させてしまった。
    あとがきで豊崎由美がこれまた的確に紹介しているけど、背景小物にすぎない電化製品をレンズにするという縛りのなかで、決して牽強付会にならず、今まで誰も指摘していない作者の魅力を浮かび上がらせ、それでいて、言われてみると確かに納得の作品評になっているという奇跡のような技。
    どれもよかったけど、

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    2011年12月22日
  • タンノイのエジンバラ

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    随所に、ああ、とか、そうそう、っていう場面が現れてどんどん読めます。そういう何気ないことを書くのが極めて上手いですよね~
    大好きな作家さんです。

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    2011年12月03日
  • 夕子ちゃんの近道

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    とてつもなくここちよく、ぼくにとっては、とてつもなくスリリングな作品。だって、この作品を読んでいて、何度か電車を乗り過ごした、乗り過ごしそうになった。
    でも、このここちよさは、きっちり、ていねいに物語ることを意識した、作者の力量だと思う。

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    2011年11月07日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    作家活動十年ぶんのエッセイ。初出はあちこちだけれど、巻末に「自己鑑賞と補遺」というリストがあるので二度楽しめる。
    「声高でなく カウリスマキとキノコ狩り」が心に残る。

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    2011年10月31日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    日常に潜む些細な感情を描いているように見せかけて、その視線は縦横無尽に世界を駆け抜ける。真面目なのかふざけているのか。

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    2011年10月09日
  • 泣かない女はいない

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    女性心理を書くのがうまいよねー。
    パンチはないんだけど、読後に登場人物のことを、いろいろ考えてしまいます。読んだ後も楽しめる作者さんです。

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    2011年09月18日
  • パラレル

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    単純に装丁買いで。

    うまく説明できないんだけど、今年1番のヒット。
    地の文の投げやりな丁寧さに惹きつけられてしまった。
    散らされた鍵括弧が、波紋みたいに、地の文に余韻を広げてる。

    長嶋さんの小説ってこんな感じだったろうか。
    あんまり、比較とかはしちゃいけないんだろうけど、少し大崎さんの小説の空気に似ていて、逆に相違が際立って、勝手に世界が広がっていく感じがした。

    わたしは多分、こういう主人公が好きだし、こういう女性の描かれ方が好きだし、螺旋階段や繰り返されるモチーフが好きだ。
    このくらいの軽さも、このくらいの深さも。


    あとあれです、解説がすげーよかった。

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    2011年07月25日
  • ぼくは落ち着きがない

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    子供には子供の、中学生には中学生の、高校生には高校生の、同世代の中で暮らしてる中での独立した世界がある。今の世代を描いてるようで実はそうでもなくて。扱われる素材が違うだけなんだろう。懐かしいでもなく、ただ淡々と頷けた。
    文庫版解説が堺雅人さんです…いい解説です。

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    2011年05月31日
  • 泣かない女はいない

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    人には勧めたくないほどの傑作。長島有の描くルーティンの生活の中で細かく積みかせねていく恋愛感情が直接的ではなく表現されていて、最高の読書体験だった。

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    2011年03月08日
  • タンノイのエジンバラ

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    うまいしおもしろい。

    長嶋有という作者は強烈なインパクトのある話を書くわけではないけれど、なんかあの作家すきなんだよね、と私の頭に必ず浮かぶ。
    この短篇集はそんな作者の長所が盛り込まれている。
    まず、説明が少ないところが好き。
    情景描写だったり登場人物たちの輪郭からじわじわと話の核を攻めてくる。
    そして最終的に読者に不明瞭な点を残さない。
    2人の姉と引きこもりの弟の奇妙な話を描いた『夜のあぐら』では特に、そう思った。話の組み立て方のうまさが際立っている。

    また、人間の描き方がとてもリアルで、急に気が変わったりする。このキャラクターはこういう人だから、とかそういうセセコマシサが

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    2011年03月05日
  • パラレル

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    再読。
    1回目も面白かったが、2回目はさらに様々な発見があった。
    隅々まで作りこんであって素晴らしい。
    この先、また再読すると思う。

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    2011年01月20日